[H09−21] 次のアからオまでのうち,「 」内の主張が不適切なものの組合せはどれか。

ア 本人Aの無権代理人Bと契約を締結した相手方Cは,Aが履行を拒否しているので,Bに履行を請求した。これに対し,Bは,「自分は,契約の締結当時,未成年だったから,履行の責任を負わない。」と主張した。

イ 本人Aが無権代理人Bに無権代理行為を追認したが,相手方Cは,追認の事実を知らなかったため,無権代理行為を取り消したところ,Aから履行を請求された。そこで,Cは,「自分は,追認の事実を知らなかったから,過失があったとしても,取消しは有効だ。」と主張した。

ウ 本人Aが無権代理人Bと相手方Cとの間で締結された契約の追認を拒絶したので,Cは,Bに履行を請求した。これに対し,Bは,「Aの追認の拒絶により契約は無効と確定したから,自分は履行の責任を負わない。」と主張した。

エ 本人Aと相手方Cとの間の契約をBがその双方を代理して締結した。Aは,いったんは契約を追認したが,Cから履行を請求されると,「双方代理の禁止違反は強行法規違反だから,追認しても契約の効力は生じない。」と主張した。

オ 本人Aの無権代理人Bと契約を締結した相手方Cは,Bに履行を請求した。これに対し,Bは,「表見代理が成立し,契約の効果は,Aに帰属するから,自分は履行の責任を負わない。」と主張した。

1. アウ   2. アオ   3. イエ   4. イオ   5. ウエ

[H09−22] AがBに甲建物を売却した場合についての留置権と同時履行の抗弁権に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せはどれか(Aの代金債権に関して留置権と同時履行の抗弁権が競合的に成立するとの立場を前提とするものとする。)。

ア BがAに対し甲建物の引渡しを請求した場合,Aが留置権と同時履行の抗弁権を有する関係にある以上,Aがそれらを行使するか否かに関わらず,代金支払との引換給付が命じられる。

イ AがBとの売買契約を締結した後,Bの代金債務について,十分な資力を有するCが,Bの委託によりAとの間で保証契約を締結した場合,Bは,Aの留置権を消滅させることはできるが,同時履行の抗弁権を消滅させることはできない。

ウ Aが留置権と同時履行の抗弁権を有しているから,Aの甲建物引渡債務については,BがAに代金を提供した時から消滅時効が進行する。

エ 甲建物がBからDへ転売され,登記もA,B,Dと順次移転されたが,Aが占有を続けている場合,Aは,Dからの所有権に基づく甲建物引渡請求に対し,留置権は主張できるが,同時履行の抗弁権は主張できない。

オ Aガ代金債権をEに譲渡し,これをBに通知した場合,Aは,甲建物の占有を続けていたとしても,Bからの甲建物引渡請求に対し,留置権も同時履行の抗弁権も主張できない。

1. アウ   2. アオ   3. イエ   4. イオ   5. ウエ

[H09−23] 次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せはどれか。

ア 第三者弁済とは,第三者が他人の債務を自己の名において弁済することをいうから,第三者が他人の債務であることを知りながらそれを自己の債務として弁済するときは,非債弁済となる。

イ 保証人は,催告の抗弁権と検索の抗弁権を有しているから,主債務者の意思に反して,主債務も保証債務も弁済することができない。

ウ 物上保証人は,責任を負担しているだけで,債務は負担していないから,債務者の意思に反して,その債務を弁済することはできない。

エ 借地上の建物の賃借人は,借地の所有者とは直接の契約関係にはないから,借地の所有者である土地賃借人の意思に反して,地代を弁済することはできない。

オ 第三者が債務者の意思に反して弁済することができるときは,債権者は,その弁済の受領を拒絶できないから,債権者は,受領を拒絶すると,受領遅滞となる。

1. アイウ   2. アイオ   3. アエオ   4. イウエ   5. ウエオ

[H09−24] 民法に「裁判所は,債務者の資力その他の事情を考慮して特に必要があると認めるときは,債務の弁済期を延期し,延期された期間に対応する遅延損害金の支払義務を免除することができる。」という規定を新設したとする。この規定における「免除」の効果についての考え方を次の甲説と乙説に分けた場合,後記アからオまでの記述のうち,甲説のみにあてはまるものの組合わせとして正しいものはどれか。

