ハイパーT&Tリプレイ

指名手配


キャラクター
  ヴォン
    将来の賢者を夢見る人間の3レヴェル魔術師。 20歳の青年。
    ケオヅを拾ってしまったのが彼の不幸。
  ケオヅ・ガクラール
    家を飛び出して来た人間の3レヴェル戦士。 18歳の青年。
    幸せな奴であったが“幸せのペンダント”を装備しますますしあわせ〜に。
  フィリスターサス
    エルフの4レヴェル怪盗。 女と見紛うばかりの美少年。
    何でも出来る優等生だが重度のシスコン。

         GM:今回はローンカイラスのバネスの街から始まる。 一緒にいるのは君達
            3人とアークトゥルス,ジョージ・エリオットだ。

     フィル:姉さんは? クリスターラ姉さんは何処へ行ったんですか?

         GM:クリスならアクアリスと一緒にエルフの森へ行っている。

     フィル:ああ、そういえば聖地ではエルフの聖酒ができる時期ですね。アクア
            さんと一緒なら心配ないでしょう。

ジョージ/GM:「はっはっは。 エルフの聖地、というのがあるのかね?」

     フィル:「ええ、そこではこの時期には聖なるお酒ができるんです。」

ジョージ/GM:「そこの地図を描かせてもらえんか?」

     フィル:「人間に教えるわけにはいかないんです。」

ジョージ/GM:「そこを何とか。 おお、そうだ。 教えてくれたら君がかねてから
              欲しがっていたレイピアとマンゴーシュのセット、“スティンガ
              ー”を用意しよう。」

     フィル:「すみません、教えるわけにはいかないんです。」

ジョージ/GM:「教えてくれなくてもかまわんぞ。 君は聖地に行く。 その後を私
              が勝手にじぃぴぃえすを持ってついていくだけだ。」

     フィル:「地図描く所なら他にもいっぱいあるじゃないですか。 ティプト
              ラの地図だってまだほとんどできてないでしょう?」

ジョージ/GM:「ティプトラ? おお、そうだ。 秘境と呼ばれ恐れられるティプト
              ラの地がこのジョージ・エリオットを待っていたのであった。
              はっはっは。 ジョージ・エリオットは秘境ティプトラの地図を
              描くのだ!」

         GM:フィル、君が面白い情報が無いかと盗賊ギルドに行ってみると、掲
            示板に指名手配書が貼ってある。

  手配書にはアークトゥルスの似顔絵が大きく描かれ、『アークトゥルス 捕ら
えた者には賞金5000金貨 生死は問わない エリオット侯爵』と書れていました。
また、共に行動してると思われる『仮面のシーフ』や『着ぐるみエルフ』などの
情報も掲載されていました。

     フィル:エリオット侯爵? ギルド員に聞いてみます。
            「この手配書は?」

ギルド員/GM:「10日ほど前に侯爵領から使いが来て、貼ってくれと頼まれたんだ。」

     フィル:「で、何故手配されたんですか?」

ギルド員/GM:「侯爵領内を荒し回ってるらしい。 用水路の堤を壊したりだとか、
              追い剥ぎをしたりだとか。」

     フィル:「1人でやってるんですか?」

ギルド員/GM:「ああ、やってるのはこの似顔絵の男だけらしい。 その下の奴ら
              はその男と一緒にいたことがある者達ということだ。 ところで、
              その『仮面のシーフ』って君のことじゃないのかね?」

     フィル:「顔隠してるシーフなんていっぱいいますよ。

ギルド員/GM:「たしかにいるな。」

     フィル:「ところで、この手配書、書き換えてもらえません?」

ギルド員/GM:「それはできんよ。 張出し料としていくらかもらってるからね。」

     フィル:「全部書き換えなくていいんです。 この『杖2本持った呪術師』と
              『仮面のシーフ』だけでいいから消してください。」
            と言って金貨100枚置きましょう。

  一同笑。

ギルド員/GM:「それくらいならいいだろう。 うちのギルドの管轄内ではその2人
              に関しては伏せておこう。」

     フィル:これで姉さんの身は安全ですね。 良かった良かった。 宿に戻ると
            しましょう。

     ヴォン:それでいいのか?

     フィル:姉さんさえ無事なら何も問題ありません。

  アーク/GM:「けっけっけ。 何かおもろいことあった?」

     フィル:「アークさん、あなた最近何してました?」

  アーク/GM:「何って、ずっと一緒におったやんか。」

     フィル:「こんな張り紙が張り出されてるんですが。」

  アーク/GM:「何や? 身に覚え無いで。」

     フィル:「幸せのペンダント、してませんか?」

  一同笑。

  アーク/GM:「してへんしてへん。」

     フィル:「本当に覚え無いんですか? 追い剥ぎやったとか、子供のお菓子
              取り上げたとか、女湯覗いたとか。」

  一同笑。

     ケオヅ:「エリオット侯爵? 何処かで聞いた様な…。」

     フィル:「幸せのペンダント外したら思い出せますよ。」

     ケオヅ:「で、こいつらを捕まえればいいんだな。」

     フィル:「出頭するつもりですか?」

     ヴォン:「俺達はしらばっくれればすむぞ。」

     フィル:「確かに、絵まで描かれてるのはアークさんだけですからね。」

  アーク/GM:「似顔絵入りか。 けっけっけ。 わたしもえろなったもんや。」

     フィル:「それにしてもこの絵、よく描かれてますね。 しっかり髪の毛立
              ってますし。」

  アーク/GM:「絵やったらわたしの方がうまいで。 ほら。」

     フィル:「だから絵描いてどうするんです。」

         GM:そうしてると高笑いが聞こえてくる。
            「はっはっは。」

     ケオヅ:「何? 何処だ何処だ!?」

         GM:入り口に逆光に浮かぶシルエットが。

     ケオヅ:「お前は誰だ!?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 私がジョージ・エリオットだ!」

     ケオヅ:「ジョージ・エリオット? 聞いたことあるな。」

     フィル:「はいはい、幸せのペンダント外したら思い出せますからね。」

ジョージ/GM:「はっはっは、私を呼んだかね?」

     フィル:「妙な張り紙が回ってきたんですよ。 これなんですが。」

ジョージ/GM:「何? ふむ、私の父が手配した様だな。」

     フィル:「あたなのことも書いてありまっすよ。 ほら、『高笑いする金髪
              男』って。」

ジョージ/GM:「うん? いかんな、ちゃんと名前を書いてくれなくては。 私はジ
              ョージ・エリオットだ!」

     フィル:「手配書に名前書いてどうするんです。 で、これについて何かご
              存じありません?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 私はこのところずっと諸君らと一緒にいたではな
              いか。 もちろん何も知らんぞ!」

