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防衛省幹部の話を聞いて

 4月13日に市ヶ谷のJICA地球ひろばの会議室で行われた、NPO法人日本を護る会の講演会で防衛省の柿原1等空佐のお話の内容を聞いて私が理解したポイントや考えたことをまとめておきます。

 1等空佐というのは外国の軍隊で言うなら大佐であり、航空自衛隊の中では空将・空将補・1等空佐で上から3番目に高い階級です。
 柿原氏は、防衛大、筑波大院、米国国家戦略大卒なので、多分、エリートでしょう。
 現場では高射群にいたとあるので、もろパトリオットの部隊です。

※なお、本人からこの話は日本政府や防衛省や自衛隊の見解ではありません。個人としての考えですと重々言われているので、そう認識ください。

 ちなみに、当日w3iのフォーラムのチラシも配っていましたが、森本敏元防衛大臣が出るとありましたけど、そちらは2万円。
 こちらは、2500円。でも、明らかに中身はこちらのほうがいいに決まっています。森本氏の話は以前聞いたことがあるんですが、あまりにもたいしたことなくて、しかも外した内容が多かったんで呆れてしまい、それきり聞く気もしません。

 お話は「我が国周辺の戦略環境概観・分析」から「航空防衛力の意義と航空作戦」など。たいへん密の濃い内容でした。

 米中関係についてがテーマでした。

 基本的に、そもそも中国というのはどういう国なのか?という認識から始まります。

 柿原1佐の指摘は「中国の政治家は共産主義になっても、古来からの孫子の兵法をいまだにセオリーに使っている」というものでした。

 それを見ると、なるほどなと、尖閣問題がなぜ起きたかがわかります。

■中国の状況・分析「和平で中国に臨むと逆に攻められてしまうジレンマ」


 中国は1982年の時点で、壮大な世界支配のロードマップをつくってその通りやっています。いまだに「中華思想」が抜けないんだそうです。

第1段階:沖縄−台湾−フィリピンの海に進出(2000年〜2010年)
第2段階:小笠原−グアム−インドネシアの範囲まで進出(2010年〜2020年)
第3段階:太平洋とインド洋に進出。アメリカ艦隊の独占をやめさせる。(2020年〜2040年)

現在は「第1段階から第2段階に出てきている最中」です

 ポイントになるのが、中国の指導者の考え方です。それは毛沢東の時からたいして変わっていないのです。

 まず「自分たちが相手より弱いのが分かっているとき」
……中国はまず、防御を重点にして攻めないでいます。そして、内側で武器や人員を整備して反撃の機会を忍耐強く待ちます。

これが、戦後から西側やソ連から武器や科学技術を積極的に「途上国なので助けてください」と、ものすごく下手に出て、吸収してきた時代です。ODAに始まり新幹線をパクッたり、とにかく「なーんだ、そんなに中国ヘボイなら助けてあげるよ」と日本や先進国にあわれみをうまく演出し利用したのです。

 つまり、今中国に進出している日本企業や欧米の企業はこうした中国の戦略に丸ごと乗せられて協力してきたのです。日本人はパンダと餃子にだまされ彼らが裏で刀をといでいるのに気づかず眠りこけていたわけです。

 次に、アメリカや日本、EU、ソ連の技術を吸い取り、自前で兵器やロケット(弾道ミサイル)、原発、コンピューターなど作れるように成長したら、今度は「相手と中国がほぼレベル的に似てきた」という段階になるので、積極的にちょっかい出して侵略を開始します。ただ、「バチン」と殴られるとまだ弱いので、その時は持久戦で時間を稼ぎ、また自分たちの力を強化するようにします。

これがまさに、いま、南沙諸島や尖閣などで起きている状態です。

 中国の言い分「中国は今まで第二次大戦の大日本帝国からの被害国で人民解放軍は防御のための軍隊だ」と言っていたのを、突然ひるがえすわけです。

 以前も言いましたが、日本人は相手を信じる世界でもまれなすばらしい国でそういう文化があります。でも、中国人は「遠い約束」は守りますが「予定変更」はすぐします。
 これにたいていの日本人はハメられて大損したり、ケンカになるわけです。

 さて、未来ですがこうなります。
 それは、中国がついに軍事力・科学技術力で日本やアメリカなくてもやっていける状態になったときです。

すると
「戦略的な反攻・攻勢」
に出ます。つまり、元寇みたいにマジで大挙押し寄せて一気にのっとります。

これは、孫子の兵法そのままだとのことです。
つまり、
「故に用兵の法は、(自分が)十なれば(兵力があれば)すなわちこれを囲み、五なればこれを攻め、倍すれば則ち(すなわち)これを分かち、敵すれば則ち能くこれと戦い、少なければ則ちこれを逃れ、若かざれば則ち能くこれを避く。」

