ゆうの日記 2007年 5月

 

 
言 葉
言葉は人を傷つけたり励ましたりする。それだけに言葉遣いに気をつける。ただ、僕の場合は気管切開によって言葉を失った。ただでさえ無口で気持ちを伝えるのが苦手な僕にとっては追い討ちをかけた。でも、まだ意思表示はできる。これを大切に相手の気持ちにたって意思表示をしていきたい。

2007/05/29 PM 03:10:50 

目 標
この度の手術にあたっては何度も外科の先生に断られた。あえて危険の高い手術をするよりも、そのままでも延命は可能と言われた。しかし、生活の質は落ちていたし、なによりも一時帰宅が叶わなかった。そんな中途半端に生きるよりも、とおもい直談判して現在に至った。そこには一時帰宅をしたいという大きな目標があった。目標があったからこそ乗り越えていけたかもしれない。そして、ようやく一時帰宅に向けて始動している。初めてのこともあって戸惑いもあるけれど、一歩一歩進んでいきたい。

2007/05/25 PM 02:52:06 

心残り
ちょうど1年位前に、ある難病患者さんからメールをもらった。日々、難病が進行して切ない気持ちが伝わってきた。その頃、僕もお腹の具合が悪くて返信できなかった。ようやく落ちついて、そのことが気になったのでメールしたけれど返事はこない。こればかりはその人の持つ気力が大切になるとおもう。ただ、いつまでも落ち込んでいると人は離れていくとおもう。前向きに頑張っていると助けてくれる人にあえるかもしれない。あの時、メールしておけばと心残りになった。

2007/05/22 PM 03:00:54 

集中治療室
今回の手術では万全の為に集中治療室に入った。集中治療室では患者2人に対して1人の看護師さんがいて医師も常駐しているという。僕はここで痛みに耐えながら、隣の患者家族が対面しているのを聞いて凄く寂しかった。一人で痛みにたえるのは孤独である。翌日の午後に病室に戻ったが家族がいない。すごく焦ったが数分後に会えた時は安心した。患者にとって家族はかけがえのない支えである。

2007/05/20 PM 03:23:42 

代 償
折角、お腹が完全に治ったのに大腸を切除した代償は大きかった。水分の吸収が落ちたのか、口の不快感や皮膚のかさつきが以前より悪化した。やっぱり何かを得る為には何かを失わなければならない。一生こうした苦しみが続くとおもうと嫌になってくる。でも、こうした事も受け入れていかなければならない。それでも一時帰宅や外出も予定している。できることを発揮していくしかない。

2007/05/18 PM 03:26:58 

叶わない欲
僕のいつもの悪い癖がある。自分の生きる意味を失ってしまう。毎日、母や医療スタッフのお世話になって生きていて、なんだか自分が情けなく感じる。こうしてブログやメールを通して社会とは繋がっているけれど物足りない。もちろん他の患者さんとくらべればずっと恵まれている。なのに何故。。もっと自分に満足のいく生き方ができたらいいなぁとおもってしまう。叶わない欲がでてしまう。でも、自分を見つめることは大切とおもう。

2007/05/15 PM 02:34:52

継 続
お腹は完治したけれど自発呼吸や手の動きはなかなか回復してくれない。でも、4月から昔からお世話になった理学療法の先生が赴任してきて相談したら、手の動きを補助する為の滑り止めを考えてくれた。少し手の動きが良くなってとても嬉しい。できないことができるようになることは感激する。まだまだ回復しないけれど継続は力なりと信じる。たとえ結果はでてこなくとも、いま続けていることは決して無駄にならないとおもう。
 

2007/05/11 PM 03:07:15 

モルヒネ
手術後、痛みをコントロールする為にモルヒネを使ったのだけれど、この副作用で意識がもうろうとした。まるで海中をさまよっているようでもあった。そんな中でも食べ物が次々と浮かんできた。やはりひとつだけ願いが叶うとしたら、食べられるようになりたいとおもった。食べられる楽しみは大きい。モルヒネがきれると、ようやく我に返った。自分を取り戻すと余計に食べたくなった。
 

2007/05/08 PM 03:09:14 

強 運
今まで何度もあの世にいきかけたのに、まだこうして生きているのは強運に守られているからとおもう。難病になったり大腸の手術を2回も受けているのは不運だけれど、それをひとつひとつ乗り越えられてきたのは幸運である。そこには大きな努力と多くの人達の協力があったからとおもう。この強運を逃さない為にも、日頃の精進と頑張りと感謝を持ち続けていよう。

2007/05/06 PM 03:22:25 

運命の日
3月6日の手術日のことは忘れられない。僕は午後から手術の予定だった。朝から緊張して嫌なイメージばかり浮かんでくる。予定より1時間以上遅れた午後2時半頃、手術室に入室。手術着の医療スタッフに囲まれて名前と患部を確認され深い眠りについた。この全身麻酔を入れる時が凄く怖かった。すべての処置が終わって集中治療室に入ったのが午後9時頃だったそうだ。僕にとっても運命の日だったが、それを待っていた家族の思いもひとしおだったとおもう。
 

2007/05/04 PM 03:26:36