●愛の掲示板劇場「愛は螢のように」全記録●

「愛は螢のように」表紙(あちゃみさん画)
(あちゃみさん画)

2001年夏、全世界の読者が涙を流した、話題の
大河リレー小説「愛は螢のように」の全記録。
あなたは、今、真実の愛を汁、じゃなかった、知る。

○そもそも「愛の掲示板劇場」は、「ぼくとおじちゃん」という別の
話が先行していて、第二部に「愛は螢のように」が始まった。
当初は「ぼくとおじちゃん」の形式を受け継いで、一人称の
手紙文でストーリーが進む。

○きっかけは、6/29にあちゃみさんのホームページ「大吟醸
星の寒梅」のカウンターのキリ番「4999」を、グリバタケッケ
が踏み、リクエスト画像に「ルパン三世カリオストロの城の
パロディーを銀河鉄道999のキャラクターでやって」と頼んだ
ところ、出来上がった「車掌4999世グリバタケッケの時間城」
のイラストを見て、キャプテンミー君さんがこの映画を観てみたい
と、「零倉庫」のケいじばんにカキコした↓ところから始まった。

車掌4999世 投稿者:キャプテンミー君  投稿日: 7月16日(月)13時23分11秒

「車掌4999世
グリバタケッケの時間城」
のチケットとれないかな〜?
みて見たいな〜!

 

車、ふぉ、えっ、ピュ (その1) 投稿者:グリバタケッケ(管理人)  投稿日
: 7月17日(火)22時42分29秒

〈キャプテンミー君さんへ〉
「グリ城」、ぼくも見たいです。
しかし、あちゃみ監督が美人アニメーターと
駆け落ちしてしまったため、製作中止になったようです。

(↑グリ注:このとき絵文字でフライヤを出して、あちゃみ監督と駆け落ち
した美人アニメーターはフライヤということになっている。)

こっちも、お熱いですよん 投稿者:あちゃみ  投稿日: 7月18日(水)01時00分05


いま、美人アニメーターと駆け落ち中のあちゃみです。
さいわいにも、映画の製作費を持ち逃げしているので、お金には
不自由していません。
さっそくクーラーを買って最強運転しているのですが、ふたりの
愛の力を吸収するにはパワー不足らしくて、お部屋の中は熱々です。
あした、もっと強力なのを買ってこなくちゃ。

車掌4999世は、彼女がコンテを見直しているさいちゅうなので
完成したら、その金貨を1枚、いえ半分でもかまいません…ください。
でも、映画が完成するまえに渡してしまったら困るので、用済みに
なったら郵送することにしますね。
オマケとして、グリバタケッケさんの木彫り人形もつけますので
勘弁してくださいね。

>キャ・ミー君さん
車掌4999世のチケット…もし買ってもいいと思ったのなら、
その金貨を1枚、いえ半分でもかまいません…ください。
完成試写会にお招きします(^^)
映画が完成するまでは、愛の掲示板劇場を楽しんでくださいね。

 

刑事と相談とヤフオクと嘘と暑中お見舞い(その1) 投稿者:グリバタケッケ(管
理人)  投稿日: 7月19日(木)02時28分48秒

〈あちゃみさんへ〉
あちゃみさん、駆け落ちのことでフライヤさんのご両親
から相談を受けました。

フライヤさんのお父さんは、体が「ブチ」にしか光らない
事で回りから差別を受けながらも、銀行員としてまじめに
25年間働き続け、「ブチ」仲間の誇りにもなっている
立派な方です。
娘のフライヤさんがアニメーターになりたいと家を出た時も、
頑張れとはげまして優しく見送ったそうです。
それなのに、今回のような事になって…。

一番お父さんが怒っていらっしゃるのは、アニメーターに
なるという志を中途半端に投げ出したフライヤさんに対して
ですが、それより(これはハッキリとはおっしゃりにくそう
でしたが)、地球人のあちゃみさんと一緒だという事が
気がかりのようです。
もちろんお父さんは、地球人に対して偏見は持っておられません。
しかし、「ブチ」である事の苦労を身にしみて味わって来ただけに、
娘のフライヤさんには、全身光る体の男性と結婚させたい
というのが本音のようです。

難しい問題だと思いますが、一度先方のお父さんと
じっくり話し合われてはどうでしょうか。
お二人の固い決心を聞けば、ご両親もきっと理解して
くださる事と信じています。

(↑グリ注:この時のグリバタケッケは、何故かあちゃみに対して親切。でも↓を
読むと、フライヤの父が突然怒るようなあちゃみの悪い噂を吹き込んでいたのかも?)

危険な恋のアバンチュール… 投稿者:あちゃみ(駆け落ち中)  投稿日: 7月21
日(土)02時02分33秒

さっそくクーラーを最強のものに買い換えました。
(株)リューズの「氷の墓場」シリーズの一番高性能なものにしたの
ですが、1人の時に使うと氷付けになってしまうので注意が必要です。

さて、グリバタケッケさんのアドバイスにしたがって、フライやさん
のお父さんに会ってきました。
「娘さんの才能で素晴らしい映画を作らせてください!」って言おう
としたのですが…
「ムス…」と言いかけたところで、居間においてあるグランドピアノ
を投げつけられました。ところが、どういうわけか、僕をねらった
ピアノは大きく軌道を変えてフライヤさんの方に向かっていったのです。
「あ、あぶな〜い!」(フライヤパパ&あちゃみの叫び)
僕は、あわてて彼女に直撃するはずのピアノに体当たりをしました。
肋骨が3本ほどダメになりましたが、とりあえず最悪の事態は回避でき
ました。ただ、そのショックで家全体が停電してしまったのです…。
(つづく…)

 

「愛の掲示板劇場」夏休み企画《特別2本立て》 (その1) 投稿者:グリバタ
ケッケ(管理人)  投稿日: 7月22日(日)02時41分11秒

〈あちゃみ様へ〉
−フライヤの母親からの手紙−
前略 お体の具合はその後いかがでしょうか?
先日は、こちらがお二人に、話し合いの席へお呼びした
にもかかわらず、主人がすっかり逆上してしまい
あのような事になってしまって、お詫びのしようがございません。
本来ならば、入院なされている病院へお見舞いに伺わせて
いただくところですが、今はこのような事情ですのでお手紙
にて失礼させていただきます。

あの日は、突然のことで本当にビックリなされたでしょうね。
主人は普段はおとなしくて、側に立っていても気が付かない
ような人なのですが、ああ見えて若いころはオリンピックの
「グランドピアノ投げ」の選手だったのですよ。
私もひさしぶりに主人の「ピアノ投げ」を見て、まだこんな力が
あったのねえなんて、不謹慎ですが感心してしまったりしています。
とはいえ、これはお話するときっと主人は怒るでしょうが、
あの日以来ギックリ腰でヒーヒー言っているのですよ。

さて、あの日あちゃみさんには、もう一つビックリなされた事が
ありましたね。
停電でお部屋が真っ暗になった時、フライヤと主人が「ブチ」に
光る体だという事は以前からご承知のとおりでしたが、私の体が
「全身」光る体だという事はフライヤからも聞いていなかったのでしたね。
あれからすぐに、あちゃみさんは救急車で病院へ運ばれて、
お話が出来なかったので、ここで少しお話をさせていただきます。
これは、今回の騒動の原因を知ってもらうためにも重要な事
と思われますので…。

〈 ―下へつづく― 〉

「愛の掲示板劇場」夏休み企画《特別2本立て》 (その2) 投稿者:グリバタ
ケッケ(管理人)  投稿日: 7月22日(日)02時40分12秒

さて、この話はまだフライヤにも話した事がありません。
あの日お二人の前で話そうと思っていた事なのです。
実は、私たち夫婦も「駆け落ち」をして結ばれたのですよ。

知ってのとおりこの星では、体の光り具合によって身分の差が決められ
ます。私の父親は、誰でも知っている有名な銀行の頭取で、母親も
また名家の出身でした。その娘の私も、当然のように立派な家柄の許婚が
決められていたのですが、私は主人と出会い愛し合いました。

ところが、両親は私たちの付き合いを、主人が「ブチ」の体という事だけで
認めてくれず、仕方無く二人で駆け落ちをしました。
当初は駆け落ちの生活でも、二人一緒に暮らせるだけで幸せいっぱいでしたが、
「ブチ」の体に対する世間の差別の酷さは、想像以上のものでした。
やがては、その日の食べ物にまで困るような生活に陥ってしまい、
私は決心して、主人には内緒で実家へ相談に行ったのです。
プライドを捨てて、飛び出た家に生活の相談をしに来た娘に、父親も
見かねたのでしょう、主人に銀行への就職を世話してくれました。
主人も本当はそんな世話にはなりたくなかったのでしょうが、そうも
言ってはいられなかったのです。
私のお腹のなかにフライヤがいたから。

そして、きっと可愛い孫の顔を見れば、両親も私たちのことを許して
くれるだろうと、私たちはフライヤの誕生を心待ちにしていました。
でも、悲しいかなフライヤもまた「ブチ」の体だったのです。
もちろん私たちにはそんなことは関係なく、フライヤはこの世に
かけがえのない二人の宝物ですが、私の両親はけっきょく死ぬまで、
フライヤを抱いて可愛がる事はありませんでした。

…と、お恥ずかしい話を打ち明けましたが、私たちにこんな身の上が
あったため、主人の胸中は複雑なのです。
駆け落ちをして、誰にも頼らず二人で生活していくつもりが、結局
私の親に就職を頼らずにいられなかった事。
生まれたフライヤが「ブチ」の体だったため、祖父母に可愛がられず、
世間からも差別を受けている事などが、心にひっかかっているのでしょう。

でも私は、主人と駆け落ちをして苦労もしたけど、その分幸せもいっぱい
味わわせてもらって本当によかったと思っています。
主人も、本当は二人にも頑張ってほしいって気持ちがあるのだけど、
二人を目の前にしたら、私たちの昔の苦労がよみがえってきて
あんな突拍子も無い行動に出てしまったのです。
どうか許してやって下さいね。

あれから主人も、たっぷり反省をして落ち込んでいるみたいですが、
今はまだ照れくさくて二人のことを素直には認めないでしょう。
もう少し冷却期間をおいて会った方が、良いようです。

〈 なんじゃこりゃあ、まだ誰か読んでるかあ?−下へつづく− 〉

「愛の掲示板劇場」夏休み企画《特別2本立て》 (その3) 投稿者:グリバタ
ケッケ(管理人)  投稿日: 7月22日(日)02時39分05秒

最後にフライヤのこと、どうぞよろしくお願いします。
あの娘は気が強すぎるのが困りものですが、今まで決して
後悔するようなことはしませんでした。だから、きっと
あなたを選んだことも、間違いないのだと思います。
またそれは、あの日フライヤを自らの体でかばってくださった
事からもよく分っております。

