ブルーフォーレスト物語DEリプレイ

剣の歌


キャラクター

  スーバミレバ
    スーバミレバか? 彼はアーカローンの傭兵だそうだ。
    元船乗りの彼は、船の上では頼りにできる男だな。
    <吉兆感>の宿命を持つ様だな。

  ミカ・アレクー
    ミカか? 彼女は月王に仕える神祇官となった。
    彼女は…そうだな、たしかに月王に仕える者に相応しいかもしれん。
    <癒しの手>の宿命を持つことからもそれは言えるだろう。

  ナリス・ファーム
    ナリスか? 彼女は風の平原から来た狩人だそうだ。
    <二つの寿命>の宿命を持つらしいな。

  アクナ
    アクナか? 彼女はアニタ出身の僧兵。
    自らを鍛えるために修行の旅をしているそうだ。
    <魔感素養>の宿命を持つらしいな。

  シオス=セウユ
    シオスか? 彼は北エテルシア生まれの農夫だ。 まだわずか15才だそうだ。
    村を飛び出てきたそうだが…フッ、人それぞれ事情があるのだろう。

  クーラン
    私か? 私は一介の術士に過ぎぬ。
    <霊感素養>の宿命を持つらしいが、どうでも良いことだな。


フッ…こんなところでお前と会うとはな。 …少し話をしてやろう。 私がかつて放浪してたとき、伝説の剣を探しその剣を生まれ変わらせ、また その剣を使った騒動に巻き込まれたことは話したな? その後もその剣に関する騒動に関わるはめになってしまった。 …フッ。 だがおかげで、色々面白い体験ができたがな。 こんな話、お前は興味あるか? (はい!/いいえ…
…フッ。 コムトの都にある月王のケラン神殿を知っているか? ケラン神殿は月王に仕える者達が集う地。 ケランの乙女達と呼ばれる者達が いる。 ケランの乙女といえば、一種のステータスになっているな。 神殿には、女学院も併設されていて、身分のある家の娘が月王の教えを学んで いる、という。 …フッ。 あそこは男子禁制の地。 こんなことは、お前の方がよく知っている かもしれんがな。 GM:ここはコムトの都、前回の話から1ヶ月が経って5月になっています。 ミカさんは、月王のケラン神殿で1ヶ月間修行して、祭主様から、 神祇官になることを認められます。 「あなたはこれで、月王様に仕える神祇官です。 世の中に月王様 のお心を広めて、皆の心が癒されますように。」 ミカ:「わかりましたの。」 GM:ミカさんは、修行中、女学院の学生の1人と知り合いになりました。 名前はパトリアート、通称パティちゃんです。 その夜、パティち ゃんがミカさんの部屋へやってきます。 「おめでと、ミカお姉さまぁ。」 ミカ:「ありがとう。」 パティ/GM:「はいケーキ、はいキャンディ、はい、チョコレート。」 パティちゃんは、制服のポケットにお菓子を詰め込んできています。 アクナ:まるでドラえもんね。 パティ/GM:「今日はお祝いだからたくさん持ってきたの。 さぁ食べて。」 ミカ:「ありがとう。 わたくしもお茶を入れますの。」 パティ/GM:「素敵なお茶会ねぇ。 ぱくぱく。」 ナリス:2人してカロリー取り過ぎですわ。 パティ/GM:「ところでお姉さまぁ、神祇官っていうのは、あちこち旅をして、 月王様の教えを広めないといけないんでしょ? たいへんよね。」 ミカ:「わたくし、旅は慣れてますの。」 パティ/GM:「これからどちらに行くかはお決まりなの?」 ミカ:「まだ聞いてませんの。」 パティ/GM:「あら、ここの神祇官さん達は、行き先は皆自分で決めるんですわ。」 ミカ:「まぁ、それは初耳ですの。」 パティ/GM:「それじゃ、どこへも行く予定は無いの? 無いんでしょ? 無いと 言って。」 ミカ:「何か期待してますの?」 パティ/GM:「実はね、お姉さまぁ、お願いがあるの。 エテルシアの星王神殿 に行きたいんだけど、一緒に行ってくださらないかしら。 わた し、そこの図書館で書物を調べたいの。」 ミカ:「わたくしはかまいませんの。」 パティ/GM:「本当? お姉さまぁ、大好き。 さぁ、もっと食べて。 はいお饅 頭、はい羊羮。」 パティちゃんは次々お菓子を出してきます。 ミカ:「旅に備えて腹拵えですの。」 パティ/GM:「そうよ、カロリーは取れるときにとっておかないと。」 ミカ:個人的には、パトリアートさんが学院抜け出してそういうところへ いっていいか心配ですの。 明日にでも、それとなく祭主様に訊い てみますの。 GM:祭主様は、ミカさんが何も言わないうちに、ミカさんの両手を取り ます。 「ミカさん、あなた、パトリアートと同行することを了承なさった そうね。 あの娘は、私の教え子なんです。 なんですけど、あの 娘はあの通り、決して愚かな娘では無いんですが、少々そそっか しいというか、おっちょこちょいというか、何も無い所で転ぶと いうか、そういう娘なんで、心配なんです。 でも、あなたがご 一緒してくれるなら安心ですわ。」 ミカ:「わたくしにおまかせくださいですの。」 祭主/GM:「エテルシアに行かれるんでしたら、もう一つお願いしたいことが あるんです。 わたくしの教え子のリーナという娘が、エテルシ ア星王神殿に行っているはずなんです。 星王神殿に行ったら、 この手紙を、リーナに渡してもらいたいんです。 リーナはあな たと同じくらいの年ごろで、ちょっとぼんやりした娘です。 い え、あれでも一応人妻ですから、娘と言うべきではないかもしれ ません。」 ミカ:「承知しましたの。」 GM:ミカさんは、路銀として6金貨渡されます。 それから、エテルシア への通行証も渡されます。 コムトとエテルシアは戦争中ですが、 表向きは停戦してますし、ケランの乙女であれば問題無く通れるで しょう。
GM:ミカさんとパティちゃんは神殿から出てきました。 ミカさんは1ヶ 月ぶりのシャバです。 パティちゃんは1年ぶりになります。 シオス:抜け出していたんじゃないの? GM:規律が厳しいので抜けられない様になっています。 神殿の周囲は 女性の兵に守られていて、外からはもちろん、中から外に出ること もできません。 中では割りと自由にできるんですが。 さて、神殿 を出ると門前町があって、お店が並んでます。 パティは珍しいも のですから、喜んできょろきょろ見てます。 ミカ:「パトリアートさん、はしたないですの。」 パティ/GM:「ごめんなさい、お姉さまぁ。 でも、何て綺麗なのかしら。」 ゴン。 「あ、痛い。」 ミカ:どうしましたの? GM:ぶつかりました。 じろっと男が睨んでます。 鎧を見るに、男はお 城の兵隊の様です。 ミカ:パティちゃんの手をとって引っ張っていきますの。 兵隊/GM:「ちょっとちょっと、姉ちゃん、人にぶつかっておいてそれはねぇ だろう?」 ミカ:「ごきげんよう。」 兵隊/GM:「いや、ごきげんようじゃねぇんだよ。 俺のごきげんは最悪だぜ。 どうしてくれるんだよ。」 ミカ:「可愛い娘に会えたんだからいいじゃありませんの。」 兵隊/GM:「この娘の何処が可愛いんだよ。」 ミカ:「失礼な物言いはお止めなさい。」 兵隊/GM:「失礼かよ。 でもぶつかっておいて謝らないのは失礼じゃないのか よ。」 ミカ:「申し訳ありませんの。」 兵隊/GM:「遅ぇんだよ。」 ミカ:「困りましたの。」 兵隊/GM:「そうだな。 お前にお酌でもしてもらうかな。 来いよ。」 ミカ:「あ〜れ〜ですの。」 GM:さて、シオス君、綺麗で大きな門前町にやってきました。 シオス:「こ、これが町かぁ。」 GM:シオス君は、神殿の門前で絡まれている女性を見つけました。 片 方は20才くらい。 もう片方は髪の毛が枯れ草色で、そばかすがいっ ぱいある丸顔で薮睨みの女の子です。 