日替わりメニュー

このコーナーはワンちゃんを飼う上で日常疑問に思うことや季節ごとに注意しておくことなどに
ついて日替わりで(??)お話するコーナーです。
取り上げて欲しい話題等がありましたらメールにてご質問くださいね
なお、本記事は、飼い主様の注意を喚起し、同様の事故等の再発防止を呼びかけることを目
的としております
該当する飼い主様につきましては、くれぐれもご理解とご協力をお願い申し上げます



熱中症第1号発生!!(09年05月)
今年も熱中症が発生しました。Gレトリバー。
そんなに暑い日ではありませんでしたが、寒い日から急に気温が上昇した日にはこのようなこ
ともありかと思われます。意識レベル無し。呼吸速拍。体温42.8度C。高齢のため他にも原
因あるかもしれませんが、血液検査と平行して、血管確保、ウォータバス等緊急処置をスピー
ディーに実施。体温低下と共に意識が戻ってきました。

エアコンをつけた部屋があったら大丈夫か?
いえいえ、場合によっては、縁側の日の照るところで寝込んでしまい熱中症になったと思われ
る事例も発生しています。
皆様におかれましては、今一度いろんな場合をシミュレーションし注意をしてください。
間違っても
車に閉じこめて「パチンコ」などいかないように!!

熱中症第2号発生?(090808)
来院時には心肺停止、硬直がありました。体温はカウントオーバー
飼い主様は首をつったような状態と申しておられました。熱射病が先かそれが先かは判りませ
んが、車内でなくても異常な暑さ。グアムにでもいるような日でした
いずれにしても、ワンちゃんと小旅行。はその辺を十二分に配慮してください


昨年の記事はしばらく残しておきます。
熱中症と思われる事例が昨日だけで3〜4件ありました。
熱中症はその程度にもよりますが、意識混濁起立不能等になって気づく場合が多いです
エマージェンシーとして迅速に処置する必要があります
体温を測定できる場合はしてください。典型的な場合は、カウントオーバーです
耳の中や口の中(唇)を手で触っても推定できます
体温がカウントオーバーであれば元々の原因が何であれ
冷やす必要があります
ウオーターバスが一番。水を溜め氷を入れる。その中に頭だけ出してどっぷりつける
洗面器等で冷たい水をかけて、出来るだけ早く体温を下げる。
その間耳や唇等で下がり具合をチェック
体温が低下してくれば意識レベルはもとに戻ってきます

ここからは動物病院です
意識混濁したということは脳がやられてくるということです
きっちりと治療を受けてください。それでもいったん回復してもだめなことも多いです

昨日の事例で、残念だったのはエマージェンシーとして1発目の熱中症にスタッフ総動員して
対応したため、他の外来を結果としてお待たせしてしまい、屋外でお待ちのわんちゃんが熱中
症で倒れたということです
一言ご注意申し上げていればと反省しきり。すぐに警告文書を貼りました。
さて、
自己判断で熱中症かもしれないで、上記処置をして、様子を見て、いよいよ状態がおかしくなっ
て初めてつれてこられる場合があります
この場合には、体温は正常になっておりますし、室温は、体温は高かったか、意識はどうか
等を質問してもよくわからない。
こういった場合は診断に苦慮します。
理由はいろんな原因が考えられるため、血液検査から入っていかなければなりませんし、結果
が出るのに10分程度かかります。その間は治療という意味では手出しが出来ない状態です
非常に長い時間です
飼い主様におかれましては、情報を十分把握してください
出来れば動物病院に電話して、指示を仰いでください。
その中で、獣医師としては必要な情報が得られるため迅速かつ的確な診断治療が可能になり
ます
ちなみに、上記の時間待ちでの熱中症のわんちゃん(ゴールデン)は定期予防でおいでになっ
ていましたし、直前の状態を把しておりましたので、血液検査等無し体温のみでウオーターバ
ス直行
意識も多少ありましたので、かち割氷も食べさせて体温低下させ事なきを終えました。
今の時期病院の冷凍庫は氷でいっぱいです。
また、エマージェンシーの訓練は欠かせません!!
飼い主様におかれましては、くれぐれもご注意いただきますようお願いいたします

ハメ(まむし)による咬傷発生第2号(090816)
今回は、子猫ちゃんです
飼い主様は虫にでもと思われていたようですが、傷の状態から蛇によるものと考えます
子猫ですから、動く物何にでも興味を持ち、ばえていきます
傷から見て、かなり小さい蛇と考えられます



