世田谷パブリックシアター共催公演
演劇企画集団THE・ガジラ15周年記念公演

「藪の中」

原作/芥川龍之介
構成・脚本・演出/鐘下辰男

【 出 演 】

「多襄丸」内野聖陽   「真砂」高橋惠子  「武弘」若松武史
「木樵り」小林勝也  「旅法師」藤井びん  「翁」海津義孝  「放免」宮島 健

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「藪の中」で武弘の死骸が見つかる。
武弘と妻・真砂が山科の藪の中で多襄丸という盗人に襲われた事から起きたこの事件。
「真相」として、木樵りを始め、次々に「見たこと」が語られるものの、それぞれの話は食い違ったまま進んでいく。
当事者である多襄丸、真砂、そして武弘も現れ「真相」を語るが、全く違う「真相」。
真相は一体どこにあるのか、誰が真相を語っているのか・・・それは藪の中に眠ったままなのか・・・。

(自分なりのあらすじです。)

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2002.7.12(初日)世田谷パブリックシアターにて観劇。座席2階A列9番


 グレー調の円形の舞台。なんともいえない緊張感。
そんな中、客席から木樵りなど4人が次々に現れる。そして突然上から「死骸」が舞台中央に落ちてくる。
そしてその死骸を囲みながら、それぞれが「真相」を語り始める・・・。
 そして、放免が得意げに鎖に縛られた多襄丸を引っ張り上げる。苦しげに「真相」を語りだす多襄丸。
そして真砂、挙句に武弘まで現れ、それぞれの「真相」を語りだす。
しかも、3人とも「殺したのは自分だ」と・・・。
木樵り、旅法師、翁、放免はその様子を舞台から降りたりあがったりして、ぐるぐる動き回りながら見つめている。
それぞれの「白状」は4人の耳にも目にも伝わっている。
しかし、どれが真実でどれが嘘なのか、誰にも分からない。
息使いさえも聞こえそうな張り詰めた空気の中、一つの「真相」が・・・そして暗転。

・・・って感じだったと思うのだけれど^^;
(勘違いがあったらごめんなさい。)
とにかく2時間ずーっと張り詰めていて、終わった頃にはぐったりしてしまいました。
時々、ぼそっと語る放免の台詞や、旅法師の飄々とした独特な言い回しがおかしくてふっと笑ってしまう場面も
あったけど、個人的にはずっと緊張していたような気がします。
個人的に印象に残ったのは、内野さんと若松さんが戦うシーン。前半と後半2回大きいのがあるんだけど、
見応えあったように思う。
ちょっと間違ったら舞台から落っこちてしまうんじゃないかと思う位、激しかった。
その激しさがそのままそれぞれの感情の激しさのような気がして。
それと高橋さん、綺麗でした。ただ綺麗なだけでなく、その燃えるような激しさや仕草が本当に多襄丸を
狂わせる(っていうのかな)のに充分な魅力を感じました。
ただ、初日という事もあるんだろうけど、内野さん結構かんでたような気が・・・。(内野さんだけではないけど)
取り巻くオーラや仕草が魅力的だっただけに、かんでしまうと一瞬その空気が壊れてしまう気がして、私は
どうしても気になってしまうのでした。
私自身、体調不良でしかも緊張して見ていたせいか(?)男と女の深さ、みたいのが私としては、そんなに
はっきり感じられなかったのが残念。
でもこれからどんどん重ねるごとにもっと深みもましていくんだろうなあ、って思います。
原作を読んだときには、もっと激しいどろどろした(??)深い感情を感じたので、次回観る時には自身の
受け止め方がどう変わっているのか、一つの楽しみでもあります。

最後に一言。
小林さん、いいです〜!!ホントにいい味出してる。台詞回しも独特。
なんだか、そのハスキーな渋い声に、動きに惹き付けられてしまう私でした。

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世田谷パブリックシアターは初めてでしたが、2階でもすごい観やすかった!
舞台も近く感じられました。
どの席でも結構いい感じじゃないのかなあ??
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