それでは、いずれ近いうちにみんなで笑いあって会える日を
楽しみにしています。
お体くれぐれも、お大事にしてください。   草々

〈 愛の掲示板劇場・第2部(特別編) 「愛は螢のように」 ―次回につづく― 〉

 

「愛の掲示板劇場」に夢中です! 投稿者:あちゃみ(ここでは入院中…か?)  
投稿日: 7月23日(月)02時52分19秒

「お返事 〜フライヤさんのお母様へ〜」

前略

ま、まさか…フライヤさんのお母さんが、全身光る体だったなんて!
僕は自分の目を疑いました。
確かに、妙だな?とは思ったんです。フライヤさんの実家がこんな豪邸
だなんて…おかしいなって。だって、普段のフライヤさんは壊れた靴を
大切に修理しながら使っていたし、服はつぎはぎだらけで…どう見ても
裕福には見えなかったから。あ、でもね、そんなことは僕にとっては
どうでも良いことでしたけど。

光る身体がステータスにつながるこの星では、ぶちに光るフライヤさん
を育てる苦労も並大抵のことではなかったと思います。
しかしフライヤさんという人は、この星の差別ていどでくじけるよう
な弱い女性ではなかったのですね。だって、こんなに素敵なお母さん
に育てられたんですものね。

たしかに、駆け落ち、という行為は褒められたものではありません。
でも、あえて僕の気持ちを伝えさせていただくと、
「守ってあげることで開花する才能もある」
ってことです。砂漠に蛍は舞いません。この星が砂漠ならば、僕は
オアシスになろう。フライヤさんが飛び立つために、ひとしずくの
水を差し出すことができれば、僕は、それでいいんです。

ご心配なされている、核心部分についてあらかじめお話しておきま
すと、フライヤさんとはまだ、何もありません。そして、これから
も、恋人としての関係には当分ならないと思います。
彼女は今、恋愛なんかよりももっと大切なことに向かって走り出し
ているからです。

映画が完成したら、ぜひ見にきてください。
この星ではぶちのアニメータが作った映画は企画段階で採用されな
いことが多いので、とりあえず銀河鉄道で地球に向かって、そこで
交渉を進めようと考えています。

ここ数年の間に、全宇宙に配給されるような映画にしてみせます。
その映画ができる、その日まで娘さんを一時お預かりさせていた
だきます。お父様にも、いつかわかっていただける日がくると
信じて僕たちは旅立ちます。
                         草々

 

インチキプロデューサーと戦闘車両(その1) 投稿者:グリバタケッケ(管理人)
 投稿日: 7月24日(火)02時11分31秒

〜フライヤより、あちゃみ監督さまへの手紙〜

どう?体の具合は?
といっても、このあいだみたいに看護婦さんに手をだして
怒られたはずみで、また骨にひびが入って入院が長引いて
しまったのでは、同情の余地もありません…。

でもまあ、元はといえば私のお父さんの早合点で、
あちゃみ監督にこんな怪我をさせてしまったことは、娘としては
いくら謝っても謝り足りません。本当にごめんなさい!

しかし…私たちが「駆け落ち」したなんていい加減な情報を
吹き込んだインチキプロデューサーのグリバタケッケめぇ〜、
見つけたらただじゃ済ません!あいつの性根はもう治んないから、
機械の部品と交換してやるゥ〜!!!

あら、私ったら似合わない乱暴なお言葉を使ってしまいましたわ。
オホホホ…。でも、本当に私たちがそんな仲になるわけは
無いのに、うちのお母さんまで本気にしちゃって、あんな
恥ずかしい話をあちゃみ監督に聞かせてしまって、もう何と言って
いいやら…。私も、両親が「駆け落ち」の仲だったなんて知りません
でした。ちょっとショックだったけれど、う〜ん、ショックというより
そんなにまでして苦労して結ばれたカップルだったなんて、すごく
うらやましいなあ…。私もいつかは、そんな熱い恋愛を体験できるの
かしら?きっとあちゃみ監督には、私みたいな気の強い女じゃなく、
もっとおしとやかな女性らしい方が現れるのでしょうね。あら、
もうすでに、そんな方がいらっしゃるのかも…?

インチキプロデューサーと戦闘車両(その2) 投稿者:グリバタケッケ(管理人)
 投稿日: 7月24日(火)02時10分29秒

おっと!な〜んちゃって。こんな浮っついた話をしていると、また
監督からそんな暇があれば、手を動かせ!って怒られちゃうわね。
監督の入院中もご指示どおり、「絵コンテ」の最終チェックはほぼ
完了しました。あとは「地球」へ行って、この作品がうまく配給会社
に売れますようにと祈る毎日です。

あちゃみ監督が生まれた「地球」って、どんな所かしら?きっと監督の
ように優しくてあたたかい人ばかりの星ね。あ〜、想像しただけで
ドキドキしてきた。

あちゃみ監督、はやく元気になってください。またあちゃみ監督の
大声を聞かないと、私の元気がなくなっちゃいます…。
それではまた、バイト明けにお見舞いに行きますね。さようなら。

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −次回につづく− 〉

 

サミシ〜イ〜ン!? 投稿者:あちゃみ(仮想退院間近)  投稿日: 7月26日
(木)23時26分00秒

〜グリバタケッケより、フライヤへの手紙〜

どうして、あんな奴についていくんだ!しかも地球なんて文明の遅れた星へ
わざわざ…。俺は、きみのことを誰よりも大切に思っているんだ。キミが
たとえブチの身体だとしても、気になんかはしない!

キミのために俺がどれほど心を砕いてきたか、キミは気づいていないだろう
スポンサーに土下座してキミを抜擢したことや、制作資金調達のために
定期預金を解約したり、スケジュールが遅れたときに「大松本零士展」への
参加をキャンセルして遅れを挽回したり…。

あとキミの誕生日に、アパートの扉の前に花束をそっと置いておいたりも
したよね。キミはあちゃみ監督からだと思って喜んでいたけど…でも、
それでキミが元気になれるなら、それでいい…って思って黙っていたよ。

だから、キミがいなくなって俺の心は大きな穴がポッカリあいたように
殺伐としてしまったよ。それで、あんな駆け落ち騒ぎを言いふらして
しまったんだ…。今では、とても後悔しているんだ。きっと、どれだけ
俺が苦しんでいるか、キミにはわからないだろうね。
こうなったら、あちゃみ監督と一日でも早く幸せになってください。



…ウソだな…
自分にウソはつけない!キミのことが好きだよ。あちゃみなんかと幸せに
なるくらいなら、フライヤ!キミをさらっていくよ。
この輝く身体と、輝く才能のすべてを駆使して、俺はキミを別の、そして
もっと素敵な世界へといざなうだろう。俺にはそれができるんだ。
ただ、今はタイミングが悪い。あちゃみの入院中にキミに近づくのは
アンフェアだ。奴が退院してきて、状況がイーブンになったところで
正々堂々と正面から立ち向かうつもりだ。

人として、男として、そして恋する者として、人生を賭けた勝負を
することになるだろう。
願わくば、心の目で俺の気持ちを見てほしい。きっと、キミへの熱い
想いが燃え上がっているのがわかるはずだから…

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −心の埋もれ火− 〉
次回へつづく…

(↑グリ注:文中の「「大松本零士展」への参加をキャンセルして遅れを挽回
したり…。」というのは、執筆者あちゃみさんの現実とダブッてるようだ。)

愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −心の埋もれ火−  投稿者:キャプテン
ミー君  投稿日: 7月27日(金)11時36分01秒

前回までのあらすじ!
「自分にウソはつけない!キミのことが好きだよ。あちゃみなんかと幸せに
 なるくらいなら、フライヤ!キミをさらっていくよ」までだったような?
続き↓
「サザンの波乗りジョニーより」
いつか君をさらって
旦那になって
そのまま愛の逃避行
終わりなき恋の誘惑に
人は彷徨う恋は陽炎
あーあよーみがあーえるー?
〜フライヤの気持父母への手紙〜
これでグリバタケッケさんと
自由に暮らせる!
これは何もかもグリバタケッケさんの
おかげ、お父さんお母さんには悪いけど
もうあいの逃避行中です!
私の名前に似た「フランス」にいます!
そしてグリバタケッケさんと
幸せに暮らしています!
こちらでは何もかもうまくいっています!
今度、フランス版
「車掌4888世
グリバタケッケの時間城」
をやります!
ぜひみてください!
ほかにも、「車掌4888世脱獄のチャンスは一度」
もやります!
あと・・・・あちゃみさんによろしく・・・・
(つづく!かな〜)

(↑グリ注:これで、毎度おさわがせ猫のキャプテンミー君さんが、いきなり話を
飛ばしてしまってフライヤとグリバタケッケが愛の逃避行…なんてよく分からない
事情になったので、ストーリの続きに頭を悩ませてフライヤの頭がオカシクなって
いるという事になってしまった。
まるで「あしたのジョー」で矢吹丈の最大のライバルとなるはずだった力石徹が、
原作者の思惑をはずれて大男に描かれたため、矢吹と試合をするための過酷な
減量の果てに死んでしまうというストーリーになってしまった事を思わせる…か?)

「愛は螢のように」表紙(キャプテンミー君さん画)
(キャプテンミー君さん画)

(↓グリ注:下は、上の話の以前の話となるもの。)

サインとカツレツと不採用と刑務所でござる、ニンニン(その1) 投稿者:グリバ
タケッケ(管理人)  投稿日: 7月28日(土)03時33分20秒

〜グリバタケッケより、あちゃみへの手紙〜

前略 あちゃみ様、い、いや、あちゃみへ。
やい、酷暑の候いかがお過ごしでやがりますか?
あなた、いや、君とは映画「グリ城」の製作面で折り合いが
付かず、決裂して以来だ。「決裂」と「カツレツ」は似ているが
今はそんなことはどうでもいい。
僕、いや、俺が怒っているのはどうして君が「フライヤ」まで
一緒に連れて行ったのかということだ!

お、俺は、前から君がフライヤに色目をつかってやがるのを
気にしていたんだッ!気が付かないとでも思っていたのか?
なんといっても俺は、フライヤの幼なじみだ。本来なら
全身金色に光るエリートの俺が、ブチのフライヤとは口も
聞いちゃいけないと親から言われながらも、あいつのことを
ずっと面倒みてきたんだ。そ、それは何故だッ!?
あ、あ、あ、愛があるからさ〜〜ッ!!!!!

