「The Fantastics」亜門版ファンタスティックス

原作  オフ・ブロードウェイ「レ・ロマネスク」 / 原案  エドモン・ロスタン
脚本・作詩    トム・ジョーンズ   /作曲  ハーベイ・シュミット
[演出] 宮本亜門    [振付] 井手茂太
☆公式HP http://www.fantasticks.jp/

マット: 井上 芳雄
ルイザ:高塚 恵里子
ベロミー(ルイザの父親):斎藤 暁
ハックルビー(マットの父親):岸 博之
モーティマー(旅芸人):なすび
ヘンリー(旅芸人)二瓶 鮫一
ミュート(一言も口をきかない影の進行役):水野 栄治
エル・ガヨ:山路 和弘


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STORY
 
 ルイザとマットは隣同士で恋人同士。父親同士も仲がよくて結婚を願ってる。
 なのに・・・突然に仲違いをして庭に壁を作ってしまった。
 これではなかなか愛も語れません。
 慌てた二人は親の目を盗んで密会を重ねます。
 
 実は、これは2人の結婚を願った父親達の陰謀。
 二人の愛は障害があるほど盛りあがると言うことで、父親同士が相談したのです。
 そうして、かえって二人の恋が盛り上がったところで、降って湧いたルイザの誘拐事件。
 ヒーロー役を演じたマットにルイザは更に惹かれ、両家公認の仲に。
 実はこの事件も、父親達が怪盗エルガヨを雇って作った狂言だったのです。
 それを知った二人は仲違い、マットは傷心のまま家を飛び出して世界を放浪し、ルイザは怪しい雰囲気を漂わす
 エルガヨに惚れ込んでしまうが捨てられてしまう。
 そして父親達も本当の仲違いを始め、すっかり冷え込んだ関係に・・・。

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Musical Numbers

ACT1

1 オーヴァチュア
2 トライ・トゥー・リメンバー(エル・ガヨ)
3 マッチ・モア(ルイザ)※「もっと」
4 メタファー(マット&ルイザ)
5 ネバー・セイ・ノー!!※「ノーは禁物」
6 誘拐ソング(エル・ガヨ、ベロミー、ハックルビー)※「お値段次第」
7 雨が降る(マット&ルイザ)※「もうすぐ雨が」
8 誘拐バレエ※「レイプ・バレエ」
9 ハッピー・エンディング(マット、ルイザ、ベロミー、ハックルビー、エル・ガヨ)

ACT2

10 熟れすぎたプラム(マット、ルイザ、ベロミー、ハックルビー、エル・ガヨ)
11 アイ・キャン・シー・イット(マット&エル・ガヨ)※「僕には分かる」
12 野菜を植えよう(ベロミー&ハックルビー)※「大根を植えよう」
13 回れ、回れ(ルイザ&エル・ガヨ/コーラス)
14 ゼイ・ワー・ユー(マット&ルイザ)※「あれはあなた」
15 トライ・トゥー・リメンバー/リプライズ(エル・ガヨ/コーラス)

※はオリジナルの直訳だと思います。(購入した台本に載っていました。)

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※自分の席(2階A列17番)に座って、舞台を観ると、「藪の中」では円形だった舞台が、変形四角形
のようになっている。(なんて説明したらいいんだろう?んーイカの頭のような形^_^;)
その舞台の前の方の三角形が少しオケピに突き出してる感じ。(たまにマットやルイザがそこに座って
足をぶらぶらさせながら話してたりします。)
その変形四角形(?)の両端には長ーい棒が立っています。(この棒は、ミュートがこれによじ登って星などを
降らしたり、‘月’に見立てた丸いものを上げたり、と活躍。)
両サイドには3段の長椅子。(ベンチシートでした。)勿論、これ以外、セットらしきものはありません。

