ハイパーT&Tリプレイ

12人の刺客


キャラクター
  セイグル・テグナス
    ドワーフの4レヴェル戦士。
    釣りの名人。
    魔斧“焔喰い”を振りかざし人間離れした攻撃力を持つ。
  フィリスターサス
    エルフの4レヴェル怪盗。 女と見紛うばかりの美少年。
    何でも出来る優等生だが重度のシスコン。

     フィル:PCとして出るのは久しぶりですね。 第1部では一番冒険点が多かっ
            たのに、かなりの人にレヴェルが抜かされてますね。

         GM:さてフィル、ご主人様があなたを呼んでいます。
            「ほっほっほ、あたしがジェシカ・エトワールよ!」

     フィル:ご主人様? 僕はジェシカさんに雇わることは多いですけど、あく
            までそれは対等なビジネスとして、ですよ。 とりあえずは行きま
            すけど。
            「何かご用ですか?」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ、フィル、仕事を頼めて?」

     フィル:「内容に因ります。」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ、“赤き死の商人”と呼ばれる一団をは知ってらして?
              最近、その商人達が、ローンカイラス北部の町に現れるそうでし
              てよ。」

     フィル:「あの“赤き死の商人”が“龍の腕”スクイラ以外に現れのですか。
              僕の知る限りでは、彼らの正体も目的も不明です。 もし、本当に
              “赤き死の商人”がローンカイラスに現れたのなら、早急に調査
              するべきでしょう。」
 
ジェシカ/GM:「ほっほっほ、調査は今は不要でしてよ。 それより、その商人達
              からある物を買ってきて欲しいの。 品物は“盗賊のスカーフ”。」

     フィル:「何故そんな物を?」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ、もちろん、このジェシカ・エトワールのコレクショ
              ンに加えましてよ。」

     フィル:「おや、“盗賊のスカーフ”なら、持っていませんでした?」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ、もう1枚コレクションに加えるつもりでしてよ。」

     フィル:「なるほど。 ではこの依頼、受けましょう。」
            本当に“赤き死の商人”が来てるなら、調査もしておきたいですしね。

     フィル:まず盗賊ギルドに向かいます。

ギルド員/GM:「やぁ、久しぶりだな。 今日は何の用だい?」

     フィル:「欲しい情報がありまして。 スクイラ以外の地で、“赤き死の商
              人”が現れた、という情報はありますか?」

ギルド員/GM:「それは無いな。 そういえば、最近、“赤き死の商人”の偽物が
              現れたらしい。」

     フィル:金貨10枚をテーブルに置きましょう。
            「それは何処に?」

ギルド員/GM:「ローンカイラス北部に現れるそうだ。 現在は、ローンカイラス
              北部の町バスタウォック街道沿いに北に向かってるらしい。 だ
              が、あれにはあまり関わらない方がいいぞ。 値段は安くないし、
              商品にはガセも混ざっている。」

     フィル:「なるほど。 参考になりましたよ。」
            バスタウォックから北、というと、“龍の尾”ティプトラにでも
            行くつもりでしょうか。 馬を調達してバスタウォックに向かいま
            す。

         GM:ジェシカに頼めば馬は用意してもらえますよ。

     フィル:あの人に頼むと派手な装飾を付けられてしまいますから。

  数日後、フィルはバスタウォックまでやってきました。

     フィル:とりあえず、“赤き死の商人”について聞き込みをしてみましょう。
            適当な店で、買い物しながら店員に話しかけます。

   店員/GM:「そういや、この町の南にあるシュバーレの町に、商人の一団がや
             ってきた、って聞いたが。 妙なことに、その商人は、魔物の巣窟
             の深緑湖を渡ってきたとか。」

    フィル:「深緑湖を渡ってきたんですか? 沿岸じゃなくて?」

   店員/GM:「そうらしい。 それが本当ならとんでもない奴らだな。」

    フィル:「そいつらは赤いフードを被っていませんでした?」

   店員/GM:「さぁ、それは知らないな。」

    フィル:「そうですか。 ありがとうございます。」
           この町の南に現れた、ということは、僕が北に来過ぎてしまったみ
           たいですね。

  フィルは街道を南へと引き返すことにします。

         GM:前方から、赤、というよりオレンジに近いフードを被った隊商の一
            団が近付いてきます。

     フィル:「今日は。 商い中ですか?」

    隊商/GM:「はい。 残念ながら、ついこの間、武器類を大量に買っていかれ
              た方達がいらっしゃるので、あまり武器はありません。 しかし、
              掘り出し物がありますよ。 冒険者の方なら、こちらの水晶の剣
              mkIIIはいかがでしょう?」

     フィル:水晶の剣にはmkIIまでしか無かったはずですね。
            「それはどういう効果があるんですか?」

    隊商/GM:「mkIIよりもすごいんです。」
            確かに、切れそうには見える。

     フィル:「能力が上がる様な品はありますか?」

    隊商/GM:「でしたら、こちらの幸運のペンダントmkIIはいかがでしょう?」

     フィル:<知性度>が10点下がる代わりに<幸運度>が10点上がるやつです
            ね。 でも×2のペンダントなんてそう無いのでは?

         GM:<知性度>を振ってみてください。

     フィル:3レヴェル成功です。

         GM:どうもこのペンダント、偽物みたいです。

     フィル:「それにしても、ずいぶん色々揃えていらっしゃいますね。 皆さ
              ん何処から来られたんです?」

    隊商/GM:「ローンカイラス南部からですよ。 それより、こちらには幸運の
              ペンダントmkIIIもあるんですけど、いかがです?」

     フィル:「よくそんな珍しい物がありますね。 是非その商売の秘訣を伺い
              たいですね、御同輩?」
            《やぁ、御同輩》を使います。 4レヴェルで抵抗してください。

         GM:そんなもの、抵抗できるわけがありません。

     フィル:「実際のところ、商売の調子はどうです?」

    隊商/GM:「見せ様に本物もあったんですが、それは皆この間やってきた白い
              ローブの集団が根刮ぎ買っていったんですよ。 おかげで残って
              るのは紛い物ばかりです。」

     フィル:「本拠地は何処にあるんですか?」

    隊商/GM:「紛い物売って、悪い評判が立つ前に次々移動してるんです。」

     フィル:「なるほどね。」
            こいつらはただの詐欺師集団の様ですね。 放っておくかはともかく、
            今すぐどうこうする必要は無いでしょう。 それより、気になるのは
            白いローブの集団ですね。

