野宿者ネットワーク福祉部門居宅訪問募集中

「私達の感じる現代日本の日常」

華やかで豊かな現代の街の中に往来する人の中にも、豊かな生活と無縁になった人が確実にいます。なかなかわかりにくいのですがそれがまた現代の人ごみの特徴 かもしれません。あるひとは今日アパートを追われ今の所持金ではあしたの食事も できない状態かもしれません。
私たちは「夜回」りという活動を通して路上や公園で過ごすホームレス状態の人と出会います。私たちの彼(彼女)への支援は、今日生きるための食事や、寝袋の等の手渡し等から始まります。ご存知でしょうが日本には生活に困窮した場合’生活保護’というセーフテイネットがあります。
 何故路上に出る人は部屋を無くしたその日にでも役所へ生活保護等の相談をしないのか、不思議に思う人もいるでしょう。いろいろな理由があるようですが、野宿にいたった原因を自分の問題とする’自業自得感’を持つ人もいますし、役所に相談に行っても「住所がないとがないと生活保護は受けられません」と追い返される「水際作戦」にあったという人もいます。
世界的にも豊かなこの国の社会は消費活動を互いに頻繁に行うことで成り立っています、ですので消費行動が難しい人は社会では無価値な存在との暗黙の’おきて’があるようにおもいます。現代社会ではみんながその’おきて’にからめとられているのではないでしょうか?そのことが何かあれば路上への転落を当然のこととして受け入れさせているように思います。又今日帰る家があっても多くの人が日常の閉塞感という形で’掟’の非情さを感じ路上生活を疑似体験している時代ではないでしょうか。
路上やネットカフェや不安定なホームレス生活が始まれば、期間が長ければ長引くほど、不安定な生活からの脱出はいよいよ困難となります。私たちの夜回り では何年にもわたり野宿している彼らと関係を続けることもあります。毎週の夜回りは安否確認も大切ですが、彼らにとっては今一度自己の権利を回復する大事な窓口でもあり続けています。

「路上からの脱出・制度の壁」

彼らが今の生活を変えたいとおもったときに生活保護につなげためのにサポートが必要になります。野宿している人たちがにとって、役所の窓口で の手続は私たちには想像できないほど高いかべとなっている場合があります。
 うつなどの精神疾患があり、役所に行くことが難しい人もいれば、役所から「家族に面倒をみてもらえ」と言われて「迷惑をかけたくない」と生活保護を辞退しているという人、「体が続く限りはアルミ缶集め(やダンボール集め)で自力でがんばりたい」という人たちも多くいます。
役所では、かれらの過去・現在によりそい一緒に窓口で彼らの主張が満足に出来るよう、また、不当に不利に扱われることが無い様サポートしていきます。

「単身でつながりの中で生きる、生活応援」

私たちはかれらがアパートに移行したあとも関係を続けます、わたしたちはアパートなどに入居できれば問題が解決したとは考えていません。’絆’や’無縁社会’’孤独死’は現代社会のキーワ-ド(流行語)になっています。もちろん私たちの支援する人は殆どが単身者です。彼にとって単に路上からアパートに移行しただけでは’絆’との距離は遠く社会に対して疎外感を感じやすい環境にあります。私たちの支援は個々の人の色々な問題を組み上げ、一緒に考え、関係を作 り少しでも疎外感を克服し’ひとりで’自立’していく為の’人や地域社会とのつながり作り’をサポートしたいと考えます。 具体的には訪問ボランティアです。各自のアパートを訪問して孤立(孤独)を防ぎ、同時に施設(寮)や病院で孤独にならないで希望をもって退院、退寮できるよう、 途中で施設や病院を退出してしまわないように、定期的に訪問します。又 月に一度の’寄り合い’を行っています。月1回20名前後で一緒に食事をしてその後ビンゴゲーム、トランプゲームなど、時には遠足のような春の花見などリクリエーションを行います。当事者同士の親睦が大切です。さらに当事者と支援の、支援者同士の親睦 も大切です。まだまだ発展途上で試行錯誤が続いています。

「ボランティア募集」

現在ボランティアを募集しています。

無理せず、継続してボランティアをしていただける方を希望しています。資格などはいらず年齢なども問いません。日 中に生活保護申請の支援(動向)、病院訪問、アパート訪問など、主に平日の日中 活動できる方を募集しております。毎日頑張って生活している人たちのお手伝いをしませんか。福祉相談は生活保護制度を活用して、新たな生活に立ち向かおうとする人たちを支えていくこと、あきらめないで継続していけるように当事者に寄り添うことを大切にしていきたいと思います。

訪問活動ボランティアへの参加を希望される方はこちらへメールをお願いします。

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