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ここでは、診察をしていて,最近患者さんが多いと感じる疾患についての話や、ぜひ,お話したい眼科の話などをこれから随時増やしていきたいと思います。


June 2018

【5月中心とした繁忙期】

毎年、4月終わりごろから6月初め数日にかけて
学校の視力の紙で、特に午後と土曜日が込み合います。
昨年から更に混み合うようになり、ご迷惑をお掛けしております。

そのせいか、Google口コミに、当院の患者さんになられてない方々から
コメント無し★1つをいただくようになっており、
椅子を10席以上増やしてみました。

他、会計で小銭のお支払いを嫌がるスタッフがいるとの
ご指摘いただき誠に有難うございました。
調査したところ、そのスタッフは既に退職しており、今後再発のないよう努めます。

できるだけ多くの方に正しい診断をし、安心してお帰りいただけるよう
常に心を配っていきたいと思います。
神谷





バックナンバー↓(現在連載休止中)

 



トリビアの泉(眼科編)

3月  黄斑変性症について(院長)
2月  花粉の季節・・・
1月  白内障と食生活(院長)
12月 近視について 環境と遺伝など(院長)
11月 美目・美肌ヒアルロン酸プロモーション
10月 結膜炎について(院長より)

トリビアの泉(眼科編)


1、目薬は腐ることがある。。。。。。54へえ
 目薬は、ジャムやお酒のように少しずつ使用しても腐らないものとは違い、とても腐りやすいものです。
 目薬の中には、防腐剤といって腐りにくくするものが、入っています。しかし、その防腐剤も完璧なものではありません。例えば、塩化ベンザルコニウムは、グラム陽性菌と真菌には有効ですが、グラム陰性菌には無効ですし、どの防腐剤もウイルスには無効です。
 目薬からどのくらい細菌が検出されるかと言いますと防腐剤を含むもので5−12%、防腐剤を含まないもので34−64%です。
 また、はやり目のウイルスの患者さんの目薬を調べた文献によれば、66%の目薬がウイルスに汚染されていたと言います。
 どこから細菌やウイルスが目薬に入るのでしょうか。55%の患者さんで目薬をさす時に目薬の先がまつげや周りの皮膚に接触していたといいます。そのように接触していた目薬からはよく細菌が検出されたといいます。点眼する時には少し目から離してする方が良いでしょう。
 ですから、目薬は目安として1ヶ月くらいで新しいものに交換した方が良いでしょう
 蛇足ですが、コンタクトレンズのケースも汚染されやすく、定期的に交換することが必要です。。ソフトで3ヶ月、ハードで6ヶ月くらいの交換を勧めています。

2、虫が目の中に卵を産んで目の中で孵り、大きくなることがある。。。。。。77へえ
 A,ハナヒル
 大分県の話なのですが、10歳の少年が4−5日前に大分県の野図町という所の川で泳いでいたそうです。その時に何か入ったかどうかはよく分からないとのことですが、朝起きて目の中に異物があることに気が付いて、眼科を受診してみると眼球の結膜に体調10mmのハナヒル(図)が、いたとのことです。簡単には、取れずに麻酔をして摘出したそうです。今年阪神タイガーズが優勝して、大分県の川よりはるかに汚い道頓堀川にたくさんに人が飛び込みました。どうだったんでしょうか。
                                     
 B,寄生虫
 南インドの話ですが、52歳の女性が、ごろごろとした異物感と充血で眼科を訪れたところ、結膜のしたになんと100mmもある寄生虫(図)が、動いていたそうです。この寄生虫も手術で摘出したそうです。難しい名前ですが、Macacanema formosanaと言うそうです。
 ハナヒルも寄生虫も後遺症もなく、視力も問題なく経過しています。
                                   
 C,蛆虫(うじむし)
 米国の話です。41歳の牧夫が、突然に、あたかも目のまえに鉄格子があるような、視野欠損を自覚しました。眼底に約3mmの白い物体(図)が、網膜の下にあって、診察中動いていたそうです。レーザー光線を用いて網膜光凝固を施行したところ、蛆虫が動かなくなったそうです。 しかし、視力も低下したままで、鉄格子のような視野欠損のそのままということです。この蛆虫は、経験的にCuterebra属というハエの蛆虫らしいということです。
 すごい話です。
                               


老人性黄斑変性症について

 老人性黄斑変性症という病気をご存知ですか。

 老人性黄斑変性症では、白内障でもなく、緑内障でもないのに視力が下がってきます。
では、老人性黄斑変性症とはどういう病気なのでしょう。

眼球には、たくさんの膜があります。
最も外側には、結膜、次に角膜及び強膜、脈絡膜、最も内側には網膜があります。
この網膜は、カメラに喩えるとフィルムにあたります。
この網膜の最も重要で、中心に位置するのが黄斑です。
最も重要で視力に関わる黄斑部が年齢とともに変化して傷んでしまうのが、黄斑変性症です。