その2人が恐そうな兄ちゃん に絡まれています。 シオス:えぇっと…どうしよう? アクナ:さ、ヒーローになるチャンスよ。 GM:さて、通りかかりたい人がいれば通りかかってください。 クーラン:時間は何時くらいだ? GM:朝の11時くらいです。 クーラン:…フッ。 そんな時間に起きているはずがない。 スー:荷物運びのバイト中に通りかかる。 GM:船で、何処かから織物を運んできたことにしましょう。 スー:荷物を他の人に渡す。 「すまん、ちょっと知り合いがやっかいごとに巻き込まれてる様だ。」 シオス:なら受け取ってあげよう。 一同笑。 GM:まだ知り合いじゃないですけど。 横にいた少年に渡すんですね? スー:「すまん、ちょっと持っててくれ。」 シオス:「わっ、ととと。」 スー:出ていって 「何やら穏やかじゃないな。」 ミカ:「あら、スーバミレバさん、こんにちは、ですの。」 GM:パティは、よく見えないらしく、じっとスーバミレバを見ています。 スー:「この騒ぎは何だ?」 兵隊/GM:「おいおい、兄ちゃんよぉ、お前がおとしまえつけてくれるのか?」 スー:「何があったんだ?」 兵隊/GM:「こいつらよぉ、俺にぶつかって謝りもしねぇんだ。」 ミカ:「謝りましたの。」 兵隊/GM:「遅ぇんだよ。」 スー:「事情を説明してくれ。」 ミカ:「こちらのパトリアートさんが、この方に体当たりをくらわせまし たの。」 パティ/GM:「え? あ、もしかして、わたしが悪かったの? ごめんなさい。」 一同笑。 パティ/GM:「あ、これ、生きてたんだぁ。 壁じゃなかったのね。」 パティちゃんは兵士の胸板をぱんぱん叩いています。 一同爆笑。 パティ/GM:「で、こっちの人は何? お姉さまのお知り合い? ミカ:「ご紹介しますの。 スーバミレバさん、こちらがパトリアートさ んですの。 パトリアートさん、こちらがスーバミレバさんです の。」 パティ/GM:「よろしくお願いします。 わたしパトリアートです。 パティと呼 んでください。」 スー:何か、調子狂うな。 ミカ:「で、そちらの兵隊さんはお名前は何とおっしゃいますの?」 兵隊/GM:「何和んでるんだ。 俺は怒ってるんだ。」 ミカ:「まぁ、まだ怒ってらっしゃいましたの?」 兵隊/GM:「俺は怒ってるんだぞぉ。 お前らよぉ、俺を無視しやがって。」 スー:「ま、ま、そこらで1杯飲まないか?」 兵隊/GM:「おごってくれるのか? おごってくれるんだったらよぉ、俺も酒 の勢いで忘れてやってもいいけどよ。」 ミカ:「兵隊さんが朝からお酒飲んでよろしいんですの?」 兵隊/GM:「おう、今日は夜勤あけだ。」 スー:「それじゃ、そこの酒場へいこう。」 兵隊/GM:「おう、話しが分るじゃねぇか。 さぁ、行こうぜ。」 スー:ミカに 「あそこの少年が持ってる荷物を、オレの代わりに届けておいてく れ。」 ミカ:「分りましたの。」 シオス:ずっと荷物持ちっぱなしだった。 ミカ:「その荷物、運んで欲しいですの。」 シオス:「何処へ? おいら、この町には来たばかりで何処に何があるか知 らないぞ。」 GM:店の名前は伝票に書いてあるので、看板見ていけば…そうですね、 <交渉>を入るまで振ってください。 ミカ:(コロコロ) 入りましたの。 通行人/GM:「おお、それならあそこの大きな反物問屋だ。」 ミカ:お礼を言って、言われた店に向かいますの。 主人/GM:「いらっしゃいませ。」 ミカ:「お荷物をお届けにあがりましたの。 スーバミレバさんの代理で 来ましたの。」 主人/GM:「スーバミレバさんとはどなたでしょう?」 シオス:「こぉんなにでかい奴。」 主人/GM:「その荷物を見せてください。 どれどれ。 ああ、これは今日届く 予定だった荷ですね。 ご苦労様でした。 まぁ、お茶でもどうぞ。」 ミカ:「ありがとうございますの。」 主人/GM:「坊やは荷運びの手伝いか?」 シオス:「よく分らないうちに荷物を運ぶことになってたんだ。」 主人/GM:「ところで、あなたはケランの乙女じゃありませんか?」 ミカ:「いえ、乙女ではありませんの。 …あ、いえ、ケランの乙女とい うのなら乙女ですの。 あ、いえ、そんなことはどうでもいいこ とですの。」 一同笑。 …フッ。 まったく、この娘は何を言っているのか。 ミカ:「わたくしはケランの神祇官で、ミカ・アレクーと申しますの。」 主人/GM:「では各地を布教されてこられたのでしょうか?」 ミカ:「いえ、今日が旅立ちの日ですの。」 主人/GM:「で、どうしてケランの乙女が荷運びを?」 ミカ:「話せば長いことなんですの。 こちらのパトリアートさんが…。」 パティ/GM:「はぐはぐ。 わたしがどうかしましたぁ?」 ミカ:「パトリアートさんに、兵隊さんが声をかけてきましたの。 どう やら、わたくし達とお話がしたかったみたいなんですの。 ちょっ と立ち話をしていましたら、こちらの荷物を持ったスーバミレバ さんがやってきましたの。 そうしたら、何やら兵隊さんと、ス ーバミレバさんは意気投合したらしく、2人で飲みにいってしま いましたの。」 一同笑。 主人/GM:「今度会ったら、ちゃんと荷物届けてから飲みに行く様に言ってお いてください。 荷物を届けるまでが仕事なんですから。」 ミカ:「お仕事サボるのはいけませんの。」
GM:ミカさんにそんなことを言われてるとはつゆ知らず、スーバミレバ さんは、兵隊にお酒を付き合わされます。 アクナ:今日の不幸な人はスーで決まりね。 GM:スーバミレバさんは、悪酔いせずにすむか、<気圧>を3回振ってく ださい。 スー(コロコロ) 3回目で成功した。 GM:千鳥足、というほどではありませんが、結構酔っぱらいました。 <知覚>と<作業>を今日の間-1しておいてください。 スー:「うー、気持悪い。」 GM:飲み代も払わされたので、30銀貨減らしておいてください。
スー:一段落ついたら、店の方へ行って、荷物が届いてるか確認する。 GM:行ってみると、ミカさん達はお菓子を食べています。 スー:「荷物は届きました?」 主人/GM:「おお、届いてるよ。 駄目じゃないですか、ちゃんと仕事は仕上 げてから飲みにいかないと。」 スー:「ちょ、ちょっと待ってください。 どういう風に話しを聞きまし た?」 主人/GM:「兵隊と意気投合して飲みにいったんでしょう?」 スー:「いえ、あのですね…。」 彼女たちがからまれたところからかくかくしかじかと話す。 GM:主人は、ミカさんの方へ向き直って 「事情はちゃんと説明してくださいよ。」 ミカ:「あら、そうでしたの? それは申し訳ないですの。」
GM:さて、これからどうします? ミカ:ぱくぱく。 GM:あの、どうします? ミカ:「このお菓子、美味しいですの。」 GM:あの…。 ミカ:「はっ。 そういえば、こんなところでお菓子を食べている場合で はありませんんの。 これからわたくし、旅に出ますの。」 パティ/GM:「そうよ、お姉さまぁ。 早く行かないとぉ。」 ミカ:「そうですの。 出発しますの。」 スー:「護衛のご用はございませんか。」 ミカ:ぽん。 「そうですの。 わたくし達だけだと、心細かったですの。」 パティ/GM:「そうよね、お姉さまぁ。 女2人だから、あんな兵隊に絡まれたの よ。」 一同笑。 パティ/GM:「でも、護衛って、お金がかかるのよね?」 スー:「お安くしておきます。」 パティ/GM:「ごめんなさい、わたし文無しなの。」 ミカ:「わたくしが祭主様からお金を預かってますの。」 パティ/GM:「お姉さまのお知り合いなら安心ね。」 ミカ:「それじゃ、出発しますの。」 シオス:まだ食べている。 スー:「おお、さっきは荷物持って貰って悪かったな。」 ミカ:「それでは、ご機嫌よう。」 シオス:う、まずい、このままでは置いていかれてしまう。 スー:そりゃ、たまたま道端で会っただけだからな。 連れていく理由は 無いぞ。 シオス:「何処に行くんだい?」 ミカ:「エテルシアに行きますの。」 シオス:「エテルシアならおいら詳しいから、道案内できるよ。」 パティ/GM:「それは心強いわね。 でもごめんなさい、わたし文無しなの。」 ミカ:「わたくしが祭主様からお金を預かってますの。」 GM:シオスは北エテルシアの出身でしたね。 なら、エテルシアの都も 通ったことはあるでしょう。 それでは、<交渉>を3回振ってみて ください。 シオス:(コロコロ) 01。 悟った。 GM:それは本当にエテルシアの地理を完璧に知っていますね。 シオス:「おう、エテルシアならおいらに任せとけよ。」
