[52−02] 甲が乙に自己所有の不動産を売り渡した後,それが乙の詐欺によるものであることを知った。その後次のような事実があったとき,甲が取り消すことのできるものはどれか。

(1) 甲が売買代金の一部を受領したとき。

(2) 甲が乙に対して,当該売買代金債権を自働債権として相殺の意思表示をした時。

(3) 甲が売買代金債権を担保するため第三者と保証契約を結んだ時。

(4) 甲が売買代金債権を第三者に譲渡したが,乙に債権譲渡の通知をしていない場合。

(5) 甲の債権者丙が売買代金を差し押さえたにもかかわらず,甲が遅滞なく売買契約を取り消さなかったとき。

[52−05] 次の取消に関する事項について,誤っているのはどれか。

(1) 未成年者が法律行為をした場合に,成年に達してから5年経過すると取り消すことができない。

(2) 債権者は,詐害行為を覚知した時より2年間を経過したときは,取消権の行使ができなくなる。

(3) 強迫によって養子縁組をした当事者は,強迫を免れた後6ヶ月を経過したときは,裁判所に縁組の取消を請求できない。

(4) 相続の放棄を家庭裁判所に申述した相続人は,相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内であれば自由に取消できる。

(5) 遺言者は,いつでも遺言を取り消すことができる。

[52−07] 次の行為のうち家庭裁判所の許可を得なければその効力を生じないものに当たらないものはどれか。

(1) 子か父又は母と氏を異にする場合,父又は母の氏を称すること。

(2) 自己又は配偶者の直系卑属でない未成年者を養子にすること。

(3) 親権を行う父又は母が,その子の利益に相反する行為をすること。

(4) 後見人がその任務を辞すること。

(5) 相続開始前に遺留分を放棄すること。

[52−08] 表見代理についての次の記述のうち,最高裁判所の判例のと合致しないものはどれか。

(1) 代理人が直接本人の名において権限外の行為をした場合,相手方がその行為を本人自身の行為と信じたとき,その信じたことについて正当の事由がある限り本人はその責に任じなければならない。

(2) 民法第110条の表見代理が成立するために必要とされる基本代理権は私法上の行為についての代理権でなくてはならないが,登記申請を委任され,その代理権を与えられた代理人が,代理権の範囲を越えて第三者と取引行為をしたとき,その登記が,本人の私法上の契約についての義務の履行のためになされなければならないものであっても,登記申請の代理権を基本代理権として表見代理の成立を認めることはできない。

(3) 民法第761条所定の夫婦の日常の家事に関する代理権を越える法律行為をしたとき相手方たる第三者が,その行為が,その夫婦の日常の家事に関する代理権権に属する行為と信ずるにつき正当な事由がある限り,第三者の保護を図るべきである。

(4) 甲が乙の代理人と称して丙と締結した抵当権設定契約を乙が追認した後,甲が乙の代理人と称して丁と抵当権設定契約をした場合,丁が甲が乙を代理して抵当権設定契約をしたものと信じたとき,信じたことについて正当な事由がある限り,乙は抵当権設定契約についてその責に任じなければならない。

[52−11] @ 昭和52年2月1日,甲は乙に対し,名画一点を代金は100万円,引渡は同月10日に甲の自宅で行う約定で売り渡す契約を結んだ。

A 同月10日,甲は名画の引渡の準備を完了して自宅に待機していたが,乙は代金の準備ができなかったので甲方を訪れなかった。

B 同月12日,甲は電話で乙に対し売買契約を解除する旨を告げた上,丙に対し名画の転売方を依頼しこれを引渡した。

C 同月15日,乙は甲に対して明後日名画を引き取りに行くと通知した。

D 同月17日,乙は甲方を訪れ,代金100万円を差し出して,名画の引渡を要求したが甲がこれに応じなかったので,その場でただちに売買契約を解除した。

 以上の事案に関して,次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 甲は昭和52年2月10日に,乙に対して債務の本旨に従った現実の提供をしたとはいえない。