1幕

曲(「オーヴァチュア」)が始まって、エルガヨが私達に語りかけるように歌いだします。
「トライ・トゥー・リメンバー」
そして、「お芝居を始める前にご紹介しておきましょう」と登場人物の4人を紹介します。
そして、少女、青年が生まれて、恥じらいを知って・・・と説明しだします。
(「恥じらいを知ります」とエルガヨが言うと、マットが股間を押さえて「あっ!」と一瞬言うんですが、くすっと笑い
がおきました。^_^;)
そうして、美しくなったルイザがうっとり夢みる夢子ちゃん状態であることが分かります。(「マッチ・モア」
そしてお次は、マット。
「彼女がいたんです」ほぼ棒読み状態で、でも微笑みながら言い出す井上さんがすごく可愛くて、面白かった。
エルガヨに「お、お前それだけかよ」と突っ込まれながらも「彼女がいたんです」と繰り返す。
最後にはエルガヨの突っ込みのお陰か(?)少し感情を入れて「彼女が・・・いたんです」(でも言ってる事は
一緒、と:笑)
そして、自分の事を語りだします。
もうすぐ20歳をむかえ、勉強し、大人になったはずなのに、彼女を愛することで、「若さを取り戻す!
愚かになる!」と熱く語ります。まさに、恋は盲目状態です。
そして、マットの合図で、そこが一瞬にして、お互いの庭に。

真ん中には2人の仲を裂くかのような壁(ミュートが棒を水平に持って「壁」にみたてます)
2人はその「壁」越しに愛を語ります。親の目を盗んで。(「メタファー」
ルイザが「何?よく聞こえないわ」と言うと、急に大きな声でマットが「アイラブユー!!」と歌いだします。
そして、激しく甘いマットの台詞にルイザは何度も気を失います。
もう、大変です(笑)
そして、ルイザが自分の見た夢の話をし、そこに現れた魅力的な悪な男性の話をすると、マットは壁越しに、
「そいつ、嫌いだなっ」とぼそっと言うんですが、その言い方がまたヨイです(^^ゞ
更に話が続くと、「そいつ、大っ嫌いだな!」と拗ねる拗ねる(笑)
素直で可愛い、恋する青年です。
すると、そこへマットの父親、ハックルビーの咳払いの音。慌てる2人。「キスして!」(ルイザ)
2人は壁越しにキスをし、そのままの状態でライトが落ちます。

ハックルビー登場。枝切り用の大きな鋏を持って。枝を払いながら、自分の事を語ります。
(あまりに長くなりそうなので、脇でエルガヨが「な、長い長い」と突っ込まれる)
そして、片足をひょっこり上げながら(?)キスを続けているわが息子、マットの足に鋏を入れ、ふと止まり、
「これは息子の足です」
そのタイミングと言い方に笑っちゃいました。
そして、「何してるんだ」とマットに突っ込み、マットは誤魔化しています。
壁の向こうで隠れているルイザを気にし、時に父親の目を盗んで「愛してる」と花を渡したりしながら。
それにしても、マットパパ、「今朝買い物に出かけたついでに嫁を選んでやった」って・・・(笑)
ハックルビーが、マットを促しながら家に戻ると、今度はルイザパパ、ベロミーの登場。
斎藤さん、存在がすでに反則(爆)そこにいるだけで、すでになんだかほんわか笑ってしまうんですが。
そして、ハックルビー同様、語ります。「あの娘は(勝気で夢子ちゃんで?)大変です。野菜は素直で裏切らない」
(?)と。そして、ルイザを家に戻します。わざと、壁越しにお隣さんの悪口を言って。
そして、お互いの子供が家に戻ったのを確認すると。
「ヨーロレイッヒ−!!」(ヨーデルで。)・・・おいおい(爆)

それを合図に、2人の父親は壁越しに仲良く語りだします。そう、2人は仲良し。
「通風はどうだ?」とか言いながら、すっかりのぼせあがってるわが子達の愛の行方にワクワクしています。
2人は親の言う事と逆な事をしたがる、だからそれを逆手にとって操るんだ、というような事を歌いながら。
「ネバー・セイ・ノー!!」
この2人の父親、仕草も台詞も、なんだか可愛い(^^ゞ愛しさを感じるパパです。

で、2人の結婚に向けて、どうやってこの仲違いを止めるか、思案します。
そこで、ハックルビーが提案。それが、ルイザを誘拐、それをマットが救い、めでたしめでたし、という筋書き。
そこへハックルビーが頼んだプロの誘拐屋(?)エルガヨがマントをひるがえしながら、はでーに登場。
「エロ?」(BYベロミー)「エル、ガヨです!」には爆笑。
で、ベロミーになんとか説明するけど、なかなかベロミーは飲み込めない。やっと分かったと思ったら、エルガヨが
どんなコースにするか、レイプの質はどうしますか(@_@)とか言い出すもんだから、ベロミーは再び拒絶。
(そりゃそーだ。)
でも、いつの間にか3人は、ノリノリで踊りながら話がまとまっている(笑)なんだよ、ファーストクラスの誘拐、
一丁って(-_-;)オーレ!じゃないってーの(心の突っ込み。)^_^;
「誘拐ソング」

