央華封神リプレイ

若仙求薬 赴堕仙境


  これより語られまするは央華の大道に導かれし若き仙人様の物語。 各々の師
匠の下で修行をしていた5人の仙人様が、さらなる徳を積まんがために、修行の
旅に出ることになさいます。
  それではまずは旅立たれます仙人様達を紹介申し上げましょう。

  劉 小胖(りゅう しゃおぱん)
    この方は風水卜占の仙人様でございます。

  莫 比干(ばくひかん)
    厭魅厭勝の仙人様でございます。

  方 水虎(ほうすいこ)
    五遁水行の仙人様でございます。
    少々労を厭うきらいがございますが、優れた仙人様でございます。

  陽 春泉(ようしゅんせん)
    巫蠱の女仙様でございます。
    猫の悠季,緑蝗の飛翔,白蛇の葎花という3匹の使役獣をつれていらっしゃ
    います。

  朱 烈斯(じゅう りぇす)
    禁術の仙人様でございます。
    通称は“ジュリアス”だとか。 何でも、羅馬帝国より伝わる名だそうでご
    ざいます。


さてさて、まずは小胖様,比干様,烈斯様の3人の仙人様についてから語らせ ていただきましょう。 小胖様,比干様,烈斯様の3人の仙人様達は、とある邪仙を追っていらっしゃ いました。 少し前、仙人様達は、同輩の仙人様達と共に、邪仙およびその手下と戦いまし た。 邪仙の手下は退治したものの、同輩の仙人様達は倒れられ、親分である邪 仙には逃げられたのです。 GM:風水卜占,厭魅厭勝,禁術か。偏ったパーティだな。 残りは邪仙 にやられたんだな。 烈斯:「おのれ、邪仙め。 このジュリアス、そなた達の死、決して無駄 にはせぬ。」 GM:「まだ死んでない。 あ、いや、もうすぐ生き返る。」 とかいう同輩仙人の声が聞こえてくる。 烈斯:「そなた達の誇りある戦い、このジュリアスが後世に伝えよう。 安らかに眠るがよい。」 同輩仙人/GM:「だからまだ…。」 烈斯:「死んだ者のことをいつまでも考えていてもしかたあるまい。 そ なた達、邪仙を追うぞ。」 GM:追っていくと、邪仙は剣邑という大きな邑に逃げ込んだ。人口は数 百人くらい。 烈斯:邑に逃げ込むとは、邪仙だけあって誇りを持っていないとみえる。 GM:逃げ込んだ、というよりは、ここに何らかの目的があると思われる。 ここで出てきました剣邑は、央華の中央にできた舜という帝国の西端に当たる 邑でございます。 舜帝国は、央華の1/5を占め、非常に強大な力を持っております。 駆け出しク ラスの邪仙では、帝国内に入ろうものなら、たちまち退治されます。 その自信 故か、同時に仙人様もあまり歓迎はされません。 追い出されはしなうものの、 表だって仙術を使うのは、帝国内ではあまりいい顔をされないのでございます。 もし、仙人様が帝国内で邪仙と戦ったりすれば、帝国軍は双方を攻撃することで しょう。 烈斯:む、誇り高き仙人を邪仙などと一緒にするとは。 GM:小胖は師匠から聞いたことがある。 小胖様のお師匠様は、万坊(まんぼう)翁という方でございます。 万坊翁は、 いきなりドアップで現れては「不吉じゃ。」と宣う方でございます。 GM:万坊翁の話によれば、この邑の奥には、非常に強力な仙宝が眠って いるらしい。 30年ほど前には、邪仙がその仙宝が狙ってきたので、 万坊翁が退治されたそうです。 さらに、2年ほど前にも何か大きな 騒ぎがあったと聞いています。 烈斯:「む、これはまずいかもしれぬ。 邪仙がこの邑に眠るという仙宝 を狙っているのであれば、急がねばならぬ。 そなた達、行くぞ。」 GM:今はもう夜中だ。 烈斯:ことは一刻を争うのだ。 時刻などにかまってる暇はない。 小胖:子供は寝る時間だよ。 烈斯:何を言っている。 そなたは道士ではないか。 