上海太郎ひとり舞台「avant−garde」

構成・振付・演出・出演/上海太郎
         振 付  / 室 町 瞳 
             製 作  /上海太郎舞踏公司

Program

1.後悔

2.青春

3.自動販売機 I

4.自動販売機 II クラシックバレエ編

5.自動販売機 III 舞踏編

6.友、遠方より来る PART I

7.友、遠方より来る PART II

8.芸術家の一日

9.うんこをふんだ I

10.うんこをふんだ II ミュージカル編

11.うんこをふんだ III ドラマチック感動巨編

12.青春、再び

13.ささやかにアヴァンギャルド

注※すべてパントマイムです。


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2002.8.17(土)こまばアゴラ劇場にて(ソワレ)観劇

テーマは、「破壊と創造」とでも言いましょうか?つまらない日常を破壊して新たな道に進みたいと思っている人への応援歌となると思います。(BYうーさん:笑)
・・・との書き込みを覚えてる方もいらっしゃると思いますが、百聞は一見にしかず。
「なるほど!」と納得の一時間でした。
 正直、パントマイムは初めてということもあり「退屈するんじゃないかな?」とか思ったり、素人特有の(?)壁づたい
か綱引きかっていう(笑)シーンしか思いつかなかったり、かなり失礼な客だったと思います(汗)
でも、しょっぱなから「ん?なんかいいぞ」って思っちゃったんですよね。
動きもさることながら、その表情にすごく惹きつけられました。

1ではちょっとブラックなネタだったと思いますが(なんせ、どう観ても遺書を書いて首をつっているし^^;)その後、
どうも、魂が抜けて自分の姿を見、自分の書いた遺書を見てるんですが、その表情が面白い。
「ん?」「んあ〜なんでこんな事書いてんだ俺」って言いたげな表情で(笑)首を横に振り、遺書を袋に戻す。
魂が抜けた後の「自分」という物体をちらっと見て、なんとそこに戻る魂。自分復活(爆)。
再び起き上がり、自分の書いた遺書を袋ごと破る。
机の前に戻り、再び墨を擦って(筆書きしてるらしい、この遺書)書き直し。
その時の顔!きっといい文面が思いついたのでしょう。
いたずらを思いついた小僧のように(?)にやっ、て笑って軽快にペンを走らせるし(笑)
その表情を観た瞬間、なぜだか「この舞台もっと面白くなるぞ!」って思ってしまった私でした。

そして、2。いかにも若者が後先考えずがむしゃらにいろんな経験をしてる様が、軽快な音楽にのって演じられていた
ように思います。
怖いくらいさわやかーな表情で(笑)走る、遊ぶ、はめ外す^_^;
で、その彼がラストで茶の縁のメガネをかけ、なにやら老けた様子で登場。
どうも、営業マンみたい。一軒一軒訪問し、にこやかに名刺を出すけど、門前払いって感じ。
おや?青春では・・・と思っていると。

そのまま、3へ。
汗をかきかき、歩いてると自販機が目に入る。喉が渇いてる彼はお金を入れ、ボタン押す。・・・が。(笑))
「出て来ない〜」(爆)
慌てる、イラつく、とりあえずいろいろ押してみる(笑)でも出てこない。
キレた彼は周りを気にしつつ、ガンガン足げり。あるある!と思わず笑ってしまう私。
・・・ハイ、これが基本形です(?)

4。タイトル見た瞬間、もう笑わずにはいられないっす^^;(あ、1シーンごとに楽譜たてのようなものにタイトルの書いて
ある白い板(かな?)が立てられかけてあります。)
普通バージョン(?)ですでにこんだけ大笑いしてるっていうのに、アンタ、「クラシックバレエ編」って^_^;反則っす。
・・・と。上手から真っ直ぐ伸びた腕が(笑)
本格的なクラシックバレエの動きで回転するは、そのしなやかに延びた手がしなやかに自販機にお金を入れるは、
出てこないとなるやいなや、クラシックバレエを踊ったまま、怒りまくる(爆)
中でも、「ガンガン足げり」は回転しながらしなやかに足を上げては蹴り、の繰り返しで、もう笑いすぎて涙が出てきて
しまいました。

5。私は「舞踏」というものを知らないので、なんとも言えないのですが、あのぶっ壊れかけた表情(失敬。)には
度肝を抜かされました(笑)
白目を剥いたあの顔、動き、反則すぎます(爆)

6。友よ、それは暴れすぎだろ(謎)
友の家に遊びにきたはいいけど、勝手にあちこちの本を見て笑っては「ポイッ」と放り捨てる、放り捨てる。
学生時代のアルバムを開いては「これ、お前?」と指差し笑い、またもやポイッ!
バスケボールを見つけては部屋の中でドリブルし始め遊び始める。でもすぐ飽きる。剣玉だ。遊ぶ。でも飽きる。
バットだ。素振りしてみる。でも飽きる(笑)
あー暑い。窓を開けるか。ん?か、固い。窓が開かない。そうだ!・・・バットを再び握り締め、窓に向かって
「ガッシャーン!!」
ふう、風が入って来た。すずしー。外も覗いてみた。
・・・って感じだったと思います。
あまりの友の無茶ぶりに大爆笑。