そして、エルガヨが「これを成功させる為に一芝居が必要、役者がいる。でもきっと何かが起こる・・・」というような
事を言うと、ミュートが用意した小道具の箱の中から、にゅっと(?)インディアン姿のモーティマーが顔を出します。
なすびさん、出てくるだけで大反則、大爆笑(爆)
そして、続いてよぼよぼでボケボケでボロボロの(失敬。)旅芸人ヘンリーが現れます。
二瓶さん・・・^_^;これまた反則なお姿で(笑)
ベンチ(に見立てた箱の上)に上がるにも人の手を借りないと上がれず、降りられないヘンリーさんは、
旅芸人だけに熱くシェイクスピアの作品をいくつも演じたとエルガヨに語る。
挙句には昔の劇評の切り抜きを見せようとして、制される(笑)
※エルガヨが、ベンチシートに座ってる「お客さん」に向かって「(誘拐するにあたって)お手伝い願いたい」と
語ります。そして、上手、下手から3人スポットがあたります。これ、実は「パフォーマー」としてキャスティング
されてる人達。あまりにも普通のお客さんっぽいので、一瞬お客さんが突然指名されて演技指導されたのかと
思った^_^;

・・・そうして用意された舞台、9月の夜、月明かり(ちゃんと「月」も小道具として用意されている)。
恋するマット(薄紫のコートが似合ってる)&ルイザが家を抜け出し、夜、落ち合っています。
お互い、「いけない事」と意識しながら、その分盛り上がってます。
震えながらも「愛してる」と「絶対ハッピーエンドにしたい」と語り合います。(「雨が降る」

そこへ、ヘンリーが現れ、モーティマー、の襲撃(?)「選ばれた」(?)パフォーマーの人達も、その私服のまま
剣を握って襲撃(笑)
誘拐されかけたルイザを、マットは必死で助け、‘悪党’達をやっつけます。
最後に残ったのはエルガヨ。剣でマットは必死に戦います。
そして、マットに刺され、異常に劇的な死に方をするエルガヨ(爆)何度も床から顔をあげ、痙攣しながら劇的に
バッタリ。
マットが剣でつんつんエルガヨを刺して、動かないのを確認して、ほっとすると、再び音楽と共にまた復活
しかかるという^_^;井上さんが「うわあっ」って驚いている。
そして前方にずりずりやってきて、またもや劇的に(?)何度も顔を上げては倒れを繰り返し、バッタリ。
「誘拐バレエ」

で。
英雄マットに、ルイザもお互いの父親も盛り上がる。ハッピーエンド、とばかりに。(「ハッピー・エンディング」
そして、4人はそのまま肖像画のようにフリーズ。
(すごい格好で。→参考:ファンタスティックオフィシャルHP(オリジナルの方)このHPのTOPに載ってる
格好です。)
そして、死んでるはずのエルガヨがヨロヨロと立ち上がります。「あ、足つった・・・」とか言ってる(笑)
絵に描いたようなハッピー・エンドを迎えた4人を見ながら、「しかしいつまで持ちますか。(こんな美しいポーズを)
とり続けるのは大変。その内分かるだろうから少しほっといてみよう」と、きついポーズの4人を残し、
「これで一幕は終わり、休憩に入ります」と言い、退場^_^;

ちょっと大変そうな4人(笑)会場からも笑いが。そして、そのまま本当に客席に明かりがついて「休憩」。
幕のない舞台上ではまだ4人が「肖像画」やってます。おもしろーい。
ついに限界。4人はそのポーズを崩し、やれやれ、という感じではけていきました。こういうのも、アリだな(^^ゞ