GM:邑の入り口には夜中なのに、屈強な兵士が何人も立っている。 烈斯:こんな夜中まで働くとは、感心なことだ。 「我々は旅の道士だ。 この村に邪仙が逃げ込んだのだので、追って いる。ここを通してもらえぬだろうか?」 GM:そうして話かけたとき、叫び声が聞こえてきた。 邑の奥の一番大き な屋敷からだ。 烈斯:「む、今のは何だ?」 叫び声が聞こえた方へ走っていく。 GM:駆け付けると、邑長らしい逞しい老人が剣を持っている。 邑長の剣 には、服を着た木切れが刺さってる。 比干:[替身符]かの? GM:<知覚>で16以上出せば、邪仙は奥の部屋に逃げていったと分かる。 比干:失敗。 「何処だ? 邪仙は何処へ行った?」 烈斯:「こっちだ。」 GM:烈斯が追うよりも早く、邑長が剣を邪仙に投げつける。 邪仙は剣に 射抜かれ、息絶える。 烈斯:邪仙のボスを仙人でもない邑長が一撃で斃した? GM:邑長は50はかるく越えてる老人だ。 烈斯:何と、私より年上ではないか。 比干:豪快な爺さんだの。 GM:そういえば、万坊翁から聞いたことがある。 この邑長は、30年前、 お師匠様達と共に、邪仙を退けたそうだ。 比干:共にか。 普通の人間とは思えんの。 烈斯:さて、邪仙も退治されたことだし、今回のシナリオは邑長が3点の 徳値を貰って終了だな。 あっさりと終わり過ぎという感じはする が、平和ならそれに越したことはあるまい。 GM:そうはいかない。 邪仙は息絶える前に、最期にこう言い残してい る。 「の、呪いを…。」 烈斯:何? それを早く言わぬか。 GM:邪仙が逃げ込んでいった部屋には、若い女性と、2才くらいの小さ な女の子がいた。 「お前達、大丈夫か?」 「お父様、鶴姫の様子が…。」 女性が抱き抱えてる女の子の様子が変だ。 外界に対して、何も反 応が無い。 烈斯:「おのれ邪仙め、怪しげな濁業術をかけたな。」 GM:ここで邑長は君達に気付いてギロッと見る。 「お前達は何者だ?」 烈斯:「我々は旅の道士だ。」 邑長/GM:「道士殿? ならば、孫を見てくれ。 どうも様子が変なのだ。」 烈斯:今斃された邪仙は強かったのか? GM:君達で相手にできる程度。 しかし、娘にかけたのはおそらく師匠 クラスの邪仙が何十年もかけて<行使値>を上げた仙術だと思われ る。 烈斯:[禁呪符]だ。 GM:それは無駄に消費するだけ。 <行使値>たかが10では解呪できない。 比干:10でたかが、かの。 烈斯:「む、師匠に作っていただいだ[禁呪符]が効かぬとは。」 GM:<知識>で16以上を振ってみてください。 烈斯:成功だ。 GM:娘の体内で、何か禍々しい力が増加してきている。 烈斯:「このまま放っておいてはまずいかもしれん。」
さて、お3方の方は一先ず置いておいて、水虎様の方に移りましょう。 水虎様は、他の仙人様達と共に、お師匠様である総司令(そうしれい)様の下 で修行に励んでいらっしゃいました。 GM:総司令様は、肉体派の仙人の中ではNo.2の方。 水虎:『だが、仙界じゃ、2番目だな。』 『何? じゃ、誰が1番だってんだ?』 一同笑。 GM:総司令様は、巨大な岩の前に弟子達を集められている。 「今から、五遁の奥義を披露する。 心して見るがよい。」 総司令様は、右足を大きく大地に踏みしめなさる。 「まず、恐れを持って右足で大地に踏み出す!」 すると、右足が黄く光る。 「心を冷静にし、左足を踏み出す!」 今度は左足が、白く光る。 「悲しみを左手に宿らせ!」 次は左手が黒くなる。 「頭に喜びを湛え!」 緑に光る髪の毛が逆立ち、頭上に雷がほとばしる。 「そして、右手に怒りを宿し、悪を討つ!」 真っ赤に燃える右手を岩に打ち付けると、巨大な岩が瞬く間に砂 礫と化す。 「これぞ、<五遁・爆・崩・拳>! この技は一朝一夕でできるも のでは無い。 五行全てを極めて初めて可能となる。」 比干:『ああ、また新しい岩を用意しなくては。』 GM:弟子達の間からは、そういう声も聞こえる。 比干:土行の弟子が壊れた岩修復するんだろうの。 GM:さて、総司令様がピクッと何かに反応する。 「悪の臭いがする。 すでに3人の正義の使徒が悪を滅ぼしに向かっ てる様だ。 水虎よ、お前も行くのだ。 そして悪を滅ぼせ!」 水虎:「仰せのままに。」 [奔走雲]で邑に向かいます。