GM:エテルシアに向かって街道を北上していくと、夕方頃には宿場町に 着きます。 宿屋は1件だけあります。 ミカ:泊りますの。 主人/GM:「いらっしゃいませ。 お嬢さんがお2人と、男の方がお2人ですね。 大部屋でしたら、1人あたり10銀貨です。」 ミカ:「夕食のお願いしますの。」 主人/GM:「安いのでよければ5銀貨です。 今夜のスペシャル定食なら8銀貨 です。」 ミカ:迷いますの。 主人/GM:「お酒はどうなさいます?」 スー:「…酒は今日はいい。」
GM:さて、まだ登場してない人は何をしていますか? ナリス:宿に泊るお金が無いので、簡易宿泊場で自炊してます。 GM:簡易宿泊場は、キャンプ場の様な感じで、炊事場があってテントを 張れる様にしてあるだけです。 ナリス:捕ってきた獲物を捌いて料理しています。 最近飼い始めた猟犬の 分を作ります。 GM:では皆さん、<知覚>を振ってみてください。 お腹が空いている、 という人は2回振ってください。 スー:成功。 GM:スーバミレバさんは、宿の外から美味しそうな匂いがしてくるのに 気付きました。 スー:「くんくん。 旨そうな匂いだな。」 シオス:「おっちゃん、何きょろきょろしてるんだ?」 スー:「おっちゃんは無いだろ、おっちゃんは。」 GM:スーバミレバさんはまだ19才ですね。 ミカ:わたくしは21才ですの。 スー:「いや、外の方からいい匂いがするな、と思ってな。」 シオス:「そういや、旨そうな匂いだな。 肉焼いてるのかな?」 スー:とりあえず部屋に荷物を置きに行く。
GM:大部屋に荷物を置きにいくと、病院のカーテンの様な感じで、部屋 の一角に真っ黒の緞帳を下ろしてあります。 スー:「こんなことする奴、1人心当たりがある。 …というより1人しかい ないな。」 シオス:「あれってさ、やっぱり天蓋付きのベッドって言うのかな?」 スー:「お前、田舎者だろ? 天蓋見たこと無いのか?」 シオス:「カーテンが降りてるって聞いたことがあるんだけど。」 引っ張ってみる。 GM:引っ張ると、ずるずると落ちてきます。 シオス:「あ。」 クーラン:「…何事だ。 騒がしい。」 シオス:パニックってる。 「あ、えぇっと、これをこうやって…。」 クーラン:「もう良い。」 落ちた布を身に纏う。 GM:クーランが落ちた布を身に纏うと、緞帳だった布は黒いローブにな ります。 スー:背中向けて他人のふり。 シオス:「あれ? どうしたんだい?」 クーラン:「…フッ。 スーバミレバではないか。」 スー:「久しぶりだな。 この宿、個室無いんだな。」 クーラン:「無いものはしかたあるまい。」 スー:「それじゃ、また後で。」 ミカ:「まぁ、クーランさん、お久しぶりですの。」 クーラン:「久しいな。」 ミカ:「わたくし、神祇官になりましたの。」 クーラン:「そうか。」
GM:皆さんが宿の1階で食事をしていると、竪琴を抱えた若者が入ってき ます。 この人は、宿を回っては歌を歌う吟遊詩人です。 吟遊詩人 は、宿の主人に挨拶すると、竪琴を鳴らしつつ歌い始めます。 その吟遊詩人の奏でる歌は、聞き慣れぬ曲調と歌詞を持つ歌であった。 この ときは歌詞の意味は全く分らなかった、 …フッ、だが、その歌が素晴らしいも のであったことは間違いない。 …そうだな、お前にも聞かせたかった。 パティ/GM:「その歌…その歌、わたしの調べてる伝承歌ですわ。」 パティちゃんはいきなりメモを取り始めます。 「この歌、わたし知りませんわ。 もしかしたら新しい歌かもしれ ない。」 アクナ:1人だけ別の世界に入ってるわね。 シオス:後ろからメモを覗き込む。 GM:見慣れない言葉です。 カタカナで英語を書いてある、という感じで、 文字はシュリーウェバ語なんですが、単語の意味は分りません。 ミカ:まるで呪文ですの。 パティ/GM:「こうやって書き留めておけば、後で訳せるわ。」
GM:さて、簡易宿泊場にいるナリスさんには、何処からともなく綺麗な 歌が聞こえてきます。 ナリス:「何処から聞こえてくるんでしょう?」 GM:古株っぽいおじさんが声をかけてきます。 「お前さんもあの吟遊詩人の歌を聞きに来たのか? 俺達よう、今 から宿に歌を聞きにいくんだ。 あれがいいんだよ。 そんじょそ こらじゃ聞けない歌でよう、物悲しいというか、物寂しいという か、何というかぐっと来るんだよ。」 ナリス:犬をつれて一緒に行きます。 ミカ:「あら、ナリスさん、お久しぶりですの。」 ナリス:「えぇっと…あなたは…。」 ポン。 「ああ、ミカさん、お久しぶりです。 友達を紹介します。 猟犬の タロスです。」 ミカ:「はじめまして。 ミカと申しますの。」 タロス/ナリス: 「ワン。」 お手をします。 ミカ:「まぁ、可愛い。」 撫で撫で。 タロス/ナリス: ぺろり。 味見した様です。 ミカ:されるがままにしてますの。 ナリス:ミカを指さして 「これは、食べては駄目。」 シオス:「その犬、人を食うのか?」 クーラン:「…フッ。 確かめてみればよかろう。」 シオスの手をとって犬の前に出す。 タロス/ナリス: 「フン。」 タロスは気に要らなかった様です。 シオス:良かったのか悪かったのか。 「パピィ、お手。」 タロス/ナリス: 「フン。」 ミカ:「こちらの方は、タロスさんとおっしゃいますの。」 シオス:「そうなのか。 犬って皆パピィと言うのかと思っていたよ。 それ じゃ、タロスお手。」 タロス/ナリス: 足を乗せます。 一同笑。 スー:「中々賢い犬だな。」
GM:宿では、吟遊詩人が歌い続けています。 周りの人は皆歌に聞き入 っています。 中には泣いている人もいます。 ミカ:心に響くんですの。 GM:夜も更けた頃、吟遊詩人の歌が終わります。 歌が終わるとパティ ちゃんが詩人を引き留めて何か訊いています。 「いえ、私はヒムカの民ではありません。 この歌は、とある宿で 習ったものです。」 しばらくパティと話した後、詩人は去っていきます。
ナリス:歌が終わったら、いつもの様に罠を仕掛けた後、犬抱いて野宿しま す。 アクナ:私は、野外で野宿してるんだけど。 GM:それでは、夜徘徊する人は、お互い出会えるか<知覚>を振ってく ださい。 アクナ&ナリス&クーラン: 失敗。 GM:それでは会えませんでした。 クーランさんは、何か胸騒ぎがします。 クーラン:…フッ。 またか。