それを、なんだ?君が「グリ城」の監督にきてからというもの、
えらそうにフライヤをコキ使いやがって!元はといえば、
僕、俺が、君を雇ってやったんじゃないかァ!?そうだよ、
俺はエリート、チミは体の一部分も光らないみすぼらしい
地球人じゃないか。ハッハッハ〜、「みすぼらしい」と
「水すまし」はあんまり似ていないね。…などと、俺が冗談を
言っているうちに、フライヤを早くこちらへ返したまえ。
どうせ、君が彼女をかどわかしたに違いない。ついてくれば
立派なアニメーターにしてあげるとかなんとか言ってな。
そうだそうだ、きっとそうだ。

しかしな、君がこのままフライヤを地球に連れて行けば
どういうことになると思う?俺のお父様は、この星有数の
お金持ちなんだよ。その一部のお金をフライヤの父親が
務めている銀行の預金からおろすだけで、あんな銀行は
潰れてしまうだろう。そうなると、フライヤ一家は路頭に迷う
わけだ。それだけじゃないねえ、お父様がちょっと警視庁
に口をきけば、君はフライヤ誘拐の犯人として全宇宙に
指名手配されることになるねえ。

サインとカツレツと不採用と刑務所でござる、ニンニン(その2) 投稿者:グリバ
タケッケ(管理人)  投稿日: 7月28日(土)03時32分35秒

いやあ、これは脅迫じゃないんだよ。まさか、そんな風に
勘違いしないでくれたまえよ。
ここはひとつ、「ココアひとつ」…ププッ。すまんすまん、つい
僕のウィットにとんだジョークセンスがあふれてしまう。
いや、ここはひとつ、お互い男らしく勝負をしようじゃないか。
フライヤの恋人として、僕と君のどちらがふさわしいのか、
もちろんフライヤは僕を選ぶに決まっているのだが、
それでは、君が可哀想だから君にもチャンスをあげようって
わけだ。
決闘の日時は○月×日ワンワン公園ニャー時集合。
おやつは300円まで、デザートはおやつに入りません。

分かったな?もうビビッているかも知れないが、
に、に、に、逃げるんじゃな、ないぞ!!!  草々

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −次回につづく− 〉

サインとカツレツと不採用と刑務所でござる、ニンニン(その3) 投稿者:グリバ
タケッケ(管理人)  投稿日: 7月28日(土)03時31分36秒

〜グリバタケッケより、あちゃみへの手紙〜

前略 獄中のあちゃみ君へ。
や、やあ、あちゃみ君。お元気ですか?こちらも
変わりなく、おかわりをモリモリ食べています。

ところで、先日の二人の決闘はせっかくのところで
警察の邪魔が入ってしまって残念だったねえ。
本当に残念だし、なぜあんなところに警察が待ち構えていた
のかも、本当に不思議だ。
それになぜか、君がフライヤの誘拐犯人ということになって
しまって、僕がいくら違うって言っても信じてくれないんだもの、
困ったものだねえ、アッハッハ〜。

でも安心してくれたまえ、フライヤと僕は幸せに暮らしているよ。
だから君は、その刑務所のなかで安心して暮らしていてくれて
いいんだよ。…なーんていうのは失礼かな?失敬失敬アイスホッケー。

ではまた、気が向いたらお手紙するよ。バァ〜イ。   草々

〜フライヤの母より、あちゃみさんへの手紙〜

あちゃみ様、いかがお過ごしですか?
このたびは大変なことになってしまい、もうお詫びの言葉も
御座いません。

警察の方へは、あれから毎日、フライヤは誘拐されたのでは
ないと事情を説明しに行っているのですが、まったく取り合って
くれないのです。

それと、今度はフライヤの様子がどうもおかしいのです。
フライヤも、あちゃみ様が逮捕されたことでショックを受け、
今は休養のために幼なじみのグリバタケッケさんの別荘へ
行っているのですが、この前の手紙では地球のフランスに
いるとか、愛の逃避行だとか訳の分からないことばかり
書いてあるのです。

それで心配になって、私たちも別荘へ行ってみたのですけれど、
今は出かけているとか、グッスリ眠っているとか言われて、
フライヤ自身に会うことは出来ませんでした。

まあ、グリバタケッケさんにはフライヤが小さい頃から、とくに
気にかけてくださっているようで、うちのお父さんとも将来二人を
結婚させようかなんて事も話し合っていたほどなので、そうは
心配をしていないのですが、あちゃみ様の方へは何か連絡は
無いでしょうか?
あら、私ったらフライヤの心配ばかりしているようですね。
ゴメンナサイ。

では、一日も早くあちゃみ様が無事に釈放される日が
来るようお祈り申し上げます。

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −次回につづく− 〉

(↓グリ注:下はあちゃみさんのHP「星の寒梅」掲示板に投稿したもの。)

愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」−出張版−  投稿者 グリバタケッケ [URL]
2001年07月29日 02時42分
〜フライヤより、あちゃみ監督への手紙〜

拝啓 神様、ホトケ様、あちゃみ監督様、ますますご健勝の段
お喜び申し上げます。
ウフフ、私は今、地球のおフランスに来ているざんす。
パリのエスプリをプリプリと感じているプリ。シルブプレ。
私の横には、アラ、横庭じゃないわ。ここは裏庭よ。
裏庭にいる私の横には、愛するグリバタケッケ様がおわしますわ。コマンタレブー。
あの日、あちゃみ様が警察という所へ連れて行かれてから、
私の心はチョット、変になっていたみたいなのですけど、こちらへ
来てグリバタケッケ様にやさしくしていただいて、私の心もだいぶ
落ち着いてきたようですわ。イーデス・ハンソン。
グリバタケッケ様は本当に親切な方。いつも食後に、大事なお注射を
私にしてくださるのですけれど、お注射のおかげで私はとっても
ウフフフフ、いい気持ちになれるんですの。

あら?あちゃみ様ったら、いつの間にかTOPの絵を変えていらっしゃったのね?
このメーテルって方も、とっても楽しそう。やっぱりお注射かしら。
いいえ、きっと駅弁を食べてらっしゃるのです。

メーテル:「駅弁を食べて、えーきべん(ええ気分)」
車掌:「ああ、お茶を飲むと、おちゃつきます(落ち着きます)なあ」
クレア:「ハイ、ごちそうサマージャンボ宝くじ」
鉄郎:「なんだか疲れるダジャレだけど、駅弁だけに、しゃーない(車内)か」

アハハハ〜、ウフフフ〜、なんだかとっても楽しいわ。
それではあちゃみ様、不順のおりからご自愛ください。50円ください。サバラ!!
  敬具

(↑グリ注:文中「TOPの絵を」というのは、これ。)

愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 投稿者:あちゃみ(脱獄計画中…また誤解を
生むのだろうか)  投稿日: 7月31日(火)02時05分04秒

〜あちゃみより、グリバタケッケへの手紙〜

まずは、お礼を言わせてくれ。ありがとう!キミはいつでも僕のことを考えていて
くれていたよね。今回の件も、次回作「車掌4888世 脱獄のチャンスは一度」
の制作のために、監獄の体験をさせてくれるために仕組んだことなんだよね。

一時は、キミのことを恨んだりもしたけど、冷静になって考えてみたら、キミが
何の考えもなしにこんなことをするはずがないしね。キミを一時たりとも疑った
自分が許せないよ。

キミの期待通りに、僕は快適な監獄生活を送っているよ。
あのね、ご飯がなかなかイケてるんだよ。アルミの弁当箱にご飯が入ってるんだ
けど、真っ白じゃないんだ。あれ?って思って食べてみたら、麦飯なんだよ。
こいつぁヘルシーだ。さすが、健康のことにも気を使ってくれるんだね。お味噌汁
は薄味だし、おかずはカロリー控えめの沢庵のみだったりするけど、それはそれで
慣れるとなかなか良いものだよ。

「車掌4999世」TVシリーズの制作中は、睡眠時間2時間の毎日だったから、
ここにきて毎日9時には消灯っていう生活は、活力を取り戻すのには最適だ。
おかげで、気力的にも体力的にもずいぶん回復したよ。これも、すべてキミの
おかげだ。持つべきものは真の友人だよねぇ。

さて次は、そろそろ君の期待に応えて脱獄をしてみようかと考えている。
これがうまくいけば、次の映画は、シビレるくらいにリアリティにあふれたものに
なるはずだ。期待しててくれよ。

ところで、フライヤは元気だろうか?この頃ちっとも手紙がこないんだ。
キミがついているから安心だとは思うけれど、あの娘は結構思い込みが激しいところ
があるので、ちょっとは気を使ってやってもらいたい。
素敵な映画を作るために、できる限りの自由を彼女に与えてやって欲しい。それが
僕の唯一の願いだ。

キミのおかげで、貴重な体験をさせてもらえているにもかかわらず、また、お願いの
手紙で申し訳ないけれど、フライヤを思う気持ちはキミと同じくらいはあるつもりだ。
くれぐれも、彼女のことをよろしく。

ここを、おさらばしたら、真っ先に挨拶に行くよ。
お、そろそろメシの時間だ。今日はキンメダイの煮つけか…
じゃ、また連絡する。キミの友情に心から感謝するあちゃみより。親愛なる友へ。

(↓グリ注:この頃に、摩耶さんが1ヶ月半のサマーキャンプから帰り、あちゃみさん
が本当に入院していたと思う勘違いを経て、強力な執筆参加者となってもらう。)

勘違いしてしまってすいません 投稿者:摩耶  投稿日: 7月31日(火)08時08分41


<<脱獄するなら、私からプレゼントをさしあげます。
  はりがねとか、ロープとか、いろいろ送らせてもらいますわ。
  もちろん怪しまれない様にカモフラージュして。
  それから、よければ何か暖かい物でも同封しておきます。監獄という所は
  寒いのでしょうから。
  何かお役に立てる事がありましたらおっしゃって下さい。
  すばらしい映画期待しております。
  でも、監督がピアノを投げつけられたと言うのは未だ信じられませんわ。
  あれ、かなり重い物ですもの。そんなものを投げられる人はそうざらにはいませ
んからね。
  どうぞお身体の体調には気をつけてくださいませ。
      あちゃみ監督へ
                    一個崇拝者 >>
                     ↑これ中国語です。

 

ハッピーバースデーとリリカルな昼下がりとメイドと妄想とムリヤリ脱がせたり、
どっちなんだろう?(その1) 投稿者:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8
月 1日(水)02時50分20秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉
〜フライヤより、あちゃみ監督への手紙〜

拝啓 ハッケヨイのこった!な〜んちゃって、「拝啓」と「ハッケヨイ」を
かけてみたのです。あちゃみ監督、ご機嫌いかがですか?