         GM:セイグル、いつもの様に釣りに出かけたところ、今日は大漁です。

   セイグル:小物は放流して、大物だけを持って帰る。 一番の大物は魚拓を取る。

         GM:エリオット城に帰ってみると、今日は妙に静かです。 いつもなら
            響いてくるはずの笑い声がありません。

   セイグル:それは静かでいい。

    召使/GM:「お帰りなさい。 大漁ですね。」

   セイグル:「料理を頼む。」

    召使/GM:「お任せ下さい。 今日はアクアさんがいないので腕の振るい甲斐
              があります。 あの人がいると私達の出番が無いんです。」
            しばらくすると料理されてきます。

   セイグル:「この量をわし1人で食うのか?」

    召使/GM:「皆さん、出かけられていらっしゃいますので。」

   セイグル:「わし1人では食えん。」
            厨房の人間を皆呼ぶぞ。
            「今日は無礼講にするぞ。 『はっはっは』が隠してあるワインも
              2,3本持ってこよう。」

    召使/GM:「それなら大丈夫です。 ジョージ様はワインの本数など一々覚えて
              らっしゃいませんから。」

   セイグル:「そうか。 どんどん持ってこい。」

  セイグル達が無礼講で宴会をしていると、エトワール城から来た伝令が駆け込
んできました。

    伝令/GM:「大変です。 エトワール城が落とされたとの知らせが入りました。」

   セイグル:「崖から落ちたのか?」

    伝令/GM:「違います。攻め落とされたんです。」

   セイグル:「戦争になって、負けて城を取られた、というわけか? それは大変
              だ。」

    伝令/GM:「領主様はどちらに?」

   セイグル:「おらん。」

    伝令/GM:「そ、それは…。」
            伝令は気を失ってしまいます。

   セイグル:隣で寝てるやつをつつく。
            「おい、こいつの面倒を見てやってくれ。」

    侍女/GM:「は、はい。」

   セイグル:「ところで、『はっはっは』は何処へ行った?」

    侍女/GM:「ジョージ様でしたら、“竜の腹”タルカスのハワード様の所に行
              ってらっしゃいます。」

   セイグル:「それは遠いのか?」

    侍女/GM:「馬車で2日ほどだそうですが。」

   セイグル:「『はっはっは』に連絡は取れるか? 『はっはっは』の婚約者の
              『ほっほっほ』の城が落ちたらしいぞ。 崖から落ちたのではな
              く、戦争して負けて攻め落とされた、ということらしい。」

    侍女/GM:「ジェシカ様のお城が? くらっ。」
            侍女も気を失ってしまいます。

   セイグル:「お前もか。 おおい、他に誰かいないか? 『ほっほっほ』の城が
              落ちたと聞いても気絶しない奴、出てこい。」

  一同笑。

         GM:そんなこと言ったら全員気を失ってしまいますよ。

   セイグル:「よし、分った。 『ほっほっほ』の城は落ちておらんから、気を
              失わん奴出てこい。」

         GM:侍女が何人か出てきますけど、頼りなさそうです。

   セイグル:「『ほっほっほ』の城が大変なことになったらしいので、『はっ
              はっは』に伝えたいのだがどうすればいい?」

         GM:侍女は分らない様です。

   セイグル:うーん、一番頼りになりそうなのは、執事のパーカーか。

         GM:彼も横で寝ています。

   セイグル:なら起してやろう。 耳元で
            「『ほっほっほ』の城が落ちたぞ。」

パーカー/GM:「な、何ですと?」

   セイグル:「どうすれば『はっはっは』に伝えられる?」

パーカー/GM:「ジョージ様の新型の馬車“ジョージ・エリオットの第三の栄光”
             号を使えばすぐにハワード様の所へ行けます。 事故を起さなけれ
             ば、ですが。」

   セイグル:「『はっはっは』の新しい馬車? それだったら普通の馬車の方が
              いいぞ。」

パーカー/GM:「魔術師ギルドまで行けば、魔法陣を使ってテレポートという手も
              ございますが。」

   セイグル:「何でもいいから、連絡を取ってくれ。」

パーカー/GM:「畏まりました。 それにしても、あのジェシカ様の城を落とす、
              というのは、敵はただ者ではありません。」

   セイグル:「ところで、『ほっほっほ』はどうなったのだ? まさか、連れて
              帰って嫁にするつもりでもあるまいに。」

パーカー/GM:「ジェシカ様と対等にやりあえるのはジョージ様だけです。」

   セイグル:「なんちゃらはなんちゃらを呼ぶというやつだな。」

パーカー/GM:「あるいは、敵の狙いは、ジェシカ様の城にあるマジックアイテム
              かもしれません。 あの城にはジェシカ様が各地から集めてこら
              れた品は大漁に眠っていますから。 ジェシカ様がその気になれ
              ば、この大陸を支配することも不可能ではないでしょう。」

   セイグル:「とりあえず急いで行こう。」

         GM:フィルの所へも、エトワール城が落ちたという噂が聞こえてきます。

     フィル:エトワール城へ向かいましょう。

         GM:町まで来ると、遠くで城が燃えているのが見えます。

     フィル:その辺りの人に聞いてみましょう。
            「何があったんですか?」

         GM:側にいたのは若い女性ですね。
            「昨日の晩、突然燃え出したんです。 何人もの人が避難してきま
              したわ。」

     フィル:「領主のジェシカさんがどうなったのかは知ってます?」

    女性/GM:「いいえ。」

     フィル:「避難してきた人はどちらに?」

    女性/GM:「病院の方だと思います。 …ところで、怪盗のフィルさん、じゃ
              ありませんか?」

     フィル:おや? 一般人にまで名前を知られてしまってるんですか?

   セイグル:盗みに入る度に予告状出して派手に名乗っていれば、知られてて当
            然だな。

     フィル:口に人指し指を当てて
            「それはナイショですよ。」

    女性/GM:「はい、誰にもしゃべりません。」

     フィル:「ありがとう。 これはほんの気持ちです。」
            《パーム》で薔薇を一輪、空中から取り出して女性に渡します。

         GM:女性は頬を赤らめています。

     フィル:「いつか、あなたのところにも盗みに入らせていただきたいですね。」

    女性/GM:「私の所なんて、たいした物はありませんわ。」

     フィル:「あるじゃないですか。 あなたという宝が。」

         GM:あの、いったい何を言ってるんです?