2幕

始まりの合図。舞台にライトがあたる。そして、大爆笑。
だって、1幕最後のあの「肖像画」状態で始まったんだもん。

エルガヨが、「安易に得た幸せのつけを払って、みんなが多少なりとも火傷をし、磨かれてからこの物語を
終わりにしよう」と4人に対して不吉な(?)事を言い出します。
月が裏返って太陽になります。まだその格好のままです。ジリジリ暑いです。みんなの表情が「暑い!」と
言ってます(笑)井上さんは上げていた右手で思わず額の汗をぬぐい、エルガヨをチラッと見るとすばやくまた、
もとのポーズに戻します(^^ゞ
斎藤さんがぼそっと一言、「あつい・・・」「え?」「あ・つ・い・・・」その言い方がまたおかしい。

壁もなくなり、マットとルイザは晴れてお日様の下、逢えるようになった、のだけど・・・。
しかし、何かしっくりいかない。引き裂かれた恋人でいたときの方がお互いを思うことができた。
「なんだか彼、違ってみえるわ」 「結婚なんてまだ早い」
「もっとがっちりしてるかと思った」 「よく考えたらただの隣の娘じゃないか」
「澄んだ冷たい流れで泳いでみたいわ」 「この道はどこに続いているのかな」
あらあら・・・(苦笑)
父親同士も、しかり。「私のキンカン、切ってるじゃないか!」「私のモクレンが水浸しだ!」
「私の庭に他人が入るのはすかん!!」

書割の月も消えて、芝居は終わり、現実は何だか色あせてみえる。
「このプラム熟れすぎてる!」 「僕が食べてるとこ、見ないでくれるっ!」
お互いのいちいちが気に障るマットとルイザ(「熟れすぎたプラム」)ですが、あの誘拐騒ぎの時の感激を
思い出すと二人の気持ちは高まり、やはりヒーロー気取りのマットとヒロイン気取りのルイザ。
大げさにあの誘拐騒ぎの事を思い出し、話し始めます。ルイザはエルガヨに掴まれた腕の所に記念の赤いリボン
を(?)つけてる始末。
親の気持ちをそっちのけの二人に、ハックルビーはこらえ切れず、ベロミーが制するのも聞かず言ってしまいます。
「間抜け。」

そして、真相をぶちまけてしまうのです。信じられないマットとルイザ。
そこへ、エルガヨが「請求書」を持って登場。父親達はあまりの額に卒倒しそうに。
その素敵な誘拐請求書明細付き(?)を、まだ信じられないマットに突きつける。
マットはその明細を読み上げる。「1つ・・・役者達に銀貨1枚・・・・1つ・・・エロ、ガヨ・・・」
(両方の親に「エル。」と突っ込まれる^_^;)
「・・・まだ髯も生えてない青二才に倒されたフリをした謝礼 金貨1枚・・・1つ・・・月、1個・・・・」
すべてを知り、あやつり人形だった事を知ると二人は激怒し、「冗談じゃない!」と背を向けてしまいます。
「水の泡だ!」父親達も仲違いを始め再び壁を築いてしまいます。
割って入ったエルガヨに飛びかかるマット。決闘を申し込みます。興奮した状態で、「誰か僕に剣を!!」
すると、本当に脇から(ミュート)剣が手渡されます。マットは思わず「ええっ!!」
仕方なく(?)戦おうとしますが、軽々とかわされ、挙句にはフェッシングの稽古指導をされてるような状態に
なってます。
あっさりやられてしまい、はずかしさのあまりうな垂れ、傷つくマット。

マットとルイザは大喧嘩。お互いを「ガキ呼ばわり」し、気ままに生きてやる!と永遠の別れを言い放ち、ルイザは
後ろ向きに、マットは中央正面に向かって別々に歩き出します。
瞬間、エルガヨの合図で、そのまま2人はフリーズ。
エルガヨは、優しくルイザの涙を拭き取って注意深くポケットにしまいます。
「この一滴の涙で充分です・・・」と。

‘青年は出て行き、少女は残る。そして世界は回る’
ルイザが去ると、今度はマットの所にやってくるエルガヨ。薄い茶色のダッフルコートを手渡す。
(すごく似合ってる。)
この道の向こうに夢を見るマットと、それを皮肉に真似するエルガヨ。
今、彼の味わっている挫折感はエルガヨもかつて味わったもの。青年が男になる時に必ず通る道。
「アイ・キャン・シー・イット」
この歌には、まいりました。先日の「題名のない〜」から一番気になっていたナンバー。
なんだか鳥肌が立ってしまったのです。すごい惹きつけられる。
世界へ出て行くマット。エルガヨは手違いのないように少しのスパイスを加えます・・・。