     フィル:「知らないこと自慢してどうするです。」

     ヴォン:「この侯爵とやらも息子の言うことなら信じるだろう。 侯爵に会
              って俺達にはアリバイがあることを納得させよう。」

ジョージ/GM:「父に会うのかね? はっはっは、そうだな、久しぶりに父や兄に
              会うのもいいだろう。」

     フィル:「では侯爵領に行きましょう。」

     フィル:「行くのなら途中の行程では変装していった方がいいかもしれませ
              んね。 アークさん、その髪型、変えません?」

  アーク/GM:「けっけっけ。 これはわたしのトレードマークやで。」

     フィル:「その逆立てた赤毛って、目立ち過ぎるんですよ。 ここは我慢し
              てください。」

  アーク/GM:「しゃあないなぁ。」

     フィル:「では変化の棒よ、ブラシになれ。」
            アークさんの髪を七三分けにしましょう。

  一同笑。

     フィル:「いっそのこと剃ってしまう、という手もあるんですけどね。」

  アーク/GM:「嫌や。 髪の毛はわたしのトレードマークなんや。」

     フィル:「馬車を仕立てて、目立つ人は中に入ってもらいましょう。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 私が馬車を用意してやろう。」

  エリオット領はローンカイラスの北東、ティプトラとの国境近くにあります。
  翌日。 一行は馬車でエリオット領に向かって出発します。

         GM:ジョージが用意したのは真っ赤な馬車だ。

  一同笑。

ジョージ/GM:「はっはっは。 ゆうべ1晩かけて色を塗らせたのだ。」

     ケオヅ:「派手な馬車だな。」

     ヴォン:まさかと思うが、でっかく“ジョージ・エリオット”とか書いてな
            いだろうな?

         GM:“譲治襟夫参上! 世露死苦!”と書いてある。

     フィル:「…まぁ、まさか手配されてるのがこんな派手なのに乗ってるとは
              誰も思わないでしょう。」

  ジョージの高笑いとともに馬車は街道を北に走っていきます。

     フィル:「みんな道を開けてくれますね。 この分なら早く着きそうです。」

         GM:「はっはっは。」
            「けっけっけ。」

     フィル:耳栓しておきます。

  一行は北に進み、アルディバラの町までやってきます。

     フィル:盗賊ギルドに寄って手配の状況を確かめておきます。

         GM:フィルとクリスに関する記述は消されている。

     フィル:流石盗賊ギルド。 手を回すのが早いですね。

ギルド員/GM:「おう、兄ちゃん…か姉ちゃんか知らないが、何か知りたいのかい?」

     フィル:「この手配書に関して何かあります?」

ギルド員/GM:「うん? その関係者か?」

     フィル:「いえ、金貨5000枚もの賞金首なんてどんな奴かと思いまして。」

ギルド員/GM:「それなぁ、張り紙をしたのはいいんだが、その手数料がまだ払い
              込まれてないんだよ。」

     フィル:「手数料がまだ? 手数料も払わない相手ならこの賞金ってのもあ
              てになりそうにありませんね?」

ギルド員/GM:「手形で貰ったんだが、換金できないんだよ。」

  一同笑。

     フィル:「侯爵の出した手形なのに?」

ギルド員/GM:「金回りはいいはずなんだが、あの侯爵は結構ルーズなところがあ
              ってなぁ。 前も手形の換金が1ヶ月遅れたことがあったな。」

     フィル:お父さんも時間感覚エルフ並なんですね。

ギルド員/GM:「遅れても貰えなかったことは無いんだがな。 前は倍額払ってく
              れたし、1ヶ月で倍になるのならうちとしてはかまわんのでな。」

     フィル:「どんな人なんですか?」

ギルド員/GM:「いつも高笑いしてるそうだ。」

  一同爆笑。

ギルド員/GM:「だが最近領内がごたごたしてるという噂もあるな。」

     フィル:「ごたごた? 跡継ぎ問題とかですか?」

ギルド員/GM:「ああ。 現領主の長男のウェールズ卿が失踪したとかな。 何か
              大失敗したとかいう噂だが、詳しいことは不明だ。」

     フィル:「この賞金首に関しては何か情報ありませんか?」

ギルド員/GM:「最近やることが酷くなってるらしいなぁ。 放火とか追い剥ぎとか。」

     フィル:「そうですか。 どうも。」
            皆のところに戻りましょう。

     フィル:「〜というわけで放火だの追い剥ぎだの暴れまわってるらしいです
              よ。」

  アーク/GM:「冤罪や。」

     フィル:「もしかするとソウル=ラグ=カースの作ったアークさんのコピー
              かもしれませんね。」

     ヴォン:「またあんなのが大量に出てくるのか? たまらんな。」

     フィル:「そういえばあの量産型アークさんを1体取っておけば良かったで
              すね。 そうすればこれが手配犯です、と言って差し出せました。」

  一同笑。

     ケオヅ:「あのアークはたくさんいたよな? 手配犯2人連れていけば2倍、
              たくさんいればたくさん倍貰えるな。」

     ヴォン:「2人めを持っていった時点で怪しまれるだけだろうが。」

     フィル:「ところで、ジョージさん、お兄さんはウェールズとおっしゃるん
              ですよね? 何か失敗して失踪したらしいですよ。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 兄は私以上に声が大きいからな。 そういうことも
              あるだろう。」

     フィル:「失敗するのと、声が大きいのと関係あるんですか?」

ジョージ/GM:「隠密行動中に、敵に聞こえる様に高笑いしてしまったりとかだ。」

     フィル:「どうして隠密行動中に高笑いするんですか。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 それは兄が兄だからだ!」

     フィル:「…お父様も結構笑われる方だとか?」

ジョージ/GM:「父は私や兄に比べればそれほど大きな声ではない。 ただしよく
              響くが。」

     フィル:「お母様は?」

ジョージ/GM:「母は10年前に亡くなった。」

     フィル:「それはどうもすみません。 ところで、お父様はお金にルーズな
              方だとか?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 父は万以下の単位のことには興味が無いのでな。
              忘れることもあるだろう。」

     フィル:「それで暮していけるんですか。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 何といっても父の領地は豊かであるからな。 領民
              は兵役の代わりに金を納めることもできるのだが、ほとんどの領
              民が金を選ぶのだ。 お陰で父の軍は人間はほとんどおらん。 大
              部分がリビングアーマーで構成されているのだよ。 はっはっは。」

     ヴォン:「リビングアーマー?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 兵役免除金で魔術師を雇ってリビングアーマーを
              作っているのだ。 呪術師も雇ってるからスケルトンの軍もある
              ぞ。」

  一行はさらに北に進みバスタウォックの町にやってきます。

         GM:エリオット領近付いてきたんで、張り紙も増えている。 で、宿に
            行こうとすると、何人かの男達に囲まれる。
            「貴様、アークトゥルスだな? 大人しく捕まってもらおうか。」