ハメ(まむし)による咬傷発生(090806)
今年もハメ(まむし)によ咬傷と思われる事例が発生しました
今回は散歩中ではなく、車庫の中に入れていたとのこと
窓は開いていたとのことなので、そこから進入したのか、また、別の隙間から進入したのかは
不明ですが、傷等から判断して、ハメに間違いないと思います
若いワンちゃんですので動くものに興味をもちやられたと思われます
で、注意事項ですが
あわてて(緊急として)病院にとんでいく必要はないです
交通事故を起こさないようお願いいたします
大方、対症療法のみの治療になります
決して急がないこと!!



ハメ(まむし)による咬傷・過去事例(080823)
3日ほど前もまた、発生しました。部位は前肢。
今年に入り4件目だったと思います。
まだまだこれからです。
あぜ道や溝など十分注意してください。

前回の記事をそのまま残しておきます。

昨日また、発生しました。
咬傷部位は後足先でした
本件の場合は、気づかず接近・または踏んづけてしまったということでしょうか

今年に入り第1号が発生しました。
部位は顔面(鼻先)
だいぶ腫れてきます
傷の状態からかなり小さい蛇と思われます

一般的には咬傷部位は
鼻頬部や手が多く
臭いをかぎにいく、手を出すなどによりこの部位に多いと思われます
昨年内股を咬まれたケースがありましたが、なぜかよくわかりません
そのわんちゃんは、蛇をみつけると上に寝っ転がるらしいです


ムーンフェイスって何?
アレルギー(蕁麻疹)です。特にミニチュアダックスは、なりやすいです。
原因は、ワクチン接種等(異種タンパクや薬物)などに過敏に反応する場合、
古い物(ヒスタミンなどが産生されている)を食べた。体調が悪い場合。
その他、接触性の場合もあるかもしれません。
蜂や蛇による場合は、みればわかります。




本件は原因不明でした
抗ヒスタミン剤等で加療。再発なしです。
犬種はゴールデンです

交通事故わんちゃん
飼い主みつかる!!
交通事故で路上に倒れていたわんちゃんを当院スタッフが保護してきました。
意識不明、眼瞼・口内より出血。貧血あり。骨折あり。
一命を取り留め元気回復してきたのですが、数日たっても飼い主がみつかりません
最寄りの警察(遺失物)と保健所にも連絡済み
いよいよ保健所(動物管理センター)に引き取っていただかなければいけないかなと考えてい
た矢先に、張り紙をみられた飼い主様から連絡があり、確認できました。

そこでお願いがあります!!

わんちゃんには必ず首輪をし「鑑札」や「迷子プレート」等を着用するようにしてください。
さらにライフチップ(マイクロチップ)も役立ちます。

おおぜいの善意で救急救命できても保護できる期間はわずか数日です。



異物誤飲に注意!!(090701)

異物誤飲事例は度々起こっております
最近では写真のプラムの種を飲み込んだ事例
催吐させましたが他の物は吐いても、種は出てきませんでした
内視鏡で引っ張り出す方法もあるのですが、果たして胃内にとどまっていない場合も
想定できるので手っ取り早く切開を実施しました
摘んでいる中が異物です
こういった子の場合いろんな物を食べている場合も考えられます
当然開腹した場合は他にも異物がないか精査します


他にも乾電池誤飲の事例
この場合はレントゲン確認後、催吐により解決しました。

ゴキブリ駆除剤の誤飲?も発生
いろんな商品があり、パッケージが捨てられメーカー名等が判明しない場合もあります
メーカー名商品名包装形態などが判れば硼酸をどのくらい飲んだのかにより治療の必要の有
無も含め対応がしやすいです。いずれも速やかに電話をされると同時にデータ集めを家族に
依頼し受診されることをおすすめします。胃洗浄も含め初期対応出来るかどうかが分かれ道で
す。
チョコレートを食べた
これもビターチョコなのかミルクチョコなのかその量は、体重は、いつ食べたか、で対応が変わ
ってきます。
料理用のビターチョコやチョコの徳用袋、ココアのパウダーなどはわんちゃんの近くにおかない
ようにお願いします。
なお、最近インターネットで情報が氾濫しており、チョコレートダメだとばかりにポッキー2本ほ
ど食べたでおいでになる事例もあります。
あくまでも「過ぎたる量」が問題になるわけですので
あまり神経質になる必要はありません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−過去事例
スーパーボール