そんなマットの前に現れたのは、モーティマー&ヘンリー(笑)
マットの計画なんて聞きもせず、捲くし立ててます^_^;ヘンリーがあまりに人の話を聞かず語るので、マットは
モーティマーに詰め寄ります(「ちょっと!おかしいんじゃないの?」とでも言ってる感じで。)
でも、結局巻き込まれ、冒険に連れていかれ(?)ます。客席を通って退場。

ひと月が経って、寒さも増しています。ここはマット&ルイザの家の庭。ミュートは言われたとおりに黙々と
壁を作っています。
最初は気まずくぎこちない父親達ですが、なんとなく近づき、そして壁の前でそれとなーく話し掛けようとする。
その内、ハックルビーがくすくす笑い出します。「何がおかしいのかね?」ベロミーが聞くと、昔、自分等が
どうやって逢っていたのか思い出していた、と。ただトランプをやるだけのために、壁をよじ登って「密会」して
いたこと・・・。
ひと月何の音沙汰もないマットと、毎日銅像のように夢ばかり見ているルイザ。父親達はお互いに子供達の
事を心配し、気遣います。
そして、子供はどう育つか分らないが、野菜は植えれば素直に育つ。野菜の方がもっとかわいい、と歌って踊り、
仲直りする父親達でありました。(「野菜を植えよう」)。

ルイザは流れ者のエルガヨにすっかり恋しています。エルガヨは彼女にマスク(オペラ座の怪人みたいな白い)を
被せて幻想の世界にいざなう。夢中で踊り続けて・・・。
ミュート、ヘンリー、モーティマーたちが現れて、ベネチアやギリシアとめくるめく世界が広がるんですが、マスクを
取ると諸国を旅して苦難の道を歩むマットが見えます。
例えば、赤い炎の中でのた打ち回ったり、焼かれそうになって攻められているのはマット。
「たすけてー!」と叫んでいます。
「あの人、焼かれているんだわ!」と心配しているルイザもエルガヨにマスクを付けられると「綺麗なオレンジ色!」
マットの「助けて!」と、もがく姿も「素敵!」
踊りつかれて止めようとするルイザに、エルガヨは「まだまだこれからだ」と踊り続け、こんな風にいろんな幻想を
見せ続けます。
その先々で叩かれたり、攻められたりしているのはマット。
「あの人、怪我してる!」そう叫ぶルイザもマスクを付けられると、「まだまだ止めないで!!」
そして、いじめられ続けた(?)マットは挙句に突き落とされてしまいます。
「あーーーーーっ!・・・・」
幻想の中、みんなは踊り狂っている。そして一瞬音が止まり、一番後ろでマットが「たすけてー!!」
こうして陽気に踊っている(?)幻想の中、マットだけが姿を消してしまいました。
「回れ、回れ」

エルガヨが町を出て行くときが来ました。彼に誘われ、ここを出て行く決意をするルイザ。
「その前にキスして」ルイザがそう言うと、エルガヨは優しくルイザのまぶたにキスをします。
それは、ルイザが夢みていた「キス」。感動して、一生忘れない、と伝えるルイザ。
そんなルイザが家へ帰って荷物をまとめようと背を向けると、エルガヨは必ず来るという保証に一番大事なものを
預けてほしいと言います。
ルイーザが残したのは、彼女にとっては大切な母親の形見のネックレス。まがいものの宝石だけど、何より大切。
そのやり取りの最中、客席の通路をつかって、ヨロヨロと足を引きずるようにやってくる人が。
マットです。あのコートは殆ど脱げてしまい、片腕にのみささってる状態。ブルーのシャツは片方肩からずり落ちて
髪は乱れています。そのコートをズルズル引きずりながら階段を上り、ルイザが退場する(上手)のと同時位に
舞台(下手)に座り込みます。
エルガヨはそのネックレスを握り締めたまま、きびすを返して去っていこうとします。
それを見たマットはエルガヨを呼び止めます。
「彼女はまだ若すぎる・・・置いていかないでくれ!!」と必死に。
でも、叶わぬ事。エルガヨは去っていきました。戻ってきたルイザは騙されたと知り、泣き崩れてしまいます。