     フィル:「いえ、人違いですよ。」

    男達/GM:「そっくりじゃないか。」

     フィル:「でもほら、似顔絵の様に髪の毛が逆立ってないでしょう?」

    男達/GM:「髪型なんて変えられるだろうが!」
            男達はアークに飛びかかってくる。 が、あっという間にアークに叩
            きのめされる。

     フィル:「アークさん、戦ってはいけませんよ。」

  アーク/GM:「抱きついただけやで?」

     フィル:「スパイクアーマー着て抱きつくんじゃありません。」

         GM:変装のために上にローブ羽織ってるから、スパイクアーマーは見え
            ない。

     ヴォン:いっそのことスパイクアーマーさらしておいた方が近付く奴減るか
            もな。

  その日はその後、何組かの賞金稼ぎ達がやってきますが、全て追い返します。

     ヴォン:「アーク、馬車に隠れてろよ。」

  アーク/GM:「何言うてんねん。 呼ばれて出てこうへんのは騎士の名折れやで。」

     ヴォン:「お前は騎士やないやろうが。 そうだ、ジョージが捕まえたこと
              にすればどうだ?」

     フィル:「ジョージさんが手配犯はすでに捕まえた、と言えば手配を取り消
              せそうですね。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 そうだな。 何と言っても私はジョージ・エリオッ
              トなのだからな。」

  宿屋に泊ることにした一行。 宿の主人にはジョージが金を積んで黙らせます。

     ヴォン:ジョージと同じ宿に泊ると笑い声が1晩中聞こえてくるんだろうな。

     フィル:笑わないとジョージさんじゃありませんから。

     ケオヅ:笑うのを止めると死ぬんだな。

     フィル:寝るときは耳栓は必須ですね。

         GM:さて夜も更けてきた頃、ヴォンの部屋がノックされる。

     ヴォン:「何だ?」

宿の主人/GM:「下にあなたに会いたい、という女性の方が来ていらっしゃるので
              すが。」

     ヴォン:「女性?」
            行ってみよう。

         GM:下の方からは、
            「ほっほっほ。」
            という高笑いが聞こえてくる。

  一同笑。

ジェシカ/GM:「ほっほっほ。 あたしがジェシカ・エトワールよ!」

     ヴォン:「ひ、久しぶりだな。」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ。 あたしの許嫁、ジョージ・エリオットは元気にし
              てるかしら?」

     ヴォン:「あの高笑いが聞こえるだろう?」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ。 気を落してるんじゃないかと思ったけど、大丈夫
              そうね。」

     ヴォン:「気を落してる?」

ジェシカ/GM:「エリオット領内で政変が起って、お義父様が行方不明になっちゃ
              ったでしょ?」

     ヴォン:「行方不明? 詳しく聞かせてくれ。」

ジェシカ/GM:「反乱が起ったんですって。 城は反乱部隊に占拠されたそうよ。
              腹心だった呪術師、フィリップスが裏切ったみたいね。 海軍の
              軍団長、フィッシャー提督も裏切りに同調したそうよ。」

     フィル:きっと高笑いに耐えられなくなったんでしょう。

ジェシカ/GM:「ウェールズお義兄様は、反乱部隊を討つために奇襲をかけようと
              したのだけれど、いよいよというときに高笑いをしてしまって奇
              襲失敗して敗走したそうよ。」

     ヴォン:「高笑いした? お貴族様のやることはよく分からん。」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ。 これからこのジェシカ・エトワールが陰から力を
              貸してあげるわ。 ここであたしに会ったことは他言無用よ。」

     ヴォン:「許嫁に力を貸すのに隠す必要は無いと思うがな。」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ。 それがあたしの奥ゆかしさよ。 それではまた会い
              ましょう。 ほっほっほ。 」

     ヴォン:「やれやれ。 行ったか。」

ジェシカ/GM:「そうそう、装備を整えるのならここへ行ったらいいわよ。 ほっ
              ほっほ。」

     ヴォン:「ふぅ。」
            フィルには話しておこう。 かくかくしかじか。
            「〜というわけで反乱が起ったそうだ。」

     フィル:「それはジョージに知らせるべきでしょう。」

     ヴォン:「だが知らせたら真っ正面から乗り込んでいかないか?」

     フィル:「知らせなくても正面から行くのは同じですよ。」

     ヴォン:「それもそうだな。」

     ヴォン:ジェシカから聞いた、ということは伏せて話す。

ジョージ/GM:「何? 父上が? 待っていてください、今すぐこのジョージ・エリ
              オットがお助けにあがります!」

     フィル:「城を占拠されたとなればやっかいですね。 どんな城です? 戦争
              用の砦タイプか、居住のための館タイプか?」

ジョージ/GM:「町の中心にある館だからそれほど固い城ではない。 だが、あそ
              こには200体のリビングアーマーがいるのだ。 スケルトンは何体
              いるかは知らん。」

     フィル:「そんなにいては正面から突っ込むわけにはいきませんね。」

     ケオヅ:「城を奪われたのか? なら奪いかえせばいいじゃないか。」

ジョージ/GM:「そうだ、奪返すのだ。」

     フィル:「どうやって?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 正面から行って返せと言うのだ。」

     ケオヅ:「返すわけないだろうが。」

     フィル:「それで本当に返したら歴史に残りますよ。」

ジョージ/GM:「とりあえず東のヨークの砦に向かおう。 あそこは私の城だ。 リ
              ビングアーマーも50体はいるぞ。」

     ヴォン:「その前にこの町でいくつか買っておきたい物がある。」
            ジェシカに教えてもらったところに向かう。

         GM:行ってみると、着ぐるみ体型の商人、トラネコさんが店を出してい
            る。

     ヴォン:「おや? 何故ここに?」

トラネコ/GM:「あるお姉ちゃんに頼まれてね。 ここで君達に売る、という条件
              で安く仕入れさせてもらったんだよ。 といってもそれほど品数
              は無いんだがね。」

     ヴォン:「何があるんだ?」

         GM:まずバーサークボウ。

  一同笑。

     ヴォン:「いい商売してるな。」

トラネコ/GM:「こちらはどうかね? “盗賊のバンダナ”というんだが。 少々頭
              の働きが鈍る代わりに器用になるんだ。」

     ケオヅ:オレがそれを付けるとひょっとして死ぬ?