甲説: 民法の既存の規定における「免除」と同様,その債務者については,遅延損害金の支払義務が消滅することになる

乙説: 民法の既存の規定における「免除」とは異なり,その債務者に対しては,遅延損害金の支払を請求できなくなるだけで,遅延損害金の支払義務自体は消滅しない。

ア 連帯債務について遅延損害金の支払義務を免除する裁判をする場合,連帯債務者の一部に対してのみ免除の裁判をすることはできない。

イ 連帯債務について遅延損害金の支払義務を免除する裁判をする場合,連帯債務者ごとに免除の内容を異にすることができる。

ウ 連帯債務者の一人に対してのみ遅延損害金の支払義務を免除する裁判がされた場合,その債務者の負担部分については,他の連帯債務者も支払義務を免れる。

エ 主たる債務者に対して遅延損害金の支払義務を免除する裁判がされた場合,保証人は支払義務を免れない。

オ 主たる債務者に対して遅延損害金の支払義務を免除する裁判がされた場合,連帯保証人も支払義務を免れる。

1. アイ   2. アオ   3. イエ   4. ウエ   5.ウオ

[H09−25] 次の1から5までの記述のうち,売主Aがパソコンを所有していなかった場合における買主Bの即時取得の成否に関する記述として誤っているものはどれか(善意無過失又は悪意とは,Aの所有についての善意無過失又は悪意をゆうものとする。)。

1. AとBとの間でパソコンの売買契約がされ,現実の引渡しがされた場合,売買契約がAの錯誤によって無効であるときは,Bが善意無過失で,かつ,その錯誤を知らなかったとしても即時取得は成立しない。

2. AとBとの間のパソコンの売買契約で代金完済まで所有権をAに留保するとの特約がされた場合でも,代金完済前に現実の引渡しがされその引渡しのときにBが善意無過失であったときは,代金完済時にBが悪意でも,即時取得が成立し得る。

3. AとBとの間でパソコンの売買契約がされ,現実の引渡しがされた場合,パソコンがAの所有であるか否かにつきBが半信半疑であったときは,即時取得は成立しない。

4. AとBの代理人Cとの間でパソコンの売買契約がされ,AからCに現実の引渡しがされた場合,Cが善意無過失であれば,Bが悪意であったとしても,即時取得は成立し得る。

5. Aの代理人と称する無権代理人CとBとの間でパソコンの売買契約がされ,現実の引渡しがされた場合,売買契約につき表見代理が成立せず,Aの追認もないときは,Bが善意無過失であったとしても,即時取得は成立しない。

[H09−26] 次の事例についてのアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せはどれか。

「XとYは,金銭消費貸借契約を締結し,Zは,債務者Yの委託を受けずにXとの間で保証契約を締結した。その後,XとYは支払期限を猶予する合意をしたが,Zは,支払期限の猶予の事実を知らされていなかった。そのため,当初の支払期限にXから請求を受けたZは,Xに弁済したが,その際,Yに何も知らせなかった。」

ア Zは,主たる債務の支払期限の猶予を知らなかったから,Xに対し,Xが弁済された金銭を猶予後の支払期限まで利用して得た利益の返還を請求できる。

イ Zは,催告の抗弁権と検索の抗弁権を行使できたのに,これらを行使しなかったから,Xに対し,なんらの請求もできない。

ウ Yが支払期限の猶予を受けたことをZに通知しなければならないのに,これを怠ったから,Zは,Yに対し求償権の存在を主張できる。

エ Zは,その弁済の前後にYに通知しなければならないのに,これを怠ったから,YがXに弁済していない場合でも,Yに対し,求償権の存在を主張できない。

オ Zは,その弁済の前後に,Yに通知しなければならないのに,これを怠ったから,Yが,猶予後の支払期限にZの弁済を知らずに自ら弁済した場合には,Yに対し,求償権を行使できない。

1. アイ   2. アオ   3. イウ   4. ウエ   5. エオ

[H09−27] Aが承諾期間を1週間と定めて自己所有の美術品を代金200万円で売却するとBに申し込んだ場合についての次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せはどれか。

