里芋の揚げだし

 

 里芋を使った和風料理など、いままでほとんど関心がなかった。食べれば美味しいとは思うが、自分で作ろうとは思わない。それがこのところがぜん和食に興味が向き始めた。仕事が忙しくて、花粉症になって、おまけに風邪を引いて、アレルギーの薬やら鼻炎の薬やら風邪薬やらを飲み過ぎて、いっとき異様に体調が悪くなり、それ以後急に和食派になった。体質が変わったのかもしれない。
 里芋はただでさえ手間がかかる素材だ。その上にこの料理は里芋を蒸して、煮て、揚げるという三重の手間をかけたもの。それだけに出来上がりの美味しさは文句なしの料理である。

  1. 里芋は皮を剥き、大きければ食べやすい大きさに切る。

  2. 焼きみょうばんを入れた水に里芋を40分ほどつけてあくぬきをする。

  3. 湯気の上がった蒸し器に里芋を直接広げて、15分〜20分蒸す。

  4. なべに4の里芋、だし汁、酒、砂糖、塩を入れて火にかけ、6〜7分中火で煮汁がなくなるまで煮る。

  5. 里芋の汁けを拭いて片栗粉をまぶし、熱した揚げ油でからりと揚げる。

  6. 鍋にだし汁、しょうゆ、みりんを煮立ててつゆを作り、揚げたての里芋を器にもって上から出汁をかける。

 里芋をカラリと香ばしく揚げるのがコツ。レシピではみじんぎりのあさつきともみじおろしを乗せていたが、薬味は何もつけずに、里芋の味そのままを味わうだけで充分美味しいと思う。久々のヒット作。

材 料
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里芋
だし汁、酒、砂糖、塩
片栗粉
だし汁、しょうゆ、みりん

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