◆しましまのひみつ ◆ ◆  ◆   ◆    ◆

その 古いギター
エレクトリックギターという楽器は今ではロック、ポップスをはじめ、広く様々なジャンルの音楽で使われるようになりましたが、その歴史はそんなに古くありません。誕生からまだ100年も経っていないのです。
そんな中でも1960年頃はまだまだ1本1本のギターが手作りされていて、またエレキギターという楽器自体も完成された時期でもあり、近代的な生産工程からは得難い音色を持った名器が多く見られる時期です。
更に、適度な時間の経過によって材料の木材が楽器として最高の音色を奏でることが出来るように枯れた状態になって来ているので良い音色で人気があります。
斎藤榮のギターは1964年製のギブソン175なのですが通し番号(47773)からすると50年代の物かもしれません。 ピックアップはPAFです。

その2 フレットレスベース

フレットレスベースっていう言葉を聞いたことがありますか?
今ポップスやロック、ジャズ等で広く使われているエレクトリックベースもそのルーツを辿るとオーケストラの中でひときわその巨体を誇っているコントラバスなんです。
このコントラバス、ウッドベースとかダブルベースとも呼ばれています。
ロックンロールも最初はこのコントラバスを使って演奏されていたのですが、他の楽器の音量にはどうしても負けてしまいますし、持ち運びもタイヘンです。
そこで考え出されたのがエレクトリックベースで、ネックの上にフレットという金属の区切り棒がはめ込まれていて正確な音程が出せるような仕組みになっています。
しかし、このフレットを使わない、微妙な音程のズレが出せる本来のコントラバスのような表現力にも大きな魅力がありました。
そこで登場するのがフレットの無いエレクトリックベース、これがフレットレスベースです。
ポワァ〜ンとした暖かみのある優しい音から鋭い音までその表現力は弾き手の感性に素早く反応してくれます。
しましまでは瀬戸は主にこのフレットレスベースを駆使していて、あの優しい音色の秘密となっています。


その3 ガットギター


しましまのライブでは斎藤は「ひみつその1」のギターを弾いていますが、CDの中ではもう1つのギターがとても大切な役割を果たしています。
豊かで優しく暖かみのある艶やかな音色のガットギターと呼ばれるギターです。
ガットと言うと羊の腸(ガット)を乾燥させて細く拠ったテニスラケットの糸を連想しますが、ギターも大昔はそれと同じくガット弦を張っていました。だからクラシックギターの別称を「ガットギター」と呼びます。
ところで、そういった電気回路を持たないギターの豊かな音色をうまく録音するのはとても難しいのです。
生のギターの音を忠実に録音するのは人の声をまるでそこで喋っているような生々しさで録音するのと同じ位に難しいことなのです。
しましまのCDではガットギターの録音にオーストラリアのRODE社のNT2という型のマイクロホンを使いました。
低い音から高い音まで、小さな音から大きな音まで広く拾えるとても高性能なマイクです。
逆に高性能過ぎて小さな音でも敏感に拾ってしまうため収録にはとても気を遣う程です。
ライブのような状況ではなかなか使いづらいためにガットギターは登場しませんが、CDとはまた違うライブならではの演奏を楽しんで頂きたいと思います。
そして、ライブでは聴けないガットギターの音色をCDでじっくりと聴いてみてくださいね。

その4 6弦ベース
オーケストラのコントラバスも、ごく普通のエレクトリックベースも張られている弦の本数は4本で、左から順にミ・ラ・レ・ソの音程でチューニングされています。
ところが、それよりも更に音域を広げるためにシにチューニングされた弦を左にもう1本足した5弦ベース、その5弦ベースにドにチューニングされた弦を更に右側に足した6弦ベースという楽器があります。
しましまはギターとベースのユニットなので、ギターがメロディーを弾いている間は6弦ベースが和音をポロポロと担当しています。
CDでは”朝もや”のバッキング、”青空のブランコ”でこのベースの音色が聴かれます。


その5 不思議な壺
一見陶製の壺に見えるこの物体、実はこれも立派な楽器なのです。
その名は「ウドゥー」と言います。さて、いったいどんな音が出るのか?どうやって鳴らすのか??
是非ライブで見てみてくださいね。
その6 いろいろなもの
この棒から吊り下げられたいろいろなもの、形は小さいけれどもしましまのライブでは様々な効果を上げています。
これも是非ライブで見てみてくださいね。
ほかにも「セミの鳴き声」の出る楽器とか、いろいろ面白いものが沢山登場します。
その7 魔法のタンバリン
パンデイロ表
パンデイロ裏
一見普通のタンバリンに見えますが、実はいろいろなひみつが隠されています。
この楽器はその名をパンデイロと言って、サンバ等で良く使われています。
タンバリンは叩くとトントンという音がしますが、パンデイロはドンドンという低い音、その姿格好からは想像も出来ない程迫力の有る音が出るのです。
このサイズで大太鼓のような音を出すということにはかなりの無理が有るのですが、ネジを閉めたり緩めたりすることで音程を変えられるようになっていたり、皮の裏側にテープが貼られたり、それはもう工夫のかたまりなのです。
あのサンバの独特のリズムのゆらぎはこのパンデイロを演奏する時にどうしても出る癖から来ていると言われています。
掌の付け根で枠のあたりを叩いたり、指先で叩いたり、左指で皮を押して音程を変えたり、タテやヨコに揺すったり、とにかく体の動きでリズムを生み出す小さな巨人なのです。


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