(2) 甲乙間の売買契約は,昭和52年2月12日乙の債務不履行により解除された。

(3) 甲が名画を昭和52年2月12日,丙に引き渡した時点で履行不能となり,乙の代金債務は消滅した。

(4) 乙は昭和52年2月17日に利息を付さないで代金を提供したが,債務の本旨に従った履行とはいえない。

(5) 昭和52年2月17日の乙の契約解除の意思表示は効力を生じない。

[52−14] 地役権に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 一筆の土地の一部を承役地として地役権を設定することはできない。

(2) 存続期間を永久とする地役権は設定することはできない。

(3) 要役地に隣接しない土地を承役地として地役権を設定することはできない。

(4) 同一の承役地の上に数個の用水地役権を設定することはできない。

(5) 要役地を賃借している者は,承役地の所有者の同意がなければ地役権を利用することはできない。

[52−19] 売主甲,買主乙による特定物の売買において,甲が第三者丙に目的物を引渡すことを約した場合,次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 第三者丙が受益の意思表示をする以前に,甲と乙とで当該契約を合意解除した場合,丙は甲及び乙に損害賠償の請求をすることができる。

(2) 丙が受益の意思表示をする以前でも,乙は甲が履行期が到来しても債務を履行しないときには相当の期間を定めて催告し,契約を解除することができる。

(3) 第三者丙が受益の意思表示をした後,甲が履行期に履行しないときは,丙は相当の期間を定めて催告し契約を解除できる。

(4) 買主乙は売主甲が目的物を丙に引き渡さないことを理由に代金の支払の拒絶をすることはできない。

(5) 売主甲は買主乙の代金の支払がないことを理由に,丙への目的物の引渡を拒絶することはできない。

[52−22] 次のうち,即時取得が成立する余地のないものはどれか。

(1) 盗人が盗品を質屋に質入れした場合。

(2) 遺失物の拾得者が,その遺失物を友人に贈与した場合。

(3) 米の消費貸借において貸主が他人所有の米を借主に交付した場合。

(4) 売買契約が取り消された後に,買主が自己の債権者に対してその承諾を得て売買の目的物を債務の弁済として譲渡した場合。

(5) 抵当権の設定された建物の従物たる建具に対する強制執行によって競売が実施された場合。

[52−25] 買戻権について誤りはどれか。

(1) 買戻の特約の登記がない場合に,売主が買戻権を第三者に譲渡した場合,その譲渡につき通知又は承諾があれば,譲受人は買主に対して買戻権を行使できる。

(2) 買戻の目的不動産が第三者に譲渡され,所有権移転登記がなされていない場合,売主が買戻権を行使するには譲渡人に対してすればよい。

(3) 不動産の買主か死亡した場合,共同相続人の一人に対して買戻の意思表示をすれば,他の共同相続人に対しても効力を生ずる。

(4) 買戻の特約の登記がある場合,その後に設定された抵当権は買戻権の行使により消滅する。

[52−28] A 譲受人又ハ其代理人カ現ニ占有物ヲ所持スル場合ニ於テハ占有権ノ譲渡ハ当事者ノ意思表示ノミニ依リテ之ヲ為スコトヲ得

B 代理人カ自己ノ占有物ヲ爾後本人ノ為メニ占有スヘキ意思ヲ表示シタルトキハ本人ハ之ニ因リテ占有権ヲ取得ス

C 代理人ニ依リテ占有ヲ為ス場合ニ於テ本人カ其代理人ニ対シ爾後第三者ノ為メニ其物ヲ占有スへキ旨ヲ命シ第三者之ヲ承諾シタルトキハ其第三者ハ占有権ヲ取得ス

右は民法の条文であるが,以下に掲げるもののうち,ABCの占有取得の態様を示す述語として正しい組合せはどれか。

(1) A指図による占有移転 B占有改定 C簡易の引渡

(2) A指図による占有移転 B簡易の引渡 C占有改定