ア Bの承諾通知が承諾期間経過後にAに到達したので,Aは,それに応じて,200万円で売却するとBに通知したところ,Bは,100万円であれば買い取ると条件変更を申し出た。この場合,AB間に契約は成立しない。

イ Bの承諾通知は,郵便事故で承諾期間経過後にAに到達したが,通常であれば承諾期間内に到達すべき時期に発送されたものであった。Aが延着の通知をBに発しない場合,AB間に契約は成立する。

ウ Bは,Aの申込みを受け取る前に,その美術品を300万円で買いたいとAに申し込んでいたが,Bの申込みは,Aの申込みが発送された後にAに到達した。Aの申込みを受け,Bは,改めて,200万円で買い取るとAに通知した。この通知が承諾期間内にAに到達したとしても,AB間に契約は成立しない。

エ Bは,いったんは100万円であれば買い取ると条件付きで承諾の通知を発したが,その通知がAに到達する前に,電話で200万円で買い取るとAに連絡した。その連絡が承諾期間内にされたときは,AB間に契約は成立する。

オ Aは,その後,Cからその美術品を300万円で買いたいとの申込みを受けたので,Bの通知を発し,その承諾の通知は当初の承諾期間内にAに到達した。Bは,Aの申込みが撤回されたことを知っているから,AB間に契約は成立しない。

1. アウ   2. アオ   3. イウ   4. イエ   5. エオ

[H09−28] Aがその財産をBに売却する場合と,Aがその財産をBに負担付きで贈与する場合とを比較した次のアからオまでの記述のうち,正しいものは何個あるか。

ア 売買は,AB間の意思表示の一致があれば成立するが,負担付贈与は,これに加えて,AからBへの目的物の引渡しがなければ成立しない。

イ 売買は,Bが代金を支払わなくても効力が生ずるが,負担付贈与は,Bが負担を履行するまでは効力が生じない。

ウ 売買では,Bが代金を支払わなければAは契約を解除できるが,負担付贈与では,Bが負担を履行しなかったとしてもAは契約を解除できない。

エ 売買では,目的物に隠れた瑕疵があればAは担保責任を負うが,負担付贈与では,目的物に隠れた瑕疵があったとしてもAが担保責任を負うことはない。

オ 売買では,ABの双方がその給付を履行していないときであっても契約の撤回はできないが,書面によらない負担付贈与では,Aの贈与もBの負担も履行されていないときは契約の撤回ができる。

1. 0個   2. 1個   3. 2個   4. 3個   5. 4個

[H09−29] A会社の従業員Bは,業務のため会社のトラックを運転中,保母に引率されて道路を横断していた保育園児Cを不注意ではねてしまった。この事例について次のアからオまでの記述のうち,不適切なものの組合せはどれか。