GM:「邑長、水虎様がお見えになりました。」 「おお、水虎様か。 お通ししてくれ。」 水虎:「お久しぶりです。」 邑長/GM:「これは水虎殿、よく来てくださった。」 邑長はかくかくしかじかと水虎に事情を話す。 烈斯:「何らかの濁業術をかけられたらしいのだが、このジュリアスの力 では解けぬのだ。」 比干:「私のお師匠様の美夜(みや)大仙は、巫蠱も得意とされていらっ しゃる。 お師匠様に頼んで、何とかしていただくかの。」 烈斯:「ならば一刻も早く洞に戻ってくれ。時は一刻を争うのだ。 我が [仙鳥]丘比(チュピ)を貸してやろう。」 GM:比干は[仙鳥]に乗って洞に帰ってきた。 洞では、君のお師匠様 の美夜大仙がこたつの上で丸くなっている。 美夜大仙は、猫型の 仙獣から昇仙された方。元ネタはソニックキャット。 烈斯:む、ソニックだと? それは<知>の天稟がいくらあるのか気にな る所ではあるな。 GM:この方、<知覚>は+3だけど<知識>は+1。 でも<仙骨>がとて も高い。 この方、<仙術行使>は15しか無いという噂です。<攻 撃/受け>は30はあると言われてますが。 比干:「お師匠様。」 美夜大仙/GM:「うみゅー。 みあちゃんと呼ぶにゃ。」 比干:「みあちゃん。」 美夜大仙/GM:「モヒカンちゃん、帰ってきたにゃ?」 水虎:「ご無沙汰しております。」 美夜大仙/GM:「水虎ちゃんだにゃ。 元気してたにゃ?」 水虎:かくかくしかじかと事情を話します。 美夜大仙/GM:「それは大変だにゃ。」 美夜大仙は、尻尾で比干を、右足で水虎を、左足でその場にいた春 泉をつかむ。 比干:「うぐっ。」 美夜大仙/GM:「牙流那(がるーだ)。」 美夜大仙は使役獣の巨大奇余を呼ぶ。 そして、その一瞬の後には、 剣邑にいた。 「着いたにゃ。 あ、こうちゃんだにゃ。」 と美夜大仙は邑長に抱きついてる。 烈斯:「美夜師叔、スキンシップは後にしてもらえませぬかな?」 美夜大仙/GM:「あ、ジュリアナちゃんだにゃ。」 烈斯:「ジュリアスです。」 美夜大仙/GM:「ごめんごめん、間違えたにゃ。 そうそう、娘さんが大変だと聞 いたにゃ。」 烈斯:「こちらです。」 GM:美夜大仙は娘を見て 「うーん、これは大変だにゃ。」 烈斯:「どうなのですか?」 美夜大仙/GM:「呪いというよりも、門みたいだにゃ。 子供を媒体として、異界 への通路を開くにゃ。」 春泉:「異界?」 美夜大仙/GM:「修羅界とか餓鬼界だと思うにゃ。」 烈斯:「それで、どうすればいいのですか?」 美夜大仙/GM:「薬を集めれば、何とかなるかもしれないにゃ。」 烈斯:「どの様な薬を?」 美夜大仙/GM:「そうだにゃ、あれはあるし、あれはあそこに行けば見つかるし…。 うーん、あと一つだけ、足りないのがあるにゃ。」 烈斯:「それは何処かで手に入るのですか?」 美夜大仙/GM:「みあちゃんがが生まれた頃なら、北岳高山に行けばそこらにいっ ぱい生えてたにゃ。」 水虎:美夜師伯の生まれた頃? GM:数百年前。 「今の北岳高山にはないにゃ。」 烈斯:「なら何処に?」 美夜大仙/GM:「北岳恒山だにゃ。」 烈斯:「どういうことです?」 美夜大仙/GM:「今の北岳恒山は二代目だにゃ。 薬草があるのは、初代の北岳恒 山だにゃ。」 