GM:翌朝−とはいっても、まだ日も出てないんですけど−パティちゃんが、 「ミカお姉さまぁ、起きてぇ。」 ミカ:「おはようございますの。」 パティ/GM:「おはよう、お姉さまぁ。 これ見て。 夕べの歌の訳よ。 やっぱ りあの歌、初めて聞いた歌でしたわ。 ヒムカの民の歌はけっこ う勉強してきたんだけど。」 ミカ:ヒムカ…以前説明された様な気がしますの。 GM:パティちゃんは、毎夜毎夜あなたの部屋にやってきてはヒムカの民 の説明をしていました。 「これよ、ほら、お姉さまぁ。 何てドラマチックな歌なの。」 …フッ。 彼女が訳によれば、吟遊詩人の歌はこんな詩だそうだ。 剣の歌 時は至り、宝珠は五人の姿を示す 星に導かれ、月に導かれ 彼等はかの剣を見い出すであろう かつてコントリオの匠に鍛えられ 剣士クラハーンに封じられし 幻の魔を断つ剣 剣守はその任を果たし 再びその目を閉じる 地の底の城もまた 古の闇の中へと還るだろう 剣にかつての力はない 剣そこに還りし時、 古の竃に火は点り、 龍神のもたらす恵みの水と 迷いなき心にて打つ力 かくして剣は目を覚ます それを打つ時、心せよ 汝が名は剣に刻みつけられる 剣のもたらすものは 大いなる力と大いなる災厄 美しき姫の想いは 狂いし王の心を探し 多くの力そこに集う されど、時は未だ至らず 動き始めしばかりなり 剣の元、力は集い、また離れて やがて大いなるものをも動かす それを知る者もまた知らぬ者も 新しき言葉の一つとなり 新しき歌ここに生まれる …フッ。 何処かで聞き覚えがある内容だな。 パティ/GM:「ね? 何てドラマチックなの。」 ミカ:ちょっと青ざめてますの。 クーラン:「…何事だ、騒がしい。」 パティ/GM:「ごめんなさい、お姉さま、わたしちょっと寝るわ。 朝ご飯がで きたら起してね。」 クーラン:「…人を起しておいて自分は寝るか。 それも良かろう。」
ミカ:ナリスさんのところへ行ってかくかくしかじかと説明しますの。 アクナ:「えい、やぁ!」 あたしは近くの山中で朝練してるはず、なんだけど…。 GM:では皆さん、<知覚>を振ってみてください。 ナリス:犬の分も振っていいですか? GM:ではナリスさんは2回振ってください。 タロス/ナリス: 「わんわん。」 犬が気付いたみたいです。 シオス:(コロコロ) わ、悟ってしまった。 GM:ぴんと来ます。 あちらに仲間がいる。 シオス:そっちに走っていく。 GM:山の中で、僧兵の娘が朝練しています。 アクナ:まず犬がやってくるのよね? GM:タロスはアクナさんの手をぺろぺろ舐めます。 美味しい。 朝練の 塩味が利いて美味しい。 アクナ:これこれ。 ナリス:「タロス、餌でも見つけました?」 アクナ:「あれ? ナリスさん。」 シオス:「やっぱり知り合いか?」 GM:シオス君はぴんと来ます。 この人は仲間だ。 ナリス:「えぇっと…。」 アクナ:「忘れたの? アクナよ。」 ナリス:ぽん。 「ああ、久しぶりです。」 アクナ:「相変わらずね。」 ナリス:「1ヶ月も経ったら忘れてしまいましたわ。」 タロスに 「これは食べては駄目。」 アクナ:「これ、あなたの犬?」 シオス:今なら言うことを聞くかもしれない。 「お手。」 タロス/ナリス: 足を乗せます。 GM:タロスにはシオス君は子分と思われてるみたいですね。
ミカ:皆さんが揃ったところで、のことについて相談しますの。 アクナ:流石にこの詩を見たら顔色変えるわ。 「どうして吟遊詩人があの事件を知ってるの?」 ミカ:「あの方は歌詞の内容までは知ってる様ではなかったんですの。」 GM:意味も分らず英語の歌を歌ってる、という感じです。 クーラン:「あの事件の内容を知ってるのは誰だ?」 スー:「事件を起した張本人。」 ミカ:「イブキさん,ミギワちゃん,シルファーさん。」 クーラン:「…フッ。 あの霊姫もだな。」 ミカ:「あとはチャイディさんも何か知ってるかもしれませんの。」 クーラン:「そのそも、この詩は何語だ?」 GM:パティちゃんは、ヒムカの民の言葉だ、と言ってました。 シェリ ーウェバでは、シェリーウェバ語以外の言語はあまり使われていま せん。 ミカ:神聖語や神代語とも違うんですのね。 クーラン:「ヒムカの民とは?」 ミカ:「パトリアートさんが夜な夜なやってきては話してましたの。」 クーラン:「何と?」 ミカ:「忘れましたの。」 ナリス:「この間のことが歌になったのでしたら、この歌は1ヶ月以内に作 られたことになりますわ。」 アクナ:「予言の歌だったかもしれないわ。」 ナリス:「予言だったら、4番もあるかもしれません。」 スー:「あの吟遊詩人をとっつかまえて聞くか。」 GM:吟遊詩人は夕べのうちに何処かへ行ってしまっています。 スー:「なら今寝てるあの子に聞くか。」
GM:朝遅くにパティちゃんが起きてきます。 ミカ:「おはようございますの。」 パティ/GM:「おはよう。 お腹空いた。」 ミカ:パトリアートさんが食べ終わるまで待ってますの。 パティ/GM:「はぐはぐ。 あの、皆に見られてると食べにくいんだけど。」 クーラン:「…フッ。 気にする必要は無い。」 パティ/GM:「あれ? お姉さまぁ、あの方は?」 ミカ:「こちら、僧兵のアクナさんですの。」 パティ/GM:「アクナさんも一緒に行ってくださるの?」 アクナ:「ミカさんとは古い付き合いだし。」 実は全然古くないんだけど。 パティ/GM:「でも、アクナさん、ごめんなさい、わたし文無しなの。」 ミカ:「わたくしが祭主様からお金を預かってますの。」 パティ/GM:「それじゃ、出発ね。」 ミカ:「話しは歩きながらでもできますから、皆さん出発しますの。」 クーラン:「何処へだ? 聞いておらぬぞ。」 シオス:「エテルシアだよ。」 パティ/GM:「あれ? この人もついてくるの? 強そうには見えないし、道案内 なら1人いればいいし。 ま、いっか。 枯れ木も山の賑わいね。」 アクナ:「クーランさんは優秀な術士よ。」
ミカ:歩きながらいろいろミカさんに聞きますの。 スー:「この歌はこれで終わりか?」 パティ/GM:「昨日の詩人が歌ってたのはここまでだったわ。 あとの歌は聞き 覚えがあったから、書かなかったけど、見たかったらここに訳が あるわよ。」 パティが取り出したノートには、様々な物語に纏わる歌が書かれて きます。 クーラン:お堂の屋根を直した、とか? GM:それはありませんね。 「歩きながら読むとぶつかるわよ。」 クーラン:「ヒムカの民とは何だ?」 パティ/GM:「わたしもよく知らないんだけど、何処か遠い所から流れてきた流 浪の民で、出来事を伝承歌として伝えていく、という風習を持つ そうなの。 ヒムカの民は見つけようと思っても見つからないん だけど、その歌は吟遊詩人の間で歌い継がれているの。 ヒムカ の民自体は知らなくても、歌を知っている人は多いわ。 たいて いは意味を知らないで丸暗記してるんだけど。」 スー:「あの吟遊詩人も意味が分らずに歌ってたのか?」 パティ/GM:「分らないって言ってたわ。 だけどあの人、本当にうまかったわ よね。」 スー:「あの吟遊詩人は、いつあの歌を覚えたんだ?」 パティ/GM:「だいたい、1ヶ月くらい前に聞いたそうよ。」 アクナ:「1ヶ月前、ね。」 ミカ:「ちょうど前回のことがあったときですの。」 アクナ:「誰から聞いたの?」 パティ/GM:「旅先の吟遊詩人からだそうよ。 だけど、あの詩人の歌はまだヒ ムカの言葉だったから、かなり作った人に近いと思うわ。 知ら ない言葉を丸暗記して歌ってるから、人から人に伝わるうちに、 言葉がだんだん崩れていくの。 ヒムカの言葉は音がそのまま文 字になってるから、聞き取りやすいんだけど。」 パティちゃんは、文末決定性がどうだの、ヒムカの言葉について講 義をはじめます。 ナリス:寝てますわ。 ミカ:「ナリスさん、歩きながら寝てはいけませんの。」 パティ/GM:「エテルシアへ行くのは、ヒムカの民について調べるためなの。 エテルシアの星王神殿には、ありとあらゆる書物が納められて いるわ。 だから、もしかしたらヒムカの民についての書物もあ るかもしれない。」 ミカ:「まぁ、そうでしたの?」 パティ/GM:「お姉さまぁ、ちゃんと寮のお部屋で説明したじゃない。」 ミカ:「すみませんの。」 クーラン:「ところで、それだけ喋っていて疲れぬか?」 パティ/GM:「疲れるわ。 でも、そんな風に重たい服をずるずる引き摺ってる 方が疲れると思うんだけど。」 クーラン:「…フッ。 それほど重くは無い。」 シオス:「その服、汚れないか?」 クーラン:「心配は無用だ。」