     フィル:これくらいのセリフがすぐに出てこない様では怪盗は勤まりません
            から。
            「それではまたお会いしましょう。」
            《人間消失》でその場から消えるとしましょう。

    女性/GM:「あ…。」

     フィル:病院に行ってみましょう。

         GM:病院には、避難してきた者達が一山いくらで転がっています。

     フィル:とりあえず、話を聞けそうな人を探して聞いてみます。
            「何があったんです?」

    兵士/GM:「分りません。 警備をしていたら、いきなり爆発があって、煙に
              巻かれたんです。 その後は、煙だらけで何が何だか。」

     フィル:「爆発? ジョージのところならともかく、ジェシカさんのところ
              にはそう爆発は…まぁ、1月に1回くらいは起ってましたね。
              では、ジェシカさんはどうなりました?」

    兵士/GM:「分りません。」

     フィル:「確かめずに逃げてきたんですね?」

    兵士/GM:「申し訳ありません。」

  フィルはエトワール城へやってきました。

         GM:正面の入り口は跳ね橋が上がっています。 普通の人なら、出入り
            できるのはこの正面からだけですけど、あなたは隠し通路くらいは
            知っています。

     フィル:一番手近な隠し通路から中に入りましょう。 中の様子はどうです
            か?

         GM:あちこちでまだ燻っています。

     フィル:ジェシカさんの居室付近にいってみます。

         GM:召使が倒れています。
            「フィ、フィル様。」

     フィル:「大丈夫ですか?」
            手早く応急手当てをします。

    召使/GM:「ジェシカ様が拐われてしまいました。 多分あれは魔術師の集団
              です。 白いローブを着た男が10人ほど、空から入ってくるなり、
              《炎の嵐》を撃ち捲ってきたんです。」

     フィル:「そいつらは何処へ?」

    召使/GM:「空を飛んで西の方へ去っていきました。」

     フィル:「そいつらについて何か気付いたことは? 顔は見ました?」

    召使/GM:「ローブを被っていたので、顔は見えませんでした。」

     フィル:「連れ去られたのはジェシカさんだけですか?」

    召使/GM:「連れ去られたのはジェシカ様だけですが、地下にある宝物庫から
              色々奪っていきました。」

     フィル:「あの宝物庫から? それはやっかいですね。」
            他に生存者はいますか?

         GM:侍女達が残っています。
            「フィル様…。」

     フィル:兵士が逃げたのに、侍女が残ってるんですか。

   セイグル:ジェシカの性格が感染ったんじゃないか? 伝染性ジェシカ症候群。

         GM:侍女達は別に高笑いはしてないよ。

   セイグル:初期症状かもしれん。

     フィル:侍女達に重傷者はいますか?

         GM:皆軽傷の様です。
            「お願いです、フィル様。 ジェシカ様を助けてください。」

     フィル:「それは依頼ですか? 僕には、ジェシカさんを助ける義理はあっ
              ても義務はありません。」

    侍女/GM:「フィル様…そんなこと、おっしゃらないでくださいまし。」

     フィル:「いいでしょう。 あなたの涙なら、依頼料には充分です。」

    侍女/GM:「フィル様…。」

     フィル:「さて、何か手がかりになる様なことは気付きませんでした?」

    侍女/GM:「そういえば、襲撃者の中に1人、醜い小男がいました。 そいつは、
              『この間の実験は失敗したが、今度はうまくいったな。』
             とか言ってました。」

     フィル:「実験が失敗?」

    侍女/GM:「はい。 クローンがどうのこうの、とか言ってました。」

     フィル:「クローン? なるほど、すると10人の白ローブはクローンかもしれ
              ませんね。」

    侍女/GM:「あのフィル様、クローンとは何でしょうか?」

     フィル:「すみません、それについての情報は、あなたのセキュリティ・ク
              リアランスには許可されていないんです。」

         GM:これこれ。

     フィル:以前アークのコピーを大量に作った魔術師フィリップスはどうな
            りました?

         GM:エリオットの町の牢屋に入れられたはずですが、その後の消息は知
            りません。

     フィル:フィリップスのことも確認しておく必要があるでしょうね。
            「僕はこれからジェシカさんを探しに行きますから、あなたは安全
              な所へ避難していてください。」
            手紙に現在の状況を書いて
            「町に行ったら、この手紙をエリオット城宛てに出してください。」

    侍女/GM:「エリオット城宛てでしたら、こちらのエア・メールを使われると
              いいと思います。」
            侍女が持ってきた封筒には翼が生えています。
            「この封筒に入れると、エリオット城まで飛んでいくんです。」

     フィル:「便利な品を持っていますね。」
            そうそう、行く前に宝物庫をチェックしておきます。 何を盗られ
            たか分ります?

         GM:武器類を中心に盗まれている用です。 カースアイテムには手をつ
            けていない様です。

     フィル:幸運のペンダントはあります?

         GM:無い様です。

     フィル:魔術師なのに、あれをカースアイテムと見なさなかったんですね。
            <知性度>よりも<幸運度>を重視する様なら、大した相手では無
            いでしょう。

     フィル:襲撃者達は西へ飛んでいったんでしたね。 では西へ馬を走らせま
            しょう。 道々目撃者がいないか聞いてみます。 普通なら、空を見
            上げてる人はそういないでしょうが、ジェシカさんは常に笑い声を
            響かせてますから、近くに人がいれば必ず気付くでしょう。

   セイグル:人拐っていくなら、猿轡するなり眠らせるなりせんか? 飛んでる
            最中にあれが『ほっほっほ』と言い出したら、思わず両手で耳を塞
            いでしまう様な気がするんだが。

     フィル:あの人は眠ってようが猿轡してようが笑えるんですよ。

         GM:町から少し離れたところで目撃者が見つかりました。
            「そういえば、奇妙な笑い声が西のあやかしの森方へ飛んでいきま
              した。」

     フィル:あやかしの森とは、やっかいな所へ行きましたね。 急いで追って
            いきましょう。 森に入る前に追い付ければいいのですが。 《翼》
            は人間が走る程度の速さでしか飛べませんから、馬なら追い付ける
            かもしれません。

         GM:エリオット城に、羽の生えた手紙が飛んできます。

   セイグル:「うん? 何と書いてある?」

パーカー/GM:「フィル様からですね。」

   セイグル:「フィル? 誰だ、それは?」

パーカー/GM:「フィル様をご存じありませんか? セイグル様が浮遊洋裁に突入
              したとき、フィル様もいらっしゃったはずですが。」

   セイグル:「そういう奴がいたかもしれんな。 で、そいつがどうした?」

パーカー/GM:「ジェシカ様の城の様子が書かれています。 どうやら、ジェシカ
               様が何者かに連れ去られた様です。」

   セイグル:「それは物好きな。 お前もそう思うだろ?」

パーカー/GM:「いえ、あの…。」

   セイグル:「『はっはっは』には内緒にしてやるから、正直に話せ。」

パーカー/GM:「ジェシカ様はいい人でございます。」

   セイグル:「あの笑い声でもか?」

パーカー/GM:「笑い声でしたら、ジョージ様で慣れてますから。」

   セイグル:「そうか。 可愛そうに。 ともあれ、この手紙を持って『はっはっ
              は』に会いに行けばいいのだな。」

  数時間後、セイグルは、魔術師ギルドの魔方陣を利用してハワードのいるミン
バス村に着きました。

   セイグル:ここには魚を釣れる所はあるか?