(3) A簡易の引渡 B指図による占有移転 C占有改定

(4) A簡易の引渡 B占有改定 C指図による占有移転

(5) A占有改定 B簡易の引渡 C指図による占有移転

[52−31] 消滅時効に関する次の記述中,誤りはどれか。

(1) 金銭消費貸借契約に基づいて借主が貸主に利息を支払った場合,元本につき時効が中断する。

(2) 債権者が債務者に催告をしたが,債務者がその債権の存否につき調査をするため,猶予を求めた場合,猶予期間経過後6ヵ月を経過しても債権者が何らの措置もとらなかった時は,時効は中断しない。

(3) 売買契約において当事者が互いに同時履行の抗弁権を有する場合,売主が自己の債務を提供しないで買主に履行を催告しても売主の債権の時効は中断する。

(4) 無権利者乙が甲の自動車を占有している場合に,甲の所有権に基づく返還請求の訴に対して,乙が車の修理代金による留置権の抗弁を提出しても修理代金債権の時効は中断しない。

[52−34] 登記請求権についての記述である。正しいものはどれか。

(1) 第1順位の抵当権がその被担保債権の弁済により消滅した時,第二順位の地上権者は第一順位の抵当権の抹消登記請求権を有する。

(2) 不動産の賃貸借において,賃借人は特段の合意がなくとも,賃貸人に対して賃借権の登記請求権を有する。

(3) 第三者の所有する不動産について売買契約が締結された場合には,買主は売主に対して所有権移転登記請求権を有しない。

(4) 最高裁判所の判例によれば,不動産が甲,乙,内と順次譲渡された場合に,甲,乙の同意がなくとも,丙は甲に対して中間省略による所有権移転登記請求権を有する。

(5) 雇人の給料の先取特権を有する者は,使用者に対してその所有する未登記不動産につき,先取特権の保存登記請求権を有しない。

[52−36] 「占有」につき,正しいものはどれか。

(1) 未成年者の財産を管理している親権者は,「自己ノ為メニスル意思」がないから占有権はない。

(2) 占有者は「適法ニ有スルモノ」と推定されるから,取得時効の要件である無過失についても推定される。

(3) 甲から乙,乙から丙と順次相続された場合,甲の占有の事実が証明されれば甲の占有と丙の占有は継続したものと推定される。

(4) 寄託者が受寄者に対して寄託物の返還請求をしたのに対し,受奇者が寄託物は自己の物であると主張して返還を拒絶した場合には,寄託者は占有権を失う。

(5) 別居中の相続人がその被相続人の死亡したことを知らない場合においては,相続人は占有権を取得しているとはいえない。

[52−41] 甲は乙に対する債務を担保するため,自己所有の建物と敷地に抵当権を設定し登記をした。更に,甲は建物を丙に売却し,敷地につき20年間の賃貸借契約を締結した。その後,乙の抵当権の実行により,丁が敷地を競落し,その所有権移転登記を済ませた。次のうち正しいものはどれか。

(1) 丁は丙に対して,建物収去及び敷地の明渡を請求することができない。

(2) 丁は裁判所に対して甲丙間の賃貸借契約の解除請求をなしうる。

(3) 丁は丙に対して,貸借権設定後5年間は土地明渡,建物収去を請求できない。

(4) 丙は丁に対して建物の買取請求ができる。

[52−43] 甲の配偶者乙は失踪宣告を受けたが,その後生存していることが判明し,失踪宣告が取り消された。この場合に関する以下の記述のうち,誤っているものはどれか。

(1) 甲と乙の父母との姻族関係は,失踪宣告によって当然には消滅しない。

(2) 失踪宣告の乙を当事者とする委任契約は,失踪宣告により終了するが,その終了の効果は,失踪宣告の取消によって消滅する。

(3) 乙を被保険者とする生命保険契約により,甲は乙の生存を知らすに保険金を受けとり,全額生活費にあてた。失踪宣告の取消があっても,甲は保険金相当額を返還する必要はない。

