The Ashikabi Journal

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『葦牙Journal』No.87.

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No.87

巻頭言 人間は労役しなければならず……


 世界大恐慌が勃発した一九二九年にアドリアーノ・ティルゲル著『ホモ・ファーベル』は出たのだが、それから八十年たってようやく本邦初訳(小原耕一・村上桂子)が出版された。(社会評論社)わたしたちが「人(ホモ)である」のは「ものを作る(ファーベル)」からであり、「労働する」こと、それが動物と人間とが区別される条件であるということを、この本はあらためて確認させる。ウィリアム・ブレイクの預言詩の詩句が思い浮かぶ。大江健三郎が繰り返し、立ち還り作中で引用してきた一節である。

「人間は労役しなければならず、悲しまねばならず、そして習わねばならず、忘れねばならず、そして帰ってゆかねばならぬ、そこからやって来た暗い谷間へと、労役をまた新しく始めるために。」

 「訳者解題」によれば、もはや「労働社会」は終り「労働は人間の本質」とはいえなくなった。労働〔中心主義〕からの「脱却」こそいま必要なのだ、とする言説が跋扈しつつあるという。「人間の条件」(ハンナ・アーレント)である「労働」を捨てよ。すなわち人間であることを止めよ、というわけである。
 だが、ブレイクの「労役しなければならず」につづく反復は、すでに、人間存在の肉体としての永遠の実体性が崩壊する兆しを予感していたかれが、「ホモ・ファーベル」とは、その本質として、変質し循環する歴史のそれぞれの状況と向き合いつつ、労役をそこから「また新しく始め」るほかはなく、また、そうすることで従属的社会諸集団は絶えず、労役を新しい力に変え「暗い谷間」からの脱出を目指すものなのだということを教えていたのである。                    
(山根 献)

目次

No.86

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巻頭言 人間は労役しなければならず……山根 献

政権交代で何かが変わったか?
―産湯とともに赤子を流すな ……牧  梶郎

紙が好き。 ……中川 璃々

●初めて文字となった人間の真実〈中国の古典から〉第四回
おれは絶対に正しい
─屈原というキャラクター ……下定 雅弘

◎葦牙ジャーナルの「ちょっとお邪魔します!」A
下山事件の現場を歩く ……尾張はじめ

「第五世界」の意味するもの
─小田実『HIROSHIMA』より ……石井 明美

「リバイアサン」と絵 ……久米仙太郎

本の学校って知っていますか
―法人化をめざして ……永井 伸和

第26回葦牙ふぉらむ〈報告の骨子〉

『人間失格』太宰治についての私論……橋本敏夫

仮釈放―Hope For Justice ……後藤 卓美

●イタリア・レジスタンスの旅(一七)
ムッソリーニの"サロー共和国"悲劇か、喜劇か ……岡田全弘

☆第二五回《葦牙ふぉらむ》報告 ……中川みのる

峠三吉『原爆詩集』の位置 ……石黒  忠  

photo©k.y

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