GM:皆さんはエテルシアとの国境にやってきました。 ミカさんは通行 証を持ってますから、問題無く通れますが、他の人は止められるか もしれません。 ミカさんは<交渉>を3回振ってみてください。 ミカ:(コロコロ,コロコロ,コロコロ) 失敗しましたの。 GM:皆さんはエテルシアを目前にして入れません。 ミカさんとパティ ちゃんは認められますが、他の人は怪しい奴と思われたみたいです。 アクナ:「あたしは旅の僧侶よ。 修行のために各地を回ってるの。」 GM:では<交渉>を3回振ってください。 アクナ:わたしは<知恵>も<容姿>も低いんだけど…駄目。 GM:アクナさんは入れて貰えません。 スー:「オレはこの人達の護衛なんだ。 彼女達を無事にエテルシアの首 都まで届けるのが仕事だ。」 GM:そう説得するのなら、<交渉>を5回振ってください。 スー:成功した。 シオス:「おいらはエテルシアの人間だよ。 この人達を道案内するために 帰ってきたんだ。」 GM:エテルシア方言ばりばりで言うわけですね。 では<交渉>を6回振 ってください。 シオス:入った。 GM:シオス君も無事入れました。 「おい、そこのずるずるの男、お前怪しいぞ。」 クーラン:「…フッ。 私は一介の術士に過ぎぬ。」 アクナ:術士っていったら、私は怪しい、って言っているようなものよ。 GM:それは怪しいので、<交渉>を2回です。 クーラン:(コロコロ) …フッ。 アクナ:すると入れないのはあたしだけ? ミカ:「どうしてアクナさんだけ入れないですの? 理由を示して欲しい ですの。」 国境警備人/GM: 「だって、そいつ怪しいし。」 クーラン:「…フッ。 私が入れるのだ。 何故彼女が問題ある?」 国境警備人/GM: 「おお、それは確かにそうだ。 説得力あるな。」 アクナさんも入れてもらえることになった様です。 一同笑。 ミカ:「クーランさん、ナイス説得ですの。」 クーラン:「…フッ。」
GM:国境を越えた後は、特に問題なくエテルシアの首都までやってきま した。 パティちゃんは、宿に荷物を置くとすぐに星王神殿の図書 館に向かいます。 ミカ:「わたくしも星王神殿に手紙を届けに生きますの。」 パティ/GM:「なら、お姉さまぁ、一緒にいきましょう。」 スー:星王神殿なら参拝に行ってこよう。 アクナ:あたしは寺院に行って瞑想でもしてるわ。 クーラン:「…フッ。 図書館か。 行ってみるのも一興かもしれんな。」 シオス:「図書館…。 図書館って、あの文字がずらずらーっとある所だろ?」 パティ/GM:「行きたくないならシオス君はここでお留守番ね。」
GM:星王神殿の奥に図書館があります。 クーランさんはここに見覚え があります。 いつか夢で見たのは、ここじゃないかと思います。 クーラン:あの夢か。 即座に踵を返す。 ミカ:「何処へ行きますの?」 GM:帰るんですか? クーラン:…フッ。 …フッ。 以前、私は妙な夢を見たことがあってな。 その夢で見た光景が、こ の星王神殿の図書館そのものであったのだ。 GM:パティちゃんは紹介状があるので図書館に入れます。 しかし、他 の人は止められます。 「もしもし、紹介状か通行証をお見せください。 ここの書物は、 貴重な書物が多く納められていますので、身分の保証されない方 はお入りになれません。」 ミカ:「この方達は、わたくしの護衛ですの。」 書庫番/GM:「書庫の中で危険なことはありませんから、護衛の方はあちらでお 待ちください。」 ナリス:「動植物に関する本を読みたいのですが、さほど貴重でない本があ りましたら貸してもらえませんか?」 書庫番/GM:「では私が何冊か選んで参りますから、神殿の方でお読みください。」 結構古い本を持ってきます。 ナリス:読み耽ります。 「なるほど、これとこれが当りで、これは外れなんですね。」 ミカ:リーナさんにお手紙を渡しますの。 GM:星王の神祇官が出てきます。 「リーナさんは、確にここにいらっしゃいましたが、1月ほど前に 出発されてしまいました。 10日ほどここに滞在して、いろいろ 調べ物をしていかれたんですが、どうしても行かねばならない所 がある、とかで。」 ミカ:「どちらに行かれましたの?」 神祇官/GM:「行き先は伺っておりません。」 ミカ:「お1人で行かれましたの?」 神祇官/GM:「はい。 ここに来られたときはお連れの方が2人いらっしゃったの ですが。 可愛らしい女の子と逞しい若者です。 その2人は、何 でも北城のシュライン様の近衛兵に志願なさったとかなさらなか ったとか。」 ミカ:「リーナさんとはどんな方なんですの?」 神祇官/GM:「あの方はイステアの貴人なんです。 ケランの女学院をお出にな られて。 あの方も、お育ちはよろしいのに、本人は巡礼のふり をして旅をなさるので、危ないとは私も思うんですが。」 ナリス:「リーナ…どこかで聞いたことがある様な気がしますわ。」 GM:<知覚>を振ってみてください。 成功しました? なら以前拾った 行き倒れの女性がリーナという名だったのを思い出します。 ラン カル革の上にローブ着て、その上マントまで羽織っていたので、暑 気あたりで道ばたに倒れていました。 ナリス:水飲ませたら元気になってましたわ。 GM:拾ったのはコムト領内のイスタ川沿い、イステアとの国境近くです。 ミカ:それなら、元来た道をとんぼ返りですの。
GM:シオス君が宿で寝ていると、クーランさんが帰ってきます。 クーラン:個室だ。 GM:個室なら30銀貨です。 クーラン:…フッ。 窓を塞いで闇を作り出す。 シオス:「あ、帰ってきたのか。」 クーランの部屋に行く。 クーラン:「…何か用か?」 シオス:「何か収穫はあったのか?」 クーラン:「…別に。」 シオス:「じゃ、単に散歩してただけなのか。」
シオス:暇なので皿洗いでもしてる。 GM:皿洗いするなら、<作業>を3回振ってください。 成功したら+10 銀貨、失敗したら-10銀貨です。 シオス:(コロコロ, コロコロ, コロコロ) 失敗。 「シクシク…。 また金が無くなった。」
GM:夕方になりました。 パティちゃんはまだ図書館です。 ミカ:パトリアートさんが出てくるまで待ちますの。 ナリス:わたしは先に宿に帰ります。 スー:護衛としては、パティが出てくるまで待ちたい。 GM:パティちゃんは全然出てきません。
GM:寺院に行ってたアクナさん、<知覚>を振ってみてください。 アクナ:成功。 GM:寺院から帰る途中、人混みの中に、見覚えのある人物を見つけまし た。 ぷわぷわっとしてて、もこもこっとしたおめめくりくりの可 愛い少年です。 ちょこちょこと歩いています。 アクナ:ミギワ? とりあえず追い掛けるわ。 GM:<運動>を振ってください。 アクナ:失敗よ。 GM:見失ってしまいました。 アクナ:…ふぅ。 でもどうして彼がこの町にいるの? 彼がいるってことは イブキもこの町にいるのよね。 彼が向かってる方向には何があるの? GM:エテルシアの町の地理はあまり知らないでしょう? アクナ:そうね。 なら宿に帰って坊やに聞くわ。