ア CからAに対し,損害賠償請求がされた場合,Aは,引率の保母に過失があったことを証明して過失相殺を主張することができる。

イ Cが三歳の幼児であった場合,Cには事理弁識能力がないから,C自身の慰謝料請求権は発生しない。

ウ AがBの使用者としてCに対し損害賠償責任を負う場合であっても,Bは,Cに対する損害賠償責任を免れない。

エ Bに重大な過失があった場合,Aは損害賠償責任を負わず,Bだけが損害賠償責任を負う。

オ Cが重大な傷害を負い,その生命を害された場合にも比肩すべき精神的苦痛をCの母親が受けた場合,Cの母親には固有の慰謝料請求権が認められる。

1. アウ   2. アオ   3. イウ   4. イエ   5. エオ

[H09−30] 次の1から5までの記述のうち,正しいものはどれか。

1. Aと無関係のBが,Aが知らない間にABの婚姻の届出をした場合,ABの婚姻は,取り消すことができる。この場合,Bが自己の名義で取得した財産は,対外的にはABの共有と推定される。

2. Aが15歳のB女と婚姻をした場合,その両親の同意を得ていたとしても,ABの婚姻は,取り消すことができる。この場合,Bは,Aに財産分与を請求することができる。

3. Aが強迫によりB女と婚姻した場合,ABの婚姻は,取り消すことができる。この場合,ABの婚姻中にBが懐胎した子は,Aの嫡出であるとは推定されない。

4. AがBの詐欺によりBと婚姻をした場合,ABの婚姻は,取り消すことができる。この場合,Aは,婚姻によってBから得た財産を返還する義務を負わない。

5. Aが,Bが知らない間にABの協議離婚の届出をして,Cと婚姻をした場合,ACの婚姻は,取り消すことができる。この場合,婚姻の取消前にCが購入した日用品の代金債務について,Aが婚姻の取消後まで連帯責任を負うことはない。

[H09−31] 次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せはどれか。

ア 母親は,胎児を代理して,父親に対し認知の訴を提起することはできない。

イ 父親がした胎児の認知は,胎児の出生前に父親が死亡すると,効力が生じない。

ウ 父親は,胎児を受遺者としてその財産を遺贈することができる。

エ 母親が妊娠中に受けた,投薬のため胎児が被害を被った場合,母親は,胎児を代理して,加害者と和解することができる。

オ 母親の妊娠中に父親が死亡したが,胎児も死産であった場合,胎児が相続し父親の財産は,母親が更に相続することになる。

1. アウ   2. アオ   3. イウ   4. イエ   5. エオ

[H09−32] 無能力者Aは,自己所有の土地をBに売却する契約を締結したが,後日,この契約が取り消された。次のアからオまでの事実が存在した場合,Aが未成年者又は禁治産者のいずれであるかによって,取消しの効果が生じないことがある。無能力者の種類と取消しの効果が生じない場合の個数の組合せとして正しいものは,後記1から5までのうちどれか(後見監督人は選任されていないものとする。)。

ア Aの法定代理人がこの契約の締結についてAに同意を与えていた。

イ この契約の締結に際し,Aが自己を能力者であると信じさせるために詐術を用いた。

ウ この契約の締結前に,Aの法定代理人がその土地での営業をAに許可していた。

エ Aの法定代理人が目的を定めずにAにその所有財産の処分を許可していた。

オ BがAの法定代理人に対し2か月以内に個の契約を追認するか否かを確答すべき旨を催告したが,確答がないまま2か月が経過し,その後にこの契約が取り消された。

1. 未成年者−3個  禁治産者−3個

2. 未成年者−4個  禁治産者−2個

3. 未成年者−4個  禁治産者−3個

4. 未成年者−5個  禁治産者−2個

5. 未成年者−5個  禁治産者−3個

[H09−33] 民法第177条につき,「不動産に関する物権を取得した者は,登記を備えなければ,同一の不動産につき同一の前主から有効に物権を取得した第三者に対し,その物権の取得を対抗できない。」という見解を採った場合,次のアからオまでの事例のうち,XがYに所有権を対抗できないと解されるものは,下記1から5までのうちどれか。

ア 甲不動産がAからXに譲渡された後にAが死亡し,遺産分割の協議によって共同相続人の一人Yが甲不動産の単独所有者とされ,その旨の登記がされた。

イ 甲不動産がXからAへ,AからYへと順次譲渡されたが,登記名義がAにとどまっている段階で,XがAへの譲渡契約の錯誤無効を主張し,その主張が認められたのに,AがYに所有権移転登記をした。

ウ XがAから甲不動産を取得する前に,Aの無権代理人Bを介して,Yが甲不動産を取得し,所有権移転登記も備えたが,表見代理の成立が認められなかった。

エ X所有の甲不動産につき,Aは,勝手に自己名義への所有権移転登記をした上,Xが気付かないうちに善意のYに甲不動産を譲渡して所有権移転登記をした。

オ XがA所有の甲不動産を取得した後に,YがAから甲不動産を取得したが,登記名義は,Aにとどまっている。

1. アイウエ   2. アイオ   3. アウエ   4. エオ   5. オ

[H09−34] 次のせつ例についての教授の質問に対するアからソまでの学生の解答の中からそれぞれ適当なものを選んだ場合,もっとも適切な組合せはどれか。

「Xは,Aに対し4000万円の金銭債権を有している。Aは,その唯一の財産である時価5000万円相当の土地に,Yが有する3000万円の債権を担保するために抵当権を設定していたが,この土地をYに代物弁済として譲渡し,移転登記を行った。その結果,抵当権設定登記が抹消された。」