「なぜ春は凍てつく寒さの中から生まれるのか なぜ人は、傷ついてはじめて成長できるのか。
私にも分からない。 でもそれが真実だということだけは分かる。
だからこそ、私は彼等を傷つけた。 そして、私自身も、少し。」
戻ってきたエルガヨがそう私達に話し掛けると、再び影の中に消えていきました。

「・・・頼むから泣かないで。」
優しく、あったかいマットの言葉に、ルイザがびっくりしたように声のする方向を見つめます。
町へ戻ってきたマットとルイザの再会。二人とも少し世界に触れて傷つき、お互いをもう一度見つめ直し、
お互いを思いやり、歩み寄ります。(「ゼイ・ワー・ユー」)。
ミュートが雪を降らせ、マットのコートに2人で入ったマットとルイザは愛を歌い上げます。

二人が戻ってきたのを見て、歓声をあげ、「奇跡だ!」と壁を壊そうとする父親達。
エルガヨが「壁はそのままに。忘れないために。」と諭します。
傷つきながらも少し大人なり、愛を知った二人を見守るように父親達が、そしてエルガヨが後ろに立っています。
「トライ・トゥー・リメンバー」リプライズ
幕。

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2003.2.8マチネ 観劇

二度目の観劇。二度目も2階席。B列2番。一番下手でした。観えにくい部分もありますが、逆にこの間観えな
かった部分もあり、何より井上さんの表情が結構近くで観られました!

まず、ちょっとしたハプニング(っていうかアドリブ)が。
最初のシーンでキラキラした紙ふぶきが4人を包んで、その後マットの「彼女がいたんです」のシーン。
井上さんの髪に1枚、その「キラキラ」がくっついてしまって、取れないままだったんです。しかも右側なので、
私の目に直に「キラキラ」が光に反射して(笑)
最後の「彼女が、いたんです」の時、山路さんがそっとその紙ふぶきを取ってあげてました。
すると、井上さんが目線を落としたまま(演技のまま)「ありがと。」ってぼそっと言ったんです。台詞のように。
一瞬、空気がふっと和んじゃった。思わず言っちゃったのかな?なんだかそんなちょっとした事でも井上さんの
性格が見えた気がして、妙に印象深かったです。

ハプニングその2(?)
井上さんが後ろに向かって(前を向いたまま)モノをほおり投げるシーンが2度あります。
一度目は本。二度目はプラム。それを後ろでミュートが受け止めるんですが、今日はプラムで失敗(>_<)
ちょっと低く投げすぎたみたいで、ミュートも素早く動いたんだけど、おしい!手には当たったみたいだけど、
上手(ベンチシーの)にポーンと。って、どこ観てるんだ?私(笑)

どこが変わったのか、変わらなかったのかはよく分からないけど、全体的に流れが更にスムーズになっていた
気がしました。
モーティマー&ヘンリーのシーンも前回よりかなり笑いがおきていたし、確かに前回よりもパワーアップしてた。
モーティマーが「死んでみせる」シーンで、すごく激しい音で床に倒れたんだけど、拍手がおきてた(^^ゞ
はける時、棒にぶつかり、ベンチシートで足をぶつけるシーンでも大爆笑。

あと、1幕最後の「肖像画」フリーズのシーン。
明かりがついて、まだそのままで今回も笑いが前回同様おきたんだけど、前回と違うのはその後、大きな拍手が
おきた事。休憩に入ったっていうのに。
なんか、そういう空気だったんだよなー舞台を通してずっと。
みんなのってる感じで。
エルガヨが劇的に死ぬシーン(?)でも拍手がおきてたし。

それにしても「アイ・キャン・シー・イット」のナンバーはやっぱりぞくっとします。大好き。

「回れ回れ」のラストで、井上さんが「あーっ!!!」って落ちていく(フリ)のシーンですが、舞台下に倒れてる
姿がちょっと観えました。角度的に。「あーこの間ずっと床に伏せったままなんだー」と舞台では他の人達が
盛り上がって踊り歌っているのに、そんな事をふと思いながら観てしまいました。
でも、ちゃんとよく出来てるなーって思ったのは、井上さんがはける時は、ちゃんとその前に人がいて(舞台の
形にそって、両脇に何人か並んでいて、舞台に向かって両手で舞台を太鼓のように叩いているので)私の
座っている角度からでも観えないようになっているんです。隠れてしまってる間に井上さんははけている、と。
すごーい。って、何に感動してるの?私。