 この黄斑変性症の発症には、遺伝や環境など様々な病因が指摘されています。
なかでも、強い光は、網膜を傷めることが、動物実験でも分かっていますが、最近の論文で太陽光をたくさん浴びた人ほど黄斑変性症になりやすかったという報告がありました。
合衆国のWisconsinのアンケート結果を元にしやものですが、13歳から19歳までと30歳から39歳までに余暇を屋外で過ごした人ほど、黄斑変性症になりやすかったということです。

ただ余暇だけが太陽光を浴びる機会でもないので鵜呑みにはできませんが、あまりに日差しの強い日には、帽子を被ったりサングラスをかけたりしたほうが良いかもしれません。


花粉の季節・・・

 花粉情報では、花粉飛散量はまだ少ないようですが、もう2月になると、早い方は、花粉症で来院なさいます。
今年は、また花粉が多いと言う事で、まだ花粉症になったことのない私も心配しております。

 今年、2001年、新発売のアレルギー性結膜炎用点眼薬が出ました。
今まで、多くの外国では、すでに使われていましたが、やっと日本では新発売の新しい成分だそうです。

アレルギーを起こすヒスタミンというものは、よくお聞きになるのではないかと思います。
今までの花粉症に使われる目薬は、抗ヒスタミン作用を持つものもあるという抗アレルギー薬というものでした。
飲み薬には昔からあった純粋に抗ヒスタミン剤と呼ばれるものは、
PHや副作用などうまく目薬に作る事が難しかったらしく、
遅ればせながらようやく、抗ヒスタミン剤の点眼薬が出てきたようです。

 実は、夫が長くアレルギー性結膜炎なので、さっそくこの目薬を試してみました。
早く(数分で効果が)、よく効く!とのこと。
ご参考までに。。。      
                  




白内障と食生活について

 私も、日常の診察の中で 「白内障に効く食事には、どんなものがあるのか教えてください」と言った質問をよく受けます。
最近の文献で2報、そのことに関するものがありましたので紹介いたします。

 1報目は、米国の論文ですが、総合ビタミン剤を10年以上内服した人は、有意に白内障になりにくかったというものです。
その論文の考察の中で、中国のある地域においては、栄養が摂取しにくい事情が、その地域では、5年間、ビタミンを摂取してもらった人と普段の生活のままの人では、有意にビタミンを摂取してもらった人の方が白内障になりにくかったという過去のデータを取り上げています。
 しかし、ビタミンAの取り過ぎは、お尻の骨が折れやすくなりますし、ベータカロチンの取り過ぎは、喫煙者やアスベスト吸引者では癌のなりやすくなりますので、注意が必要です。

 2報目は、オーストラリアの論文ですが、アンケートの結果をもとにしたものです。
ビタミンA、ビタミンB1,ビタミンB2,不飽和脂肪酸の多い脂肪を摂取した量は、多い人たちが白内障になりにくかったとのことです。
また、食品では、ほうれん草を多く摂取すると、白内障になりにくかったということです。




近視について

 近視について、最近の話題を含めてお話します。

 <近視とは>まず、何よりも近視とは、何かからお話します。
 眼球は、ご存知のように球状であります。眼球の前には、角膜があります。いわゆる黒目であります。それよりも奥には、水晶体があります。この水晶体は、虹彩(これは、いわゆる茶目です。)の奥に位置します。この、角膜と水晶体が、大変重要であります。

 虫眼鏡を想像してください。ぼんやりとしか見えていなかったものが、虫眼鏡を使うことによって、はっきり見えてきます。我々の目の中でも、同じことが起こっています。
 遠方からの光が、この角膜と水晶体によって屈折し、眼球の最も奥に位置する、黄斑部に像を結びます。カメラで言うと、この角膜と水晶体は、レンズにあたり、黄斑部は、フィルムにあたります。ひとにもよりますが、角膜が、約45D,水晶体が、約20Dの屈折率を持ちます。

 このメカニズムにおいて、角膜と水晶体が、やや大きく屈折する力を持っているために、黄斑部より、前で像を結んでしまうタイプの眼球のことを、近視と言います。逆に、角膜と水晶体が、やや小さく屈折する力を、持っているために、黄斑部より、後ろで像を結んでしまうタイプの眼球のことを遠視と言います。さらに、角膜と水晶体が、ちょうど良い、屈折率を持っているので、黄斑部に像を結ぶ眼球を、正視と言います。