教授: AのYに対する代物弁済は,詐害行為に当たりますか。

学生: ア 優先権を有する担保権者への代物弁済だから,AにXを害する意思がある場合に限り,詐害行為に当たります。

学生: イ Yの債権額より高額な土地の代物弁済だから,Aに債務超過についての認識があれば,詐害行為に当たります。

教授: 仮に,代物弁済後に,この土地の価格が抵当権の被担保債権相当額にまで下落した場合でも,Xは,取消権を行使できますか。

学生: ウ 行使できます。

    エ 行使できません。

教授: では,設例に戻って,Xが代物弁済を詐害行為として取り消せるのは,どの範囲ですか。

学生: オ 契約全体です。

    カ 4000万円の限度です。

    キ 2000万円の限度です。

教授: それは,なぜですか。

学生: ク 債権者取消権の行使は,取消債権者の債権の保全に必要な限度に限られるからです。

    ケ 債権者取消権の行使は,債務者の責任財産の保全に必要な限度に限られるからです。

    コ 詐害行為の取消しは,目的財産が不可分物であるときは,全部の取消しによらざるを得ないからです。

教授: 代物弁済を取り消した場合,Xは,Yに対しどのような請求ができますか。

学生: サ Yへの移転登記の抹消のみ請求できます。

    シ 価格賠償のみ請求できます。

    ス その選択により,Yへの移転登記の抹消又は価格賠償を請求できます。

教授: この土地をYがZに転売してしまった場合,Xは,Zを相手に代物弁済の取消しを請求できますか。

学生: セ Yが善意の場合でも,Zが悪意であれば,請求できます。

    ソ Yが善意の場合には,Zが悪意であっても,請求できません。

1. アウオコサソ

2. アエカクシセ

3. イウキケスソ

4. イエカクスソ

5. イエキケシセ

[H09−35] Aは,Bに対し債権を有することから,債権者代位権により,BのCに対する権利を行使しようとしている。この場合についての次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せはどれか。

ア CがBの名誉を毀損した場合,Aは,Bに代位して,BのCに対する慰謝料請求権を行使することができる。

イ AのBに対する債権がBの所有地の賃借権である場合,Aは,Bが無資力でなくても,その土地の不法占拠者Cに対するBの物権的請求権を代位行使できる。

ウ Aが代位行使するBの権利がBのCに対する動産の引渡請求権である場合,Aは,Cに対し,その動産を自己へ直接引き渡すよう請求することはできない。

エ AのBに対する債権が抵当権付きである場合,Aは,その抵当目的物の他の抵当権者Cに対し,CのBに対する債権の消滅時効が完成していることをBに代位して援用することができる。

オ 土地がCからBへ,BからAへと順次譲渡され,AがBのCに対する所有権移転登記請求権を代位行使する場合,Cは,CとBとの間の売買契約における同時履行の抗弁権をAに対抗することができる。

1. アイウ   2. アイオ   3. アウエ   4. イエオ   5. ウエオ

[H09−36] 次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せはどれか。

ア 連帯保証人が連帯保証債務の一部を弁済したとしても,主たる債務の残部についての時効は中断しない。

イ 単なる保証人が,保証債務の一部を弁済したとしても,主たる債務の残部についての時効は中断しない。

ウ 主たる債務者がその債務の一部を弁済したとしても,保証債務の残部についての時効は中断しない。

エ 物上保証人が抵当債権者に対し被担保債権の一部を弁済したとしても,その債務についての時効は中断しない。

オ 債務者がその債務の一部を弁済したとしても,その債務についての物上保証人は,時効の中断がなかったものとして,時効を援用できる。

1. アウ   2. アエ   3. イエ   4. イオ   5. ウオ

[H09−37] 次のアからオまでの記述のうち,正しいものはどれか。

1. 手付契約は要物契約だから,契約成立には買主から売主への手付の交付が必要であるが,買主が手付を放棄して売買契約を解除するまでは,手付の所有権は買主に留保される。

2. 民法上の消費貸借契約は要物契約だから,契約成立には貸主から借主への目的物の交付が必要であり,借主は受け取った目的物を自己の所有物として処分できる。

3. 賃貸借契約は諾成契約だから,契約成立には賃貸人から賃借人への目的物の引渡しは必要でなく,契約が成立すれば,目的物の引渡しがない段階でも,賃借人は目的物返還義務を負う。