         GM:ケオヅの<知性度>は今5だから、付けると<知性度>0になって生
            死判定。
            「これを付けると小脳が活性化するんだよ。 その代わり大脳は押
              さえられる。 盗賊必須のアイテムだよ。」

     フィル:「賢くない盗賊なんて役に立ちませんよ。 もっとまともな品は無
              いんですか?」

トラネコ/GM:「そのお姉ちゃんの武器庫見せてもらったんだけど、妙なのしか無
              いんだよ。」

  一同笑。

     ヴォン:マニアなんだろうな。

  並んでいた品はほとんど妙なのばかりでした。 ですがいくつかは役に立ちそ
うな品もありました。 ここでフィルはロングスコープに目を付けます。

トラネコ/GM:「そのスコープかい? それを弓に付ければ百発百中だよ。 定価金
              貨6000だが、4000でいいよ。」

     フィル:「残念ですが持ち合わせがありません。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 父上救出に手を貸してくれるのなら金貨5000枚の
              報酬を出そう。 前渡しでもかまわんぞ。」

     フィル:「つまりあなたにとってあなたのお父様の価値は5000、と。」

  一同笑。

ジョージ/GM:「はっはっは。 エリオット家の家訓で私はあまり現金は持ってお
              らんのだ。」

     フィル:「まぁいいでしょう。 助けた後侯爵に交渉してみましょう。」

ジョージ/GM:「それは可能だな。 父上ならそれなりに出すだろう。」

     フィル:では報酬はそれでいいとして、ロングスコープを買っておきます。

     ヴォン:「他に何か無いか?」

         GM:岩悪魔の樽がある。

  一同爆笑。

     フィル:「…それ、岩悪魔が入ってるんですか?」

トラネコ/GM:「いやぁ、ここまで持ってくるのは大変だったよ。 買ってくれん
              かね? これだったら5000金貨でいいよ。」

     ヴォン:「そんな物要らんぞ。」

トラネコ/GM:「なぁ、あんたら、買わんかね? 今ならこの混沌の酒も付けるぞ。
              ビールも2樽付けよう。」

     ヴォン:「要らん。」

トラネコ/GM:「そんなこと言わずに。」

     ヴォン:「ビールが切れると暴れだす岩悪魔など買う気は無い。」

  一行はバスタウォックから東に進み、エリオット領内にやってきました。
敵に占拠されたエリオットの町を避けて東のヨークの砦に行きます。

ジョージ/GM:「はっはっは。 私がジョージ・エリオットだ! 皆の者、帰ったぞ。」
            するとリビングアーマーが門をギィッと開ける。

     フィル:中に人間はいます?

         GM:執事と侍女がいる。

     フィル:それなら話は聞けますね。

         GM:「お坊っちゃま、エリオットの町では大変なことが起っております。」
            「はっはっは。 このジョージ・エリオットが戻ったからには心配
              要らん!」
            「流石はお坊っちゃまでございます。 していかがなさいます?」
            「はっはっは。 それはこれから考える。」

     フィル:「何が起ったのか説明していただけます?」

    執事/GM:「ことの起りはそちらの赤毛の方なのです。」

     フィル:「アークさんが何をしたのですか?」
            暴れだしたとか分裂したとか巨大化したとか。

    執事/GM:「そちらの方と同じ顔の方がたくさん現れまして、領内を荒し回っ
              たのです。 群れをなして奇怪な笑い声を上げながら爆走すると
              いう性質を持っているそうです。」

     フィル:「やはりソウル=ラグ=カースの作ったコピーの残りでしょうか?」

     ケオヅ:「ソーラーカーレース? 誰だっけ?」

     ヴォン:「お前は黙ってろ。」

    執事/GM:「それを鎮圧したのが謀反人のフィリップスです。 ですが、よく
              よく考えるとあやつが自分で事件を起して自分で解決してみせた、
              と思われるふしがあります。」

     フィル:「そのフィリップスという人は魔術師なんですか?」

    執事/GM:「呪術師だと聞いております。」

     フィル:「ひょっとして腕輪填めてたりしてません?」

         GM:「わたくしはフィリップスを見たことはございません。 もう長い
              ことこの城から出ておりませぬ故。」
            「はっはっは。 この砦は農地も全て城壁の中にあるので外に出る
              必要は無いのだ。」

     フィル:「なら最近の状況は分かりませんね?」

    執事/GM:「外と連絡は取っております。 フィリップスはそちらの方達で構
              成された部隊を連れてエリオット城内に陣取っておるそうです。」

     ヴォン:アーク部隊か。 会いたくないな。

    執事/GM:「頼みの綱であったウェールズ様はリビングアーマー部隊を率いて
              の奇襲に失敗したそうでございます。 その上海軍の軍団長フィ
              ッシャー提督までもが裏切ったとか。 ほとんど無血開城で領民
              に被害が出なかったのだけが不幸中の幸いです、」

     フィル:そりゃ、リビングアーマー戦わせてるんですから人的被害は少ない
            でしょうね。

     ヴォン:「敵方の要求は?」

    執事/GM:「城を占拠した後はフィリップスの動きはありません。 軍を準備
              中の様です。」

     フィル:「軍の規模は?」

    執事/GM:「リビングアーマー部隊が200。 スケルトン部隊は分かりませぬ。」

     フィル:分からないほどのスケルトンって、何処から調達してくるんでしょ
            うね?あ

         GM:陰謀の町ランディガムで材料は買える。

     フィル:売ってるんですか、そんなものが。

    執事/GM:「現在エリオットの町と、南の港町ドーバーが敵の手に落ちていま
              す。 北のウェールズの村はまだ抵抗を行っている様ですが、な
              んといっても指揮官がいないので時間の問題かと。」

     フィル:「こちらの戦力は?」

         GM:「リビングアーマーが50体でございます。 このリビングアーマー
              はお坊っちゃまの命令にのみしたがいます。 ウェールズ村にも
              リビングアーマーがございますが、あちらはウェールズ様の笑い
              声にのみ従う様にセットされております。」

     ケオヅ:「笑い声?」

ジョージ/GM「はっはっは。 ここのリビングアーマー笑い声で命令するのだ!」

  一同笑。

     ヴォン:親子で笑い声の訓練してるんだろうな。

     ケオヅ:エリオット家秘伝の笑い方とか?

     フィル:ひょっとしてジェシカさんが高笑いをしてるのはエリオット家の一
            員になるためですか?

         GM:あれは彼女の地だ。

     フィル:「リビングアーマー動かしたら目立ちますね。」

     ヴォン:「そいつらにはここを守らせておこう。」

     フィル:「城を取り返すのなら侵入して指揮官をなんとかするのがセオリー
              ですね。 城といえば抜け道が付き物ですけど、あります?」

ジョージ/GM:「はっはっは。抜け道か? あるぞ。 井戸から町に出られる。 あ
              まりよく覚えてはおらんがな。」

     フィル:「思い出してください。」

ジョージ/GM:「抜け道にはガーディアンが配置されているぞ。」

     フィル:「リビングアーマーだのスケルトンだのの部隊相手にするよりはガ
              ーディアンの方がいいでしょう。 城の構造はどうなってます?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 私が描いたエリオット城の見取り図があるぞ。」