比干:「では過去に遡らないといけないのですか?」 美夜大仙/GM:「そんな術、万坊爺ちゃんでも無理だにゃ。」 烈斯:「それでは打つ手が無いではなにのですか?」 美夜大仙/GM:「初代の北岳恒山は人界に墜ちたにゃ。」 烈斯:「人界の何処に?」 美夜大仙/GM:「ちょっと困った所にあるにゃ。 あまり駆け出しの仙人は行かな い方がいい所にゃ。」 烈斯:「人の命がかかっているのです。 何処にあるのですか? 早く言っ てください。」 美夜大仙/GM:「仙人は立ち入り禁止になってる所にゃ。 下手に入ると、恐いお 兄さんが出てきてぼこぼこにされるにゃ。 山に入ってしまえば 大丈夫にゃんだけど、結界が張ってあるから、山には乗騎では入 れないにゃ。麓までいって、足で入るしかないにゃ。」 烈斯:「それでも、それしか方法が無いのなら行くしか無いでしょう。」 美夜大仙/GM:「みあちゃんも行きたいけど、進行止めるためにはみょうちゃんが ここにいないと駄目にゃ。」 烈斯:「ご心配には及びません。 我々とて誇り高き道士の端くれ、必ず や薬草を手に入れてみせます。」 美夜大仙/GM:「あまり時間が無いにゃ。 次の満月までもたないと思うにゃ。」 満月まではあと1週間くらい。 目的の山までは飛んでも1日かかる。 烈斯:「よし、そなた達、行くぞ。 時は一刻を争うのだ。」 美夜大仙/GM:「ちょっと待つにゃ。 これ持っていくにゃ。」 美夜大仙は鈴を取り出すと、比干の首につける。 「うん、モヒカンちゃん、似合ってるにゃ。」 一同笑。 美夜大仙/GM:「覚えておくにゃ。 困ったことに行き当たったら、頭を使うにゃ。」 春泉:頭突き? GM:この師匠が頭と言ったら、頭突きという可能性は十分ある。
烈斯:「チュピ、頼むぞ。」 [仙鳥]のチュピで飛んでいく。 小胖:僕はちょうちん鮟鱇型の[仙魚]つれてるけど…。 GM:流石に[仙魚]の機動力じゃ時間がかかり過ぎる。 烈斯:「小胖よ、そなたもチュピに乗れ。」 陽春:あたしは[緑蝗]よ。 比干:あの、わたしは飛べんのだが。 GM:美夜大仙が君をむんずと掴むと、紙の鳥の上に放り投げる。 「Go!」 君を乗せた紙の鳥は、[仙鳥]すら上回るスピードで飛んでいく。 比干:「あれ〜。」
GM:飛ばされてきた先には、黒い雲がかかった山の少し手前。 烈斯:「あの山か。 よし、走るぞ。」 GM:山の麓には人口100人くらいの邑がある。 山へ続く道には兵が立っ ている。 「お前達は何者だ? この楼邑に何の用だ?」 烈斯:「我々は道士だ。 そこを通してもらえぬだろうか?」 GM:兵士は胡散臭そうに君達を見る。 「お前達も大方、無責任な噂を聞いてやってきたんだろうが、この 先に宝など無いぞ。 まったく、誰がそんな噂流したのか、お前 達みたいなのが入っていっては妖怪共を刺激して暴れさせるんで こっちは大迷惑なんだ。」 春泉:「噂って、どんな噂なの?」 GM:「この山は、過去の霊山で宝の山がある、とかいう噂だ。 その噂に 騙されて命知らずの莫迦がひっきり無しにやってくるんだ。 どう せあんたらもそうだろ。 さ、さっさと帰ってくれ。」 と、話していると、邑の奥の方から 「塀が破られたぞ。」 という悲鳴が聞こえてくる。 兵士達は、君達に一別すると、悲鳴の 方に走っていく。 比干:「この間に通れるの。」 烈斯:「だが、通ってはならぬものを通るわけにはいくまい。」 春泉:悲鳴の方に行ってみるわ。 GM:行ってみると、体長2.5mほどの、野生化した仙獣らしき犬に似た獣 が暴れてる。 その獣と戦ってる男が1人。 男の方が押されてる。 春泉:その人の戦闘力は分かる? GM:<攻撃/受け>は君達より少し上と思われる。 比干:加勢する。 GM:ではイニシアチブ判定をしよう。 この判定では、獣に先手を取られてしまいます。 