「欲望という名の電車」
作:テネシー・ウィリアムズ
演出:鈴木勝秀 翻訳:小田島雄志
ブランチ /篠井英介
スタンリー / 古田新太
ステラ /久世星佳
ミッチェル/ 田中哲司
スティーブ /石橋祐
花山佳子  山崎康一  吉守京太  永島克  鈴木慶一

チラシの様子はココからどうぞ。

ストーリーについては、以前観劇した「ブランチ大竹ver.観劇レポ」を参照してください。

前回の篠井ブランチver.の感想はココからどうぞ。

今回の舞台の様子はシアターフォーラムHPからどうぞ。


2003.11.23(日)2回目観劇レポUP。座席Aブロック45番

2003.11.7(金)観劇 青山円形劇場(Fブロック1番)にて※初日

最初に。再演に際してほぼ前回と同じ出演者が揃ったわけですが、ユーニスが伊東さんから花山さんに代わってました。
そして、今回は「古田スタンリー」の登場です!

舞台説明を覚えてる範囲で少し。
「Cブロック」に当たる部分が確か舞台の一部(寝室)になっていて、そこと円形の舞台の間には3段の階段。
Cの奥の扉は常に開いていて(シャワー等がある設定)、Bブロックの後ろの扉(いわゆる「外」の世界)も頻繁に開き、そこからBとAの間の通路を通って円形の舞台へ、という流れ。
前回同様、舞台だけでなく、客席も含め「舞台」になっていました。

そして前回同様、始まりとともに、何にも置いていない舞台に出演者の方々が楽しげに椅子やテーブル、お酒・・・いろんなモノをセットしていく。
そして、「物売りの男」が何やらあやしい(?)フランス語らしき台詞を歩きながら繰り返し、その内静かだったのが街のざわめき、激しい電車の音に包まれていきます。

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 古田スタンリーは、茶髪サラサラのナチュラルメイクでした。時折髪をかき上げる仕草がちょっと色っぽい(笑)
外の世界から帰ってくる途中(客席通路)でよくぼそぼそと他の友人と会話をしてるんですが、何やら周りが受けている^^;
最初は私の位置から距離があることもあり、よく聞き取れなかったんですが、口調が「スタンリー」というよりは
オモロイ事言って突っ込んでる古田さんになってた気がする(笑)
私が聞き取れて思わず爆笑しちゃったのは、スティーブと喧嘩したユーニスが怒って家を飛び出して、帰ってきたスタンリーと
ばったり会うシーン(扉付近で)。ばったり逢って古田スタンリーが一言。
「五十歩百歩って、どっちが得?」(確か。)
・・・何いっとんねん・・・^^;
あと、皮肉たっぷりに、ブランチの声真似をしながら(仕草つきで)ステラに言うシーンも笑っちゃった。
「私、神経を休めるのに熱いお湯に浸かるのが一番ですの。ブクブク.。o○」(台詞、覚えてないけどこんな感じ)
笑いを取るスタンリーなんて観たことないぞ。
でも勿論、本題とは離れた所での話。だから、全体の流れを壊すような事は勿論ありませんでした。
その辺のさじ加減(?)が、さすが古田さん。

で、笑いはさておき。肝心な「古田スタンリー」の話。
とにかく、今まで観てきたスタンリー像を覆されたって感じです。
映画もそうだし、今まで観てきたスタンリーも、がさつで野蛮だけど、下品じゃないっていうか・・・。
だらしなさよりかっこよさの方が強く、ある意味魅力的でいい男。
(ついでにいうと、ステラにベタ惚れっていう感じが表に出てる。)
正直私の中に、そんなスタンリー像が出来ていました。今までの「感想」を読み返してもやっぱりそうです^^;
私がスタンリーに対して「ひどい!」と毛嫌いしたのはいつも決まってこのシーンだけだったんです。
「こうなることは初めから決まってたんだ・・・」(スタンリーがブランチを襲うシーンですね。)
でも、古田スタンリーは違っていて。
ホントに野蛮で、下品。なんていうんだろ、プライドが高いっていうか、自己中心的っていうか・・・女に対する感情も扱いも酷い。
ステラに対しても、勿論愛してるし、離したくない。でも、まず自分が1番、みたいなところがあって。
そんな古田スタンリーに、ガツンとやられたって感じでした。
だから、酔っ払ったとはいえ、身重のステラを殴ったりもする。でも、やっぱり愛してるから迷惑も顧みず大騒ぎしてステラを呼ぶ。子供のように泣いて叫んで。
戻ってきたステラを抱きしめた古田スタンリー、無邪気な子供のような笑顔を見せるんですが、この瞬間の笑顔、胸にぐっときました(>_<)
ちなみに、後にも先にもこんな笑顔は舞台上では見せませんからねー。
なんとなく、ステラがスタンリーを愛し続ける気持ちが分かったりして(?)どんな事があっても、ステラはスタンリーから離れられないんじゃないかって思ってしまった。
そして、キスシーン。・・・古田さんと、キスシーンって想像していなくって(笑)分かっていたはずなのにかなりビックリドキドキしてしまいました(笑)

観劇後、「レプリーク」そして「演劇ぶっく」を読んでたら古田さんのインタビューが載っていて。
私が感じた事に近い「スタンリー像」を持って演じていた事が分かって、ちょっと嬉しい。
古田さんがやろうとしてるスタンリー像は、実際観てると伝わってくるんです。
そして、私なんかは「なるほど」と納得させられたっていうか、今までのイメージを覆された事に抵抗が全くなく、
逆に今までのスタンリーの中で1番好きです。
(体がもう少し引き締まっていれば申し分なかったけど:爆)

古田スタンリーで話が終わりそうなので(笑)最後に、篠井ブランチについて。
お姿は相変わらずキレイだし、スタイルも素敵でした。衣装のせいかな?前回観た時よりも「女性らしい」スタイルに観えました。
スタンリーが変わるだけで、ブランチも変わって観えたのにはびっくり。
前回のユーモアたっぷりの可愛らしいブランチが少しだけ影を潜めたような印象も持ちました。
それはスタンリーが変わったことによって生まれたものなのか、緊張感からなのかは分かりませんが。
初日ということもあってなのでしょうか、何度かかんでたり言いよどんだりした気が・・・(古田さんも珍しくあったかな。)
ちょっと全体的に緊張感があったかな。
関係ないけど、一瞬篠井ブランチと目が合ってしまい、焦って目を反らしてしまいました(笑)
でも、さすが篠井ブランチ。存在感ばっちりです。
古田スタンリーのパワーが篠井ブランチのパワーを変える、逆もまたしかり。
個々で「このキャラ」ではなく、全体で作り上げていく中で変わっていきそうな舞台。
そんな感じがして、すごく興味を持ちました。
もう1度観に行く予定ですが、今度はどんな印象になるのか。すごく楽しみです。