レポート&フォトのページ

写真をクリックすると、少し大きなものを見ることができます。



フー太郎ツアー2002旅日記/稲垣達也

4年目のスタート

東京駅八重洲中央口、8月16日AM10:00

新妻さん、フミちゃん、マナちゃんがやってきました。 今までのツアーが昨日のことのよう---あっという間に4年目です。

いつもの「せった」を用意して助手席へ。運転の出来ない私の役目は、ナビです。 ドライバーのフミちゃんの手慣れた運転でいざ京都へ--

PM6:00 これから3泊の宿をお願いする宮川さん宅は京大近くの古い下宿屋(100年あまり?)でした。部屋にはなんと「蚊屋」が吊ってあるではありませんか!大感激でした。

こうして、15ケ所のツアーが始まったのでした。

フミちゃんほんとにご苦労様〜そしてマナちゃんへ!

「日本人か。あなた方は何をくれるのか?」と言っていた村の人に「あなた方が自分達の力で生産し生活できる事がたいせつ」--とねばり強く訴えつづけ、実践してみせたフミちゃんと現地スタッフ、そして先生と村の子供達--それはマナちゃんに引き継がれ、4年で10万本近くの木を植え、有機栽培の畑で丸まるとした野菜を作ってみせたのでした。

洗面器1杯の水で洗髪、洗顔、体洗いに洗濯まで 南京虫を始めとする虫に毎晩食われながら、村の人と子どもたちと共に生活しながらの活動。それをすべて引き継いだ24才のマナちゃん。

丘の上で叫んだり泣いたり---
現地に行くと誰でも一度はかかるという熱病を「水でフヤカした豆を7つひもにとおして首からかける」村の療法で直した話。

マナちゃんの初報告---はじめは緊張で食事ものどを通らないほどだったけど、日ごとに慣れていきました。 「フー太郎」を聞きに来た高校生や若い世代に大きなインパクトを与えたと思います。
自分も何かできる!

様々なミュージシャンやアーティストの方々が応援

大阪では塩見さん、船橋では、安曇野から“Chui Chui”こと牧美香さん---いずれもバイオリニストがいらしてくれました。

テーマ曲「森におかえり」をバイオリンと共演できて大感激---実はあの曲を作曲した時、バイオリンの音だったんです---。

今年の「体験ツアー」に参加した飯塚君は映像の若き専門家。その時撮ったビデオをもとに素晴らしい5分間の「フ−太郎の森基金デモビデオ」にまとめてくれました。

その映像に佐藤慶太君が趣味のいいギターをいれてくれました。

東京中野の武蔵台児童館、いっぱいの子どもたち。葉祥明さんは道を聞きながら歩いてやって来ました。いつも熱い声援ありがとうございます。

木更津ではフラダンスとアフリカンリズムと歌のグループが。会場は踊りの渦!

郡山ではヨーデルとカウベルの北川さん。素敵な声で「森におかえり」も。

そのまま打ち上げ---白山荘へ--この日8/26は私の誕生日だったのです。

フミちゃんたちが用意してくれたバースデーケーキを前に朝までセッション。 最高でした!

様々なミュージシャンやアーティストの方々が応援

木更津以降のドライバーが見つかりません----どうしよう?

私の頭に浮かんだのは、仙台の「とっておきの音楽祭」の実行委員会で知り合った小関君でした。ギタリスト(クラシック)志望の彼は21才。

ケイタイに電話したら、「いきたいですー」とすぐアルバイトの予定を都合して木更津から参加。

愛用のギターをキャラバンのワゴンに積んで長野---長昌寺本堂。地元の高校生が文化祭で取り上げるべく熱心にVTRを回しなが聴いています。

小関君はツアー初のギターデビュー。 「このツアーに来る時、無駄なことを---そんな暇あったら練習した方が---という意見もあったけど---そんなことはないとおもいました---。」

と参加して2日の感想。

彼はそれぞれのステージで、自分の言葉で話していて---それがとてもいい---。

会津の森田先生のカイロプラクティックによる整体で、彼のギターの音がとても豊に響き出したのです!一同びっくりするやら嬉しいやら----

マナちゃんと小関君---20代コンビが大活躍の今年のツアーでした。

この年頃私は何をしていたろう?

8/28仙台の歌声の店「バラライカ」

私は20代の学生時代、この店でで人と音楽で出会う喜びを知りました。

初めて会う人の歌の伴奏---何度も心が通じる瞬間が---ステージの休憩時間、まるで昔からの友達みたいに何でも話している---そんなことが毎日でした。「音楽は心のマスターキーだ」と思うようになり、そして音楽で生きていこうと決めたのです。

ここでやっと家族に再会---小2の息子はフ−太郎の着ぐるみを来て大喜び、2才の娘は離れませんでした。

シンガーソングライターの苫米地サトロ君とまた熱い演奏となりました。

襟裳の春は何もない春です〜日本の「木を植える人」

数々の再会と出会いをかさねてツアーは進み、八戸からフェリーでいよいよ北海道へ。

襟裳の会場は、まるで開拓者の家?のような味のある古い家と道産子。森の木の上には手作りの小屋が!

今回の主催団体「森の騎馬隊」は、馬にのって森をトレッキングしながら、その姿、大切さを体験してもらうための北海道初の公認団体でした。

40年前、襟裳岬は開拓によって植物を失い、強風(日本でもトップクラス)で土ぼこり舞いたつ「えりも砂漠」になっていました。舞い上がった土ぼこりは海を覆い、海産物すべてがほとんど捕れなくなくなっていました。
(襟裳岬「風の館」 http://www.tokeidai.co.jp/kaze/greening.html

しかし今、えりもは豊かな松林と牧場の地です----。

安孫子さんはその植林のリーダーだったのです!
「私は34年間に15万本の木を植えました----」

森林土木の専門家であり、その他の分野についても並々ならぬ知識をもっています。「自分でやってみなければ分らないんだよ」「間違ったこという学者は最悪だよ」--その言葉には34年の説得力が----。

やればできる、森も海も再生できる--元気が出て来ました。

出会い・音・夢

今も私の音楽をつくり出すエネルギーは、喜んでもらったり、一緒に感動すること、そして、音楽で木を植えることです。

フ−太郎ツアーは、私の音楽・人生を豊かにし続けていると思います。

今年も、いい道づれ、いい旅、いい出会い---ありがとうございました!

来年も体が持つようにがんばろうとおもいます。 宜しくお願いします。