それが
1999年ごろは 超限戦(あらゆる手段を用いて自分達の利益を敵に無理やり認めさせる)
→いわゆる歴史問題、日本への賠償、靖国とかでチクチククレームをつける。

2003年ごろは 三戦(興論戦、心理戦、法律戦)
→マスコミやネットを利用しての日本たたきや、日本で買収した親中国の知識人や政治家・活動家を使っての諜報戦。

2010年からは 瓦解戦(尖閣に手を出す)
→ついに軍事力がだいぶ整備され空母、ステルス戦闘機など高度化した。新幹線もパクった。スパコンもある。もう日本とやってもだいじょうぶだとなったので、押し寄せだした。

それで、現在の中国が尖閣に毎日ポンポン船を突っ込ませてるのは、そのためです。思いつきや感情的にやっていません。きわめて「戦略的」なことです。中国が尖閣侵略をあきらめたりやめるという考えは今後もないということです。

■アメリカの状況

 さて、いっぽうで中国から日本を守るはずのアメリカはどうしてくれる?のでしょうか。

 これが、日本側からすると微妙につらい。特に自衛隊からすると痛い部分がけっこうあるんです。

 まず、歴代のアメリカ政権はどう中国につきあったか

クリントン:軍事力で脅しながらも、中国には国連や経済枠組みで参加をしてもらい、西側の仲間のように扱うことで、押さえ込んでいた。

ブッシュ:クリントン時代とあまり変わらず。中国を孤立させず、仲間として一緒にやろう……で押さえ込む。

オバマ:より仲良くして、「米中で世界牛耳ろう」とやろうしたが、ここで中国が裏切る。南シナ海の権益で中国はアメリカの言いなりにならなかった。逆に対立してしまった。これによって、オバマは「中国に甘い顔をしてトモダチになれば、平和になる」と思ったのだが、中国は逆だった。「なんだ、アメリカは弱くなったんだ」→「じゃあ言いなりになる必要はないな」と受け取ったのである。

つまり、日本国民の考える平和観で中国に同じマインドでやれるというのがそもそも間違いなんです。やっぱ民族が違うんですよ。同じ顔していても根底が違っている。

■北朝鮮を利用する中国

 それで、今の弾道ミサイルの北朝鮮ですが、中国にとって北朝鮮は「アメリカへの脅しの用心棒」なんですね。北朝鮮が「ミサイルうつでー」と日本や韓国を脅しているのに中国は知らぬ顔して問題を放置すれば、アメリカが「中国さん頼むから北朝鮮黙らせてくれないか?」と折れてきますから。そこで中国は自分達の都合がいい交渉をアメリカとするわけです。

いやあ、日本はたまったもんじゃないですね。ネタに使われて。拉致問題も。

■アメリカの日中の尖閣問題への考え

 そもそも、アメリカという国は、同盟国であろうと国家間の領土問題には基本的に介入しないセオリーがあります。
 だから、尖閣諸島についても「いちおう守るけど、中国と戦闘しないでくれ」というのが本音です。

■沖縄基地反対運動以前に自分から足抜けしようとしているアメリカ

 実は、沖縄の基地反対運動や全国の基地反対運動の活動家?にはうれしいニュースもあります。ここのところアメリカの政治家は巨額の財政赤字で在日米軍基地の撤退や縮小を求めているというのです。
 しかし、それは、差し引き日本の軍事力を今以上に増強しないといけなくなることを意味しています。

「いい加減、日本は自分の軍隊を強化して自前で守ってくれ」
がアメリカのホンネになりつつあります。
 
■ヤクザの手打ちと一緒の論理「米中MAD」

 ここで、怖い話があります。というのは、マフィアやヤクザでも「最上層部」で手打ちして「大きな利益」を約束したら「あとは子分同士のケンカは捨ておけ。末端でやりあって自爆してよい」となり放置されることです。

 それが、米中間の政治家同士で存在するということです。だから、今回の尖閣の件も、「アメリカと中国は貿易や経済で利害が一致して仲良くすること決めたから、たとえ同盟国の日本が中国にやられても自衛隊が局地戦闘で中国にがんばってね。」というシナリオが既にあるということです。