GM:宿では、シオス君がシクシク泣いています。 アクナ:「どうしたの?」 GM:シオス君の足下には割れた皿が10枚くらい転がっています。 シオス:「今夜の食事、皿無いかもしれない。」 アクナ:「ところであなた、この町のことは良く知ってるわよね?」 シオス:「それなら任せてくれよ。」 アクナ:「じゃ、ちょっとガイドしてくれないかしら。」 ミギワが行った先のことを聞くわ。 GM:それでは、シオス君、<知覚>を3回振ってください。 シオス:(コロコロ) また悟った。 ミカ:道案内のプロですの。 GM:2回も悟りましたから、特技につけてあげましょう。<地域知識/ エテルシア>としておいてください。 シオス:「エテルシアのことなら任せてくれよ。」 GM:ミギワが行った道の先には、貴族達が住む屋敷があります。 シオ ス君は、ミギワはそちらに行った、と閃きました。
GM:夜になりましたが、パティちゃんはまだ調べ物をするみたいです。 「お姉さまぁ、わたし、今夜はここに泊めていただくから、お姉さ まは先に宿に帰っていてください。」 ミカ:「もう夜も遅いですから、寝た方がいいと思いますの。」 パティ/GM:「こんな素晴らしい書物があるのに、寝てなんていられませんわ。 でもね、でもね、カロリーだけはちゃんと取らないと。」 パティちゃんはポケットからキャンディを出して頬張ります。 ミカ:「それは身体によくありませんわ。」 パティ/GM:「お姉さまぁ、わたしにはあまり時間が無いの。 せっかくこの神 殿にいられるんだから、少しでも書物を読んでおきたいの。」 ミカ:「タイムリミットがありますの?」 ナリス:寿命? パティ/GM:「お姉さまぁ、わたし、お姉さまにちゃんと言ったじゃない。 わ たし、来年には国に帰されちゃうのよ。」 ミカ:「来年まで本を読み続けますの?」 パティ/GM:「本を読んで調べたことを元に、研究を進めたいの。」 ミカ:「寝不足ですと捗りませんの。」 パティ/GM:「大丈夫。 行き帰りの時間が惜しいだけで、ちゃんと寝ますから。」 ミカ:「お腹出して寝ない様にするんですの。」
GM:ミカさんが帰ってきた頃はもう夜も更けています。 アクナ:ミギワを見たことを話すわ。 スー:「ミギワがいるのなら、あの姉ちゃんもいるんだろうな。」 クーラン:「…フッ。 あの羅針盤はどうした?」 ミカ:「ああ、そういえばそんなものがありましたの。 クーランさん、 よく覚えていらっしゃいましたの。」 クーラン:「…フッ。」 ミカ:出してみますの。 GM:くるくる回ってます。 ミカ:「近くにいるみたいですの。」
GM:クーランさんはまた例によって夜徘徊するんですか? クーラン:…フッ。 GM:夜の道を歩いてると、ふと図書館で見た光景が浮かびます。 クーラン:そうか。 ならば図書館の方へ行ってみる。 GM:神殿には常夜灯が着けてありますが、門は閉ってます。 門の横に は、門番をしてる神祇官がいます。 「何かご用ですか?」 クーラン:「ただの散歩だ。」 図書館の方で、騒ぎが起っている様子は無いな? GM:シーンとしています。 クーラン:ならば帰るとしよう。
GM:明くる朝の夜明け頃、ダダダダダダダ。 「お姉さまぁ、行くわよ〜。」 女性陣は叩き起されます。 男性陣も、隣の部屋ですから目が覚め るでしょう。 スー:隣の部屋へ行く。 「何だ、朝っぱらから五月蝿いぞ。」 パティ/GM:「だって、これが五月蝿くせずにいられないわ。」 クーラン:「…フッ。 安らぎが足りぬ様だな。」 パティ/GM:「さぁ、お姉さまぁ、行きましょう。 早く行かないと時間が無い のよ。」 ミカ:「何処へ行かれるんですの?」 パティ/GM:「まず、あの詩人の歌なんだけど−あ、タイトル無いと紛らわしい から、“剣の歌”ってつけたけど、これでいいわよね。 この剣 の歌なんだけど、どの文献にも載ってないのよ。」 アクナ:そりゃそうよね。 パティ/GM:「わたし、載ってない歌に出会ったのは初めてなの。 それでね、 ヒムカの民は、歌にして歴史を伝えるから、あったことを歌にし て、次々と歌を作ってたの。 ところが、今から50年くらい前に、 ぷっつり新しい歌が作られなくなったの。 だから、この歌はこ こ50年で作られた唯一の歌なの。 この出来事がいつあったのか は分らないんだけど。」 ナリス:「1ヶ月前ですわ。」 パティ/GM:「何で知ってるの? ね、ね、どうしてヒムカの民の歌を知ってる の?」 アクナ:「世の中には知らない方がいいこともあるのよ。」 パティ/GM:「そんなこと言わないで教えてちょうだい。」 スー:「あの吟遊詩人が聞いたのは1ヶ月前なんだろ?」 パティ/GM:「それはそうだけど、それだけでは1ヶ月前とは断定できないわ。」 ナリス:「だって事件が起きたのは1ヶ月前ですもの。」 パティ/GM:「ちょっと待って、事件が起ったってのはどういうこと?」 アクナ:「だから、世の中には知らない方がいいこともあるのよ。」 パティ/GM:「いいえ、知りたいわ。 教えて、アクナさん。 1ヶ月前にこの事 件が起きたって、そんな話しは聞かないわ。」 アクナ:「見える事件は起きてないわ。 詩に書いてあったでしょ?」 ミカ:「“時は未だ至らず”ですの。」 アクナ:「ちょっと待って。 ここじゃまずいわ。 場所変えるわよ。」
そして私達は星王神殿の一室へとやってきた。 まったく、面倒なことだな。 GM:パティちゃんにはどう説明します? ナリス:説明する際、わたし達以外の人間については名前は伏せておきます わ。 パティ/GM:「じゃぁ、お姉さま達がこの力なの? それじゃ、お姉さま達って、 伝承歌に歌われる様なすごい人達なの?」 お目々きらきらで尊敬の眼差しです。 クーラン:「…フッ。 歌くらい誰でも作れよう。」 パティ/GM:「ただの歌じゃなくて、ヒムカの民の歌なの。」 ミカ:「50年前から作られていないのは理由があるんですの?」 パティ/GM:「やっぱりヒムカの民に会うしかないわよね。 そう思うでしょ、 お姉さまぁ。 それなのよ、わたしが言いたかったのは。 5月に、 ヒムカの民の星祭りがあるのよ。 ねぇ、お姉さまぁ、お姉さま も行きたいわよね?」 ミカ:「えぇっと…。」 パティ/GM:「お姉さまぁ、お寂し山ってご存じ? ええ、地図は持ってきたわ。」 バン。 「エテルシアがここ、で、この東にあるのがお寂し山。 この山へ 行く途中に彼らの聖地があるらしいの。 そこで5月のある期間だ け、星祭りってのが行われるらしいの。 今行かないと、彼らは また流浪の民に戻ってしまうわ。 だから、お姉さまぁ、今すぐ 行きましょう。」 アクナ:「行くのはいいけど、イブキはどうする?」 ナリス:「放っておいてもいいと思いますわ。 この状況でイブキさん達を 見つけてもどうにもなりませんわ。 それに、イブキさん達がヒ ムカの民と関係あるのなら、行ってみれば 『あたしがヒムカの民だったのよ。 わっはっは。』 って言って出てくるかもしれませんわ。」 一同笑。 スー:「で、何処へ行けばいいんだ? お寂し山と言っても広いぞ。」 パティ/GM:「それなんだけど、詳しい場所はどの地図にも載っていないの。 彼らに地図を描く習慣が無くて、ただ歌があるだけなの。」 …フッ。 これがその歌、とやらだそうだ。   天の海に雲の波立ち月の船星の林に漕ぎ隠る見ゆ ところで、お前はこの歌は知っていたか? この歌は、万葉集とかいう何処か の歌集から持ってきたもの、ということだ。 パティ/GM:「“天の海に雲の波立ち”ってあるでしょ? これって今頃のこと なの。 波雲って呼ばれる雲が、今頃に出るの。」 ミカ:ところで、シュリーウェバに銀河ってありますの? GM:星座等は違いますが、銀河はあります。 