2004.8.14(土)ソワレ☆プレビュー公演(ラスト)
主なキャスト:エンジニア・・・市村正親/クリス・・・井上芳雄/キム・・・松たか子/ジョン・・・坂元健児
         トゥイ・・・泉見洋平/エレン・・・石川ちひろ/ジジ・・・高島みほ/タム・・・足立和優

座席2階B列39番

2階席でしたので、細かい表情は分かりませんでしたが、なんとなく思った事を書いてみます。

市村エンジニア。さすが、の一言です。説得力がありました。
最初出てきたときは「大ボス」って感じでちょっと怖かったんです。この人のいう事なら聞いちゃうだろうな、という。
お客に対しても、ヘコヘコしてご機嫌伺うというより、堂々と言葉巧みに手なずけてる、みたいな。そこが、さとしエンジニアとちょっと違う印象でした。
ずるがしこさもしたたかさも濃かったです。
でも、3年後ボロボロの格好で出てきてトゥイに従うふりしてるシーンなんかは、なんだかお茶目で^_^;ちょっと仕草も軽やかだし、調子いいし、思わずくすっと笑ってしまう。
キムの居場所を見つけ、トゥイを案内した時も、「後は2人でいちゃいちゃしてくださいっ。<(_ _)>」ってそのお辞儀する仕草がまたおかしくて客席からも笑いが出ていました。
さとしさんが笑いをとっていた「ホー、チミン、チミン、チミン♪」と腰を振っていたシーン、市村さんも「ホー、チ・ミン、ミン、ミン♪」と軽くながらお茶目に腰をふって言ってました(笑)
このシーンって一体・・・。
バンコクの客引きシーン、呼び込み文句ってアドリブ入ってるんでしょうか?日本人と思われる客に対して「ニホンノ、シャチョーサン?チュウショウキギョウ?(中小企業)ズッコンバッコン」(*_*)とか言ってるし。
面白かったー。
「アメリカンドリーム」は特に踊りもキレがあるし、仕草もしなやかで、時にはくすっと笑っちゃうような動きもするし、
まず何より華があるんです。
自然にグッと引き込まれてしまう。尚且つ、歌も含めて「エンジニア」像を納得させられちゃうっていうか・・・。
余裕もあるし、男も惚れちゃいそうな説得力のあるいい男、と感じてしまう私。(エンジニアに騙されてる・・・?)

松キム。地声を高音で歌うときはどうしてもきつく感じてしまうのですが、彼女の表現力には気持ちがぐっと持ってかれてしまいます。華もあるし、インパクトが強いです。
キムをまっすぐ生きてる、まっすぐ愛してる、そんな感情が伝わってくるようでした。私は好きだな。
井上クリスとのデュエット(「サンアンドムーン」)も「お互いがお互いを求めてる」という熱い想いが胸に響いてきました。
たまに、(「世界が終わる夜のように」かな)高音部分でちょっと激しすぎというか下手すると喧嘩ごしに聞こえちゃう部分もあったのが気になりましたが、喜びも悲しみも必死さもどちらかというと感情を前面に出している松さん。
笹本キムとまた違っていろんなキム像があるんだな、と思いました。

井上クリス。前回よりも骨太な感じで、すごくよかったです。
歌声にも力があって(歌声に厚みが出た気がしました)、人間クリスがどんどん伝わってきました。
低音の響きも前回より伝わってきたし、その感情が私にもぐっときて、「神よ、何故?」では少し泣きそうになりました。
そして、キムと暮らしたい、とジョンに電話してる時の浮かれっぷリ(?)も見てるこっちが嬉しくなっちゃうくらいでした。
そして、キムの名を叫び続けてヘリに乗ったクリスの姿、声、やっぱり焼きつきます。
エレンに「真実」を告白するシーンもそれまで隠していた感情が一気に溢れ出すようで、痛々しかった。
数日でこんなに印象変わるんだーとちょっと感動。

余談ですが、前回全く気付かなかったのですが、舞台の両脇が大きいスクリーンになっていました。
「三年後のホーチミン」とか「アトランタ国際会議室」とか(きっと)わかりずらいと思われる場面を説明(というのでしょうか)してました。
あと、「サイゴン陥落」のパレードのシーン、1階席で観た時より迫力を感じました。踊り、歌・・・恐い位の迫力でした。
観る席によっていろんな楽しみ方、発見があるんだろうな、と思います。