本日、嘔吐するというわんちゃんにバリウム検査したところ
腸閉塞がみつかりました。
すぐに開腹手術をしたところ
スーパーボールが出てきました。
飼い主様に確認したところ1ヶ月前に子供が食べられたといっていたとのこと。
1ヶ月して腸に流れたということになります。
くれぐれもおもちゃ等には気をつけてください。


2.3センチの大きさ

以前の記事を残しておきます。

ここのところ異物誤飲事例が結構ありました
ネックレスを飲んだ(レントゲン確認)
雪見だいふく(アイスクリーム)の棒を飲んだ(結構大きくフォークになっている)
スーパーボールを飲んだ(大きさは小さいよう)
などなど
以上の事例は吐かせることで解決しました

しかし
金属たわし(下の写真)は大物でした
飼い主様の要望で内視鏡にてアプローチしてみましたが
結果として、毛などがまとわりつき弾力性のない団子になっておりましたので
無理でした
結局開腹手術です



内視鏡にてアプローチ。相当引っ張ったのですが
金属たわしと絡まった毛の一部をむしり取っただけで無理でした
(結果的には引っ張り出すには大きすぎました)


金属たわしと毛が絡み合って団子を形成しています。
それ以外におもちゃのようなものが絡まっています

このようにいろんなものを口にする性格の子は
開腹の際には相当時間をかけて
ほかにも入っていないか確認していく必要があります

皆様におかれましては、動物たちの環境には
異物(飲み込める可能性のあるもの)
たとえば室内犬等では縫い針、焼き鳥の串、爪楊枝、人の薬関係、
ゴキブリ団子(自家製)などは特に注意して下さい

中型大型の犬種では、犬種や性格にもよりますが
ゴールデンやラブなどは遊びの中で結構飲み込んでしまいます
洗濯場でのパンストや靴下、ビニール手袋は日常です
起こってしまった場合、動物病院に相談して下さい
命取りになるケースが多くあります


リードを飲み込んでいた事例(05年1月)

のら猫ちゃんのくびに輪ゴム!!

ちょっとしたいたずら心か?
ネコちゃんのくびに輪ゴムをはめてしまったのでしょう

毛が生えていますから、しばらくこれに気が付きません。
輪ゴムにきづかず、、皮膚がおかしくなったため捨てられたのでしょうか?
このネコちゃんも治療のため保護するまでだいぶ時間がかかったようです

輪ゴムは収縮し常に締め付けておりますので
皮膚が切れてしまって写真のようになります




小さいお子様のおいでになるご家庭におかれましては
絶対にこういったいたずらはさせないようにお願いいたします!!
(大きい大人かもしれませんが・・・)
(衝撃的な写真ですが、絶対にしてはならないことですので、あえて出してみました)



猫ちゃんの膀胱結石症多発シーズン到来!!
「膀胱に石がたまる」
決して、砂を食べたからでも、砂利道の砂が入ったからでもありません。

膀胱炎(感染)から出来てくる場合や体質、こたつに入り水分を取りに行くのがじゃまくさくな
る??などにより膀胱内に結石が出来る場合が多発します。

特に雄猫の場合、尿路が狭いため結石が詰まってしまい尿が出なくなる生死に関わる病気に
発展してきます。

しょっちゅうトイレに行ってしゃがんでいる。
その割には尿が出ていないようだ。
おしり(ペニス)を盛んに気にしている。
といった症状が出た場合はすぐに動物病院へ!!
尿路閉塞を起こしている場合は、もうちょっと様子をみてみようなんて
考えているととんでもない。命取りになります。
緊急対応が必要です。

さらに、食べない、もどす、ぐったりし出した。となるともう、エマージェンシーです。

ところで、結石の種類(成分)にもいくつかありますが、一番多いのは
リン酸アンモニゥム・マグネシゥム(通称ストラバイト)です。

そのほか、シュウ酸カルシウム、尿酸塩等々がありますが、それぞれ話が長くなりますので
ここではふれないでおきます。

雌猫には、結石症は無いのでしょうか?
いえいえ、有ります。
雄とたぶん同じくらいの発生率でしょう。
尿道が太いため閉塞が起こりにくいだけです。

先日ワンちゃんですが、女の子で一時的に詰まった症例があったばかりです。


ストラバイトの結晶(顕微鏡像)   膀胱切開により取り出した結石
共にワンちゃんのもので右の結石の成分は現在検査に出しております。

まさかまさか
雌犬に尿道結石!!
かなり大きい結石が尿道出口付近に詰まっていました。
膀胱にも多数あり、手術にて取り除きました。(05年1月)