クーラン:“星の林”と呼ばれる星座はあるか? GM:その様な星座は無いはずです。 シオス:「モンスター…関係ないよな。」 クーラン:「…フッ。 お前はモンスターの林を見たいのか?」 シオス:モンスターの林…恐い考えになってしまった。 ミカ:月齢は今どれくらいですの? GM:今夜が三日月くらいになります。 ミカ:「月の船って、三日月ですの?」 パティ/GM:「そうだとすると、なおさら今すぐ行かないといけないわ。 月の 船が三日月なら、時期は今、三日月は宵のうちしか出ないから、 星祭りが終わるまでに行こうと思ったら、一刻も早く行かないと いけないわ。」 シオス:「星の林ってのは、地上にあるものだと思うよ。」 パティ/GM:「相談は歩きながらでもできるわ。」 シオス:「お寂し山まで行くのか? おいら、近くになら行ったことあるけ ど、山の中まで知らないぞ。」 パティ/GM:「月や星があるってことは、夜じゃないと見つからないんじゃない かしら。 ということは、昼の間は休んで、夜進むまないといけ ないと思うの。 シオス:「色んな事知ってるな。」 パティ/GM:「だってわたし、これを調べるために、3年間の猶予を貰って、ケ ラン女学院に入学したのよ。 もう来年の秋には、家に帰らない といけないの。 だから、あまり時間が無いの。 さぁ、行きまし ょう。」
GM:お寂し山に続く東の街道は寂れていて、辺りは荒れ果てた鬱蒼とし た森になっています。 皆さんは昼間休んで夜進むことになります。 クーラン:…フッ。 夜道を歩くのはいつものことだ。 GM:では夜が得意なクーランさん、<知覚>を3回振ってみて下さい。 クーラン:…フッ。成功だ。 GM:明け方頃、クーランさんは、道が北東と南東の2つに分かれてるの に気付きました。 道といっても、ほとんど踏み分け道です。 シオス:「どっちだったっけな。」 日はどちらから昇ってくる? GM:道と道の間、どちらかというと右の道寄りから昇ってきます。 アクナ:左右の道の先には何かある? GM:左の道は登りになっていて、小高い丘に続いています。 右の道は、 鬱蒼とした森の中に続いています。 ミカ:羅針盤を見ますの。 GM:針は後ろ、西を指しています。
パティ/GM:「今日はここで夜まで休みましょう。」 なんだかんだ言ってパティは2晩徹夜してますので、あっという間 にすっかり寝入ってます。 ナリス:罠を仕掛けてから寝ますわ。 GM:1匹兎がかかりました。 アクナ:見張りに立ってるわ。 スー:適当な時間になったら交代しよう。 ナリス:なら3番目に見張りに立ちます。 GM:ナリスさんが見張りをしていると、後方から、ガサガサと人が近付 いてくる音がします。 ナリス:「もしもし。」 GM:ピタッ、と音は止まります。 しばらくすると、音は皆さんを迂回し て、右手の森の方に逃げていきます。 ナリス:なら放っておきますわ。 GM:睡眠中のアクナさんは、音が近付いてきたとき、恐い夢を見ます。 アクナ:<魔感素養>に反応したってこと? GM:夕方になると皆起きてきました。 ナリス:先ほどの事を皆に話しておきます。 アクナ:「右には行きたくないわ。嫌な感じがするの。」 スー:オレの<吉兆感>はどう感じる? GM:左の道の方が良さそうです。 スー:「オレも左の方がいいと思う。」 ミカ:では左の道に行きますの。
GM:先頭を行くクーランさん、また<知覚>を3回振って下さい。 クーラン:成功だ。 GM:曲がりくねった道に沿って山の斜面を上がっていくと、やがて山脈 が見えてきます。 前方には大きな山が2つありますが、その山の間 から月が浮かんできます。 はっと気が付くと、山の林を透けて、星 がキラキラ輝いています。 フッ。 それは幻想的で、とても美しい情景であった。 …そうだな、お前にもあの情景は見せたかった。 アクナ:あれ? 三日月よね? なら、月が見えるのは西の空よね。 あたし 達は東に向かっていたはずだけど。 GM:いえ、皆さんは山をぐるっと回ってきたんです。 クーラン:つまり、今は西に向かっているというわけか。 ミカ:道を進みますの。 GM:パティちゃんはわき目も振らずすたすたと歩いています。 クーラン:「…フッ。 そんなに急ぐこともあるまい。 足下を見ぬと危険だぞ。」 パティ/GM:「大丈夫よ。」
そしてさらに進んでいくと、何処からか歌声が聞こえてきた。 それは、寂し げで胸を打つ不思議な旋律であった。 何人かが唱和してる様であったな。 歌声 は決して大きくはないが、よく響いていた。 やがて、私達は林の中にポッカリと開けた広場に出てきた。 その広場には、 散らばる様にして、手に手に小さな楽器を持って歌を歌っている者達がいた。 ざっと見たところ20人くらいであったな。 GM:「ようこそ、我らの星祭りへ。」 吟遊詩人風の衣を着た青年が声をかけてきます。 「我らが聖地に人が来られるのは久しぶりです。 どうぞごゆるり と。」 ミカ:「このお祭りはどういうお祭りですの?」 ヒムカの民/GM: 「これは我らの故郷に伝わる星を祭る祭りです。 こうして星の美 しい夜にこの地に集いて歌を歌うのが、我らの年に一度の楽しみ なのです。」 ナリス:「ここに、この歌を作られた方はいらっしゃいます?」 剣の歌を見せます。 ヒムカの民/GM: 「はて、これは我らには覚えの無い歌。」 ナリス:かくかくしかじかとここに来た経緯を説明します。 ヒムカの民/GM: 「では、あなた方も、我らに関わりが無いわけでは無いのですね。」 アクナ:「イブキさんにミギワさんという方をご存じないかしら?」 ヒムカの民/GM: 「そういう名前の方がいらっしゃるのですか?」 アクナ:「その“剣の歌”で関わったの。」 ヒムカの民/GM: 「その方達はどちらに?」 アクナ:「それはあたし達にも分らないわ。」 ミカ:「あの、一つ訊きたいことがあるんですの。」 ヒムカの民/GM: 「何でしょう?」 ミカ:「皆さん、ヒムカの民ですの?」 ヒムカの民/GM: 「我らは、ヒムカの民の最後の生き残りです。」 ミカ:「まぁ、そうでしたの。 驚きましたの。 パトリシアさん、この方 達がパトリシアさんの探していたヒムカの民ですの。」 アクナ:「い、今頃分ったのね。」 ヒムカの民/GM: 「我らはシュリーウェバの民ではありません。 何処か遠い所から、 海を渡ってきたそうです。 しかし、我らにも自分達の故郷が何 処なのか分りません。 我らが歌うあの言葉は、我らの先祖から 伝わったものです。」 ミカ:シュリーウェバの人と、肉体的な差はありますの? GM:何となく華奢な感じがしますが、特に差は無い様です。 ミカ:何処の亜神様の領地から来られましたの? アクナ:少なくとも法王じゃないわよね。 ヒムカの民/GM: 「我らは、普段は吟遊詩人や占い師をしています。 そして、こう やって年に一度、ここに集まります。 しかし、その仲間も次第 に少なくなってきました。」 ナリス:目覚める剣のときに会った、占い師のお婆さんのことを訊いてみま すわ。 GM:<知覚>を振ってみてください。 ナリス:(コロコロ) 悟ってしまいましたわ。 GM:おお、あそこにいるのはあのぼったくりお婆さんです。 声量のあ る迫力ある声で歌っています。 「その者青き衣を纏い〜。」 ミカ:「お久しぶりですの。」 GM:お婆さんは軽く会釈して歌い続けます。 ミカ:聞いてますの。 GM:すると、パティちゃんが 「この歌を知りませんか?」 といきなり歌い始めます。 物凄く上手に歌ってます。 アクナ:特技で<歌唱>を取ったのね。 GM:パティちゃんが歌っているのは、ヒムカの民の歌です。 