「流れ星」 作・演出 サタケミキオ コラボDEケロンパ! 中野ザ・ポケットのセレソンワールドにケロンパ登場! 「家族の絆」をテーマにお馬鹿で心やさしい人間たちが織り成す ほろ苦く切ない物語! 2006年に送るセレソンデラックスのお芝居は『流れ星』これっきり。 笑って笑って優しい気持ちになれる笑いと涙のセレソンワールドに乞う御期待! (チラシより) 出演者 宅間孝行、うつみ宮土理 永田恵悟、飯島ぼぼぼ、西村清孝 杉田吉平、吉成浩一、丸山麗、越村友一、阿南敦子 高橋亜里沙、松永亜樹、竹森りさ ほか |
2006年5月13日 中野・ザ・ポケットで観劇 座席N列6番 とある下宿屋。 「私なんて愛されてない。かつての愛する人を追い出して私を騙した」長い年月を後悔ばかり抱えて冷え切ってしまった妻:夏子(うつみ)。 多くを語らず、目に見える冷たい態度の妻にも何も言わず、黙々と出かける夫:謙作(宅間)。 夏子はとげとげしい言葉を投げかけ、そっと置かれた「紙切れ」を観もせず邪険に扱い、床に落ちてもしらんぷりし、謙作はそれを静かに広い、ゴミ箱へ棄てる。 そして、謙作は出かけたまま事故にあって亡くなってしまった。 そこへ現れた魔法使いマリー(阿南)。 「願いを叶えるよ!」 夏子は楽しかったあの時代(1970年かな)に戻ってやり直したい!と言い出す。 娘時代の夏子や、下宿していた個性的な面々、父、お隣のどんぴさん。そして借金の取立て屋:謙作(とボン)。 その中に「お手伝い志望の親子」として入り込んだ夏子とマリー。 夏子はかつてそこに下宿していた中富先生ととても仲良しで、ハタから観たら「ラブラブ」だった。 取立てにきた謙作達は「金を返すまで帰らねえ」と乗り込み、公言通り(?)その下宿屋に住むことに。 夏子が気になる不器用な謙作。 映画好きな夏子と「知り合いからチケットもらえるけど」と、時には喧嘩をしつつも距離を少しずつ縮めていく。 そんな中、巷でニュースになっている「爆破予告」事件と同じ文面の手紙が、なぜかこの下宿に。 一体誰が? ヒッピーカップルの喧嘩、 「私の志集」を売り、もっさりとしたしゃべり方をする、どう考えても変わっている田渕さんの自殺未遂、 と、その田渕さんに好かれてしまっている一平くん、その田渕さんにふられてしまったボンとの三角関係(??)、 東大八浪(だったかな)の力入ったしゃべり方しか出来ないマイペースな駒村さんの変化、 ・・・いろんなことがおきている中どうして中富先生は急に姿を消してしまったのか? だんだん明かされる真実。 謙作の思い、愛情。 何十年も黙々と出かけていた理由。 魔法使いマリーが夏子の前に現れた理由・・・。 真実を知り、夏子は愕然とし激しく後悔する。 「せめて、あの最期の日位、優しい言葉をかけてあげればよかった・・・」 事実は曲げられない、過去を変えることは出来ない。 でも、「あの最期の日」に時を戻すことは出来る。 マリーの魔法で、夏子はあの最期の日に戻った。(冒頭と同じシーン) 涙を堪え、優しくお茶をだし、「あの紙切れ」を確認する。それは映画のチケットだったのだ。 そして、最期の会話を交わす・・・。 ・・・とこんな感じの物語だったと思います。(記憶違い等はご容赦を。) とにかく、面白かった! 始まる前は恒例(?)の「マナー注意」小芝居(?)。 今回は4人でマージャンしながら「会話」の中で携帯の電源とかの注意をしています。 でも、席が後ろだったのと、客席が騒がしくてよく聞こえなかった・・・。 結構、好きなのに、これ。 阿南さんのはじけっぷりにびっくり。私は初めてだったので。 当たり前なのかも知れませんが、いろんな役をこなせる方なんですねえ。可愛らしかったです。 そして、永田さんの「酸欠おこすんじゃ」と思わせる力の入ったしゃべりっぷり(しかも小難しい事を並び立てている)に笑いました。 でも、後半の夏子を前にした「ある変化」に胸がちょっときゅっとなりました。 そして、やっぱり宅間さんがいいなあ。 若い時はガラが悪いんですが、優しさも暖かさもちゃんと持ってて、一本筋が通ってるって感じ。 不器用なところがまたかっこいいんです。 でも、いろんな事を1人で抱えすぎっていうか、隠してきてしまって、夏子に誤解されてしまったまま死んでしまうのはなんだか切なかったです。 若い頃との差があまりにありすぎるし・・・。 言わなければ分からない事だってあるのに・・・。 などといろんな事を思っていたら、必死に我慢していたけど、ボロッ。 うるうるではなく、涙が流れてきました。 あったかく、せつなく、優しいキモチになった舞台でした。 が。 後ろの方のリアクションに感動も半減…(-_-;) キモチは分かるんだけど、劇場にいるって意識をもう少し持ってほしいなあ。 それが残念。 あ、一平の子供が下宿することになったのですが、「ちょっと出かけてきます」と振り返ると「私の志集売ります」の看板を首から下げてました(笑) そうですかそうですか、結局、一平くんは田渕さんと結婚したのね(爆) 泣き笑い状態で、爆笑しました。 昨年秋から見始めたこの劇団。 その時も、1月の福袋でも、帰りに「ポストカード」をくれてました。その後ろには、出演者の文字が。 すごいびっくりして、うれしかった記憶が強く残ってます。 でも、今回ありませんでした。なんだかちょっと寂しかったかな…。 |