ダニの話
今年もダニはよく出ました
まだ、今しばらく続くでしょう
一般的にダニといえば、ワンちゃんなどの体表に付着し血を吸えば小豆大になる
マダニ」類を指すことが多いです。
種類もいくつかあります。(日本では)
このマダニ類は、基本的には土壌中で自由生活を送っています。

どうして吸血するのか?
マダニ類は一生の間に3回吸血しなければなりません。
1.卵から生まれた「幼ダニ」が脱皮して次の「若ダニ」になるとき
2.「若ダニ」が脱皮して「親ダニ」になるとき
3.「成ダニ」が次の世代の「卵」を産むとき
このように脱皮・産卵には相当のエネルギー・栄養が必要なようです。

吸血にありつけなかったものは、死んでゆきます。
(とはいえなかなかしぶとくチャンスを待っていますが・・・)
また、幸運にも吸血にありつけたとしても、
落ちたところがアスファルト上や室内だったとしたらそのまま死んでゆきます。
(水平移動はへた)
ダニ社会も成虫になり卵を産むまでには、相当のハードルがあるわけです。
こんなにハードルが高いのに太古の昔から存在するのはなぜでしょう
一つは数で勝負です

ところで、このダニは「バベシア」という病原体を媒介します。
この病気は日本では、六甲山系で最初に発見され、今や関東方面へと広がっているようです。
この病原体が赤血球にはいり、赤血球を破壊させていき、貧血状態にさせる。
大変難儀な病気です。

以前はこれの治療の「特効薬」はあったのですが、今はありません。
従って、ダニをつけないように気をつけてください。

ダニは吸血時期になると土中よりはい出て直近の草などを上り
その先端で「ターゲット」が接触するのをただひたすら待っています。

従って
たとえば、土手やけもの道など土のあるところを歩かせない。
アスファルトの上を出来るだけ散歩させるようにし
また道ばたの草にふれささないようにする
(言うのは簡単ですが・・・)

同時にすみやかに(2日以内)効果を発揮する
フロントラインを予防的につけておく
等の対策をお奨めします。

ちなみに
ペットホテルに預けたらダニがいっぱい付いて帰ってきた
美容に出したらダニがいっぱい付いてきた。
マダニが室内犬に付いているが家の中がすみかになっているのだろうか
などという話をたまに聞きます。

もうお分かりですね
マダニは家の中では繁殖できません。あくまで土中です。
また、付着しているダニを調べればすぐに分かります。
この付着したダニはまだ吸血していないのです。
ペットホテルやペット美容からお帰りになって、すぐに土のあるところを散歩させダニに食らい
つかれたと考えるのが普通です。

ダニも生活がかかっている
くれぐれも気をつけてください!!






フィラリア症になるのは飼い主の怠慢!!
地球も徐々に温暖化の傾向があり、蚊の発生している時期も長くなってきています。地域によ
って予防期間が異なってきますし、予防薬にも内服薬や注射があります。かかりつけの動物病
院に相談してみましょう。
フィラリアとは心臓や血管に寄生する恐ろしい寄生虫で蚊が媒介します。心臓に寄生している
親虫が子供を産み、それを蚊が吸血の際、拾っていきます。蚊の体内で少し成長して(これが
重要!)、成長した虫を別の犬に吸血の時に置いていきます。放っておくと約半年で親虫とな
り、心臓に寄生するのです。
予防薬は決して蚊に刺されないようにしているわけでも、虫を蚊に置いていかれないようにして
いるわけでもありません。置いていかれた虫を駆虫している薬です。飲み薬の場合、「もう、蚊
が飛んでるのになんでまだ飲ませなくていいのだろう」とか、「もう蚊はいないのになんで薬を飲
ますのだろう。」と疑問に感じた方もいると思います。これにはちゃんとした理由があります。ヒ
ントは「駆虫薬」!わからなければかかりつけの獣医師に聞いてみましょう!
薬は現在、月一回飲ませる内服薬(錠剤、顆粒、チュアブルタイプ)と6ヶ月間効果が持続する
注射があります。注射は年間二回だけ接種することによって通年予防できます。
詳しくは動物病院で聞いてみてください。



戻る
戻る