オーロラの部屋(AURORA)                   ホームへ戻る

アラスカ・フェアバンクスでのオーロラ体験です。ところで、オーロラって何?こちらでで説明しています。

オーロラ写真集も見てください。色んなオーロラ載せてます。

  

 オーロラ体験記

1996年3月阪急交通社のオーロラツアーに参加してアメリカ合衆国アラスカ州のフェアバンクスへ行って来ました。滞在期間は3日間、見られるかどうかは神頼みです。初日は吹雪で見えず。二日目は一面の星空にもかかわらず姿を現さず。そして、三日目に吹雪を裂いてついにオーロラが姿を現しました。オーロラを見られる保証など全くないこのツアー、添乗員さんとツアー参加者の祈りが通じ、感動的なオーロラとの対面が実現しました。その最終日、三日目の記録です。文章は帰国してすぐに書いたもを一部修正したものです。

雲の隙間の初オーロラ

1996年3月15日 アラスカフェアバンクス午後10時ファアバンクス市内のホテルを出発し約30分後に郊外のスキー場に到着。バスから降りると直ぐに参加者の一人が北の空を指差して「あれは何?」と現地のガイドに尋ねた。ガイドは「あれはオーロラだ」と答えた。ホテルを出発する時は雪が降っており、昨日、一昨日と同様に今日も見られないだろうと誰もが思っていた。しかし、北の山の端だけが少しだけ晴れておりその空の裂け目にオーロラの筋が2本顔を出していた。雪は止んでいるがまだ雲が空一面を覆っている、現地のガイドは、北風が雲を南の方向に吹き飛ばし、直に真上の空にオーロラが見えるはずだと説明してくれた。確かに北風が顔に吹き付け痛い。気温はマイナス20度程度だろう。まずは気持ちを落ち着けて、ロッジの中でカメラの準備に取り掛かった。寒さのためにカメラが動かなくならないように、チャーコール式のカイロをカメラにテープで張り付けた。(スポーツ用のテーピングテープは最適だった)二日間見られなかったため、少し気落ちしていたので準備不足の点があり慌てたが、どうにか準備を整えて外へ出た。オーロラは3本になっていた。カメラは三脚に固定する。設定はフィルムISO800、ISO400の2種類。レンズはF4/28mm、シャッタースピード30秒に固定した。北風はビュンビュンと吹いており、はっきりとはわからないが雲を吹き飛ばしているように思えた。オーロラは一見雲と間違うような白っぽい色をしているが、よく見ると薄い緑色のようにも見える。雲との決定的な違いは向こうの星がはっきり見えることだ。オーロラは、星の光を邪魔することはなく光っている。

北の方角に向かって写した。上部の横しまが雲。

北風が雲を真上近くに押し上げた。上の写真は観測の様子。下のほうに人が写っています。

 

空一面のオーロラ

気が付けばさっきまで空を覆っていた雲は徐々にオーロラに場所を譲っていった。それにしたがって、オーロラの全体像が見えて来る。現地のガイドが真上に星が見えていることを教えてくれた。いつの間にか空全体がほぼ完全に晴れ上がっていた。そして、ついに真上の空にも薄いオーロラが現れた。ツアーの参加者は「あー、来てよかった」「見れてよかった」と口々に言っている。初日、2日目とダメだったので、喜びもひとしおである。日本から来た甲斐があった。まさに、9回裏逆転サヨナラホームランである。オーロラは空を狭しと横切っている。北北西の方角から東の方に向かって3、4本の光の筋が走っており時々形を変えて動いている。カーテンのように見える部分もあればただぼーっとしているところもある。全体的に肉眼で見える色は白っぽい。一筋につながったオーロラは時々大きく蛇行して渦をまくような動きを見せる。渦は、筋から離れて漂う。渦が離れた個所は切れてしまうが、しばらくするとまた一本の筋が現れる。オーロラは常に新しく生まれている感じだ。飽きずにジーっと見てしまう。オーロラの動きの予測は全くできない、マラソンの中継を見ているような感じで、いつまでもながめている。真上のオーロラが強くなりはじめたので、場所を変えることにしてカメラのセッティングをやりなおした。

 

サブストーム(オーロラの爆発)

オーロラのサブストームの凄さは言葉では言い尽くせません。

フィルムがなくなった。ISO800がないため400に交換した。手袋をはめてのフィルムの交換、しかも暗い中なので苦戦し、終了したその時、周りが急に騒がしくなった。オーロラの乱舞(サブストーム)が始まったのだ。北の上空60°〜70°の空を中心にオーロラが空を舞う蛇のように踊りくるった。この時は色が見えた。全体的に緑色がはっきりと見えており、カーテンの裾の先端部がオレンジ色をしていた。動きはものすごく速く大きく生き物のようだ。そして先端だけは細かくぶるぶると小刻みに震える。空一面がオーロラの独り舞台である。オーロラが激しく動き色を見せるたびに感動の声があがる。空がオーロラの光で明るくなり本物の迫力に圧倒された。その間、我を忘れて、無意識にシャッターを押していた。オーロラのストームがどれくらい続いたかもよくわからない。たしか、数十秒程度だったのだろう。驚きと感動で放心状態だ。あのぶるぶると震えて光を放つオーロラは野生動物が乱舞するような生命感のある迫力を感じた。そのエネルギーは戦慄を覚えるほど凄まじかった。その数十秒を終えるとオーロラはおとなしくなった。一回目のサブストームの後、東の方の空でも2回ほど起こったが、真上で起きたもの程の迫力はなかった。このサブストームとの遭遇は千歳一隅の出来事に違いない。

大の字で見上げる

今やオーロラは空一面を埋め尽くした。淡白い発光であまり目立たないが動きまわる速さは真上のオーロラほど速く見える。雪の上に大の字になりその動きにしばらく見とれた。時間は夜中の2時を過ぎてホテルへ帰る時間になった。いよいよオーロラともお別れである。明るさ弱くなったが、相変わらずカーテン状のオーロラが発生している。約4時間、オーロラはずーっと私達に姿を見せてくれた。見ることができた事に心から感謝し、出て来たオーロラに親しみを覚えて心暖まる思いだった。いよいよ帰ろうとした時にはバスのタイヤが凍りつき動かなくなってしまった。その間また雪の上に大の字になりまた見とれた。その後バスも動き出しホテルに朝4時頃到着した。

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