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海外詩の翻訳詩コーナー

今回は,アイルランドの現代詩人,
マイケル・ロングリー(1939年生まれ)を取り上げる.

リネン工員

マイケル・ロングリー
水崎野里子訳

キリストの歯は彼と共に天国へ昇った.
臼歯にあいた穴を
風がひゅうひゅうと通り過ぎた.
彼は永遠に磔にされた 冬の空に
むき出しの犬歯を縛り付けられて.

僕は目が眩む その燃えるような微笑みに
そしておやじの入れ歯の思い出に.
コップの中一杯の入れ歯 泡に包まれていた
そして,死んだ親父の口から投げ出されて,入れ歯はにたりと笑っていた

奴らが十人のリネン工員をぶっ殺した時
脇の道路の上に眼鏡や
財布,小銭,入れ歯が転がっていた
血,食べ物の切れ端,パン,そして酒が.

親父を再び埋葬する前に
眼鏡を磨かねばならない
眼鏡を鼻の上に乗せなければならない 
ポケットにお金を入れておこう
そして死んだ口には入れ歯をはめておかなくちゃ




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