 <水晶体でのピント合わせ>ここで、今お話した、水晶体について、もう少し追加いたします。この水晶体には、その周りにある筋肉によって、形を変える力が、あります。このお陰で、20Dという、屈折する力が、変化することが出来ます。これが、調節力です。カメラで言いますと、ピントあわせのことです。近くを見ることで、水晶体は、ややその厚みをまし、20Dから、23Dへ、というように屈折率を増します。

 大人が、長い間、パソコンをしたり、長い間、小説を読んでいたりすると、この水晶体が、厚みを増したまま、元の厚みに戻りにくくなり、遠方が、見えにくくなったりします。小人でも、ゲームボーイなどを長時間したり、漫画に熱中したりすると、この水晶体が厚みを増したまま、戻りにくくなり、遠方が、見えにくくなります。これが、仮性近視です。名前の如く、一過性の状態ですから、遠方を見たり、場合によっては、点眼剤によって、水晶体の厚みを増す筋肉を強制的に休ませることで、また、遠方が、見えるようになります。

 <白内障>余談ですが、この水晶体は、年齢と共にだんだんと硬くなっていきます。私は、白内障の手術をするものですから、実感するのですが、外傷で不幸にも、水晶体を摘出しなければならなかった少年の水晶体は、ほとんど液体と言ってもいいくらいであるのに対して、90歳の老人の水晶体は、まるで石のように硬いものであります。この水晶体の硬化が、いわゆる老眼です。近くのものが、見えにくく感じるようになったり、近くを見ていて急に遠くを見たときに見えにくく感じたりすることであります。そして、この水晶体が白濁してくることが、白内障であります。
 
 <眼球の成長> ところで、眼球はどのようにして新生児から大人になるまで発達するのでしょうか。新生児の眼球は、身体の他の部分に比べてよく発達しており、出生時の眼球の長さは、16mmから17mmであるのに対して、1歳から2歳で21mmとなり、その後徐々に成長して大人では、24mmくらいとなります。一方、強度の近視の方の、眼球の長さは、30mmにもなります。新生児の視力は、おおよそ0.03から
0.05くらいと言われ、生後3ヶ月ころから1歳6ヶ月ころ急激に視力は発達し、その発達は3歳ころまで続きます。

 では、どうしたら、近視になるのでしょうか。人によっては、眼鏡をかけなくても、運転免許がもらえるのに、人によっては、運転免許証には、眼鏡等と書かれてしまう。眼鏡についても、人によっては、薄いものでよいのに、人によっては、いわゆる瓶底眼鏡となってしまう。
何故このようなことが起こるのでしょうか。つまり、近視になるのは、何故なのでしょうか。

 <環境と遺伝>近視の発症には、環境因子と遺伝因子があると言われています。

 <環境因子>まず、環境因子について説明します。言い古された感じもあるのですが、近くでテレビを見ていたり、マンガ本を暗い部屋で読んでいたり、ゲームボーイに熱中していたりしたから、近視になってしまったと言うものです。日本の教科書にも、それに近いことが書かれていますし、実際に統計的にも、読書能力が、高い人ほど近視であったという報告があります。余談になりますが、世界的には、日本人、中国人、ユダヤ人に近視が多いそうです。また、黒人よりも白人に近視が多く、家族の収入が増えると近視の人の頻度が高くなると言われています。
 
 眼球が、正常に発達していく過程において、何らかの異常があると近視になりやすいと言われています。例えば、まぶたが下がってしまう眼瞼下垂、さかまつげの眼瞼内反症、生まれたときから白内障である先天性白内障、未熟児網膜症、角膜乱視などがあると近視になりやすいと言われています。
 
 ここに、最近、 NATURE という大変権威ある雑誌の掲載された論文を紹介いたします。その論文においては、猿やひよこを用いて、出生直後の一定期間に光の量が多いと眼球の長さが伸びて、近視になりやすいと報告しています。これを追従するかたちで、アンケートがアメリカで行われています。その結果、生後2年までついて、夜間の室内灯を全く点灯せずに睡眠していた乳幼児に比べ、夜間灯をつけて睡眠していた乳幼児の方が近視および強度近視となった確率がより高く、さらに通常の室内灯を点灯したまま睡眠していた乳幼児は最も高率に近視や強度近視になったとしています。
 
 <遺伝因子>次に、遺伝因子についてお話します。

 強度近視については、2種類の病因遺伝子の座が18番染色体短腕と12番染色体長腕に見出されています。また、AmericanAcademyの教科書には、近視の発症には、多くの最近の情報から考えると、遺伝因子の方が環境因子よりも強いと書かれています。