普通ならば、風水卜占の使 い手である小胖様が、《我知時法制機先》を使われるところなのですが、ここ帝 国では、仙術を使うのはご法度でございます。 とはいえ、仙人様が5人もいらっしゃるですから、野生化した仙獣とて勝てな い相手ではござませぬ。 多少の苦労はしたものの、仙人様達は、邑の武人と共 に仙獣を退治されたのでございました。 武人/GM:「旅の方、助かったぞ。 俺1人では、流石にきつかった。 今まで もときどき山から獣がやってきたんだが、こんな大きいのは久し ぶりだ。」 春泉:ここは相手を持ち上げておくわ。 「あたし達はほんのちょっと手を出しただけ。 ほとんどあなたの 手柄ね。」 武人/GM:「そうか? その猫の手柄という気がするのだが。」 とどめ差したのも猫だし。 春泉:今回、悠季は巨大化してないわよ。 GM:む、小さいままであのダメージか? 春泉:悠季は<攻撃/受け>6あるのよ。 GM:武人は朴弘賢(ぼくこうけん)と名乗る。 数年前、この邑にやっ てきた流れ者だったが、この邑の娘と結婚して、今では邑人からの 信用も厚いそうだ。 「お前達、あの山に入りたいのか? 何故だ?」 春泉:「重い病気にかかってる子供がいて、その病気を治すには、あの山 で採れる薬草が要るの。」 弘賢/GM:「そうか。」 弘賢は君の目をじっと見つめる。 烈斯:そして恋が生まれる? GM:それは不倫になるぞ。 春泉:戒律にもあるわ。 『快さを楽しむべし』。 弘賢/GM:「嘘をついてる目では無いな。 少なくとも、今まで来ていた宝目 当ての連中では無いようだ。 よし、ならば俺がついていく、と いう条件でどうだ? 俺が監視してる、といえば兵士達も納得す るだろう。」 春泉:「それで結構よ。」 弘賢/GM:「俺ももうすぐ父親になる身だし、子供が心配、というのは分かる からな。」 春泉:あたしの子供じゃないんだけど。 弘賢/GM:「ただし、山に入ったらすぐに門は封鎖させてもらう。 それから、 山の中は、出てくる化け物も並じゃ無い上、非常に禍々しい力で 満ちている。 充分注意してくれ。」 春泉:「あなたも無理はしないでね。」 弘賢/GM:「大丈夫だ。 あいつと、お腹の中の子供が待っているのだ。 必ず 帰ってくる。」
仙人様達は、弘賢と共に、かつての北岳恒山を登ってゆかれます。 やがて、美夜大仙がおっしゃっていた、薬草があるという洞窟の前までやって こられました。 GM:洞窟の前に鷲の羽根が生えた猫型の仙獣がいる。 尻尾の先は2つに 割れている。 烈斯:猫ポイント80点貯めて羽根を買ったのだな。 さらに尻尾の元も買 ったのだろう。 GM:見たところ、強さはさっきの犬とは比べ物にならないくらいヘヴィ な感じ。 比干:蛇じゃなくて猫だの。 春泉:話しかけたら? 猫/GM:「にゃあ。」 比干:ひょっとして美夜師匠の友達かの? GM:さぁ? 比干:さっきの犬より強いのなら、戦いたくないのう。 GM:戦うのかね? 比干:戦わないですむ方法が思いつかん。 GM:なら聞くが、君の首には何がある? 一同爆笑。 比干:ああ、美夜師匠にいただいた鈴があったんたった。 猫の首に鈴を つける。 猫/GM:「にゃぁ。ぺろぺろ。」 比干:「これでわたしにも乗騎ができたかの。」 水虎:「比干さん、それは味見されてるんじゃありません?」 比干:「皮が剥けるかもしれんの。」 烈斯:「比干よ、そなた何を遊んでおる。 先へ行くぞ。」