     ヴォン:ジョージの地図か? ちゃんと描けてるんだろうな。

    執事/GM:「憚りながら一部修正させていただきました。」

     ヴォン:添削が入ってるのか。 なら安心だ。

ジョージ/GM:「本館、兵舎が2棟、馬屋が2棟、そして礼拝堂がある。 抜け道は
              この礼拝堂横の井戸に出る。」

     フィル:「ここから出ると本館からは丸見えですね。

ジョージ/GM:「はっはっは。 当たり前ではないか。 抜け道は逃げるためのもの
              であって、侵入されては困るからな。」

     フィル:「行くとすれば夜ですね。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 では城を取り返しに行くとしよう。」

     フィル:「まだです。 ちゃんと情報集めてからです。」

         GM:「その通りでございます。 侯爵様とウェールズ様の居場所も突き
              止めませぬと。」
            「はっはっは。 父と兄なら大丈夫だ。 煮ても焼いても食えんか
              らな。」

     フィル:これは信頼してる、というんでしょうか?
            「お父様とお兄さんの似顔絵を描いてもらえます?」

    執事/GM:「こちらに肖像画がございます。」

     フィル:「そっくりですね。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 よく言われるぞ。」

     フィル:「フィリップスの似顔絵が描けます?」

         GM:「はっはっは。 よく知らん。」
            「呪術師とのことですから、黒ローブの怪しげな人間と決まってる
              のではございませぬか?」

     フィル:「そうとも限りませんよ。 すごく魅力的な呪術師の女性もいます
              から。」

     ヴォン:何も言うまい。

ジョージ/GM:「さぁ、出発しようではないか。」

     フィル:「ジョージさんは狙われますよ。 ここに待機していてください。」
            こんな目立つ人連れて情報収集なんてできません。

ジョージ/GM:「はっはっは。 ではここを守っているとしよう。」

  一行はジョージをヨーク砦に残し、エリオットの町にやってきます。

     フィル:アークさんがいるとコピーが出てきたとき、混乱するかもしれませ
            んね。

     ケオヅ:そんなの簡単じゃないか。 額に“本物”と書いておく。

  一同笑。

     フィル:町の様子はどうですか? 戒厳令が出てるとか。

         GM:特に変化は無さそう。

     フィル:酒場に行って噂話を聞いてみましょう。

  住人達/GM:「今度の領主様は税金安くしてくれるらしいよ。」

     フィル:「領主が代ったんですか? どんな人になったんです?」

  住人達/GM:「黒いローブ着てたんで姿はよく見えなかったよ。」

     フィル:「いい人なんですか?」

  住人達/GM:「税金さえ安くしてくれるのならわたしらにとっちゃいい人だよ。」

     フィル:最初のうちは民衆の心を掴むために税金安くするのはよくある話で
            すね。 盗賊ギルドの方にも行ってみましょう。

ギルド員/GM:「おう、姉ちゃん、見掛けない顔だな。」

     フィル:「ここの領主、代ったんですって?」

ギルド員/GM:「ああ。 新しい領主のフィリップスは呪術師らしいな。 もっと詳
              しいことを知りたきゃ…。」

     フィル:金貨50枚置きます。

ギルド員/GM:「町の人間は税金が安くなったと喜んでるが、奴は裏では墓場荒し
              たりしてる。 どうやら奴は半年ほど前に浮遊要塞飛ばしやがっ
              たソウル=ラグ=カースの部下らしいな。 っと、もう一積みす
              る気はねぇか?」

     フィル:「よっぱどいいネタがあるんですね?」
            もう50置きましょう。

ギルド員/GM:「今回の反乱でフィッシャー提督が裏切りに加わったのは知ってる
              か?」

     フィル:「ええ。」

ギルド員/GM:「どうやらフィッシャーはフィリップスに弱みを握られてるらしい。」

     フィル:「その弱みとは?」

ギルド員/GM:「それは分からん。 我々もそれを知りたいと思うんだがな。」

     フィル:さらに50置いて
            「今のエリオット城の状態は?」

ギルド員/GM:「そこの張り紙の男だけで構成された部隊があるらしい。 30人ほ
              どいるそうだ。」

     フィル:「エリオット城に侵入するルートはありますか?」

ギルド員/GM:「何処かに抜け穴があるらしいがそれはつかめて無い。」

     フィル:ギルドがつかめてないのなら抜け道は安全ということですね。

     フィル:「フィッシャー提督が弱み握られたため裏切った、というのなら、
              うまく説得すれば再び味方にできるかもしれませんね。」

     ケオヅ:「じゃぁ会いに行こう。」

         GM:ここからフィッシャーのいるドーバーまでは船ならすぐ。

     ヴォン:「弱みとは何だ?」

     フィル:「人質でも取られてるのかもしれませんね。 とりあえずドーバー
              に行ってみましょう。」

  一行は港町ドーバーにやってきます。

     フィル:フィッシャー提督を探しましょう。

         GM:フィッシャーは港に停泊してる軍艦にいると分かる。 この軍艦は
            オールが無い。

     フィル:帆船ですか?

     ケオヅ:棒で海底つついて動かす。

  通行人/GM:「あれはフィッシャー提督ご自慢の龍の精髄で動く船だよ。」

     ケオヅ:浮遊要塞と同じ?

     フィル:さて、どうすれば会えるでしょうね。 ジョージの使者を名乗ると
            いう手もありますが。

         GM:ときどき荷物を運び込む船員が出入りしてる。 それから張り紙が
            出てる。
            『大砲磨き募集』

     ヴォン:それに応募して乗り込むか。

    船員/GM:「大砲磨きかい? あんたらの体格なら大丈夫だな。 1日5銀貨だ。」

     フィル:「それでいいですよ。」

    船員/GM:「じゃぁ雇ってやろう。」

     フィル:「それにしても大きな船ですねぇ。」

    船員/GM:「おう。 大砲も大きいぞ。」
            大砲は口径50cm、長さ3mくらい。

     ケオヅ:中に転げ落ちそうだな。

     フィル:「フィッシャー提督って、どんな人なんですか?」

    船員/GM:「船フェチだ。 もう、船が好きで好きでたまらんという人だ。」

     フィル:「何処にいらっしゃるんです?」

    船員/GM:「船尾の船長室にいるぞ。」

  一行は1時間ほど大砲を磨きます。

    船員/GM:「休憩の時間だぞ。」

     フィル:船長室の方へ行ってみます。

    船員/GM:「おう、どうした?」

     フィル:「大きい船だな、と思いまして。」

    船員/GM:「おう、提督もよくこんな船買えたもんだ。 領地持ってるわけで
              も無いのに、どこにそんな金があったのやら。 ま、俺達は船に
              乗れるならそれでいいんだがな。」