(4) 甲は乙の失踪宣告により相続した不動産を,失踪宣告取消前に丙に譲渡した。甲,丙ともに乙の生存を知っていたときには,失踪宣告の取消によって丙は不動産の所有権を取得しない。

(5) 乙の失踪宣告後,甲は丙と婚姻した。丙は乙の生存を知らなかったが甲は知っていたとき,失踪宣告によって甲乙間の婚姻が終了していた場合には,その効果は失踪宣告の取消により消滅する。

[52−46] 債権者代位権についての次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 甲はAに対する債権を乙に譲渡し,乙はさらに丙に譲渡した場合,丙は乙に代位して,甲に対し,乙への譲渡をAに通知するように請求することができる。

(2) 甲がAに対して有する債権に乙のために質権を設定した場合,乙は甲に代位して質権の設定を通知することができる。

(3) 甲が乙に対する債権を保全するため,乙の丙に対する債権を代位行使する場合,甲は丙が本来の給付に代えて他の物で弁済することを承諾することができる。

(4) 甲を売主,乙を買主とする不動産の売買が虚偽表示によるものである場合において,乙から善意で買い受けた丙が乙に代位して甲に所有権移転登記を請求する場合,甲は,甲乙間の売買が虚偽表示であることをもって丙に対抗できる。

[52−49] 甲は乙に対して100万円を貸与し,丙が連帯保証をした。次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 甲の乙に対する100万円の債権に10万円の利息が生じている場合,丙が甲に100万円を弁済したときは,それを元本に充当するように指定することができる。

(2) 乙が甲に対し債務の承認をなし時効が中断した場合,時効中断の効力は丙に及ばない。

(3) 甲から請求に対して,乙は丙が甲に対して有する反対債権をもって相殺することができる。

(4) 甲の乙に対する債権の消滅時効が完成した後に,乙が時効利益の放棄をしたときは,丙は乙に対して損害賠償を請求することができる。

[52−52] 昭和52年2月1日,甲は乙に対して,月1分の利息を毎月末に支払う約束で100万円を貸し付ける契約を締結し,同日これを交付した。l00万円の返還時期について特に定めなかった。この場合についての次の記述のうち誤りはどれか。

(1) 乙が月末に利息を支払わなかったとしても,当然には遅延利息を生じない。

(2) 乙は甲より100万円の請求を受けたときから履行遅滞となる。

(3) 100万円の債務について,乙が履行遅滞となった場合,乙は甲に対し月1分の遅延損害金を支払わなければならない。

(4) 乙が交通不通のために期日に履行できなかったとしても履行遅滞の責を免れない。

(5) 甲乙間の消費貸借が無効であったが,乙は100万円を事業資金に使用した場合,甲からの請求に対して,乙は100万円に年5分の利息をつけて支払わなければならない。

[52−55] 甲は内縁の妻乙を乗せて自動車を運転中,丙が雇主丁の業務のために運転する丁所有の自動車と衝突し,甲は死亡し,乙は負傷した。事故の原因は甲・丙両者の過失によるものである。次の記述のうち正しいのはどれか。

(1) 丁は丙の選任及び業務の監督について注意を怠らなかったことを立証しただけでは損害賠償責任を免れるわけではない。

(2) 甲に相続人がいない場合,乙は特別縁故者として当然に甲の丁に対する損害賠償請求権を取得する。

(3) 甲の丁に対する損害賠償請求について,甲に過失がある以上,裁判所はその額を定めるについて当然に甲の過失を斟酌しなければならない。

(4) 丁が乙に対して,(甲の死亡による)損害賠償(の一部)を支払ったときは,丁は丙に対して,その額の半分を超えて求償できない。

(5) 乙が丙に対して,丁が損害賠償の一部を支払うことを条件として,損害賠償責任を免除しても,その意思表示は当然無効である。

[52−58] 代物弁済に関する次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) 債務者が債務の弁済に代えて建物の所有権を移転することを約した後,登記を移す前に債務者の責に帰すべき事由により建物が滅失したときは,債務は消滅する。