GM:洞窟に入ると、まず気付くのが、ここは非常に気の流れが強力だと いうこと。 仙術などで発生する気よりもかなり強い。 烈斯:気とは陽気か? GM:両方混じってる。 かつては陽気に満ちていたが、今は地上にある ので、地下から陰気が流れ込んできてる。 さて、洞窟を進んでい くと、5つに分岐した広間に出る。 水虎:それぞれの洞窟に違いはあります? 烈斯:大方、一つは水が流れていて、一つは火を吹いていて、一つは木が 生えていて、といったところではないのか? GM:天井を見ると、五芒星が描かれている。 央華に五芒星は違和感が あるが。 烈斯:五遁があるから、五芒星はあるのではないか? GM:五芒星をよく見ると、それに重なって人体が描かれている。 水虎:「この前お師匠様がやっていた技と何か関係あるかもしれません。」 烈斯:「そなた、何か知ってるのか? ならば話してくれ。」 水虎:お師匠様がやっておられた五遁の奥義について話します。 烈斯:「む、流石は総師伯だ。 素手で大岩を割るとは。 それはともかく、 それとこの5つの道とは関係あるのだろうか?」 比干:天井の人体図に合わせて寝転んでみるかの。 GM:何も起きない。 烈斯:「比干、遊んでいる場合では無いのだぞ。」 比干:「何か起こるかと思ったんだがの。」 烈斯:「小胖よ、そなたの[羅盤]で何か分からぬか?」 GM:[羅盤]によれば、5つの通路は右から順に火行,水行,土行,木 行,金行を感じる。 烈斯:薬草が何処にあるか、美夜師叔は何とおっしゃっていた? 美夜大仙/GM:『でっかい広間があって、その奥だにゃ。』 烈斯:「薬草ならば、木行か?」 春泉:「まず火行に行って様子を見てみない? 何があっても、火行なら 水虎がいるから克せるし、一つの洞窟の様子が分かれば、後の対 策もできるでしょ?」 比干:「味覚を司る土行に行けば美味しい物があるかもしれんがの。」 烈斯:「比干よ、そなた道士であろうが。 こんなときに食べ物のことな ど考えるとは自覚が足りぬぞ。」
仙人様達は、相談の末まず火行を感じた洞窟へと行ってみることになさいます。 GM:火行の洞窟を進んでいくと、西洋ファンタジーでいうところのウィ ルオーウィスプがいる。 陰気を感じる火が7匹。 比干:もしかして、それは陰火かの? GM:陰火よりは遥かに小さい。 君達に反応して襲い掛かってくる。 先手を取ったウィルオーウィスプなる火は、仙人様に向かって体当たりをして きました。 水虎:火なら[水幕扇]で消します。 GM:それはできない。 これは術じゃなくて、体当たりだから。 移動攻 撃になるんで、連続攻撃はできない。 火行の属性なので[水衣] を来ていればダメージ無し。 (コロコロ) う、3匹も比干に向かった。 比干:1回受けて、1回裏成功で回避、1回くらったの。 GM:まずダメージは…マックスが出た。 9点。 比干:そのくらいではまだ平気だの。 裏成功の反動は…2ゾロ? <機敏> が低下、<仙骨>が上昇。 <精神値>が1上ったのう。 GM:<精神値>が上がったか。 美味しいやつ。 その後、仙人様達は被害を受けることなく、ウィルオーウィスプを退治された のでございました。 GM:この洞窟の一番奥には、純粋な火行の柱が立っている。 手をかざ してみると、熱い、というよりも暖かい。 春泉:力が弱いの? GM:力はかなり強いが、熱くはない。 比干:紙を近づけてみる。 GM:ぼっと燃え上がる。 烈斯:薬草になりそうな物はここには無いのだな? ならば戻るぞ。
仙人様達は、木行の洞窟にやってこられます。 春泉:入る前に、悠季を大きくしておくわ。 GM:ここは木が生い茂っている。 その木が、うねうね動いてる。 数本 の触手が、君達の方に向かってくる。 春泉:木行の存在ね。 遠慮せず[蜈蜂袋]よ。 この戦いは、春泉様の[蜈蜂袋]により一瞬のうちに終わりました。 まった く、仙宝とは恐ろしいものでございます。 GM:洞窟の突き当たりには、霊木がある。 非常に太い木だ。 烈斯:「これが薬草か?」 GM:<知識>で振って。 巫蠱には+4の修正がつく。 春泉:裏返して25よ。 反動は…つまんない、普通の成功。 