今日の私のツボ。
ラスト、父親が子供達にかけよって行くシーンで、「おかえり」って表情の父親の顔を見たマットが、なんとも
言えない表情で顔をくしゃくしゃにして、泣きそうな表情に。そのマットの表情を観て、泣きそうになってしまい
ました。
あと、井上さんの「Love You Are Love・・・♪」のフレーズが妙に耳に残ってリピートされてます。
井上さんの歌声そのものが、優しい愛に包まれてる感じがして、大好きです。

ラスト、「一緒に歌いましょう」ということで(「トライトゥリメンバー」の歌詞がみんなに事前に渡されていて)、
なすびさん達は客席の通路まで出てきて、舞い踊る「雪」の中、リプライズ。感動的でした。
ミュートは確か、オケピと客席の間で両手を広げてリズムをとっていたなあ。口が動いていたんだけど、歌って
いたのかな?(笑)
カーテンコールは2回。はける時、井上さんが何度もジャンプして手を振りながらはけて行きました。
基本的に井上さんの立ち位置が下手なので、カーテンコールで表情を観るには結構お得(?)でした。
とっても嬉しそうな表情してました。
もう1回、観たいよう(笑)

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2003.1.30観劇 世田谷パブリックシアターにて。

長々と失礼しました。これでもかなり、省略してます。台詞の記憶違いなどもあると思います。
とりあえず、こんな流れだったよ、というのが少しでも伝わればいいなあ、と思います。
台本も参考にさせてもらいながら、何とか
私が感じたのは、とにかくほっこりしたって事かな。
思わず笑っちゃったり、笑わずにはいられなかったり。でも切なくなったり。とにかくあったかい気持ちになれました。
カーテンコールは2回もありました。
すごい拍手が続いてたもんなあ。
その度に、全員出てきて、お辞儀をし、手を振ってくれました。
ミュートが軽やかに飛び、星を降らせながら、去っていくんですが、これがまたじんわり幸せ気分になりました。
二瓶さんが、舞台から降りる時本気でこけそうになって、周りに心配されてた^_^;大丈夫かな?

私の印象に残っているのは、ミュートという存在。観る前は、しゃべらないってどういう事なんだろう?って思って
不思議でした。
でも、彼がいるかいないかで全然印象が変わるかも知れない。私はそう思いました。
実に軽やかに動き、飛び跳ね、雪や星を何度も降らせたり・・・彼を観てるだけでなんだか惹き付けられ、幸せな
気分になってしまいます。言葉でうまく書けなくてすみません。やっぱり、百聞は一見にしかず、です(逃げ。^_^;)
そして、井上マット。
本当にナチュラルでした。
1ヶ月前のモーツァルト!とは全く違う印象。歌うナンバーもそんなに高音が多くなく、どっちかと言うと、低いもの
が多く感じました。
新たな井上さんを観られた気がします。私としてはかなり好きです。
コミカルな部分も充分OKでした。天然では?と思わせる位(笑)結構、笑っちゃいました。
そして、発する台詞があったかく、ナチュラルなので、素直に心に響いてくる気がするのです。
「頼むから泣かないで・・・」そんなマットの台詞に泣きそうになった私^_^;
井上さんという存在を更にいとおしく感じた舞台でした。
あ、関係無いけど、マットとルイザの身長差が、なんだか好き。
井上さんが高塚さんを抱きしめると、井上さんの胸あたりに高塚さんの顔がくる感じ。
(高塚さんって井上さんの肩位までしかないのかな。)なんだかいい感じ(^^ゞ

勿論、他の役者さんもすごい。個性的で、存在感があって。
パパ2人は特に(失礼だけど)可愛かったなあ。すーっと2人の人柄が入ってくる。いい味出してます。
いいカンパニーだなあ、って思わせる雰囲気が伝わってきます。

ベンチシートについてですが、舞台上にあるので、結構緊張するのでは??
でも、あれだけ間近で観られて、感じられるのは羨ましいです。
場所によっては、役者さんが隣に座っていたり、一瞬語りかけたり(?)しますから。
井上さんが逃げ回るシーンでは、そのベンチシートのお客さんの前を通りながら逃げたりもします。
とにかく、普通では有り得ない様な空間に会えるんでしょうね。多分、だけど。
でも正面から舞台を観る事が出来ないでしょうから、両方経験出来ればきっと一番いいんでしょうねえ。