     ヴォン:「この船、なんでも龍の精髄で動くとか?」

    船員/GM:「おう。 古代の超魔法の船よ。 そこらの船など比較にならん。
              だが1回動かす度に莫迦みたいに燃料代がかかるがな。」

     フィル:「燃料?」

    船員/GM:「龍の精髄を買ってくるんだ。」

     フィル:「あんなもの、買えるんですか。」

    船員/GM:「まったく提督も大したお人だぜ。」

     フィル:「提督に会ってみたいですね。」

    船員/GM:「船員になるのなら会えるぞ。」

     フィル:「船員ですか? いいですね。 こんな船に乗れたら最高です。」

    船員/GM:「なら来いや。」

フィッシャー/GM:
            「お前ら船員になりたいのか?」

     ヴォン:「こんなすごい船今まで見たこと無いんでな。 これは是非ここで
              働きたいと。」

フィッシャー/GM:
            「そうだろうそうだろう。 なんせエンジンだけで金貨10万枚もし
              らからな。」

     フィル:《やぁ、ご同輩》をかけてみます。 怪盗系魔法はかけたことに気
            付かれないですから、失敗してもリスクは無いでしょう。

         GM:(コロコロ) かかった。
            「そうか、船に乗りたいか。 気に入ったぞ。」

     フィル:「ところで、エリオットの町では領主が代ったそうですね。」

フィッシャー/GM:
            「それだがな、前の領主さんを裏切ることになってしまったんだ。」

     フィル:「またどうして?」

フィッシャー/GM:
            「金の工面のために密輸をしたんだが、それをフィリップに知られ
              てなぁ。」

     フィル:「ばらされたくなければ協力しろと?」

フィッシャー/GM
            「麻薬も栽培してたんでなぁ。 流石にばれるとやばい。」

     フィル:「フィリップって、どんな人なんですか?」

フィッシャー/GM:
            「いけ好かねぇ野郎だな。 密輸の証人なんてのが掴まれてなかっ
              たら、前の領主さん裏切ったりしなかったんだけどな。」

     フィル:「あなたは前の領主さんの方がいいんですね?」

フィッシャー/GM:
            「あの呪術師野郎よりははるかにいい。 前の領主さんにはいろい
              ろ世話になった。」

     フィル:「その証人がなんとかなれば前の領主に協力します?」

フィッシャー/GM:
            「そうだな。 証人はかなりの爺いだし、2,3年もすればくたばるだ
              ろう。 そうなれば前の領主さんを救出してやろう。 捕まってい
              る場所は分かってるしな。」

     フィル:「何処にいるんですか?」

フィッシャー/GM:
            「ランディンガムだ。」

     フィル:「あの陰謀の町ですか。 領主さんの息子も一緒ですか? 高笑いし
              て奇襲失敗たとかいう。」

フィッシャー/GM:
            「ウェールズか? あいつは捕まってないぞ。 ここだけの話、あい
              つは駆け落ちしたんだ。」

     フィル:「駆け落ち?」

フィッシャー/GM:
            「奇襲失敗して逃走した、と装って奴隷娘と駆け落ちしたんだ。
              なんせ、その手引きは俺がしたからな。」

     フィル:「どうしてまた駆け落ちなんて。」

フィッシャー/GM:
            「そりゃ、奴隷娘が相手じゃ父親が認めんだろう。」

     フィル:高笑いができれば認めそうですけどね。

フィッシャー/GM:
            「ところで、働いてくれるんだろう? おめぇだったら小さな船の
              船長くらいまかせてやるぞ。」

     フィル:「どうもありがとうごさいます。 2,3日考えさせてください。」

フィッシャー/GM:
            「いい返事期待してるぜ。」

     フィル:「侯爵を救出したいですが、場所がランディンガムでは少々やっか
              いですね。 “陰謀の町”という2つ名は伊達じゃありませんから。」

     ケオヅ:「フィッシャーは味方にならないのか?」

     フィル:「密輸の証拠を握られてるという理由で裏切ったわけですから、ジ
              ョージが密輸は不問にする、と約束すれば協力を取りつけられる
              かもしれませんね。 ジョージのところに戻りましょう。」

  一行はヨーク砦に戻ってきます。

ジョージ/GM:「はっはっは。 戦果はどうだね?」

     フィル:かくかくしかじか。
            「〜というわけで密輸の証拠を握られたためにフィッシャーは裏切
              ったのです。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 何だ、そんなことを気にしていたのか。 フィッシ
              ャーの密輸など公然の秘密なのに。」

     ヴォン:「公然?」

ジョージ/GM:「父上も知っておるが目をつぶっておったのだ。 密輸によって我
              が領に別に不利益は出ておらんからな。 それどころかお陰で潤
              っている。」

     フィル:「では麻薬の栽培は?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 その被害が出てるのはランディンガムの連中だけ
              だから気にする必要はないだろう。」

     フィル:「…まぁその是非は今は置いておきましょう。」

ジョージ/GM:「流石に我が領内で麻薬の栽培をしてることはおおっぴらになると
              まずいがな。」

     ケオヅ:まずいと言いながらしゃべってるんだな。

     フィル:麻薬も公然の秘密なんですね。
            「ずっと船に乗れることさえ保証してやればフィッシャは味方にな
              りますよ。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 このジョージ・エリオットがフィッシャーを説得
              してやろう。」

  ジョージを連れて一行は再び港町ドーバーへ。

         GM:「はっはっは。 久しぶりだな、フィッシャー。 密輸のことなら不
              問にしてやるから私に従え。」
            「はっ。」
            「よし、このジョージ・エリオットに協力するのだ。」
            「して何をすればよろしいので?」
            「はっはっは。 敵に回らなければそれでいい。」
            「御意。」

  こうしてフィッシャーはあっさり説得されたのでした。

  一行は宿の一室でこれからの作戦を練ります。

     フィル:「さて、これからどうしましょう。 エリオット城を奪還するか、
              ランデンガムに渡って侯爵を救出するか。」

         GM:相談してると、宿の主人がヴォンを呼ぶ。

     ヴォン:またジェシカか? 行ってみよう。

ジェシカ/GM:「ほっほっほ。 あたしがジェシカ・エトワールよ。」

     フィル:これだけ大きな笑い声をあげてるのによくジョージに気付かれませ
            んね。

ジェシカ/GM:「ランディンガムの方はこのジェシカ・エトワールに任せなさい。
              侯爵はあたしのお義父様になる方。 このジェシカ・エトワール
              が見事助け出してみせるわ。 ほっほっほ。」

     ヴォン:「では我々はエリオット城を奪還しよう。」

  一行はエリオットの町に向かうことにします。

     フィル:「夜になったら抜け穴から侵入しましょう。」

ジョージ/GM:「抜け穴か。 だが抜け穴の中は迷路になっているぞ。」

     フィル:「軍隊相手にするよりは迷路の方がましでしょう。」

ジョージ/GM:「では行くとしよう。」
            ジョージは下水道に向かう。

     ヴォン:「下水道に出口があるのか。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 臭いのであまり入りたくはないのだがな。」