(2) 債務者か債務の弁済に代えて,第三債務者に対して有する債権を譲渡した場合,その第三債務者が無資力のときは,債務は消滅しない。

(3) 債権者が代物弁済の予約によって,予約完結権を行使したときは,その行使のときに債務は消滅する。

(4) 債務者か債務の弁済に代えて約束手形を振り出した場合,その約束手形が不渡りになったときは,債務は消滅しない。

(5) 債務者が債務の弁済に代えて不動産の所有権を移転し登記したときは,たとえその不動産に瑕疵があったとしても,債務は消滅する。

[52−61] 婚姻してない甲男乙女間に生まれた子丙を,A男B女夫婦間の嫡出子として届出し戸籍に記載されている。この場合次の記述のうち正しいものはどれか。

(1) A男が,丙が自己の嫡出子でないと主張するには嫡出否認の訴によらなければならない。

(2) A男B女夫婦が,丙を実際に養育しているとき,嫡出子出生届をもって養子縁組届出の効力を認めるとするのが,最高裁判所の判例である。

(3) 丙は甲男が死亡した後は,認知の訴を提起することができない。

(4) C男D女夫婦が丙を養子とするとき,丙が15歳末満であれば,A男B女は丙の養子緑組に対する代諾をすることができる。

[52−64] 甲は乙に対して債務を負っており,その債務につき丙は甲の委託を受けて保証人となった。ついで丁は自己の不動産につき甲のために抵当権を技定した。次のうち誤っているものはどれか。

(1) 甲の債務が弁済期にあるとき,丙が弁済をなすにあたり,あらかじめ甲に求償しうる。

(2) 丙が甲に代わって弁済をなしたときは,丙は,弁済その他免責ありたる日以後の法定利息及び避くることを得ざりし費用を求償し得る。

(3) 丙が甲に代わって弁済をなしたときは,丙は乙に対し抵当権の移転登記を請求し得る。

(4) 抵当権が実行されて乙の債権が消滅すると,丁は乙の有していた債権・利息等に代位することができる。

(5) 丁が甲に代わって任意に全部弁済したとしても,乙の保証契約上の権利および抵当権を行使しえない。

[52−67] 相殺に関する次の記述のうち,誤っているのはどれか。

(1) 他人のために質権を設定した債権を自働債権として相殺することはできない。

(2) 自働債権の弁済期が到来していれば,受働債権の弁済期が到来していなくても相殺できる。

(3) 消滅時効の期間が経過した債権を譲り受けた者は,これを自働債権として相殺することはできない。

(4) 債権譲渡の通知を受けた債務者は,譲渡人に対して,弁済期の到来した反対債権を有する時は,譲受人に対して反対債権を自働債権とする相殺をもって対抗することができる。

(5) 賃貸借契約が貸借人の賃料不仏によって解除された後に相殺によって賃料債務が消滅したときは,それによって解除の効力も遡及的に消滅する。

[52−70] 根抵当権について,次のうち正しいものはどれか。

(1) 元本の確定前においては,根抵当権の担保すべき債権の範囲を変更することができる。ただし,元本の確定前に登記をしないときは,その変更は効力を生じない。

(2) 極度額の変更は,元本確定前でなければすることができない。

(3) 元本の確定前に根抵当権の被担保債権の一部を代位弁済した者は,根抵当権者と共に根抵当権を行うことができる。

(4) 元本確定前においては,根抵当権者は自由にその根抵当権を譲渡することができる。

[52−73] 婚姻の取消に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 妻が第三者の詐欺により婚姻した場合において,夫が善意であれば,妻はその婚姻を取り消すことはできない。