         GM:小さい川くらいはありますが、とりたて魚が釣れる所はありません。

   セイグル:だったら記憶に無いな。

         GM:ミンバス村では、最近、ワームの一騎打ちがあったとかで騒ぎにな
            ってます。
            「ジョージ・エリオット様という方が、2匹のワームを追い払った
              んです。」

   セイグル:「そのジョ…『はっはっは』は何処へ行った?」

    村人/GM:「村外れにある遺跡だそうです。」

   セイグル:ではそちらに行ってみよう。

         GM:遺跡に近付いていくと、聞き慣れた笑い声が聞こえてきます。
            「はっはっは、私がジョージ・エリオットだ!」

   セイグル:「おおい。 『ほっほっほ』が危ないそうだぞ。」

ジョージ/GM:「何だと?」

   セイグル:「かくかくしかじかで『ほっほっほ』の城が落ちたそうだ。 言っ
              ておくが、崖から落ちたのではないぞ。 詳しいことはこの手紙
              に書いてある。」

ジョージ/GM:「これは大変だ。 すぐに来てくれ。」
            遺跡の表には、“ジョージ・エリオットの新たな栄光”号が止って
            います。

   セイグル:「これに乗るのか? 気が進まん。」

         GM:ジョージはそんな言葉には耳を貸さずセイグルを馬車に積みます。

   セイグル:舌を噛まない様に注意しておこう。 わしの身長ならチャイルドシ
            ートが欲しいな。

         GM:それでは、ジョージが馬車を走らせていきます。 (コロコロ) おや、
            ファンブルです。 乗っていた人は<幸運度>で<危険回避>3レヴ
            ェルを振ってください。

   セイグル:たぁっ。 成功だ。

         GM:ジョージはダメージを受けた様ですが、平気な顔をしています。

   セイグル:痩せ我慢か?

ジョージ/GM:「はっはっは、待っているのだ、ジェシカ殿。」
            ジェシカのことで頭がいっぱいの様です。 ジョージは再び馬車を
            走らせます。

   セイグル:そこらにあるクッションをかき集めて身に纏っておこう。

     フィル:そういえば、クローンを作ったフィリップスのことはどうなったん
            でしょう? 手紙に書いておいたはずですが。

         GM:ジョージはジェシカが拐われた、という所しか読んでません。

   セイグル:わしは字が読めんからな。

     フィル:他に字が読める人は乗ってないんですか? ハワードさんの所なら、
            姉さんアクアさんに ティアナさんに ヴォンさんに スカールさん、
            頭のいい人達が揃っているはずです。

         GM:全員ハワードの所に置いていかれました。

     フィル:うーん、セイグルさんが読める様に振り仮名振っておくべきでした
            ね。

  一方、フィルは西に向かって馬を走らせ続けてました。

         GM:西に向かって進んでいくと、馬では進めない所まで来ます。 この
            辺りはもう人家も疎らです。

     フィル:手近な木に登ってみます。 西の方に目につく建物とかはありませ
            んか?

         GM:ずっと森が続いているだけです。

     フィル:今までの聞き込みからして、襲撃者が去ってからどれくらいのタイ
            ムロスがあるか分りますか?

         GM:相手の移動速度を計算すると、どうもずっと《翼》で飛び続けてい
            る様です。 相手がエトワール城を出発したのは昨晩ですから、か
            なり離されていると思われます。

     フィル:《翼》で飛んでるとしたら、ずっと飛び続けることはできないはず
            です。 ここまで休憩を取っていないとしたら、そろそろ休憩を取
            らないと体力がもたないはずですね。

         GM:休憩するだろう、と予想はできますが、その場所が分りません。

     フィル:飛べるなら、特に障害物が無ければ直線を飛ぶはずですね。 地図
            を取り出して、襲撃者のここまでの飛行経路を確認します。 その
            経路を延長すれば、その後の経路が予想できるはずです。

         GM:<知性度>を振ってみてください。

     フィル:3レヴェル成功です。

         GM:予想した経路を追っていくうちに夜の帳が降ります。

     フィル:もう1度木に登ってみます。 明かりは見えませんか? <知性度>
            3レヴェル成功です。

         GM:明かりは見えませんが、100mほど先に広場があります。

     フィル:足音を忍ばせて近付いて見ます。

         GM:広場には誰もいませんが、焚き火をした形跡があります。 おそら
            く半日くらい前のものだと思われます。

     フィル:何か痕跡は残ってません?

         GM:わけのわからない箱が落ちています。 <知性度>で振ってみてく
            ださい。

     フィル:4レヴェル成功です。

         GM:使い捨ての体力バッテリーみたいです。

     フィル:なるほど、それを使ってここまで飛んできたんですね。 箱の数か
            ら相手の人数は分りますか?

         GM:12人ですね。

     フィル:箱以外の痕跡はありますか? <探索>…自動失敗です。

         GM:フィルが焚き火の跡を調べていると、遠くから
            「はっはっは、私がジョージ・エリオットだ!」
            という笑い声が木々をなぎ倒しながら近付いてきます。

     フィル:避けます。

         GM:突進してきた馬車は木にぶつかって止ります。
            「はっはっは、フィル殿ではないか。」

     フィル:「ジョージさん、木を傷付けるのは控えてください。」

ジョージ/GM:「はっはっは、それよりフィル殿、ジェシカ殿を知らないか?」

     フィル:かくかくしかじか。
            「〜というわけで、襲撃者達は夕べここでキャンプして、西に飛ん
              でいった様です。」

   セイグル:「ところで、お前は誰だった?」

     フィル:「フィリスターサス、通称フィルですけど?」

   セイグル:「フィル…うーん。」

     フィル:「覚えてないんですか? 一方で一般人の女性に名前が知られてし
              まってるかと思えば、もう一方では一緒に冒険した仲間に覚えて
              貰えないんですね。」
            名前入りのカードを渡します。
            「覚えてくださいね。」