この前は、とても変なお手紙を書いてしまってゴメンナサイ。
今も思い出すとハズカシくて、顔が真っ赤になっているんですよ。
そのお手紙でお知らせしたとおり、私は今グリバタケッケ様の
別荘で静養しています。
静養なんて、まるでお年寄りみたいでイヤなんだけど、どうも
最近、身の回りにいろいろな事がありすぎて、私の心の状態が
よくないみたいなので、静養を「せいよー!」と言われて、ウフフフ、
こちらでお世話になっているのです。
毎食後にお注射をしてもらうと、しばらくは頭がボ〜ッとして、とっても
フワフワした気分になるのですが、いまはわりとマトモ、だと思います。

さて、最近こちらの別荘に、新人のメイドさんが入って来られました。
「摩耶」さんという名前の女性です。
とても美人で聡明な方で、あちゃみ監督ならすぐにデレ〜っと鼻の下を
のばしてしまうと思いますよ。
でもこの前、摩耶さんが私にコッソリと「グリバタケッケに気をつけて」と
耳打ちしてくれたのは、何だったのかしら?
(つづく)

ハッピーバースデーとリリカルな昼下がりとメイドと妄想とムリヤリ脱がせたり、
どっちなんだろう?(その2) 投稿者:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8
月 1日(水)02時49分31秒

(つづき)
グリバタケッケ様はとっても、やさしくしてくださるわ。
毎食後のお注射もメイドさんにはまかせずに、必ず
グリバタケッケ様が射ってくださいます。
そうして私の体を案じて、お日様に当たりすぎると体によくないから、
なるべく屋敷の中に入って、窓際にまで立っちゃいけないよなんて、
ウフフ、まるでお人形さんのように扱ってくださるのよ。

でも最近は、グリバタケッケ様のご様子が、チョット変なの。
いつもなにかに怯えていらっしゃるようで、夜中にうなされて自分の
大声で飛び起きられることがよくあるの。
そんなときのグリバタケッケ様は、目を覚ましてからも
「来るな、来るな」とか「誰にも渡さない」なんてつぶやき続けて、
汗びっしょりでふるえてらっしゃる姿を見ると、本当にかわいそうに
なって、私もいっしょに朝まで抱きしめていてあげるのです。

グリバタケッケ様の心の不安は何なのかしら?
私ではお役に立てないのかもしれないけど、グリバタケッケ様の
来て欲しくないと思っているものが、来ないように私も祈っています。
あちゃみ監督もぜひ、お祈りしてくださいね。
それではまた、お便りします、一休。じゃなかった、ウフフ、フライヤより。  
敬具

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −次回につづく− 〉

 

渋めのパパなのだ。 投稿者:あちゃみ(格子の外は星空)  投稿日: 8月 1日
(水)22時06分18秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉
〜フライヤの父の焦燥〜

いったいどうなっとるんだ!もう3週間だぞ、3週間!どうしてフライヤは
うちに帰ってこんのだ!たまの電話でも、意味不明なことを口走るばかりで…。
グリバタケッケくんのところにいるわけだから心配はしとらんが、それにし
ても、いったいフライヤは何をしとるんだ…

ふむ、まぁ良い。私もただ黙っているような腑抜けた男ではない。

そうつぶやくと、フライヤの父は2度指を鳴らした。その音は
高級調度品のひしめく銀行の重役室に響き渡り、ぶ厚いじゅうたん
に吸い込まれた。
2秒と待たずに、一人の男が現れた。黒尽くめの服に身をつつみ
一見細身の体だが、その動きから、それは痩身というわけではなく
不要な肉を削ぎ落とした、極限まで鍛え上げられたものであること
がうかがえた。

「お呼びでしょうか?」すこしハスキーだが良く通るいい声だ。
「グリバタケッケの城にいるフライヤのことを探ってもらいたい」
「はぁ、しかし…」
「質問は不要だ『NHK』だ!」
「は?」
「『なにもかも、はっきりするまで、かえってくるな!』という意味だ」
「…」

「何をぼさっと立っている?いつまでもじっとしていると、こいつと
 仲良くするハメになるぞ!」
フライヤの父は壁際のグランドピアノをひょいと持ち上げて、軽く
笑って見せた。
「今の私は『TBS』だ。わかるか?」
「…あの、『とっても、ボクちゃん、すごいかも?』…ですか?」
「そのとおりだ。わかってるんだったら、さっさと行け!、あ、待て
 ついでに摩耶というメイドについても調べてこい。」
「そのメイドは、この件に何か関係あるんですか?」
「わからん。しかし、気になる。言うなれば私の「勘」だ。」

黒尽くめの男は一礼し、部屋を出て行った。物音ひとつ立てずに。
フライヤの父は、窓の外に視線をさまよわせた。
「心配ばかりかけおって…」
グランドピアノを片手で持ち上げたまま、吐息をもらす父であった。

(↑グリ注:ここから手紙文形式をやめて、小説風の文体に変わった。そして、
ドラマは大作の様相を帯びてくる。)

ヌードのお尻だ!ヒックヒック 投稿者:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8
月 3日(金)02時19分09秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉
〜黒づくめ男の調査レポート〜

第1日目
標的の別荘を外から偵察。

大金持ちの息子の別荘というが、意外と敷地は狭く、
建物もあまり立派ではないどころか、まるで廃墟のように
見える部分もあるぐらいだ。
まあ、別荘はこのほかにもいくつも持っているのだろうが。

第2日目
標的の別荘の裏庭のテラスに、お嬢様を確認。

なぜか「一休さん」のエンディング曲を、くちずさんで
手紙を書き終えた様子。
健康状態に異常は無いようである。

お嬢様の横には、いや、横庭ではなく、裏庭にいらっしゃる
お嬢様の横には、召使らしき白髪の老人がついている。
それと、もうひとりの女性のメイドがいるのが「摩耶」と思われる。
なかなかの美人。とくにグラマラスな胸のラインが…ウッヒッヒ、
おっと、いかん。今は仕事中だ。
ほかに、裏庭には二羽にわとりと、庭わにがいる模様。

第3日目
「NHK」の受信料集金人のふりをして、標的との接触に成功。

驚いた事に、昨日見た白髪の老人と思ったのが、じつは標的だったのだ!
写真の標的は、いかにもエリートらしく自信にあふれた顔つきの青年だが、
現在の標的は、総白髪でなにかにおびえたようにオドオドとして、まるで
別人のようになっている。

これはやはり何かアヤシイと感じ、なんとか邸内を見せてもらおうとしたが、
標的のガードが固くて無理だ。何か別の方法を考えて出直そう。

お嬢様の身が、俄然心配になってきた…。

第4日目
昨晩、メイドの摩耶を口説き落とした。
これはなかなかおいしい仕事だった…。

摩耶の手引きで邸内に潜入成功。
外見はわりと狭そうに見えた別荘だが、中は迷路のような構造に
なっている。


すっかり迷ってしまった。
気が付けば、摩耶の姿も無い。罠にハメられたのだろうか…?
もう1時間近くも歩き回っている。
どこもかしこも怪しい部屋ばかりだが、ひときわ怪しそうな
部屋を発見。どれどれ、ようやく「スパイひみつ道具セット」の
出番がきたようだ。この「コッソリ潜望鏡」でのぞいちゃえ!ワクワク…。

ん?部屋の中が暗くてよく見えない…、窓が無くて明かりは1本の
ローソクだけだ。
んん?あれは…お尻だ!ヌードのお尻だ!!まさかお嬢様が!?
い、いや?ちがう…あれは、男のお尻だ!…クソゥ、がっかりさせやがって。
あの白髪は、標的に間違いない。しかし、なぜこんな部屋で
全裸になっているのだ?ほかに人はいないようだが…奴はやっぱり
変態なのか?

い、いや!!そんなことより、奴は「全身光る体」のはずじゃないか!?
や、やつはおhjふfvぇwq

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」−つづく− 〉

 

メイドさんの仕事ってどんな事するのかなあ?? 投稿者:摩耶  投稿日: 8月 4
日(土)10時58分38秒

 ガチャ。
 ドアが開く音がして、誰かが入ってきた。
「フライヤ様、何をしていらっしゃったのですか?」
「だあれ!?――ああ、摩耶さん。」
 びっくりしたように振り返ったフライヤは、それがメイドである事を確認し、安心した。
「何も。ただ、風に当たっていただけよ。」
 フライヤは、父の心配をよそに、何の心配事もないような屈託のない笑顔で答えた。
「夜風に当たりすぎると、風邪をひいてしまいます。これをお使い下さい。」
 そう言って、摩耶はブランケットをフライヤに渡した。
 それを肩にかけながら、
「今夜の月は特別綺麗。」
「フライヤ様も、月に負けない位お綺麗ですのに。」
 紅茶をカップに注ぎ、それを差し出しながら、摩耶が言った。
 紅茶から暖かい湯気が立ち上り、ハーブのような、落ち着く香りが当たりに漂った。
「そんな事・・・・。」
 真っ赤になって恥らうフライヤを見て、微笑む摩耶。
 だが、フライヤの屈託のない笑顔とは裏腹に、彼女のそれは、寂しそうな翳りがあった。
「今夜の月は本当に綺麗ですか?」
「え?」
 唐突に、摩耶が尋ねた。
「いえ、何でも有りません。」
 そう言うと、摩耶は、部屋をさがろうと、一礼してから身を翻した。
「――月は時に不穏や翳りをも映します。近いうちに何かが起こりそうですわ。」
 眉をひそめて、殆ど聞こえない小さな声で呟いた。
 フライヤは、それを聞き逃さなかったが、敢えて今、これ以上問い質すのは止めた。
 戸口の処で、突然思い出した様に、
「フライヤ様、お気をつけ下さいませ。何やら一匹、このお屋敷に、お二人の間を探ろうと
している者が潜り込んでいます。」
 目を細めて―はっきりとそうは見えないが―楽しそうに摩耶が言った。
 自分で屋敷内に誘い入たのだから、当然と言えば当然だが。
 パタン。
 摩耶が出ていった後、フライヤは少し考えた。
 彼女の言葉が、未だ何か引っかかる気がしていたのだ。
(まあ、いいわ。あとで、この紅茶のカップをさげに来るでしょうから、その時もう一度
尋ねてみましょう。)
 そう考えて、又月に見入るフライヤだった。
<愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」−続く−>

 

あっちっち〜! 投稿者:あちゃみ(鉄格子は、なかなか切れないなぁ)  投稿日
: 8月 5日(日)00時31分16秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉
〜あちゃみの脱獄日記〜

また、「摩耶」と名乗る女性から差し入れがあった。いったい誰だろう?
昔、僕と付き合っていた女性だろうか?…いや、そんなことはないな。僕は
記憶力だけには自信がある。摩耶さん…素敵な名前だが、僕のアドレス帳に
書き込まれた5493人の女性の中に、その名はなかったはずだ。

それにしても、この差し入れはいったいなんだろう?きゅうりの中からは
針金が出てくるし、ごぼうの中にはノコギリノ歯が仕込んであるし、こないだ
はスイカの中に時限爆弾が入っていたしなぁ。一応、捨てるのももったいない
から、ベッドの下に隠してあるけど…、こんなもの見つかったら、まるで僕が
脱獄を計画しているみたいじゃないか!