4. 使用貸借契約は要物契約だから,契約成立には貸主から借主への目的物の交付が必要であり,貸主は目的物引渡義務を負う。

5. 売買契約は諾成契約だから,契約成立には売主から買主への目的物の交付が必要でないが,契約が成立しても目的物の引渡しがなければ,買主は代金支払義務を負わない。

[H09−38] 次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せはどれか。

ア Aは,Bからその倉庫に保管中の特定物である高価な花瓶を購入したが,花瓶は,契約の成立時点で既に割れていた。花瓶の引渡しがされていない以上,Bが危険を負担し,Aの代金債務は消滅する。

イ Aは,Bからその倉庫に保管中の特定物である甲かな花瓶を購入したが,花瓶は,花瓶は,Aの被用者が契約締結後に行った箱詰め作業中に割れてしまった。AB間の契約は,特定物に関する物権の移転を目的とする契約であるから,危険負担の債権者主義が適用され,Aの代金債務は消滅しない。

ウ Aは,Bから高価な花瓶を購入し,配送してもらうことにしたが,花瓶は,配送中にBの責に帰すべからざる事由によって割れてしまった。仮に,花瓶が不特定物であったとすると,特定物に関する危険負担の債権者主義は適用されないから,債務者主義で処理される。

エ Aは,Bから特定物である花瓶3個がセットになったものを購入したが,配送中にBの責に帰すべからざる事由によって1個割れてしまった。民法の規定上は危険負担の債権者主義が適用されるが,その意味は,Aが代金の減額を請求できないということである。

オ Aは,Bから特定物である花瓶3個がセットになったものを購入したが,契約の成立時点で既に1個が割れていた。そのことをBが契約締結の際に知りえたのであれば,Bの契約締結上の過失による損害賠償責任を認めないと,Aが害されることになる。

1. アイ   2. アウ   3. イエ   4. ウオ   5. エオ

[H09−39] 次のアからオまでの記述のうち,債務者の委託を受けた物上保証人があらかじめ求償権を行使することを否定する見解の論拠とならないものの組合せとして正しいものはどれか。

ア 物上保証とは,他人のために物的担保を提供することであり,物上保証の委託は,担保物権の設定行為の委任である

イ 物上保証人の担保提供は,委任事務の処理に必要な物的有限責任の負担であり,その負担は,現実化する可能性が高い。

ウ 物上保証人は,債務を負担することなく,物的有限責任を負担するにすぎず,被担保債権の弁済は,物上保証の委託の趣旨には含まれない。

エ 物上保証人は,保証人とは異なり,催告の抗弁権と検索の抗弁権を行使しないまま,競売を甘受しなければならない。

オ 担保物の客観的価値は,その存否も含めて,競売してみなければ確定しない。

1. アウ   2. アエ   3. イエ   4. イオ   5. ウオ

[H09−40] Aは,掛け軸を所有し,自宅の床の間に飾っていた。ところが,Bは,Cに対し,この掛け軸は自己の所有物でAに預けているだけであると虚偽の事実を告げ,その旨過失なく信じたCとの間で掛け軸の売買契約を締結した。その後,Bは,Aからこの掛け軸を購入した上でDに転売し,そのことをAに連絡して,AからDに掛け軸を郵送させ,Dはこれを受け取った。この事例に関する次のアからかまでの記述のうち,最も適切なものの組合せはどれか。

ア Cは,Bとの間で売買契約を締結した時点で,掛け軸の所有権を取得した。

イ Cは,BがAから掛け軸を買い受けた時点で,その所有権を取得した。

ウ Cは,即時取得により,掛け軸の所有権を取得した。

エ Cは,BC間の売買契約の効力として,掛け軸の所有権を取得した。

オ CとDは対抗関係に立つから,現実の引渡しを受けたDは,Cに掛け軸の所有権を主張できる。

カ Dは,無権利者Bから掛け軸を買ったから,掛け軸がBの所有であることを過失なく信じていたのでなければ,その所有権を取得しない。

1. アウカ   2. アエオ   3. イウカ   4. イエオ   5. イエカ

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