   セイグル:「この字は何と読むのだ?」

     フィル:振り仮名を振ります。

   セイグル:「もう少し大きい字で書いてくれ。」

     フィル:「フ・ィ・ル。 これで読めますか。」

   セイグル:「おお、読めるぞ。 ふいるだな?」

     フィル:「“ィ”は小さいんです。」

   セイグル:「そういえば聞いたことある名前だな。」

     フィル:「それは良かった。」

ジョージ/GM:「はっはっは、いかんぞ、セイグル殿。 友の名前を忘れては。」

   セイグル:「そうだそうだ。 思い出したぞ。 そういえば押し倒したことがあ
              ったな。」

     フィル:「余計なことは思い出さないでください。」

ジョージ/GM:「はっはっは、友との思い出。 貴重な財産ではないか。」

     フィル:「ところでジョージさん、以前アークさんのコピーを作った魔術
              師のフィリップスはどうなりました?」

ジョージ/GM:「はっはっは、このジョージ・エリオット、過去のことなど頭に止
              めておくことは無い。」

     フィル:「つまり覚えてないんですね。」

ジョージ/GM:「はっはっは、ジョージ・エリオットは常に未来を見つめるのだ。」

     フィル:「はいはい、なら今は襲撃者を追うことだけを考えましょう。」

ジョージ/GM:「はっはっは、よし、行くぞ。」
            すたすたすた。 バタッ。

   セイグル:「どうした?」

         GM:実はさっき木にぶつかったときに<耐久度>無くなっていたんです。

   セイグル:穴掘って埋めていくか。

     フィル:とりあえず応急手当てはしますけど、僧侶がいないと回復はできま
            せんね。

   セイグル:わしが背負っていこう。

ジョージ/GM:「うーん…。 ジェシカ殿、このジョージ・エリオットが来たから
              には大丈夫…。 はっはっは…。」
            背負われながら寝言を言っています。

   セイグル:「お前の女を返して欲しければパンツを脱げ。」

ジョージ/GM:「うーん…。 パンツを脱げば…助けてくれるのか?」

   セイグル:「助けてやろう。」

ジョージ/GM:「うーん…。 約束だぞ。」

     フィル:「セイグルさん、やめてください。 本当に脱ぎ出したらどうする
              んです。」

ジョージ/GM:「うーん…。 うーん…。」

     フィル:ジョージの剣を抜いてみましょう。

王者の剣/GM:「はっはっは、我が輩がジャック・エリオットだ!」

     フィル:「ジェシカさんが誘拐されたんですけど、何か役に立つ魔法を知り
              ませんか?」

王者の剣/GM:「はっはっは、知らん。」

     フィル:「あなた魔道士でしょう?」

王者の剣/GM:「はっはっは、呪術にそんな便利な魔法は無い。」

     フィル:役に立ちませんね。 剣を鞘に納めます。

王者の剣/GM:「うん、用は無いのか? 何か困ったことがあればいつでも我が輩
              を呼ぶがいい。 はっはっは。」

     フィル:先へ行きましょう。

         GM:先を進むと、所々馬車の跡が2台分残ってます。 馬車は木をなぎ倒
            しながら西に進んでいった様です。

     フィル:「襲撃者は11人、ジェシカさんを合わせて12人ですから、馬車2台
              ならちょうど乗れますね。 それにしても、無理矢理木をなぎ倒
              して進むのは許せませんね。」

   セイグル:「そうせんと進めんだろ?」

     フィル:「森を馬車で行こう、というのが間違いなんです。」

   セイグル:「『はっはっは』も木を倒しながら来たぞ。」

     フィル:「この森にエルフが住んでいたら、敵に回してますよ。」

         GM:時間はもう完全に夜になりました。 辺りは真っ暗です。

     フィル:「ここらでキャンプを張りましょう。」

ジョージ/GM:「うーん…。 はっ。 ここは何処だ? ジェシカ殿は?」

     フィル:「これから助けるんです。」

ジョージ/GM:「たしか、助けたと思ったのだが。」

   セイグル:「パンツを脱いだか?」

ジョージ/GM:「はっはっは、どうして知っているのだ?」

   セイグル:「わしが言った。」

ジョージ/GM:「うん? はっはっは、とにかく、ジェシカ殿を助けに行くぞ。」

   セイグル:「ちょっと休憩するぞ。」

ジョージ/GM:「はっはっは、何を言う、休憩してる場合では無いぞ。」

   セイグル:「お前はずっとわしの背中で休憩しておったろうが。」

ジョージ/GM:「はっはっは、そんな記憶は無い。」

     フィル:「便利な記憶力ですね。」
            体力の外付けバッテリーがあるんですから、外付け記憶も欲しいで
            すね。

ジョージ/GM:「はっはっは、ジョージ・エリオットは過去には拘らないのだ。」

     フィル:「それはそうと、こう暗くては危険です。 今は休んだ方がいいの
              ではありませんか?」

  一行はジョージを説得し、朝になるまで休むことにしました。

      フィル:「今回は誰のコピーが来るんでしょうね? 《翼》で飛んでいたと
               ころをみると魔術師でしょうから、アクアさん,ティアナさん,
               ヴォンさん、といったところでしょうか。」

    セイグル:「『ほっほっほ』かもしれん。」

      フィル:「もしそうだったら、速攻で逃げましょう。」

    セイグル:「『はっはっは』をコピーして対抗するか。 いや、そうすると、
               『はっはっは』と『ほっほっほ』のペアがコピーの分だけ発生
               して、それらが子供を産むと、やがて世界があれで埋め尽くさ
               れる。」

         GM:特に何事も無く夜が明けます。
            「はっはっは、よし、出発するぞ。」

   セイグル:「今日は自分の足で歩けよ。」

         GM:しばらく進んだところで、<器用度>で<攻撃回避>を振ってくだ
            さい。

   セイグル:1レヴェル成功だ。

     フィル:僕は7レヴェルです。

         GM:木の上から矢が飛んできてセイグルに当たりました。 ダメージは
            16点です。

   セイグル:防御点で弾いた。

     フィル:誰が撃ってきたか分ります?

         GM:木の上でダークエルフ達が弓を構えています。
            「また我らの領域を侵すか? 速やかに立ち去れ。」

     フィル:「昨日ここを通った馬車を追っているんです。 通して貰えません
              か?」

ダークエルフ/GM:
            「何を言う、お前達は昨日の奴等の仲間だろう? 森を破壊した上、
              一方的に襲ってきおって。」