…はっ!そうだ、僕は脱獄を計画してるんだった。たった今思い出したぞ!
あまりにここの牢獄の居心地が良いので忘れていたけど、そうだ、僕は脱獄
して、グリバタケッケくんのところに行く約束だったんだ。
でも、今日はもう日が暮れちゃったし、遅いから明日にしようかな?
そういえば、今日の夕飯は僕の大好きな「煮込みハンバーグ」だったな。
それさえ食べられれば、もう、ここに未練はないんだけどなぁ。

おや、また差し入れだ。
手作りのアップルパイだ。わーい。いただきまーす!
「ガキッ!」
いてててて…何か入ってる。
うわ、なんだこれ?グリップがあって、先がとんがってるぞ。もしかして
これって、レーザーガン?おや、今回は手紙つきだ…なになに
「今夜、新月につき、10分後に正門まで来られたし。 摩耶」

せっかちな話しだなぁ。10分で出て来いなんてなぁ。でも、女性からの
お誘いを断るのは僕のポリシーに反するからなぁ。
んじゃ、とりあえず、鉄格子でも切っておくかな?
ノコギリ、ノコギリ…あった。うわ、超音波タイプの最新型じゃないか?
うはは。面白いように切れるぞ!
あっという間に廊下に出られたぞ。時限爆弾を9分後にセットしてと…。
煮込みハンバーグは惜しいけど、まぁ仕方があるまい。

うわ!なんだ?真っ暗だぞ…
電気が切れたんだ。ってことは、外の電子錠は開いてるわけだな。はぁ
スイスイのスイ〜っと。あっという間に表に出てしまったぞ。
新月だから、星が良く見えるなぁ。

「お前は誰だ!」わわ、看守に呼び止められちゃったよ…(冷汗)
せっかく正門の前まで来たというのに……その時!
ドカ〜ン!火柱が上がった。時限爆弾が作動したらしい。
と、その隙に…、差し入れのジャンボ歯磨き(イチゴ味)の中に仕込まれて
いたジャンピングシューズを取り出して一気に塀を飛び越えた。

正門前の道路に、スポーティなエアカーが滑り込んできた。
停止寸前に助手席の扉がバッと開いた。そして、運転していた女性が叫んだ、
「あちゃみ、乗って!」
「知らない人について行っちゃいけない…って僕のお母さんがね…」
「冗談言ってる場合じゃないのよ!」
「わかった、わかった。ところでキミは誰?」
「それは、後で…。まずはここから逃げましょう」
「美女とドライブ。このあと、危険な恋に落ちちゃうかもね?わはは」
女性は答えず、乱暴にエアカーを発進させた。

脱獄に気づいた看守たちが飛び出してきたときには、エアカーの姿は新月の
闇の中に吸い込まれていたのだった。

 

キビィちゃんと夜風と地球とブルブルとビッターン、ビッターン(その1) 投稿者
:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8月 5日(日)04時55分23秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉
〜月とほたる〜

夜風が頬をなぜて、こそばったい気がしてフライヤは
目を覚ました。
東の空にあがったばかりの新月が、まだそんなに高くは
角度を変えていないので、眠ったのはほんの数分だと
フライヤは思った。
姿勢を変えようとして肩からブランケットが落ちかかったので、
摩耶に入れてもらっていた紅茶のことも思い出した。

紅茶のカップを手に取ると、まだすこし温かさが残っていた。
フライヤは口をつけようとして
「あっ」
と、小さな悲鳴をもらしてカップをテーブルに倒してしまった。

新月の明かりに照らされて広がる紅茶の上に、ほたるの死骸が
一匹浮かんでいた。
フライヤは、そのほたるの死骸を見ても悲しいとは思わなかった。
何故かフライヤには、そのほたるが自分自身のように思えていた。
しかし何故そう思えるのか、フライヤにも分からなかった。

少し夜風が強くなって雲が広がり、新月はうすく輪郭をにじませた。

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −つづく− 〉

キビィちゃんと夜風と地球とブルブルとビッターン、ビッターン(その2) 投稿者
:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8月 5日(日)04時54分55秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉
〜グリバタケッケの悲しみ〜

グリバタケッケは、イライラして落ち着き無く部屋の中を歩き回っていた。
「くそッ!なんだこの男は。こんな男が簡単に侵入してくるなんて!
メイドの摩耶はどうしたんだッ?だいたいアイツはイマイチ信用の置けぬ
ところがあったが…これが、この男が、あああ、あの、あちゃみだったらッ!
どどど、どうなって、ワアアアアッ!!!」

…ドスン!とグリバタケッケは何かにつまづいて倒れ、我にかえった。
床の上に、黒ずくめの男が頭から血を流して倒れている。
「そうだ、まずこの男を片付けなければ。フライヤに気付かれてはいけない。
そしてこの別荘もはやく離れてしまおう。二人だけの新しい場所を探すんだ。
…と、あと何かを忘れているような気もするが…」
トントン。ドアをノックする音がした。
「摩耶か?ちょうどいい、入ってきて手伝え。お前、今までどこに…アッ!!」

ドアを開けて立っているのはフライヤだった。
「フフフフライヤ!この部屋に入ってきてはいけないと言ってあ、あるだろう」
グリバタケッケは、焦ってフライヤを部屋から出そうとしたが、
その必要はなかった。
フライヤは、グリバタケッケから毎食後投与されている薬のせいで、現実
認識がほとんど出来ないようになっていた。
今もただニッコリと、親にほめられた少女のように微笑んで立っている。
「そうかフライヤ。夕食後のお注射が、まだだったねえ。バルコニーで待っていなさ
い」
すると突然フライヤのけたたましい笑い声が、響きわたった。

「アハハハ、マックロケ!!グリバタケッケ、マックロケ!!」

最初グリバタケッケは言葉の意味が分からず、こんなになってしまった
フライヤを悲しみの表情で眺めていたが、みるみる顔色が真っ青になった
かと思うとすぐに真っ赤に変わり、ブルブルと震え出した。
部屋の中はローソク1本のあかりだけが薄暗く灯り、他にあかりは
フライヤのブチに光る体と、この部屋には大きすぎるような鏡台の前に
並べられた、ビンの中の液体が妖しく光っているのみだった。

(シマッタ…!!「発光液」を今、俺は、体に付けていない…!!!!)
そして、グリバタケッケの体の大きさだけボッカリとした影が浮かんでいた。

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −つづく− 〉

 

ブラピとナメクジと鯖 投稿者:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8月 7日
(火)22時32分06秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉

「アハハハハハ、アハハハハハ、」
フライヤのけたたましい笑い声が、陰気な邸内に響き渡った。
だがフライヤは、グリバタケッケが今まで、エリート意識むきだしで自慢をして
いた全身光る体が、実は「イミテーション」だった事を知って笑ったわけではない。
もう今のフライヤにはそんな事も認識は出来ず、ただ真っ暗な部屋の中でローソク
の明かりにグリバタケッケの人影が、ポッカリ浮き上がって見えるのが可笑しい
だけなのである。

しかし、プライドだけで生きてきたようなグリバタケッケには、もう現実認識が
出来ないフライヤにさえ、自分の本当の姿を見られる事は耐えられなかった。
「う、苦し…」
あっという間もなくグリバタケッケは、両手でフライヤの細い首を絞めつけていた。
もうグリバタケッケには、自分で自分が何をしているのか分からず、ただブツブツと
独り言をつぶやきながら、両の手に力をこめ続けている。

「くそぅ…貴様らに俺の苦しみが分かるかあ…由緒あるエリート一族に生まれた
期待の長男の俺が、全く光らない体と知った時の親の落胆…事実を隠す為に
生まれたばかりの赤ん坊の時から続けさせられたイミテーション…不倫の子を
生んだと疑われた母親からも、愛されないどころか恨まれ続け…やがて、エリート
一族にふさわしい、全身光り輝く弟たちが生まれると、俺は家の中で見向きも
されず…かといって家を飛び出す勇気もない俺は、俺は…この情けない
イミテーションの光る体だけを、支えにして生きるしか無くなったんだアアアア!!
!!!」
最期は絶叫とともに、渾身の力をこめて首を絞めつけたその時、

「チリリ〜ン」
と、玄関の呼び鈴が鳴った。
「ちわ〜、「うぽぽバイク便」で〜す。ハンコお願いしま〜す」

その声で、グリバタケッケはボーゼンと我に返った。
そして、フライヤの首にかけている両手に気が付いても、それが自分の手とは
思えなかった。次に、ゆっくりと両手を首から離すと、フライヤの体は支える
力を無くし、不思議と紙のように音も立てずに床の上へくずおれた。

そして、体のブチ模様がボゥっと弱々しく光った後、フライヤは動かなくなった。

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −次回につづく−〉

 

闇に包まれた螢のレクイエム 投稿者:あちゃみ(結局連続書き込みか…)  投稿
日: 8月11日(土)02時37分43秒

〈 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〉

「お嬢様!」
叫び声とともに窓が蹴破られ、人影が飛び込んできた!メイドの摩耶だった。
しかしなぜ窓から…?グリバタケッケは、少しばかり疑問に思ったのだが、
でも、実際のところ、もうどうでも良かったのだ。そして、寂しく呟いたのだった。
「終わりだよ、なにもかも…」

「そんなことはありません!」
鋭い摩耶の叫びだった。彼女は、力なく横たわるフライヤの頬をピシャッピシャッ
と打っていた。
「どうか、目を覚まして…、お願いだから…」

グリバタケッケは、さめた目でそんな光景をじっと見ていたが、なんていうのかな
現実味がない、まるで映画の1シーンでも見ているような気がしていた。彼は
静かに、部屋を出ようとした、が…そこに思わぬ人物を見出したのだった。
「…フライヤの…お父さん…」
「娘はどこかね?」
「あなたの娘さんはいませんよ。…この世界のどこにもね…」
「どういう意味かね?」
グリバタケッケは、フライヤの父に部屋に入るようにうながした。

「うおぉぉぉ!」
フライヤの父は、胸の奥底をえぐられたような咆哮をあげた。
「フライヤ、フライヤ!返事をしろ!」
しかし、フライヤは冷たくなったまま、父の呼びかけには応えなかった。
摩耶は泣いていた…。

コツコツコツ…コッコ…コテッ…コツコツ…
足音が近づいてくる。真っ先に反応したのはグリバタケッケだった。
「まさか、この足音は…? うわ、うわ、来るなー!!!」

異常なまでに怯える彼の前に現れたのは、脱獄したてのあちゃみであった。
「お?なんか今日は、いっぱい人がいるねー?グリバタケッケくん、久しぶり〜。
 あれ、摩耶さんどうして泣いてるのかな?美女は涙まで美しいねぇ、
 それに、お義父さんまで…」
「誰が、キミのお義父さんだ?」フライヤの父が立ち上がった。
「わはは、間違い間違い。お父さん…でいいのかな?でも、それじゃ僕の本当の
 お父さんみたいだし、えっと?なんて呼べばいいんだろ?謎ですね?」
「『フライヤのお父さん』って呼べばいいでしょ!」摩耶が助けてくれた(?)
「そうそう、さすが……で、何かあったの?」
「キミは、この状況を見て…わからないのかね?」

あちゃみは、倒れているフライヤに近づいた。そして、かがみ込み、そっとその
胸に手を当てた。
「なにしてるんですかー!」摩耶が本気で怒って言った。
「心臓が止まっているね」
「うぅっ。どうしてこんなことに!」
「動かせばいい。」
「は?」
「止まってるんだったら、動かすしかないだろ!何でもいい、すぐにやるんだ!」

その時、グリバタケッケがふらりと部屋に現れた。
手にはレーザーガンが握られていた。
「摩耶の車の助手席にあったんでね、これで一人ずつ…ふふふ。まずはお前からだ!」
そう言うと、照準をフライヤの胸にピタリと合わせた。無造作に引き金がひかれた。
止めるヒマなどなかった。青白い閃光がフライヤの身体を貫いた。
誰もが、立ち尽くした。言葉がなかった。

………
最初に、正気に戻ったのは摩耶だった。
「グリバタケッケさん、なんてことを…私はあなたを軽蔑します!」
グリバタケッケは、ニヤリとした笑みでそれに応えた。目には、活力ある光が戻って
いた。その視線が、あちゃみの視線とぶつかったとき、不思議とそれは絡み合い、
何やら熱い思いが通じ合った。あちゃみは、そっと呟いた。
「摩耶さん、軽蔑するのはまだ早いかもよ。」
そうなのだ、よく見てみれば、フライヤの寝顔に赤みが戻ってきているではないか!