 <レーザーでの屈折矯正>最後にLASIKについてお話します。環境因子であれ、遺伝因子であれ、近視となってしまいますと眼鏡もしくは、コンタクトレンズで矯正しないと遠方がはっきりと見えません。このLASIKというのは、角膜表層のフラップを作成した後、露出した角膜実質に、エキシマレーザー(不活性ガスAr-Fの励起二量体によるレーザーの総称)を照射し、屈折矯正を行うものです。多くの症例においては、翌日に裸眼視力が0.8以上が得られ、1.0以上という方も8割近くもあるとのことです。この愛知県においても最近行われるようになりました。



 ○ヒアルロン酸プロモーション

だんだん寒くなって、空気が乾燥する季節ですね。乾燥ということで、
ヒアルロン酸ってご存知ですか?
日常、見聞きするとすれば、おそらく化粧品の保湿成分ということが多いのではないかと思います。

ヒアルロン酸は、
1・保湿(そのものが水を大量に蓄える性質のため)
2・細かな傷にしっかりと、くっついて傷を早く治す
という性質があります。

眼科でもヒアルロン酸はよく使われます。
1・涙液分泌減少症(乾き目)の目薬・・・ヒアレイン、ヒアレインミニ(参天)、アイケア(科研)
2・白内障手術の手術中に眼内に注入する

手術でも、なくてはならない重要な役割を果たしているのですが、より多くの方に関係があるのは、乾き目の目薬の方だと思います。
涙液分泌減少症というと仰々しい名前ですが、目が乾くという方以外でも、意外ですが、涙が出て困るという方や目が疲れるといった、直接目が乾くということに関係のない訴えでいらっしゃって、涙の量をはかる検査をしてやっと分かることも多いようです。
年齢は高い方が多いですが、若くてもそういった方は、いらっしゃいます。

コンタクトレンズで眼が乾いたら使うというような、生食のような目薬もありますが、ヒアルロン酸はそれ自体が眼の表面の水分を保ってくれるので、市販のもの程、たびたび点眼する必要がなく、安心です。
ヒアレインミニは、1回使いきりタイプで防腐剤が入っておらず、より良いです。

こうしておすすめするのは、私がヒアルロン酸を手放せないほどお世話になっているからです。

眼もお肌も潤してくれるありがたい物質のお話でした。  



 結膜炎について 
結膜炎には、大きく分けると、細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎、アレルギー性結膜炎があります。

ここでは、細菌性結膜炎と、ウイルス性結膜炎についてお話します。

まず、細菌性結膜炎ですが、突然に、目が充血し、特に起床時に目やにが、べったりとでます。代表的な細菌には、
   1.ヘモフィルス属  幼少児に多い。
   2.肺炎球菌   学童期に集中し、冬期に多い。
  が、あります。通常、点眼の抗生剤治療が、よく効きます。比較的短期間で治ることが多いです。

次に、ウイルス性結膜炎ですが、ウイルス性の結膜炎も細菌性結膜炎と同様に、目が充血し目やにが出ます。
常に涙が出ている感じがあり、重篤な場合、眼瞼が大変腫れて来ます。
ウイルス性結膜炎に共通することですが、細菌性結膜炎と違い、有効な治療法は、確立されていません。
幸いなことに、どのウイルスに罹っても、ほとんど後遺症なく、治癒します。
大切なことは、その予防です。罹った人のタオルは、別にすること。
また、あるウイルスでは、尿中にも分泌されると言われているので、入浴には、気をつけて、出来れば、家族において、最後に入浴すること。
手をよく洗い、あまり目を触らないようにすること。
これらの事柄が、大切です。

 代表的なウイルスについて、説明します。

   1.アデノウイルス 3,4,7,8,11,19,37型が、主に結膜炎を起こします。
3,4,7,11型は、軽症型を呈し、8,19,37型は、重症型を呈します。
潜伏期は、軽症型で1週間、重症型で2週間です。涙が出て、眼瞼が腫れて来ます。
時に、耳前のリンパ節が、腫れて、また角膜に病変が及び、1ヶ月くらい見えにくくなったりします。
治るまでに、軽症型で10日、重症型で14日くらいかかります。
通称では、軽症型を、咽頭結膜炎または、プール熱と呼び、重症型を、流行性角結膜炎と呼びます。
アデノウイルスは、DNAウイルスであり、同じ血清型であれば、2度罹ることは、ないと言われています。

   2.エンテロウイルス  やはり、涙が出て、眼瞼が、腫れてきます。
目の白いところが、出血して、真っ赤になることがあるのが、特徴です。
潜伏期は、24時間で数日で治るのが一般的です。
エンテロウイルスは、RNAウイルスで、平均して7年でその中和抗体が低下するので7年以上経過すると再び感染することがあります。



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