     ヴォン:「それはしかたあるまい。」

  夜を待って一行はジョージに連れられて下水道の中を歩いていきます。

     ケオヅ:まるでジャン・バルジャン。

ジョージ/GM:「ここだ。」
            と天井を指す。 天井の石を外すと空間がある。

     ヴォン:「ここで上がればいいのだな?」

ジョージ/GM:「そうだ。 だが道が分からん。 出るときは1本道なのだが、こち
              らからは複雑に分岐しているのだ。」

     フィル:「行ってみるしかないでしょう。」

         GM:しばらく行くと、少し明るくなっている。 そしてリビングアーマ
            ーが1体いる。(抜け道地点D)

     フィル:「あれがガーディアンですか?」

ジョージ/GM:「そうだ。 あれはあの部屋の通過すると動く様になっている。」

     フィル:「近付かないと攻撃できないんですね。 ああ、姉さんさえいれば
              《蛇作り》で蛇を送りこんで動かしておいて射撃できるのに。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 悩むことはない。 突っ込めば終わりだ。」

  一行はリビングアーマーに突撃します。 ジョージの言葉通り、リビングアー
マーはあっさり破壊されました。

ジョージ/GM:「ここのリビングアーマーは本来4体セットで配置されていたはず
              だ。 どうやら何体かはすでに破壊されいた様だな。」

抜け道
         ┃
┌─┐ ┌─┐ ┌┸┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐
│ │ │ │ │A│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │
└┰┘ └┰┘ └┰┘ └┰┘ └┰┘ └┰┘ └┰┘ └┰┘
 ┗━┳━┛   ┗━┳━┛   ┗━┳━┛   ┗━┳━┛
  ┌┸┐     ┌┸┐     ┌┸┐     ┌┸┐
  │ │     │B│     │ │     │ │
  └┰┘     └┰┘     └┰┘     └┰┘
   ┗━━━┳━━━┛       ┗━━━┳━━━┛
      ┌┸┐             ┌┸┐
      │C│             │ │
      └┰┘             └┰┘ 
       ┗━━━━━━━┳━━━━━━━┛
              ┌┸┐
              │D│
              └┰┘
               ┃

         GM:先へ進むと、通路が左右に分かれている。

     フィル:<聞き耳>してみます。

         GM:音はしない。 が、右の通路からは腐った様な臭いがする。

     フィル:ゾンビですか? なら臭いのしない方へ行きましょう。

         GM:するとまた明りの点った部屋。 今度はリビングアーマーが2体いる。
            (抜け道地点C)

     フィル:「ジョージさん、リビングアーマーの止め方は知らないんですか?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 知らん。 父なら知っているだろうが。 ただ、こ
              の抜け道から人間がいなくなれば止まるぞ。」

     フィル:「なら一気に駆け抜けるのも手ですね。」

  アーク/GM:「けっけっけ。 戦った方が早いで。 突撃や!」

  アークが突撃したことに戦いとなります。 多少時間はかかりましたが、リビ
ングアーマー2体は破壊されます。

     フィル:結構頑丈ですね。

         GM:そりゃ、鉄だからね。 防御点が高いんだよ。

  その先もまた通路は左右に分かれていました。 やはり片方からは腐った臭い
がします。 先ほどと同じく臭いのしない方へ進むことにした一行はB地点にや
ってきます。

         GM:今度はリビングアーマーが4体いる。
            「はっはっは。 ここは4体とも揃っている様だな。」

     フィル:「4体もいるのなら戻って別の通路に行った方がいいかもしれませ
              んね。」

ジョージ/GM:「戻るのか? 確か正しい道にはリビングアーマーとゴーレムしか
              いなかったはずだ。」

     フィル:「臭い方にはスケルトンがいるのかもしれませんね。 するとここ
              が正しい道なんでしょうか。」

         GM:そんなことを相談してると、後ろからスケルトンがぞろぞろとやっ
            てくる。 全部で8匹。

     フィル:「追い付かれる前に先に行きましょう。」

  アーク/GM:「突っ込むんやな? けっけっけ、ハイパーバーサークや!」

     ヴォン:ならアークに《韋駄天》だ。

  リビングアーマー4体は流石に強敵でした。 が、アークのハイパーバーサーク
はそれ以上に強力だったのです。 リビングアーマーは一行に傷を負わせられま
せん。 一方、そのまま攻撃するのは防御点に阻まれて効果が薄いと見てとった
フィルは脚狙いでリビングアーマーを転ばせていくことにします。 結果、4ター
ン後にはリビングアーマーは4体とも脚を破壊されて移動不能となったのでした。

     フィル:「さ、動けないガーディアンなど放っておいて先に進みましょう。」

  一行は抜け道地点Aにやってきます。

ジョージ/GM:「はっはっは。 あとはアイアンゴーレムだけだな。」

     フィル:「アイアンゴーレム? 流石にそれはまともに戦いたくありませんね。
              そうだ、ゴーレムの足下に《泥だ沼だ》をかければいいですよ。」

     ヴォン:「残念だが俺はその魔法は知らん。 いや、まてよ、アーク、たしか
              お前のつるはしには《泥だ沼だ》が込められていたな?」

  アーク/GM:「何や? 穴掘るんか? ほな行くで。 お母ちゃんのためならえん
              やこら、お父ちゃんのためならえんやこら。」
            アークが穴を掘っていくと、アイアンゴーレムの足下が崩れて床に
            沈み込む。

     フィル:リビングアーマーのところでもこうすれば戦わずにすみましたね。

         GM:先へ進むとやがて井戸の底に出てくる。

     フィル:上に登って様子を見てみます。

         GM:夜なので暗い。 遠くの方に見張りの兵士が巡回してる。 城壁の上
            にも何人かいる。

     フィル:兵士までの距離は?