グリバタケッケの手の中でレーザーガンのメモリは最弱にセットされていた。
エネルギーレベルを最弱にすればショックガンになるから、それでフライヤの心臓に
復活の一撃を与えることができたのだ。
フライヤは苦しそうに咳き込んで…息を吹き返した。しかしまだ、目を覚ますまでには
時間がかかるだろう。

グリバタケッケはレーザーガンのメモリを最強にしてから、照準をあちゃみに合わせた。
「次は、お前だ。覚悟はできてるかな?」
あちゃみは答える代わりに、こんなセリフを持ち出した。
「フライヤも僕も、知っていたんだよ。キミの秘密をね。ずっと前から…」
その時グリバタケッケの両の目は、これ以上ないほどに見開かれたのだった。


<フライヤ復活編>でした。

 

もうすぐ終わりですね。 投稿者:摩耶  投稿日: 8月11日(土)12時26分54秒

「・・・・知っていただと・・・?」
のどからしぼりだすような声で、半ば呟く様にグリバタケッケは言った。
「それなら何故!何故俺を軽蔑しなかったのだ!?全く光らないこの俺を!
血のつながった家族でさえ、俺を見放したというのに!」
あちゃみは、しばらくの間沈黙を守りつづけていたが、やがてそっと話し出した。
「何故?そんなの決まっているじゃないか。僕らは、一人の人間として、君を慕っていた
んだ。一人の人として・・・一人の友として。けして同情なんかじゃない。」
グリバタケッケは、まっすぐあちゃみを見つめた。
それに応える様に、あちゃみも、目をそらさず、しっかりとその視線をとらえていた。
「人のつながりは、血のつながりではありません。本当に信頼でき、打ち解ける事の
出来る人こそ本当の・・・心の家族だと私は信じています。」
摩耶が、涙声でそう言った。
「・・・だから、君が僕を殺したいならすればいい。―――君になら・・・本当の友になら
やられてもいい。」
そう言い放つと、あちゃみは一歩、グリバタケッケに歩み寄った。
それからもう一歩。
「くるな!」
グリバタケッケはそう叫んだが、意に介さずあちゃみは歩みつづけた。
あちゃみが近づくと、それにあわせてグリバタッケッケは後退した。
「何故僕から遠ざかろうとするんだい?」
「くるな!俺は君達を裏切りつづけていたのだ。もう、君達に近づく事は許されない。」
銃口を自分に向けて、そう言った。
「どうやら、ここから消えるのは俺の様だ。」
ニヤリと笑って、ゆっくりと引き金を引いた。
これが、今生の最後の台詞になるはずだった。

「簡単に死なないで。残された人の気持ちはどうなるの!?如何してもう一度
やり直してみようと思わないの!?」
済んでの処で、摩耶が彼の手に握られていたレーザーガンをたたき落としていた。
つかった方の手を、もう片方の手で抑えながらそう言った。
「じゃまするな!・・・・やりなおせだと?所詮は裏切り者であるこの俺にか?
生き恥をさらせと言うのか!!」
「なんで僕達がいるのに、逝こうとするんだい?いいじゃないか。新しい人生を
歩き始めたって。僕としてはその方がうれしいし。」
「君は充分にすばらしい人間だよ。自信を持ちなさい。」
そう言ったのは、フライヤの父だった。
「何故、私が3週間の間黙っていたかわかるかね?それは、相手が君だったからだよ。
私は、職業がら人をあまり信用しないようにしているが、少なくとも君は信頼して
いたよ。判る人には、信頼できる人と言うのは自ずと判るものなのだ。」

痛い沈黙。
そして、
「昔、フライヤがよく言ってたわ。『如何して人間は平等に幸せじゃないんだろう』って。」
ふと、摩耶が口を開いた。
「フライヤは人の痛みがわかる子だから・・・・・」
顔にかかった髪をかきあげて、更に続ける。
「『もし私達の前に、不幸な人がいたら、出来る限り力になってあげる。』私達、そう
誓っていたわ。今思えば、思いあがった望みだったけれど。でも、フライヤはそれを
実行していたのよ。彼女の、持ち前の性分がそうさせたのね、きっと。」
摩耶は、まっすぐにグリバタケッケをみつめてそう言った。
グリバタケッケは、今だ目覚めぬフライヤを見つめた。
                 (愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」ー続くー)

 

冤罪とイカスミ 投稿者:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8月12日(日)04時
28分06秒

〈愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」〉

「どうしますか?救急車を呼びましょうか?」
摩耶は、まだ意識が戻らないフライヤの体を心配しているが、
これを事件沙汰にしたくないという気持ちもあった。

「たのむ・・・フライヤ!目を覚ましてくれェ!!」
フライヤの父は、オリンピックの「ピアノ投げ」種目に出場した
時より気合をこめてフライヤを持ち上げ投げつけ…ると死んじゃう
ので、大声で呼びかけた。
「う、うう…ここは?」
目を覚ましたのは、黒ずくめ男だった。
「あれ?ご主人様、任務完了ですか。では、お盆休みに入らせて
もらいます」
「バカモン!この不始末の罰として、休み返上だ。屋敷の便所そうじでも
しておれ」
黒ずくめ男は、頭から血を流し続けながらもおとなしく帰って行った。

その間グリバタケッケは、フライヤが倒れている冷たい床の側で
うなだれたまま、自分がやった事の愚かさに後悔し打ちひしがれていた。
覗き込んだフライヤの顔に、グリバタケッケの涙がポタポタと流れ
落ちたが、それでもフライヤの目は開かない。

突然あちゃみが、フライヤの頭上でこう怒鳴った。
「フライヤ!まだコンテが仕上がらないのか!これでは、公開までに
間に合わないぞ!この、のろまなカメ!!」

するとフライヤの顔がみるみる赤味をおびて…いや、真っ赤になって
「何よ!私のコンテのどこに不満があるって!?このヘボ監督!!」
と怒鳴り声を上げて、フライヤがガバ!と起き上がった。

皆はあまりの事にしばらくボーゼンとして、やがてドッと笑い声が
わきあがった。
グリバタケッケも涙を流して笑った。彼が心の底から笑ったのは、
これが生まれてはじめての事だったかもしれない。

そしてそれから1ヶ月後、グリバタケッケの別荘は素晴らしく立派な
アニメスタジオに改築された。グリバタケッケはあれから、皆の前
では「発光液」のイミテーションをしなかったが、スポンサーの前
ではチャッカリ光る体の威光を見せつけ、莫大な資金を集めた。
そうして宇宙中から人種は選ばず、優秀なアニメーターを雇い、映画
「車掌4999世〜グリバタケッケの時間城〜」の製作が進められた。
もちろん監督は「あちゃみ」監督である。あちゃみは、あれから
フライヤ誘拐事件の冤罪をちゃんと認められた。

しかしフライヤはというと、その間ずっと病院に入院をしていた。
意識は戻っても、グリバタケッケに投与され続けた薬の作用が
消えるまでの処置が必要だったのだ。
でもあちゃみの、仕事が忙しくても毎日通いつづけた渾身の
看病によって(あちゃみはそう思っている)、やっとフライヤの
退院の日が決まった。

それまでグリバタケッケは、フライヤに合わせる顔が無いと
見舞いを避けていたが、あちゃみに強引にといった格好で
初めてフライヤの病室を訪れた。
秋の昼過ぎの柔らかな日差しの中で、フライヤは眠っていたが、
グリバタケッケの持ってきた、見舞いの「梨」の甘い香りが
鼻をくすぐり目を覚ました。

〈愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 −次回につづく−〉

 

長文でゴメンジャー(題名…手抜キナンジャー。付き合いキレンジャー?) 投稿者
:あちゃみ(夏休み連続ドラマ作者)  投稿日: 8月12日(日)09時10分59秒

〈愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」〉

秋の昼下がりのできごと…
大病院の個室に、恥ずかしそうに顔を出したグリバタケッケに、フライヤは
優しく微笑みかけた。グリバタケッケは、少しかすれた声で、
「ずいぶん良くなったみたいだね…」
と、はにかみながら挨拶をした。
「ええ。このごろ、とっても調子がいいのよ。」

あちゃみ監督は、ポケットの中で手をごそごそとやっていた。
「監督、タバコなら離れの売店に売ってますよ」
「お、そうか!んじゃ、ちょっといってくらぁ」
「病室じゃ吸えませんからね!あと、吸殻はポイ捨てしちゃいけませんよ!」
「へいへい〜」
あちゃみが出て行った病室に沈黙が訪れた。「梨」の良い香りが
部屋いっぱいに広がっていた。

グリバタケッケは、そっぽを向いて目を泳がせていたが…やがて意を決して
切り出した。

「俺が、キミにしたことは…その、悪かった。謝るよ…でも」
「でも?」
「フライヤ、キミも俺に謝ってほしいんだ!」
「どうして?」
「キミは、俺の秘密を知っていた。光らない体のことを知っていながら、黙
 っていた。キミは、俺に同情していたんだ!哀れみをかけていたんだ!
 …お、男には、ぷぷぷ、プライドってもんがあるんだ!他人に情けをかけ
 られるなんて、悔しい…んだ!なさけないよ」

