★★★究極のBoba Fett完成!!★★★

The Empire Strikes Back

Boba Fett with Jeremy Bulloch Head 1/6 scale
Sculptor : Seiji TAKAHASHI
(UNPRODUCED Marmit)

 

『究極のボバ・フェット製作記』
文 : 高橋 清二

本来、マーミット製SW商品は今回製作した「ボバ・フェット」のように、「買ってもらっ
た“お客様自身”が、自分で組み立て、塗装をして楽しむ」と言うコンセプトから始ま
りました。と言うのも、僕や社長の「赤松」は元々モデラーであるため、「中国工場で
SWも知らない工員のねーちゃんが組み立てるよりは、自分で組み立て、塗装した
方がはるかに良い物が完成する!」と考えていたからです。そして、その考えは「こ
の商品を買うSWファンのお客も、きっと全員同じはず、いや同じであろう、たぶん
・・・。」と思っておりました。                                 .

しかし、第一弾となる「ストームトルーパー」が発売された途端、我々の意に反して
「組めないよー」、「どうやって作るんですか?」と言う苦情と問い合わせの電話が
マーミットに多数殺到したのでした・・。どうやら、我々が考えていた以上に、一般の
人々は“組み立てる行為”に抵抗を感じていたようです。模型を作らないマーミット
社員のA君も「シールは曲がってても良いから中国側で貼っていてほしいですね。
自分で貼るのって自信がないからイヤなんですよ」。えっー、今の若者はそうなの
かとあれは考えさせられた瞬間でしたね(笑)。                     .

 この「ボバ・フェット」は同社SW商品の中で開発が一番難航した商品です。その一
番の原因は、グレー基調に塗り直された『帝国』版ボバ・フェットに関して、ルーカ
ス・フィルム側にもほとんど資料写真類が現存していなかった為でした。また当然
「コスチュームのアップ写真」と言う類の物は1枚もなく、『帝国』版のためだけに“
何故か作り直されている火炎放射器が付いた左腕”などは、推測を加えて製作し
なければならないほどでした。そうなると、当然彩色見本を決定する際にも意見
の相違が多く発生し、細部の色が違う2種類の商品が生まれてしまったのです。

今回、作例の「ボバ・フェット」は市販品で気になっていた塗装の擦れた部分(ハ
ゲチョロ塗装)を全面的に修正し、最近入手出来たマスクのアップ写真を元に、細
部のマーキングを追加しています。作例のようなリアルなハゲチョロ塗装を「なぜ
製品版に加えなかったんだ?」と思われる方もいると思いますが、作例のように
細筆で、一つ一つ書き込んでゆく汚し塗装は当時の中国工場では再現不可能だ
ったのです。現に塗装サンプルを送ったら、2回も「これは再現できません」と送り
返されました。適当な場所に適当な大きさの汚し塗装なら可能だったのですが、
それでは製品にバラつきが出て、なおかつ劇中のイメージも損なわれるのと思わ
れ、商品では最低限のスプレーによる汚し塗装となりました。            .

それでは幾つかポイントを絞って今回の作例を紹介します。            .



[マスク]
まずは、マスクのT字部分を塩ビのスモーク色で作り変えています。これで中のジェ
ロミー・ブロック顔がうっすらと透けて見えます。一見簡単そうなこの作り変えですが、
マスクをゆがませずに塩ビのT字パーツを接着するこの作業は、実はかなり面倒で、
マスク1個完成させるのにT字パーツを4,5回作り直しました。見栄えは良いのです
が、一般にはあまりお勧めできない作業かも?                      .

 

中にあるジェロミー・ブロックヘッドは御本人に完成品を渡した際に「出来は良いけど
俺の頭が付いてないのが残念だ」と言われ、「あなたの肖像権を頂ければこちらとし
ても製品化したいのですが・・・」と言うと、「俺はぜんぜん構わんぞ!」と難なくOK
が取れ、急遽原型を製作することに。その後再来日した際にサンプルのヘッド付き
商品をお渡しし、その出来にご本人も満足された「本人公認のオフィシャル・ヘッド」
となりました。しかしこの企画はご存知のように新3部作でボバ少年が出てくるので、
版権許諾が降りず残念ながらお蔵入りとなってしまいました・・・。          .

 

マスクは最近入手した資料により判明した細部のマーキングを加えています。特に
耳の部分にあたる左右側面部には細かいマーキングが多数あり、左側面部には血
を示す?赤いハゲチョロ塗装が加わっているのには驚きました。また右耳にあるレ
ンジ・ファインダー内側は白に近いグレーで塗られています。またマスクは正面から
見ると末広がりのハの字型になるのが正解です。最近のレプリカマスクなどはなぜ
か側面の耳部が左右で平行になっており、これでは正確とは言えませんね。    .

 

[バックパック]
トイ・コレクターのトラウマとも言える「ロケット・ファイアリング・ボバ・フェット」を商品
版でも再現したかったのですが、さすがにそのギミックではおもちゃっぽくなり過ぎる
ので、せめてグラッペリング・フックの可動を組み込みたい・・・。しかしそれも強度的
な問題があり、やっぱり商品版ではボツになってしまいました。そこで今回の作例で
は「本当は製品でもこうしたかったんだよ〜」と言う思いを込めて、グラッペリング・フ
ックを可動に改造してあります。実は製品版の原型も途中までは、4枚の羽が開くよ
うに作ってありました。このような遊びの可動箇所を設けると、製品としての“面白さ”
が格段に増すと思うのですが如何でしょうか?                      .

 





その他各アーマー部にはスミ入れを施し、パステルにて仕上げ塗装に。またスーツ
の布地にも汚し塗装を加えています。                           .

 

 

『帝国』版ボバ・フェットのスーツはマスクを除いて撮影後に盗難にあい、現在も行方
不明です(イギリスのどこかで眠っていると思われる)。そのため『ジェダイ』では新た
にスーツが新調され、なぜかNG版の派手な塗装になってしまいました。鮮明な『帝
国』版ボバ・フェットの写真がいまだ発掘されておりません。              .





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The Empire Strikes Back
Boba Fett with Jeremy Bulloch Head 1/6 scale
Test Shot
Sculptor : Seiji TAKAHASHI
(UNPRODUCED Marmit)

このボバ・フェットはジェレミー・ブロック氏がボバ・フェットのコスチュームを着た姿を再現したものです。
イベントで塗装済みの商品が少数限定販売される予定でしたがキャンセルになってしまいました。
そのテスト・ショットになります。既に発売済み(絶版)のボバ・フェットと異なり新素体が使用されています。

 

 

 



Return of the Jedi
Boba Fett 1/6 scale
Sculptor : Seiji TAKAHASHI
(UNPRODUCED Marmit)