 これを米中MAD(スタビリティ・インスタビリティ・ジレンマ)と呼んでいるそうです。

 つまり、自衛隊は米中MADを恐れています。なぜなら、自衛隊だけで中国軍と戦うのは確かに武器も性能面では日本が今のところは強いですけど、持久戦された場合、アメリカの支援が直接なければかなりきつい状態に陥るからです。

 何せ、中国にノコノコ出かけている在留邦人の愚かな日本国民が大量に人質になったうえ、戦力の数では中国が物量多いので長期化したら自衛隊はもちません。

 しかも、北朝鮮以上に中国はすでに弾道ミサイルも核もあるし、生物化学兵器でもなんでも持ってます。

■中国の空母は実はたいしたことない

 この日、自衛隊OBもいましたが「今回の中国の空母は問題外。こわくない。」という話でした。逆に、日本国民が知らずにアメリカ側が恐れているのは「中国の潜水艦部隊は今、アジア一番」だという事実です。

 つまり、日本の海自の潜水艦部隊もトップクラスですけど、中国もすでにアメリカにとっては一番強敵になっているということです。

 だから、アメリカ軍の方針は、対中国潜水艦部隊です。もちろん、日本の海上自衛隊の潜水艦部隊のヘルプもそうとう助かっているというわけです。

■じゃあ日本はどうするのか?

 それで、日本側としてはこういう米中関係も考慮しながら尖閣の侵略を毎日受けながらも対中国戦を考えておかないといけなくなります。

 ただ、自衛隊としては戦闘は望んでおらず、頭脳戦で切り抜けようとしています。(意外ですよね。左翼の人は自衛隊が人殺しだと決め付けるけど、当の自衛隊はいざ戦ったら部下も仲間も死んでしまうので、戦争を回避したいのです)

 どうするか?

 とりあえず目標としては、中国のロードマップにある「東シナ海支配」を阻止することだそうです。

 で、結局、現状の防衛力に在日米軍を安保条約で同盟国としてプラスしてもらうことでやるしかない。また、中国の行動パターンはわかってるので、中国に対して常に「日本に手を出すと痛い目にあうぞ」と「思わせ」さえすれば、軍事衝突は起きず、その方がいいということです(抑止力)。だから、F35で優位に立つとか、なんか新兵器ネタで脅すというのも立派に中国の侵略を事前に止める効果はあるようです。

 ここまで説明すると、沖縄のオスプレイ反対運動なんて「ばかじゃないの」になります。文句言うほう間違ってるんですけどね。

 もし、日本が日米安保条約を破棄し、独自武装をしないでいたら、たちまち中国に占領されます。だから、左翼や日本共産党、鳩山や小沢が「憲法9条死守」「米軍基地追い出す」と言いながら、もし彼らが政権とって政治するなら「憲法9条の日本を死守するためにかえって軍隊を整備しないといけない」というジレンマに陥る。 

 いやあ、沖縄の反戦運動の左翼の人は中国共産党や中国大使館に「尖閣の侵略やめてくれませんか?」とそっちに反戦デモしてくれたほうが、これ以上、米軍や自衛隊が無用に動かなくていいんですけどね。

 かといって、今の枠組みで日本がアメリカの舎弟である以上「米中MAD」(これ本当にマッドだよね)によってこれまた、日本は中国からの侵略に対して自分達で米国の直接的支援なしに対応しないといけない。

 しかも、中国には既に書いたとおり「われわれ日本国民は平和を希求し、戦争を望みません。貿易で仲良くしましょう」と言って感動してくれるどころか、「あっそう、じゃあ弱そうなんで占領するわ」と逆にあっさりのっとられる。

 ほんと、誰か中国国民10億人、平和教育して来いって感じですね。

 その消防隊としての自衛隊は、国民からは白い目で見られて「それでも、この日本国民を守らないといけない」というこれまたジレンマで今日もむなしくパトリオットを空に向けているわけです。

 だから、反戦・平和・戦争推進、いずれの立場の人もこういう知識をきちんと知って議論しないと、不毛な感情論が続くだけです。

 国民はこういう基本的に動かせない事実をまず知るべきですね。
(2013/4/21)
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アイ マユミ

在日米軍基地が国連軍(韓国を防衛するため)の基地であることを日本政府もマスコミも国民に知らせていない。横須賀米海軍基地には「日の丸・星条旗・国連旗」がいつも掲揚されている。韓国国民は日本が思いやり予算で北朝鮮から守ってくれているのに竹島を侵略する恩知らずである。
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