その言葉を聞いて、フライヤは真剣な表情になった。そして言った。
「グリバタケッケ。あなたは2つ間違っているわ。1つめは、あなたに同情
 していたんじゃないわ。女にだって、プライドはあるのよ。ブチに光る体
 に生まれて、私は少し残念だったけど…でも恥ずかしいなんて思ったこと
 は無いわ。たまに、誤解をして同情してくれる人もいるけど、そんな手合
 を私が一番嫌ってることくらい、あなただって知っているでしょう。」
「ん、まぁそうだったな。」
「だから私もあなたに同情なんかしてないわ。『あ、光らないんだぁ』って
 思っただけ。哀れみなんか、かけようなんて思ったこともないわ」
「じゃぁなぜ?他人の俺にこんなに優しくするんだ?」

湿った風がカーテンをかすかに揺らしていった。

フライヤは、さも心外!という顔つきになった。ちょっと目が怒っている。
「それはね、あなたの2つめの間違いよ。あなたは『他人に』情けをかけら
 れた!って怒っているけど…あなたは、私にとって他人じゃないわ。」
「他人さ…」
「いいえ、あなたは、私にとって大切なひとです。『友だち』でしょ?」
「たかが友だちじゃないか」
「いいえ、『たかが』じゃないわ。私は、あなたをもっと知りたかったの。
 でもね、一人の人間を理解するのって、とても大変なことだわ。自分自身
 についてさえ理解できてるかどうかわからないのにね。無謀っていうか、
 ちょっと『おこがましい』ことだったのね、きっと。」
「…」
「でも、ああでもしなかったら、私はあなたを一生理解できなかったかもし
 れないわ。ひとの心はね、ぎりぎりにならないと本当の姿を見せてはくれ
 ないの。私だって、そうだもの。
 あなたが一人で苦しんでいるのを見て、私がほうっておけると思う?
 あなたの苦しみを知ってしまってから、私も苦しかったわ。あなたは一人
 じゃないって、どうやったらわかってもらえるのか…ずいぶん悩んだわ」
「キミまで苦しめていたなんて…」
「あなたの手が私の首にかかったとき、私心の中で言ってたのよ。『助けら
 れなくて、ごめんね、ごめんね…』って。でも、すこしはうれしい気持ち
 もあったのよ。あなたは、初めて私に本当の自分を見せてくれたんだもの」
「フライヤ…」
「でも、もういいの。誰も傷つかなかったし…あ、頭に怪我した人はいたみ
 たいだけど、まぁ、歩いて帰れたみたいだし、大丈夫よね。」

グリバタケッケは真剣なまなざしでフライヤを見つめた。
「今度は俺が…キミを…癒(いや)したい…」
フライヤのくちびるが、言葉を語ろうとして…やめた。かわりに、ベッドの
上の体をグリバタケッケのほうに、心持ち、にじらせた。
グリバタケッケがフライヤの肩に手をおくと彼女はビクッと震えた。しかし
その手を振り払おうとはせず、形の良いあごをやや上向きにして、だまって
目を閉じた…。

昼下がりの病室には、暖かい光が満ちていた。

<つづけ>

 

夏休み長文でゴメンジャー大会(第2日目) 投稿者:グリバタケッケ(管理人)  
投稿日: 8月14日(火)01時45分20秒

《 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〜夏の思い火〜 》

とてもぎこちない動作のキスを交わした後、グリバタケッケは何を話して
いいか分からずモジモジしていると、フライヤがイタズラっぽく、ふふ、と
笑った。
「ねえ、私キスは初めてじゃないわ」
そりゃそうだろうとグリバタケッケは思い、でも軽いショックを受けて
いると、
「そうじゃないわ。あなたとのキスが初めてじゃないのよ」
と言って懐かしいような表情をつくった。
そんな事を言われても、グリバタケッケには思い当たるフシがない。
「何の事だい?いまさら前の彼氏との思い違いだったなんて訂正
しても、もう薬のせいには出来ないぜ」
と、冗談めかして言ってみても内心は嫉妬心でいっぱいになっている。

でもフライヤには、そんなグリバタケッケを可愛いと思う余裕がある。
「ふふ、私も今思い出したところなの。…ねえ、確かあれは、私たちが
12歳のときの夏、二人だけで蛍狩りに行ったのを憶えていない?」
そういわれてグリバタケッケは、遠い記憶をよみがえらせた。
「ああ!憶えているさ。あの頃は「ブチ」の君とは口もきいちゃいけない
って、親からキツく言われていて…あ!ゴ、ゴメン!本当にあの
頃の俺はバカだった、つまらない見栄にしばられていて…」
「いいの。それでもあなたは家をコッソリ抜け出して、私を秘密の池へ
招待してくれたじゃない。自転車のうしろに私を乗せて、山道の急な
上り坂で私が降りるって言っても、真っ赤な顔で坂道を上りきった時の
あなたのあの背中…忘れないわ」
「そうだった。あの日以来、自転車を見るのもイヤになったんだ」
「ふふ、そうね。坂道を上りきった途端、へばり込んじゃって自転車を
押して歩いたものだから、目的の池に着くまでに辺りが真っ暗になって」
「…君が、怖くなって泣き出した」
「ちがうでしょ!あなたがクスンクスンってすすり泣きだしたから、私も
怖かったけどわざと大声で歌をうたって歩いて、ようやく池に着いた時の
目の前の光景は、ちょっと信じられなかったわ…!!」
「うん」
「辺り一面に無数の螢がフワフワと飛んで、池全体が光って見えたわ。
まるでお月様が池に浮かんでるようだった…」
「ハッハッハ、だからって自分まで池に飛び込む事はなかったじゃない
かァ〜」
「飛び込むつもりなんてなかったの!ただもう夢中で螢の光の中へ
走って行きたかったのよ。それで目の前が池だって事も忘れてハマ
っちゃったものだから、だから、おぼれてしまったのよ。私は泳ぎは
得意だったんだから!」
「でもあの時はアセッたよな〜。俺がいなけりゃどうなってたか…」
「…それだけ?」
「ん?他に何だ?俺があわてて君を池から助け上げて、また必死で
自転車をこいで帰った…」
「ちがうわよ!!助け上げた後、あなたが私にした事!!」
「???」
「あなたったら、出来もしないのにマウス・トゥ・マウスの人工呼吸を
私にしたのよ!」
「・・・!!アハハッ!じゃじゃあ、さっきのキスが初めてじゃないって
のは、あの時の人口呼吸の事かい!?」
「そうよ、あれが私のファーストキスだったんですからね!」
「でもさあ、あの人工呼吸はボーイスカウト仕込みの本式だぜ。現に
君にその時の記憶があるのも、人口呼吸のおかげじゃないかなあ」
「まあいいわ。あの時のあなたは、私を助けるのに無我夢中に
なってくれていたんだもの。その時よ…」

フッとフライヤの表情が固くなって、それまではずんでいた思い出話の
会話がとぎれた。
「その時私は気付いてしまったの。私おぼれたまま意識を失っていた
かった。…また、自転車のうしろであなたにしがみついている時に、
あなたの体が光っていない事に…気付いたの。…池に飛び込んで
もがく私を助ける間にイミテーションが落ちてしまったのね。それでも
あなたは気付かず、ただ必死に私を助けようとしてくれた…」
「…そうか、あの時から君は…」

それからあとは、二人で黙っておだやかに暮れてゆく秋の夕暮れを
眺めていた。まだ少し夏の名残を残した温かな夕風が二人の体を
包むように流れていった。

そして、あちゃみは二人のいる病室に置いて来てしまった車のキーを
取りに戻るタイミングがとれずに、しかたなく美人看護婦をナンパ
して回るのだった。

《 愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〜次回につづく〜 》

 

メアド、もう一個つくったんです〜。 投稿者:摩耶  投稿日: 8月14日(火)09時42分36秒

〜摩耶からフライヤへの手紙〜
<<フライヤさん、こんにちは。
  お元気でしょうか?
  直接、お見舞いに行かない非礼をお詫び申し上げます。
  そして怪我のほうが大したモノでない事を祈っています。
  きっと、お傍にいるであろうグリバタケッケさんともども、今は心の重荷がおりて、
  心境的にもすがすがしくお過ごしの事と思います。
  さて、貴方方お2人の間の問題が解けたいま、私はお役御免という事でこれから何処へ
  行こうか考えあぐねている最中でございます。
  休養もかねて、ちょっと遠くても、ゆっくりと落ち着ける所がいいかな、と思っております。
  ふふ。
  私にも、フライヤさんの様に素敵な人が現れるといいのですが・・・・。
  いまのところそれはないようですけど。
  お勤めの間の短い期間でしたが、フライヤさんと一緒にいて楽しかったですわ。
  また何処か、遠く時の輪の接する所でお会いしましょう。
  貴方の前途が、光り輝くものであります様に。
  何時までもそう祈っていますわ。
                  ―摩耶―              >>

摩耶は、そっとフライヤの病室のドアの傍に手紙を挟むと、ドアを開ける事もなく見を翻した。
次に何時会えるのか判らないが、それでも敢えて、何も言わずに帰る事にした。
もしかしたら、もう会う事もないのかもしれない。
それとも、また直に会えるのかもしれない。
それは神と、時の流れだけが知っている事である。
赤い夕日の差し込む病院の廊下を、コツコツと快い足音をたてながら歩く。
窓から夕日が、彼女の顔も、何もかもを赤く照らし出していた。
                              ―つづく―

 

夏休み長文ばりばりでバリブルーン大会(その1) 投稿者:あちゃみ
投稿日: 8月15日(水)16時26分39秒

〈愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」〉
フライヤとグリバタケッケの結婚式は盛大に行われた。大アンドロメダ映画祭
でグランプリを獲得した映画のアニメーターとプロデューサーの式とあって、
各界の著名人が集まっての披露宴は、それはそれはきらびやかで、夜空の星たち
を集めてもここまで輝くことはないだろう、と思わせるような盛況振りであった。

もちろん、その中で一番輝いていたのは、新婦のフライヤであった。
贅を尽くしたウエディングドレスに見を包んだ彼女の姿は、見るものに「ほう」
とため息をつかせるような、美しさであった。

二人は幸せに包まれて、始終、最高の笑顔を見せていたが、時折真剣なまなざし
で人の波の中に、視線を泳がせるのだった。
「来ているかしら?」
「俺もまだ、見つけられないんだ…」
「摩耶さん、あちゃみ監督…どうして来てくれない…の?」
「たぶん連絡がつかなかったんだよ、招待状もあて先不明で戻ってきたし。」
「でも…、だから、こんな盛大な式にしたんじゃない!ホントは、つつましく
 小さな教会で、親しい友人と家族だけで…っていうのが理想だったのに。」
「俺も、これだけ派手に全宇宙に向けて、俺たちの結婚式を宣伝すれば、もし
 かしたら二人は気づいてくれるんじゃないかって思ったんだけヌ…」
「披露宴は全宇宙に中継されるから、それに気づいてくれるのに賭けてみま
 しょう。」
「そうだな…」