         GM:結構離れてる。

     フィル:なら辺りは暗いし、ここから本館まで移動しても気付かれる可能性
            は低いでしょうね。 でも音がするとまずいですね。

  アーク/GM:「音したらまずいんか? ほなわたしはここで待ってよか?」

     ヴォン:「その方が無難だな。」

     ケオヅ:「鎧を脱げばいいんじゃないか?」

  アーク/GM:「このスパイクアーマー脱いだらわたし戦力や無くなるで。」

  アークを井戸に残し、一行は本館に向かいます。

         GM:本館の入り口は当然鍵が掛ってる。

     フィル:<鍵開け>4レヴェル成功です。

         GM:開いた。

     フィル:なら中へ入りましょう。

エリオット城
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■  ┌─┐┌─┐ ┌───┐┌───┐       ■   ■
■  │ ││ │ │   ││   │       ■見張塔■
■  │馬││馬│ │ 兵 ││ 兵 │       ■   ■
■  │屋││屋│ │ 舎 ││ 舎 │       ■■■■■
■  │ ││ │ │   ││   │ ┌────────┐■
■  └─┘└─┘ └───┘└───┘ │        │■
                     │        │■
                     │   本館   │■
                     │        │■
■                    │        │■
■       ┌─────┐  □   └────────┘■
■       │     │                ■
■       │ 礼拝堂 │                ■
■       │     │                ■
■       └─────┘                ■
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本館1階
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■       ■       ■       ■     ■
■  客室   ■  客室   ■  客室   ■     ■
■       ■       ■       ■ 浴室  ■
■       ■       ■       ■     ■
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■                       ■     ■
■       ■■■■■■■■■■■■■■■ ■     ■
■       ■     ■     ■≡■ ■■■□■■■
□       ■ 客室  ■ 客室  ■≡■ ■     ■
□       ■     ■     ■≡■ ■ 洗面  ■
■       ■■■■■□■■■■■□■≡■ □     ■
■                       ■     ■
■       ■■■■■■■□■□■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■□■       ■             ■
■       ■       ■             ■
■  納屋   ■  台所   ■     食堂      ■
■       ■       ■             ■
■       ■       ■             ■
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本館2階
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■       ■     ■   ■   ■       ■
■  寝室   ■ 寝室  ■ 客 ■ 客 ■       ■
■       ■     ■ 室 ■ 室 ■  納屋   ■
■■■■■■■□■     ■   ■   ■       ■
■   ■   □     ■   ■   □       ■
■   ■□■ ■■■■■■■□■■■□■■■       ■
■     ■               ■       ■
■ 寝室  ■ ■■■■■■■■■■■■■≡■■■■■■■■■
■     ■ ■     ■     ■≡■       ■
■     ■ ■     ■ 客室  ■≡■       ■
■     ■ ■■■■■□■     ■≡■       ■
■     ■       □     ■■■       ■
■■■■■■■□■■■■■□■■■■■■■         ■
■       ■     ■     ■   主寝室   ■
■       ■     ■     ■         ■
■  居間   ■ 応接  ■ 書斎  ■         ■
■       ■     □     □         ■
■       ■     ■     ■         ■
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  一行は館の中に入ってきます。

     フィル:「おそらくフィリップスがいるとすれば侯爵が使っていた部屋でし
              ょう。」

ジョージ/GM:「父の部屋は2階だ。」

     フィル:1人先へ進んで様子を伺います。

         GM:台所の方から物音がするね。

     フィル:そっと扉を開けてみます。

         GM:侍女らしい女性が1人、料理を作ってる。 結構ジュウジュウ大きな
            音を立てて料理してるね。

     フィル:なら今のうちに階段に向かいましょう。 もし聞き付けられて出て
            こられても《やぁ、ご同輩》で何とかなるでしょう。

  一行は階段を登って2階へ。 フィリップスが寝ていると予想される主寝室を目
指して通路を進んでいきます。

     フィル:応接間の扉の前で<聞き耳>してみます。

         GM:「けっけっけ。」
            という笑い声が聞こえてくる。

     ケオヅ:量産型アークか。

     フィル:そっと開けてみます。

         GM:中にはアークが6人、書斎への扉の番をしてる。
            「けっけっけ。」
            「けっけっけ。」
            「けっけっけ。」

     フィル:こちらに気付いた様子は?

         GM:いや、気付いてはいない様だ。

     フィル:では扉をそっと閉めて戻りましょう。 かくかくしかじか。
            「〜という状況です。 6人ものアークさんとは戦いたくありません
              ね。」

     ヴォン:「納屋から壁ぶち破って直接主寝室に行く、というのはどうだ?」

     フィル:「それならアークさんとは戦わずにすみますね。」

         GM:アークと戦わないの? そうすると今回は時間余りそうだな。

     フィル:避けられる戦いをわざわざする必要はありませんよ。

     ヴォン:「こちらの扉には《閉じよ》をかけておこう。」

         GM:鍵が掛っても力づくで扉を破ることはできるよ。

     フィル:それでも時間かせぎにはなるでしょう。

  一行はアーク6人の陣取る応接間を避けて納屋に回り、壁を壊して主寝室に侵
入することにします。

         GM:主寝室のベッドには寝惚け眼の男が1人。
            「何だ、お前達は!?」

     フィル:飛びかかって取り押さえます。 呪術師なら押さえれば終わりでし
            ょう?

         GM:終わりだよ。 呪術師は何もできない。

     フィル:「大人しくすることですね。」
            そのまま縛りあげます。
            「さぁ、全軍に降伏命令を出すのです。」

フィリップス/GM:
            「私の野望もこれまでか…。 ソウル=ラグ=カース様、あなたの
              野望を継ぐことはできませんでした。」

     フィル:「妙な野望継ぐんじゃありません。」

フィリップス/GM:
            「しくしく…。」

  フィリップスは魔術師ソウル=ラグ=カースの下でクローンを作り出す研究を
していました。 浮遊要塞でソウル=ラグ=カースを守っていた10人の魔術師版
アークを作ったのも彼です。 ソウル=ラグ=カースが討たれたとき、フィリッ
プは残りのコピーアーク達を持って逃げたのです。

     ヴォン:「これで開城だな。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 ジョージ・エリオット、城を奪還せり!」

  かくして一行の活躍によりエリオット領の反乱は無事収まります。 ジェシカ
の手により、侯爵も救出されました。 これで全ては丸く収まった…。

         GM:さて、コピーアーク達はどうする? 実は全部で30体いた。

     フィル:「どうしてこんなに作ったんですか。」

フィリップス/GM:
            「ソウル=ラグ=カース様のためだ。 どうだ、私の研究の成果は。」

     ヴォン:「こんなに作るんじゃない!」

         GM:予定では全部斃されてるはずだったんだが。

     ケオヅ:6体斃したと思ったらまた6体、と出てくるのか?

         GM:そう。 戦いの音を聞き付けてちょろちょろ現れる。 で、全部斃し
            たら後腐れなくハッピーエンド。

     ヴォン:ちょっと待てぃ。 アーク30体も相手にできるかい。

         GM:大丈夫。 同時に出てくるのは6体までだから。

     フィル:「何とかこのアークさん達を平和利用する道は無いんでしょうか…。」

     ケオヅ:「箱に積めてだな、『拾ってください』と書いておく。」

ジョージ/GM:「はっはっは。 何ならこのジョージ・エリオットが兵士として雇
              ってやろう。」

     フィル:「ジョージさんが世話するんですか?」

ジョージ/GM:「はっはっは。 全て執事に任せておくとしよう。」

     フィル:「気の毒な執事…。」

  こうしてジョージ・エリオットは最強の兵士を手に入れます。
  「けっけっけ。」
  「けっけっけ。」
  「けっけっけ。」
  これ以降、ヨーク砦からは毎日、アークの笑いが響くことになったのでした。

  指名手配
                       1998/4/18 RPG-ML関西オフラインミーティングにて収録

アイテムデータ
◇盗賊のバンダナ
  このバンダナを付けると、<知性度>が5下がる代わりに、<器用度>が5上が
ります。

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