最初で最後の”孤高の忍者ゲーム
最後の忍道 
忍者の世界観を硬派に描きながら、あまりに高い難易度でプレイヤーを悩ませたアクション巨編。そのち密なゲーム性が、マニアから高い評価を得た作品だ。 

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 TEXT:石井ぜんじ   

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超難度!硬派忍者アクションの決定版

 

●伝説のゲーム登場前夜
 古くは『ムーンパトロール』(1982年)などの名作もあるが、当時アイレムといえば『スペランカー』(1986年)を代表とした、やわらかいタッチのキャラクターゲームの印象が強かったものである。
 そのイメージを覆したのがあの『RーTYPE』(1987年)だった。そこからアイレムの作品のイメージは一変する。そして現れたのが、絶対硬派なアクションゲーム『最後の忍道』であった。

●ヒットしなかった名作?!ゲーム
 当時、その渋いグラフィックとち密なゲーム性はマニアの大きな話題になった。しかし、実際のゲームセンターではどうだったかと言えば、あまりヒットせずゲームセンターからなくなってしまったのが実情だろう。
 とにかく、難しいのである。慣れたプレイヤーに言わせれば本当に難しくなるのは3面以降。しかし、一般プレイヤーにとっては、基本システムである4種類の武器の使い分けですら難しいことであった。
 
●それでも熱狂的なファンに支持される理由とは
 『最後の忍道』の大きな魅力は、その硬派な世界観とゲーム性との一致にあると思う。
 モノクロで精緻なグラフィックが硬派なイメージを喚起し、敵の凄みを引き出す。和風でテンポのよい名曲がおどろおどろしさとサスペンスを盛り上げる。やられた瞬間の絶叫が凄惨さを強調する。
 圧倒的な敵の攻撃力と、切れ味の鋭さ。それに単身で立ち向かっていく主人公。なぜそこまで孤立無援の戦いを繰り広げなければならないのか。ゲームの難度の高さも、その世界観を裏付けているのだ。
 敵の攻撃の激しさにもかかわらず、空中で巧みに鎖鎌を振り回し、ジャンプ制御していけば活路が切り開ける。凄腕の忍者のみが生き残ることのできる、高いテクニックが活かされるゲーム性が魅力なのである。

●アイデアが生きるゲームのち密さ
 このゲームのち密なところは、空中で鎖鎌を振り回して進むようにしっかり調整されているところである。鎖鎌は、攻撃したあとレバーを入れて振り回してこそ面白いし、威力を発揮する。
 しかし、たいていのアクションゲームは面白い武器があっても企画倒れに終わることが多い。普通ならじっくり地上を歩いて、敵が出てきた瞬間に出現即破壊すれば進むことができるものだ。
 ところがこのゲームは、侍や虚無僧といった耐久力が高い強敵が多く出現すると同時に敵の飛び道具も多いのだ。弾消し能力をもつ鎖鎌を振り回して、強行突破していくしかない。
 このゲームのち密さは、このような難しさと一体化しているのだ。

●忍者、天井を歩く
 このゲームの面白さは、アクションや敵のボスのアイデアにも表れている。ステージ4の最初のシーンで、いきなり天井を歩くことができるのにはびっくりしたものだ。『ストライダー飛竜』(1989年:カプコン)が発売されるのはまだ先のことである。
 ステージ4の落ちてくる天井や、プレイヤーを潰そうとしてくる2個の呪縛石など、アイデアも満載。なんとしても最後まで見届けてやろうと燃えたものだ。
 
●敵出現のランダム性がプレイヤーを苦しめる
 『最後の忍道』の難しさに輪をかけているのが、敵の出現のランダム性である。普通は敵の出現はマップに記載されている。だからプレイヤーは画面をどこまでスクロールさせれば敵が出現するかわかるのだ。そこで出現即破壊が可能になる。
 しかし、このゲームではそれを阻止するかのように一部の敵が配置されている。3面・6面の虚無僧、4面・6面・7面の侍などがそうだ。これらの敵は出現位置はほぼ決まっているものの、そのタイミングは時間的にずれる。それだけではなく、なんとプレイヤーキャラクターの前後からランダムに出現するのだ。そのおかげで、パターンでの対処ができなくなっている。
 アクションゲームはパターンゲーム、という図式を完全に打ち破っている。それが難しくもあり、面白さと一体化しているのだ。
 
●最後の難関落下シーンと感動のエンディング

 プレイヤーを最後に苦しめたのは最終面のボス前の落下シーンだろう。縦穴の中に敵の忍者が剣を上に突き出しているので、それをレバー操作のみでかわしていかなければならない。完全に覚えるまでは突破不可能で、ある意味最終兵器のようなひどい場所だった。
 しかしそれを突破し、最後の即身仏を倒せたときは感動もの。そして忍はその宿命から解放され、本来の姿である狼へと変化する。仲間の狼たちと走り去るラストシーンは、超難度ゲームでしか味わえない感動を生み出していた。

●プレイヤーへの挑戦がゲームのテーマだった?!
 アーケード版に比べ、PCエンジン版ではその猛烈な難度の高さは微妙に抑えられ、よい出来になっていた。耐久力の概念を持たせて、ゲーム性を損なわずに難度を落としている。これでより多くの人に認知されたようだ。
 ちなみに企画に携わった方は、超難度ゲームとして知られる『ロードランナー「帝国からの脱出』の制作者だったと伝え聞いた。プレイヤーへの挑戦がゲーム作りのテーマだったようだ。おかげでマニアをとことん満足させてくれるものに仕上がったというわけだった。


 

1988年/アイレム
 

 

■操作方法■

8方向レバー+3ボタン

Aボタン 攻撃
Bボタン ジャンプ(空中制御可能・長く押すとロングジャンプ)
Cボタン 武器選択

 
■全7STAGE
(1周でEND) 
 
■使用武器
刀:パワーアップ時は光彩がついて当たり判定が大幅にアップする弾消し能力ありレバーを上に入れて押すとふりかぶって振る。レバー下で床を刺す。

手裏剣:パワーアップ時は3-WAYになる

爆弾:パワーアップ時は2連射が可能。レバー下で爆弾が設置できる

鎖鎌:パワーアップ時はレバー操作によって伸ばしたあとの鎌を振り回せる弾消し能力あり
 
 
■各種アイテム
赤:パワーアップ
青:忍者の分身がつく 
黄色:攻撃力を持つ炎が身体のまわりにつく
ピンク色:敵全滅
 

■各ステージボスSTAGE1 阿修羅
STAGE2 双斧鬼
STAGE3 魔界半蔵
STAGE4 呪縛石
STAGE5 風魔九人衆
STAGE6 落武者霊群
STAGE7 大即身仏