     フィル:「僕達はそいつらとは違います。」

ダークエルフ/GM:
            「お前達も馬車で森を破壊しながら入ってきたではないか。」

     フィル:たしかに、ジョージが森を壊してますね。

ジョージ/GM:「はっはっは、私がジョージ・エリオットだ!」

ダークエルフ/GM:
            「ほら見ろ、昨日の奴と同じ様な笑い声をあげているではないか。」

   セイグル:「その笑っていたのはこいつの女だ。」

ダークエルフ/GM:
            「ではやはり奴等の仲間ではないか。」

   セイグル:「そいつらは、女をかっ拐って行ったのだ。」

ダークエルフ/GM:
            「拐われた奴があんな風に笑えるわけ無いだろうが。」

   セイグル:「こいつらには特殊な才能があるのだ。」
            ジョージの口を塞ぐ。

ジョージ/GM:「はっはっは、私がジョージ・エリオットだ!」

   セイグル:「見ての通り、こいつらは口を塞いでも笑えるのだ。」

ダークエルフ/GM:
            「戯言を抜かすな。 速やかに森から出ていけ。 さもなくば命の保
              証は無い。」

   セイグル:「そこを何とか通してくれんか?」

         GM:ダークエルフ達が弓を構えます。

   セイグル:「撃っても疲れるだけだから止めておけ。 わしらに弓は効かん。」

ダークエルフ/GM:
            「何を言うか。」
            また弓が飛んできます。 3レヴェルで回避してください。 当たる
            と13点のダメージです。

     フィル:避けました。

   セイグル:当たったが防御点で止めた。
            「すまんが、通して貰うぞ。」

ジョージ/GM:「はっはっは、では行くぞ。」

  一行に矢が次々と飛んできますが、フィルはあっさりと避けますし、セイグル
とジョージは当たっても防御点で止ります。

ダークエルフ/GM:
            「こ、こら、待て。」

     フィル:「すみません、事情は後で説明しますから。」

   セイグル:さっき貰ったフィルの名刺を置いていこう。

ダークエルフ/GM:
            「うっ、フィルだと? まさかあの怪盗フィルか。 とんでもない奴
              に喧嘩売ってたものだ。」

   セイグル:「こいつを知ってるのか?」

ダークエルフ/GM:
            「通った後には罠だらけ、木の中にまで罠を仕掛けるエルフとは思
              えない奴だとか。」

   セイグル:「ほう、そんなことしたのか?」

     フィル:「木の中に仕掛けたのは、あそこのエルフに頼まれたからですよ。
              仕掛けたのも、誤導と捕獲の罠だけですし。」

   セイグル:「ま、何にせよ、天下に名が轟くのはいいことだ。」

     フィル:「複雑な心境です。」

ダークエルフ/GM:
            「もう戻ってこないでくれ。」

   セイグル:「今のうちに謝っておくが、多分、帰りもここを通るぞ。」

ダークエルフ/GM:
            「通らない様にしてくれ。」

     フィル:「努力はします。」

   セイグル:何処ぞの政治家みたいな返答だな。

         GM:前方に洞窟が見えてきました。 洞窟の前には馬車が2台停まってま
            す。 見張りらしきスケルトンが1体います。

     フィル:音の出る様な品は持ってます?

         GM:特に持ってませんが、スケルトンが動くとカラカラ鳴ります。

     フィル:洞窟の奥まで聞こえる様な音ではないでしょう?

   セイグル:音のことなど考えるだけ無駄だぞ。

ジョージ/GM:「はっはっは、私がジョージ・エリオットだ!」

     フィル:「多少は黙る努力をしてもらえませんか?」

ジョージ/GM:「はっはっは、喋らなければいいのだな? よし分ったぞ。 はっは
              っは。」

     フィル:これは奇襲は無理ですね。 強襲しましょう。

   セイグル:わしはもう攻撃している。 (コロコロ) 71点だ。

         GM:スケルトンは破壊されました。

     フィル:なら急いで洞窟の中に入っていきましょう。
            「ジョージさん、できるだけ笑いは我慢してください。 うまくい
              けば奇襲できます。」

   セイグル:「ここまでで充分笑ってるから無駄だど思うぞ。」

     フィル:「相手が耳栓をしてる可能性はありますよ。 こんな洞窟の中でジ
              ェシカさんと一緒にいたら、響いてしかたありませんから。」

         GM:洞窟を進むと、T字路に行き当たります。

     フィル:左右を見渡します。 どちらかから笑い声が聞こえてきませんか?

         GM:笑い声は正面の壁の向こうから聞こえてきます。

   セイグル:「壁を破るか。」

     フィル:「ジョージさん、《泥だ沼だ》を使ってください。 ここを破れば
              予想外の方向から奇襲できます。」

ジョージ/GM:「はっはっは、よし、《泥だ沼だ》だ。」
            前方の壁が崩れました。 壁の向こうには空間が広がっています。
            そしてそこには、ヴォンがいっぱいいます。

     フィル:ジェシカさんは?

         GM:ヴォン達の向こうでぐるぐる巻きにされています。
            「ほっほっほ、あたしがジェシカ・エトワールよ!」

     フィル:ヴォンさん達の向こうにいるんですか? こちらは壁を破ってきた
            のに? ということは、壁に向かって構えていたんですか?

         GM:ヴォンは高い<知性度>持ってますから、壁を破ってくる、という
            のも予想してたみたいです。

     フィル:奇襲は失敗ですか。 しかし、ジェシカさんが向こうにいる、とい
            うのはある意味チャンスです。 この位置関係なら、縛られてるジ
            ェシカさんの方へ攻撃が行くことは無いでしょう。

   セイグル:では突っ込んで殴るとしよう。

         GM:ヴォン達は《これでもくらえ!》を撃ってきます。 1人4回づつ、
            《魔法抵抗》1レヴェルを振ってください。

     フィル:《これでもくらえ!》は遅い魔法ですね。 なら、先に速い魔法の
            《姿隠し》をかければ回避できるはずです。

         GM:《姿隠し》を使うんですか?

     フィル:…いえ、止めておきましょう。

            《姿隠し》を使うと、たしかに《これでもくらえ!》からは逃げら
            るでしょう。しかし、《姿隠し》を使ってる間は動けませんから、
            相手に時間を与えるだけになります。 向こうに人質を取られてい
            る以上、時間を与えては向こうが有利になるだけです。 人質の首
            にダガーを突きつけられたら降伏するしかありませんから。

            むしろ、相手の注意がこちらに向いている今の方が、いくらか有利
            でしょう。 魔法にさえ耐えられれば状況は一気に有利になります。
            ここは一気に突っ込んでしまいましょう。

         GM:では《これでもくらえ!》が飛んできます。 4回抵抗してください。

     フィル:(コロコロ) 1発くらってしまいました。

         GM:ダメージは20点です。

     フィル:生死判定ですね。 (コロコロ) 成功はしてますけど、行動不能にな
            りましたね。

   セイグル:(コロコロ) わしは全部耐えたが…バーサークしていいか?