(2) 不適齢者が婚姻した場合において,その夫婦間に子ができた場合には,その婚姻を取り消すことはできない。

(3) 父母の婚姻により嫡出子としての準正を受けた者は,その婚姻が取り消された場合にも嫡出子としての身分を失わない。

(4) 婚姻取消原因があっても,当事者の一方が死亡した後は,婚姻を取り消すことができない。

(5) 養子が離縁したのち,養親が養子の配偶者であったものと婚姻した場合,その婚姻は取り消すことができない。

[52−77] 無償契約について,次の記述のなかで明らかに誤っているものはどれか。

(1) 贈与者は,受贈者が著しい忘恩行為をした場合,贈与が書面によるものであっても,その履行を拒むことができる。

(2) 書面によらない無利息の消費貸借の予約については,贈与の取消に関する民法第550条の規定を類推適用して,各当事者は取り消すことができる。

(3) 使用貸借の借主が借用物の保管について負う注意義務と,無償の受寄者が受寄物の保管について負う注意義務は同一ではない。

(4) 受任者は報酬を受けない場合であっても,委任の本旨に従い,善良なる管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う。

(5) 無償寄託における受寄者は,受寄物から生じた果実を寄託者に返還する義務を負わない。

[52−80] 認知に関する以下の記述のうち,正しいものはどれか。

(1) 未成年者が認知をするには,その法定代理人の同意が必要である。

(2) 子に直系卑属がない場合には,父はその死んだ子を認知することができない。

(3) 認知された子は,その認知が真実に反する場合にも,その無効主張はできない。

(4) 遺言で認知をしたときは,その効力は,認知者の死亡した時以前に遡らない。

(5) 胎児を認知するには,家庭裁判所の許可が必要である。

[52−83] Aには妻B及び嫡出子C,Dがおり,また非嫡出子Eがいる。Cには非嫡出子Fがおり,Eには妻G及び嫡出子Hがいる。Cは相続人から廃除されており,Eはすでに死亡している。

 以上の事実関係の下で,Aが死亡した場合の相続に関し,誤りはどれか。

(1) Dの相続分は,15分の4である。

(2) Hの相続分は,Dの相続分の2分の1である。

(3) Fの相続分は,Dの相続分と同じである。

(4) Hが相続の放棄をしたとしてもBの相続分には影響を及ぼさない。

(5) Aが遺言でBの相続分を3分の2と定めたとしても,遺留分に関する規定に反しない。

[52−85] 次の記述のうちで,動産の賃貸借及び使用貸借のいずれにもあてはまるとはいえないものはどれか。

(1) 借主は,契約又は目的物の性質により定まった用法に従って,その物の使用及び収益をしなければならない。

(2) 貸主は,借主が契約の目的物を使用及び収益するのに必要な修繕をする義務を負う。

(3) 借主は,契約に定められた時期に,目的物を返還しなければならない。

(4) 貸主は,借主が貸主の承諾を得ないで第三者に目的物を貸したときは,契約を解除することができる。

(5) 借主は,目的物を返還するにあたり,これに付属させたものを収去する権利を有する。

[52−87] 甲には,推定相続人として,妻乙と弟丙(丙には直系卑属はいない)がいるが,丙は甲に著しい侮辱を与えたので,甲は丙に遺産相続させず,乙だけにさせたいと思っている。甲はどうすればよいか。

(1) 丙は相続欠格者だから,甲は特別な措置を講ずる必要はない。

(2) 甲は,裁判所に丙の廃除を請求すればよい。

(3) 甲は,裁判所の許可を得て,丙の相続分を零とするような相続分の指定の遺言をすればよい。

(4) 甲は,財産のすべてを乙に与える旨の遺言をすればよい。

(5) 丙が遺留分の放棄をしない限り,乙にすべてを相続させることはできない。

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