みつ葉巾着(改訂版)  02.9.25

 

 みつ葉は日本のポピュラーな野菜でありながら、さてどんな料理に使うかと言われるとなかなかこれといった使い道がない。巻き寿司の具の一部だとか、お吸い物だとか、香り付けのためにちょっとした脇役に使われることが圧倒的に多い。そんなわけで、ひとたば100円くらいで売られているみつばを買ってきても使いきれなかったりすることがこれまでけっこう多かった。ひとたばを一度に使いきるような料理をいままで知らなかったのだが、この間雑誌をパラパラめくっていて、みつ葉を主役にした酒の肴が紹介されているのを見つけた。
 それはみつ葉をざくざく切って梅肉と削り鰹と混ぜあわせ、油揚げの中に詰めて網でこんがり焼くといういたってシンプルな料理だ。みつ葉の他に香り野菜として、みょうがと細ネギのみじん切りを入れる。ちょっと目先が変わっていて、日本酒の肴によいのではないかと思う。

  1. みつ葉一把は適当にざく切り、みょうが1個は細切り、細ネギはみじん切りにする(大さじ2)。

  2. 1をボールにいれて混ぜ、削りかつおと醤油少々を加える。ここで味見をしておく。

  3. 2を油揚げにつめて油揚げの口を爪楊枝でとめ、網焼き器の上に乗せて強めの火で表面に焼き色がつくまで焼く(焦がしすぎないように注意する)。中の野菜に火が通りすぎないように、片面30秒ずつ程度で手早く焼く。

  4. 楊枝をはずして、半分に切って出す。

 この料理のポイントは、長時間焼きすぎないこと。中のみつ葉や香り野菜は生のままの方が美味しいし、中に火が通ってしまうと野菜から水が出て油揚げがぱりっと仕上がらない。香りの強い野菜が好きな人のための酒の肴として、ぴったり。

材 料
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みつ葉      1把(30〜40g)  
みょうが     1個
ネギみじん切り 大さじ2 
薄揚げ      1枚
削りかつお   小1パック
醤油       少々

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