     フィル:止める人がいませんよ。 ジョージの<魅力度>は12ですから、ジ
            ョージだと失敗する可能性があります。

   セイグル:しかしだな、この状況でわしにそんな判断はできん。 バーサーク
            するぞ。 (コロコロ) ヒット134点だ。

         GM:ジョージと合わせて175点ですね。 ヴォン達がプレートアーマーを
            着ていますから、耐えてます。

     フィル:魔術師なのにプレートアーマーなんですね。 確かに、オリジナル
            のヴィンさんも合成プレートアーマーを愛用していますが。

         GM:それでは第2戦闘ターンです。 ヴォン達は再び《これでもくらえ!》
            を撃ってきます。 セイグルは6回抵抗してください。

   セイグル:(コロコロ) 全部弾いた。 ではお返しに、今度はハイパーバーサーク
            だ。 (コロコロコロコロコロコロコロコロ)

     フィル:相変わらず、セイグルさんが振るとダイスが止りませんね。

   セイグル:302点だ。

         GM:ヴォン達はばったりと倒れます。 さて、残るはバーサーカーですね。
            ジョージが《慰撫》してみましょう。 (コロコロ) 成功です。
            「はっはっは、静まるのだ、セイグル殿。」

   セイグル:それで沈静化するのか? 何となく屈辱を感じないでもないが。

         GM:「はっはっは、お待たせした、ジェシカ殿。 ジョージ・エリオッ
              トが助けに参りましたぞ。」
            「ほっほっほ、よくぞ助けにいらしたわね、ジョージ・エリオット。
              感謝してさしあげてよ。」
            「はっはっは、婚約者を助けるのは、当然のこと。 ジェシカ殿、
              さぞや心細かったことであろう。」
            「ほっほっほ。 このジェシカ・エトワール、あなたが助けに来る
              ことは確信してましてよ。」
            「はっはっは。 気丈な方だ、ジェシカ殿は。」
            「ほっほっほ。 あたしを誰だと思って? あたしはジェシカ・エト
              ワールよ!」
            …あの、誰か止めてもらえません?

     フィル:いいえ。 恋人同士の語らいは邪魔してはいけませんから。

ジョージ/GM:「はっはっは、そういえばフィル殿は怪我をしていたな。 この耐
              久度回復薬を飲むといい。」

     フィル:「ありがとうございます。」
            これでとりあえず動ける様になりました。

  一行はしばらく休憩した後、洞窟を探索します。

         GM:ヴォン達は、ジェシカの所からマジックアイテムを奪っていったは
            ずですが、ここにはありません。

   セイグル:「襲ってきた奴らは何か話してなかったか?」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ。 彼らは、『最終兵器は温存してある。』と言って
              いましてよ。」

   セイグル:「最終兵器? やはり『ほっほっほ』の集団か?」

ジェシカ/GM:「『青い髪は目立つか?』と言ってましてよ。」

     フィル:「青い髪ということは、アクアさんのコピーですね。」
            能力的には、PCの中では現在はアクアさんが一番上なんですよね。

   セイグル:「腹も減ったし、とりあえず帰ろうか。」

         GM:帰り道、あやかしの森を通ると、行きに通った道は掃き清められて
            います。

   セイグル:地雷撤去ってやつだな。
            「おおい、フィルが通るぞ。」

ダークエルフ/GM:
            「何もせずに帰ってくれ。」

     フィル:「しませんよ。 行きも何もしてなかったでしょ?」

  一行はエトワール城まで帰ってきました。

         GM:エトワール城は綺麗に修復されています。

ジェシカ/GM:「ほっほっほ、そちらのドワーフにも助けていただいたお礼が必要
              ですわね。 何か欲しいものはありまして?」

   セイグル:「うん? 特に欲しい物は無いな。 『はっはっは』のお陰で、いつ
              でも存分に釣りができるからな。 そうだな、月に1度くらいでい
              いから、釣り小屋の掃除をしてくれるとありがたい。」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ、では毎月掃除人を寄越しましてよ。」

   セイグル:「それは助かる。 さて、それじゃわしはこれで帰らせてもらうぞ。」

     フィル:現況をジェシカさんに報告します。
            「さて、これからどうします? かなりのマジックアイテムの行方
              が分りませんね。」

ジェシカ/GM:「ほっほっほ、フィル、奪われたマジックアイテムを見つけ出した
              ら、あなたの欲しがっていたスティンガーを差し上げてよ。」

     フィル:「了解しました。」
            セイグルさんはまだここにいます?

   セイグル:「うん? わしに用か?」

     フィル:かくかくしかじか。
            「〜というわけで少し手伝って欲しいんです。」

   セイグル:「いいだろう。 その代わり、今度釣りにでも付き合えよ。」

     フィル:「釣りですか? 僕はあまりしたことが無いんですけど。」

   セイグル:「そうだな、お前は姉ちゃん1人未だに釣れてないんだったな。」

     フィル:まずは奪われた品の目録を作りましょう。

         GM:ダガーブーツ,スクリューマドゥ、その他危ない武器がいくつか
            盗まれています。 ただ、ヒットが2Dを越える大形の武器は残って
            います。

     フィル:魔術師に使える武器だけ持っていったんですね。

   セイグル:品数は?

         GM:武器類が5本ほどで後は薬やアクセサリー類が数点です。

   セイグル:「奪われた品があの洞窟に無かったということは、何処か途中に隠
              していったのではないか?」

     フィル:「途中で二手に分れたのかもしれませんね。」
            そういえば、洞窟にはクローンしかいなかったんですよね?

         GM:目撃者の話では、エトワール城を襲撃したときには、コピーヴォン
            の他にもう1人、醜い小男がいました。

     フィル:魔術師のフィリップスですね。 彼の行方は分りませんか?

         GM:襲撃者がエトワール城からあやかしの森に向かう途中で、1人が別
            の方向へ行ったのが目撃されています。 城から5分程度とんだ地点
            です。

     フィル:その付近に何か建物はありますか?

         GM:町の側ですから、建物ならあるかもしれません。

   セイグル:釣り仲間にでも聞いてみるか。 早朝に釣りしてる奴なら何か見た
            かもしれん。

  セイグルは、釣り仲間が集まる釣り堀へとやってきました。

釣り仲間/GM:「よぉ、セイグルのだんなじゃないか。 いいところに来たな。 今
              釣った魚で鍋作ってるんだ。 食っていけよ。」

   セイグル:「ありがたくいただこう。」

釣り仲間/GM:「セイグルのだんなは何か釣れたかい?」

   セイグル:「今日釣ったのは領主の彼女だ。 まそれはいいとして、ちょっと
              聞きたいことがあるんだ。 昨日の朝辺りに、この辺りの空を何
              か飛んでいかなかったか?」

釣り仲間/GM:「そういえば、何か人間みたいなのがたくさん飛んでたな。」

   セイグル:「そのたくさんの中から、1人別の方向に飛んでいった奴がいるは
              ずなんだが、どっち行ったか分るか? 」

釣り仲間/GM:「分れたのは1人じゃなかったぞ。 2人か3人か、たしか南の方へ飛
              んでいった。」
            ここから南へ行くとエリオット領です。