7。このパート2ってどうくるんだ?と想像つかずにいると。
・・・そうきたか(笑)
お茶を沸かしている彼。放り出された本を必死に飛びついてキャッチし、きっちり元の本棚に戻す彼。
そう、パート2は↑を迎えた部屋の主だったのです。
放り投げられた本の行方を目で追い、(アルバムを見て)「これお前?」と言われ、テレ笑いをし、バスケに付き
合わされ、剣玉を拾い、バットを何度も振る「友」に慌てながらその下を腹ばいになりながら逃げていくその主。
6のシーンとこのシーンがオーバーラップし、一つのシーンとなって目に映りました。
すごい!面白い!
困りつつ、友に振り回されたまま部屋を荒らされ、時間だから、とさっさと帰ってしまった友を呆然と見送る主。
お疲れ様(笑)

8。いろんな芸術家がいろんな芸術をいろんな方法で創造し、何かを破壊してる姿が面白かったです。

9。あーあるある、ときっと思った人が沢山いたでしょう(笑)
しかも、現れたのは自販機の彼(かな、同じめがねをかけ、同じようにカバンを持って歩いてた)です。
ん?こ、これは・・・ああーふんでしまった(泣)周りの目を気にしつつ、地面にこすりつけ、公園の水道で洗い、
またやっぱりこすりつけ^^;・・・ハイ、これが基本形です(笑)

10。だから、反則だって(核爆)
なにやら楽しく激しいミュージカル音楽にのってやってまいりました(爆)
ふんじゃいました、ミュージカル張りで踊り始め、何やら歌っています(笑)その物体(?)を指差しながら、ぐるぐる
回っています。
流れてるミュージカル曲は英語。それに合わせるように動き、口ずさみ、踊る。
ポイントポイントでの音と動きがバッチリ!これはこれで一つのミュージカルのワンシーンになってるところが怖い^^;
挙句にはラインダンス(1人だけど)まで踊る始末^_^;(またもや失敬。)
わ、笑いすぎて涙が・・・。
この時使われた曲はどうも「ウエストサイド物語」の中の一つらしいのですが、どの曲かはこれから調べてみようと
思ってます。(うーさん情報。)

11。やっぱり反則だって(爆)
踏んだ瞬間のあの「おお!神よ!」と言わんばかりの(スローモーションの)表情、動き、そしてBGM。
笑いました。
しかも、去り際にもう片方の足でも踏んでしまうし^_^;

12。サラリーマンの彼がそのまま現れ、日々を忙しく過ごしている。そして、ちょっとしたきっかけでタイトル通り(?)
2を再び、と全く同じ行動をおこすのです。
でも、2では若かった彼は今やいい大人。同じ行動をしているのに全く違う印象が伝わってきました。
特に気になったのはマージャンをしているシーン。タバコを吸いながらちょっとうるっと遠くを見つめるその表情、空気
がちょっと切なくなりました。
遊ぶ、悪さもする、走る。なのに、そこにはなんだか切なさが感じられて、それをパントマイムだけで表現できるこの
人は何者なんだろう?としみじみ思ったシーンでした。
ちなみに、彼は悪さ(窃盗。)をした為に逮捕されてしまいました(苦笑)そりゃそーだ。
でも、幸せそうな笑みを浮かべているのがまたもや切ない。

13。このタイトル通り、総括といったところでしょうか。
何かを壊し、何かを創造し、「今」から一歩進んでみようかな、みたいな印象でした。

・・・と全くつたないレポですみません。難しいっすね、伝えるの。なんせ、一言も発していないわけですし。
あ、レポ中のストーリーや台詞みたいのはすべて私がそう感じただけで、それが=(イコール)かは分かりません。
なんせ、一言も発してませんので^_^;そのところはご了承下さいまし。
でも、一つのストーリーのように流れがつながっていたり、ただリアルを伝えるだけではなく、その仕草、動き、表情
から楽しさや切なさが伝わってくるのには驚き、感動しました。
飽きるどころかぐいぐい惹き付けられていくその空気。
きっと、本物のパントマイムというものを私は今体験しているんだな、って感じました。
こんなに豊かな表現が出来るとは、正直思っていませんでした。
言葉を一言も発せずに、これだけいろんな思いを皆に伝えられる・・・すごいです。
また機会があれば是非観てみたいと思うし、皆さんにも是非オススメしたい舞台でした。
関西方面の人、うらやましいぞ(笑)