しばらく 歌い続けると、パティちゃんは突然ふっと歌を止めてしまいます。 「この歌の続きをわたしは探しているんです。」 「その歌は、何処で教えて貰いました?」 「わたしの曾お祖父さんが作った歌です。 わたしはこの歌を子守 唄として聞いてきました。」 ミカ:「どんな意味の歌ですの?」 …フッ。 一応、娘が歌った歌の訳を紹介しておこうか。 ナムは風の平原の羊飼いの子だった。 歩くよりも早く馬に乗り、 どこまでも続く平原を毎日駆け回って大きくなった。 ナムが十才になった風祭の日。 勇者クラハーンとナムは出会った。 クラハーンは一目でナムを気に入り、 勇者の剣を継ぐ者として、ナムを息子に貰い受けた。 ナムはクラハーンについて剣を学び、 戦いを繰り返して人々を守った。 だが、クラハーンの剣は、ナムには受け継がれなかった。 パティ/GM:「この歌の続きが知りたいの。」 スー:「その歌、“剣の歌”に続いたりはしないか?」 パティ/GM:「ここに出てくるクラハーン剣というのは、“剣の歌”の剣と同 じ物なの?」 シオス:「“剣の歌”でも、クラハーンがどうのこうの言ってたじゃないか。」 パティ/GM:「そうだったわ。 この歌にもクラハーンは出てきたんだったわ。」 スー:「じゃ、やっぱり2つの歌は何か関係があるんじゃないか?」 ヒムカの民/GM: 「この2つの歌は、同一の歌詠みの作ではありませんね。」 アクナ:「古い方の歌は何か知らない?」 占い師/GM:「占ってやろうか? 1金貨じゃぞ。 まぁよい、今夜は祭りじゃし、 大サービスじゃ。 ときにそこの娘、お前さん名は何と言ったか の?」 ミカ:「パトリアートさんですの。」 占い師/GM:「ほう、そなたもパトリアートと言うのか。」 アクナ:『わしもパトリアートじゃ』って? 占い師/GM:「お前さんの曾祖母さんもパトリアートという名じゃろ? お前さ んの曾祖父さんはヒムカの民だったんじゃ。 お前さんの曾祖父 さんは稀代の歌詠みと言われた方でのう、お前さんは…お前さん は…。」 ミカ:「どうしましたの?」 占い師/GM:「はて、何を言おうとしていたのか。 年を取ると忘れっぽくなっ ていかんのう。 そうそう、稀代の歌詠みだったんじゃ。 ところ が、あの方−シロガネ殿と言われたか−が去ってから、新しい歌 詠みが出なくなってのう。 シロガネ殿以来、歌詠みは跡絶えて おるのじゃ。」 アクナ:「じゃ、この“剣の歌”は?」 占い師/GM:「わしもどうしてこの歌が出てきたのか不思議でしかたがない。 じゃが、これは明らかに我らの歌じゃ。 しかし、我らの民で無 いものが、どうやってこの歌を作ったのか。」 ナリス:「曾お祖父さんに隠し子でもいたのかもしれませんわ。」 パティ/GM:「曾お祖父さんと曾お祖母さんは大恋愛だったそうよ。 隠し子な んているわけないわ。」 アクナ:「そんなの分らないわよ。」 占い師/GM:「歌詠みは、直系しかなれんのじゃ。」 ナリス:「ということはじり貧になりますわ。」 占い師/GM:「パトリアートの曾祖母さんのパトリアートはヒムカの民では無い。 じゃから大騒ぎになったんじゃ。 婆が花の様な娘だった頃のこ とじゃのう。 歌詠みはの、ヒムカの民以外と恋をするのはご法 度だったんじゃ。 シロガネ殿はそれを無理やり押しきったから のう、ヒムカの民をあげての大騒ぎになったんじゃ。 あのとき は、シロガネ殿を庇ったばっかりに、姫君まで追放されてしまっ てのう。 それ以来、我らは姫君を失い、歌詠みを失い、衰退す る一方なのじゃ。」 アクナ:「姫?」 ナリス:「お婆さん、その姫のことを占ってください。」 占い師/GM:「占うのか?」 お婆さんは石を取り出して占いを始めます。 「こ、これはいったい…。」 その瞬間、石が星の様に輝きます。 「おお、何ということじゃ…。 姫君が、姫君が復活しておられる のか。」 アクナ:「復活? 姫君って、復活する様な代物なの?」 ミカ:「姫君の名前を聞きたいですの。」 占い師/GM:「カガホ姫じゃ。 …そうか、この歌に歌われておるナムが姫君を 守っておるか。 しかし、姫君はご自分がどういう者なのか分っ ておられぬ様じゃ。」 スー:何か嫌な予感がしてきたな。 「姫の名前は今何という?」 占い師/GM:「そこまでは分らんのう。」 アクナ:「いいわよ、何となく予想はつくから。 その“剣の歌”を作った のは、姫なんでしょ?」 占い師/GM:「うむ。」 アクナ:「…聞かなかったことにしたいわね。」 ナリス:「最初から分ってたことですわ。 何らかの魔法的な手段を使わな い限り、あの“剣の歌”を作れるのはその場にいた人間だけです わ。」 GM:「そこの娘よ、そなた、本当の名はその名じゃないじゃろう?」 「わたしには曾お祖父さんから伝えられた名前があるんです。」 クーラン:…フッ。 しっぽの名前という奴か。 GM:「わたしの名はカレノといいます。」 「そうか、カレノか。 そなたのその髪は枯れ草の色、そなたのそ の瞳は緑の野の色。 新しい命を育む緑じゃ。 そなたの名は、復 活を表わしておる。 パトリアート、いや、カレノよ、新しい歌 詠みには、そなたがなるのじゃ。」 パティちゃんはきょとんとしています。 「何事ものう、糸はのう、絡みおうてのう、力は一つに呼び寄せら れる。そなた達はのう、一つの地へと導かれる一つ一つの星じゃ。」 ナリス:ちょきちょき。 シオス:あ、糸切ってる。 占い師/GM:「おおこれはめでたいのう。 我らの滅びもここで止るか。」 ミカ:「パトリアートさん、これからどうしますの? GM:パティちゃんはまだ呆然としています。 「わたしは…星王神殿で、もう少し学びたいと思います。」
…フッ。 そして星祭りの夜は更けていった。 ヒムカの民達は、朝になると三々五々散っていった。 占い師/GM:「それじゃ、またの。」 ミカ:「さようならですの。 もしかしたら、今生の別れになるかもしれ ませんの。」 占い師/GM:「何縁起でも無いことを言っておるのじゃ。」 アクナ:あたしの場合は、本当に今生の別れになるかもしれないわ。 あた しの寿命はあと4年だから。 GM:アクナさん、D100を振ってください。 アクナ:58。 GM:アクナさんの寿命は58才まで延びました。 アクナ:え? どういうこと? GM:さぁ? アクナ:延びたからいいけど、縮んだら大変よね。 GM:シオス君は、年齢による能力値へのペナルティが消えます。 全能 力値を+2してください。 アクナ:全部で16点も上がったってことだから、何回分の成長になるのかし ら。 クーラン:本来の値に戻っただけだがな。 …フッ。 何故だか知らぬが、聖地を訪れた私達は、皆何らか力を得ていた。 順に得た力を言っておこうか。 アクナ:寿命が延びる。 シオス:年齢による能力値へのペナルティが無くなる。 ナリス:<植物知識>の特技を得る。 スー:“フレアを探せ”という天啓を得る。 ミカ:《抵抗治癒》の呪文を得る。 …フッ。 そして私は、何故だか知らぬがヒムカの民の言葉を理解できる様に なっていた。 もっとも、意味が分るだけで歌えるわけではないのだがな。
ここまでがその歌についての顛末だ。 中々貴重な体験であったな。 …フッ。 もうこんな時間か。 今日は、まあ、楽しませてもらった。 感謝するぞ。 パティ/GM:「皆さん、今回はありがとう。 それで報酬なんだけど、ごめんな さい、わたし文無しなの。」 ミカ:「わたくしが祭主様からお金を預かってますの。」
剣の歌 1999/9/25 RPG-ML関西オフラインミーティングにて収録


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