   セイグル:「そうか。」

釣り仲間/GM:「お、そろそろ食べ頃だな。 食っていけや。 ドワーフキラーもあ
              るぞ。」

   セイグル:「いや、今日は酒はやめとくよ。」

     フィル:ジェシカさんに分ったことを報告したらエリオット領に向かいまし
            ょう。 道々目撃者を探していきます。

         GM:<知性度>を振ってみてください。

     フィル:3レヴェル成功です。

         GM:目撃者の話しを総合すると、向こうは以前エリオット城に侵入し
            たときに使った地下通路に向かってるみたいです。

     フィル:急いでそちらへ向かいましょう。

         GM:地下通路に入ると、壊されたリビングアーマーがあちこちに転がっ
            ています。

     フィル:スケルトンまで壊したんですね。 スケルトンが配置されてるのは
            脇道ですから、正しい道を選べば、リビングアーマーにしか会わな
            いはずですが。

         GM:フィリップスはどれが正しいかなんて知りませんから。

   セイグル:リビングアーマーはどうやって壊されている?

         GM:剣か、それに類する武器で叩き壊されています。

     フィル:戦士を連れているんでしょうか?

         GM:エリオット城内に入ると、宝物庫の方から剣戟の音が聞こえてきま
            す。 衛兵の中には死者も出ている様です。

   セイグル:そうか。 気の毒にな。 今は宝物庫へ向かう。

         GM:宝物庫に向かうと、マジックアイテムを抱えたフィリップスと灰色
            熊の革鎧を着たコピーアクアが出てくるのが見えます。

   セイグル:そうか、アクアか。 エルフの中では唯一まともな奴だったのに。

     フィル:灰色鎧の革鎧を着てるということは、ハイパーバーサークしてくる
            わけですね。

         GM:コピーアクアはハイパーバーサークして接近戦を挑んできます。

   セイグル:ならわしもハイパーバーサークだ。

         GM:フィリップスは、コピーアクアを置いて逃げていこうとします。

     フィル:弓でフィリップスの足を狙います。 <射撃>4レヴェル成功です。

         GM:魔術師に4レヴェル回避なんてできません。

     フィル:56点が足にいきます。 これでフィリップスは移動不能ですね。

         GM:それをくらって歩ける人間はいませんよ。

   セイグル:(コロコロ,コロコロ,コロコロ) わしのヒットは208点だ。

         GM:そちらに3点いきます。

     フィル:戦士とまともにやりあえる魔術師ですか。

   セイグル:ミゼリコルド+スクリューマドゥ+ダガーブーツなら、ダイスの数は
            わしと同じ8Dになるからな。

         GM:ミゼリコルド+3Dなので、実は11Dです。

     フィル:とんでもない攻撃力ですね。

         GM:それでは第2ターン。 フィリップスは何もできない、アクアはハイ
            パーバーサーク継続です。

     フィル:コピーとはいえ、アクアさんを攻撃したくありませんね。 攻撃を
            かい潜って気絶狙いです。

   セイグル:(コロコロ) 今度はダイスが走った。 267点。

         GM:こちらは192点です。 コピーアクアは飛びました。

  1ターン目はほぼ互角だったのに、2ターン目では70以上ものヒット差。 ヒッ
トのばらつきの大きいハイパーバーサークの恐いところです。

         GM:うーん、やっぱり作るならセイグルクローンにするべきでしたか。

     フィル:そんなもの、誰が相手するんですか。

     フィル:フィリップスの身柄を確保します。

フィリップス/GM:
            「お、おのれ…。」
            出血多量で死にかけています。

     フィル:血止めをしましょう。

         GM:ガクッ。 死んだ様です。

     フィル:おや? ルール的には、足には何点ヒット行っても死なないはずで
            すが。

         GM:ここに来るまでにいろいろ無理してたんです。

   セイグル:ちょっと気がひけるものがあるので、アクアクローンは丁寧に埋葬
            しよう。

     フィル:被害状況を確認します。 怪我をした衛兵達は応急手当てしておき
            ましょう。

         GM:衛兵の死者は1人だけの様です。 リビングアーマーのいる地下道を
            突破してきた時点で向こうの戦力はかなり削がれていたんです。

  事件の首謀者であるフィリップスを討ち取ったことで、事件は一応終結しまし
た。

ジョージ/GM:「はっはっは、これにて一見落着。」

     フィル:「まだですよ。 フィリップスの目的が分りません。 まだ他にクロ
              ーンが残ってるかもしれませんし。」

ジョージ/GM:「はっはっは、そのときはそのときだ。 このジョージ・エリオット
              がいる限り、何が起ろうとも心配無い。」

     フィル:「《調和復活》でフィリップスを生き返らせて聞き出した方がいい
              と思いますよ。」

ジョージ/GM:「はっはっは、ジェシカ殿を拐った人間など、生き返らせる必要は
              無い。」

     フィル:領主であるジョージがそう言うのなら、僕が口をはさむことではあ
            りませんね。

ジョージ/GM:「はっはっは、これにて一見落着。」

         GM:さて、今回はこれで終わります。

     フィル:もう少し待ってください。 まだすることが残っています。

         GM:何をするんですか?

     フィル:神殿に行って、《死者の言葉》をかけて貰います。 フィリップス
            の霊から情報を聞き出しておきます。

         GM:1000金貨要求されます。

     フィル:1000金貨払いましょう。 おそらく1000金貨の価値のある情報は得
            られるはずです。

         GM:それでは魔法がかかりました。
            「何…だ。」

  ここで、フィルがフィリップスの霊から聞き出した情報をまとめておきましょう。

  ・事件を起したのは、ジョージに対する復讐のため。
  ・残っているクローンは全部で16体。 セイグル,クリス,フィル,アクアが
  いる。
  ・クローン達にはマジックアイテムを集め、充分な数が集まればジョージを襲
  う様に命令してある。
  ・命令を解除する方法は無い。
  ・アジトはローンカイラスの森の中にある。

         GM:そこまで聞き出したところで、魔法が切れます。

     フィル:まだ16体もいるのですか。 やっかいですね。

         GM:やっかいですね。

     フィル:とりあえず、ジョージには、クローン達が襲ってくるかもしれない
            ことを伝えておきましょう。    

ジョージ/GM:「はっはっは、心配無い。 このジョージ・エリオット、いかなる
              敵にも負けることは無いのだ。 はっはっは。」

     フィル:やれやれ、これはいろいろ策を考えておく必要がありそうですね。

  12人の刺客
                       1999/10/16 RPG-ML関西オフラインミーティングにて収録

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