披露宴には、グリバタケッケ財閥の力を持って集めた、全宇宙的スケールの一流
人たちがそれぞれの美技を披露して、皆を湧かせていた。もちろん、ここで言う
一流というのは、身分や貧富の差に関係なく一人の人間としてどれだけ優れた
ことができるか、その才能と努力が認められた者のことだ。
地位や名誉などとは無縁の人選に、意義を唱えるものは一人としていなかった。

そうそう、そうした「一流人」の一人に、フライヤの父親も選ばれていたのだ。
もちろん「グランドピアノ投げ」の歴代記録保持者としてである。一人娘を嫁が
せる父親のやるせない思いと、鍛え抜かれた肉体が、相乗効果を起こしたのだろ
う。なんと、結婚式会場では、
「うぉぉぉぉ、ばかやろー!」
などと叫びながら、パイプオルガンまで持ち上げていたほどである。

---------
そのころ、あちゃみはなんと銀河鉄道に乗っていたのだ。

(その2)につづく

夏休み長文ばりばりでバリブルーン大会(その2)  投稿者:あちゃみ
投稿日: 8月15日(水)16時25分52秒

そのころ、あちゃみはなんと銀河鉄道に乗っていたのだ。
食堂車で騒いでいるようだ。
「そこの透明で綺麗なねぇちゃん、酒持ってきてくんない」
「かしこまりました……あの、いちいちおしりを触らないでください!」
「綺麗なおしりだなー。まさかガラスでは…アクリル?硬化テクタイト?」
「そんなこと言って、ごまかしてもダメですよ!」
「はいはい、ウエイトレスさん」
しばらくして、お酒が運ばれてきた。それに、簡単なおつまみまで付いている。
あちゃみは、ウエイトレスをじっと見て言った。
「僕、こんなの(おつまみ)頼んでないよ」
「それは、私からの『おごり』です。」
「なんでまた?…ははぁ僕のことを、好…」
「違います。あなたは、機械化母星でねじにされそうになったのに、生きて戻っ
 てこれた…。そのお祝いです。良かったですね。」
「あぁそのことか。そうなんだよなぁ。黒い服を着た、ふるいつきたくなるよう
 な金髪の美女がいたもんだから、ついついナンパしたら、とんでもないトコに
 連れてかれたんだよなぁ…」
「いったい、どんな方法で逃げてきたんですか?」
「う〜ん。僕も良く覚えていないんだけど、ねじにされそうになったとき、医者
 みたいな機械人が『意志が弱く、簡単なショックでも、折れたり抜けたりする
 男だー』とか何とかいってたなぁ。そしたら、地球に送り返すって話になって
 ね。また銀河鉄道に乗せられちゃったんだ…。それにしても、あの黒服の美女
 は綺麗だったなぁ。」
はかない思い出に心をうばわれているあちゃみに、ウエイトレスが言った。
「綺麗といえば、フライヤさんも綺麗ですよね。」
「ふーん。僕もフライヤって人を知ってるよ。アニメーターやってたんだけど…」
「あら、そのフライヤさんですよきっと。ほら、雑誌にも載ってますよ。」
ウエイトレスが差し出した『週刊コスモレディー』をあちゃみは奪い取った!
そこには、今まで見たこともない、輝く表情のフライヤが微笑みかけていた。
「幸せそうだな…フライヤ」
そして、あちゃみはがばっと立ち上がった。ウエイトレスがビックリして言った。
「どうしたんです!」
「運転手さんに、『真理子の螢』までぶっ飛ばしてくれ!って言ってくるんだ!」
「あ、あの…運転手さんなんていないんですけど…」
しかし、その言葉を聞かないうちにあちゃみは駆け出して行ってしまった。もち
ろん、すれ違いざまに、ウエイトレスのお尻にタッチすることは忘れなかった。
「ん、もー!ばかー!」
と、背後から叫び声が追いかけてきたが、振り切るように走り続ける(っていうか
逃げる)あちゃみであった。

<つづく?>

 

サラバ去り行く夏よ最後の長文ゴメンジャー対暗黒大将軍の巻
投稿者:グリバタケッケ(管理人)  投稿日: 8月15日(水)23時18分09秒

《愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〜最終回:愛の螢の大花火〜 》

「999号停止せよ!ただ今から我々がトレインジャックするニャー!!」
突然999号の進路に、謎の宇宙戦艦が立ちふさがった。
「何だ、あのボロッちい艦は?サンマの骨の旗印…宇宙漁船かな?」
あちゃみが窓からのぞいていると、客車の扉がガラリッと開いて、
黒いマントに身を包んだ、ちっちゃくて可愛い猫が乗り込んで来た。
「ミーが、泣く子も座りウンコをもらす宇宙海賊キャプテンミー君ニャー!!!
おとなしく金品を明け渡せば、命はたすけてやるニャー!」
と、本人はカッコよくトレインジャックを決めたつもりでいるが、その
可愛らしい姿ではまったくスゴミが無い。
特に、可愛いものには女でなくても目が無いあちゃみは、
「肉球をさわらせてくれー!プニョプニョさせてくれー!」
と、ミー君を追いかけ出した。そこへ、

「そこの戦艦、銀河鉄道の運行妨害および強盗の現行犯で逮捕します」
と、宇宙パトロール艦がやって来た。
宇宙戦艦内では副長の「ひとつ」があわてて、キャプテンに連絡を入れた。
「ばってん!キャプテン、ワープで逃げましょう。すぐに艦に戻ってください!!」
しかしキャプテンミー君は、あちゃみの肉球プニョプニョのテクニックに
すっかり酔いしれて、身もだえしている。
「ばってん…キャプテンがダメだ。よし、新入り、キャプテンを連れて来い」
「ハッ」
プチッ
命令を受けた新入りは、ワープボタンを押した。
「ばってん!誰がワープボタンを押せと言った〜!!」
「ハッ、すみません。自分は頭のケガのせいで、時々自分でもワケの分からない
行動をしてしまうことがあります…」
その申し訳なさそうにしている新入りとは、あの「黒ずくめ男」だった。

ギュンギュンギュ〜ン…
宇宙戦艦の突然のワープは、999号もパトロール艦も巻き込んでしまい、
どこへ出現するかも分からない。

その頃、フライヤとグリバタケッケの結婚披露宴は、いよいよクライマックスの
祝福の大花火が打ち上げられようとしていた。
ヒュ〜…
夜空に火の玉が上がって、ドーン!と空中を埋め尽くす大輪の花火が開いた
その時、

ドドドド〜〜〜〜ンンン!!!!!!!
と、轟音とともに宇宙戦艦と999号とパトロール艦が、ワープアウトをして
花火の中から現れた。
その光景は、披露宴参加者の度肝を抜くのに充分すぎる演出となった。
さすがはグリバタケッケだと誰もが驚いたが、もっと驚いたのは
999号から降りてきたあちゃみと、信じられないような気持ちの
グリバタケッケとフライヤ達である。

そして、さらに驚く事は、まだあった。
パトロール艦から降りてきたのは、宇宙婦人警官となっていた「摩耶」だったのだ。
あまりにも出来すぎたような偶然の再会に、4人は馬鹿みたいに涙を流して
大笑いで飛び跳ねて抱き合っていると、
「ウッ…イタタタ」
と、フライヤがお腹を押さえてしゃがみこんだ。
「あ、あなた…う、産まれるゥ〜!!」
フライヤは妊婦の新婦だった。

「大変!私のパトロール艦ですぐに産院へ運びましょう!!」
と、摩耶はキビキビとして頼もしい。
「お、おいししし、しっかりしろ!傷は浅いぞ」
グリバタケッケはすっかり動揺してしまい、ワケが分からなくなっている。
「このこのォ〜!うまやらしいぞ、この色男!」
と、あちゃみは本気でグリバタケッケをヘッドロックで絞めかかっている。
付き添いに来てくれたフライヤの母親は慣れたもので、
「大丈夫。陣痛が始まっても、まだすぐには産まれないわ」
とフライヤの背中をさすってやっている。

こうしてフライヤ達は、パトロール艦に乗って産院へと急行して行った。
それを追うように祝福の花火は、さらに盛大に夜空を埋め尽くして打ち上げられた。
なぜか、宇宙戦艦までもが一緒になって祝砲を打ち上げた。
その大花火の明かりは、宇宙から見ると星全体が一匹の大きな螢のように
見えた程だったと言う…。

《愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」 〜おわり〜 》

 

エピローグ、とりあえず書いてみましたど、何か良い考えがあったら適当に
変えちゃってください。 投稿者:摩耶  投稿日: 8月16日(木)10時32分48秒

<<今ここに一つの物語が終わる。
  小さな想いから始まった物語は、川を漂う小舟の様に時の流れを流れていき、今一つの光り
  輝く大海に辿り着いた。
  だが、これで時の輪の旅が終わるわけではない。
  今は未だ濃い霧に包まれているこの流れが、いつかは大空の下にでるように、晴れ渡る空の
  下に出た時こそが、彼女達の本当の人生の終点と言えよう。
  いくつもの支流が、離れてはまた出合う様に、フライヤ達の出会いは始めから決められていた
  ことなのだろう。
  一度深まった友情は、簡単に切れるものではない。
  フライヤの幸せが永久(とこしえ)に続く様に、そして、彼女等のつながりが、永遠の
 ものであることを、今ここで祈ろう。
  永久(とわ)に輝く星のように。
                       エピローグ  完    >>

 

最後にみんなで歌いたいかも… 投稿者:あちゃみ  投稿日: 8月16日(木)21時41分39秒

〈愛の掲示板劇場 「愛は螢のように」エンディングテーマ〉

『愛は螢のように』

満たされぬ想い 胸に秘めて 苦しむあなたを
少しだけでも やさしくつつんであげたい
けれどあなたは 遠い目をして
私の心 気づかないまま
無理して微笑みかけてくれたね
胸の奥で 消え入りそうな 淡いきらめき
あなたに伝える勇気をください
愛は 螢のように 切なく
愛は 螢のように 輝く

ふたりで帰った 夕暮れの道 あなたの背中に
しがみついて 偶然 気づいてしまったの
けれど私は そ知らぬふりで
あなたの秘密 心のすみの
引き出しに入れて鍵をかけたの
胸の奥で くすぶるような 淡い悲しみ
あなたに隠せる強さをください
愛は 螢のように 静かに
愛は 螢のように 輝く

わざと気取って 見せてるけれど 本当のあなたは
やさしすぎて 誰より 胸痛めてたよね
けれどいつかは 見つかるでしょう
あなたの心 癒(いや)してくれる
まぶしく澄んだこころ持つひと
胸の奥を こがすような 淡いあこがれ
あなたと育(はぐく)む夢をください
愛は 螢のように 優しく
愛は 螢のように 輝く

 

○最後まで読んでくれてありがとう。みんなの愛が、よりよく輝きますように…!!

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