烈斯:春泉師姉よ、そなた、裏成功に何を望んでいる? GM:この木は、奥へ進むための入り口では無いかと思われる。 叩いて みると、どうも中は空洞の様だ。 小胖:《我知世理透見》だよ。 16。 GM:下の方までずっと空洞が続いている。 春泉:「これが通路なら出入りする方法はあるはずよ。」 小胖:“頭を使う”ということだから頭突きするとか。 一同笑。 GM:頭突きした。 何も起きない。 3点のダメージをあげよう。 烈斯:総師伯の技では頭は木行だったな。 うーむ、それは無関係か? 春泉:[緑蝗]の飛翔に根本を掘らせてみるわ。 GM:ここの地面は掘れない様にコーティングされている。 小胖:巫蠱の総本山だったんだから、当然だね。 でなきゃ、そこら中穴 だらけだよ。 烈斯:門ならば《禁門即不能閉》をかけてみよう。 GM:君の<仙術行使>だと無駄に終わる。 烈斯:だが、門であるのは確かなのだな。 春泉:「巫蠱の仙洞だったんだから、巫蠱の仙人なら通れるはずよね。」
仙人様達は、一旦分岐点まで戻ってこられます。 GM:天井を見ると、五芒星の火行と木行の所が光ってる。 春泉:「これは5ヶ所掃除する必要があるのかしら?」 小胖:「木に関係するといえば、金行と水行かな?」 春泉:「なら金行を掃除してみたらどうかしら?」 烈斯:「金行といえば虫だな。 春泉師姉、《虫避丹》を作ってもらえぬ か?」 GM:うっ、その手があったか。 金行の洞窟に行くと、予想通り虫が7匹 いた。 《虫避丹》の効果もあり、仙人様達は難無く虫を退治なさいます。 比干:わたしは裏成功して<機敏>が5日ほど下がってしまったのだが、 それでも難無く、になるのかの? GM:突き当たりには、金属性の箪笥がある。 純粋な金行でできた箪笥 の様だ。 春泉:大きい箪笥と小さい箪笥があれば迷うわね。 一同笑。 GM:中には金属性の鍵、というか、割り符が入っていた。 それから、 薬の調合に使う器具が入っていた。 春泉:器具って、あたしも持ってるやつよね? なら鍵だけ貰っていくわ。
小胖:木行の霊木に鍵を入れる穴はある? GM:見たところ無い。 春泉:鍵を押し付けるわ。 GM:すると、幹の一部がスライドして扉が開く。 烈斯:下に穴が続いているのだな? GM:いや、木の床になっている。 烈斯:うん? とりあえず木の中に入ってみる。 GM:すると、木の床が下に動きだす。
GM:床は霊木の中を下っていき、やがて地下に到達する。 ここは非常 にじめじめしていて、陰気に満ちている。 奥には老人の顔をした ガーディアン型の仙獣がいる。 春泉:開明獣? GM:似てるけど違う様だ。 その背中には、奇怪なヒトデ型の生物がい くつも張り付いている。 陰気を長い間受けてきたせいか、かなり 凶暴化してる。 それでは15を目標に<恐怖>判定をどうぞ。 小胖:-1失敗。 直後の判定に修正-1。 GM:獣がいる後ろには、目的の薬草が生えている。 春泉:後ろについてるヒトデ型の生き物って何? GM:陰気の影響を受けて生まれた生物だと思われる。 春泉:それのせいで開明獣らしき獣が凶暴化してるという可能性は? GM:その可能性は低いと思われる。 こいつが凶暴化したのは、どうも ここに満ちている陰気のせいらしい。 水虎:そいつを避けて後ろの薬草を採りにいけますか? GM:通路はかなり狭いが、不可能ではない。もちろん、攻撃受ける覚悟 は要る。 春泉:行くの? なら《勇気丹》あげるわ。 一同笑。 春泉:ここの地面は潜れる? GM:気が付かれたか。 天井は駄目だが、地面は潜れる。 春泉:なら[緑蝗]の飛翔で潜って薬草の所に行けるわね? GM:行くのに1ラウンド,採るのに1ラウンド,戻るのに1ラウンドかかる。 春泉:じゃ、それでいくわ。 小胖:猫さえ置いていってくれりゃいいよ。 GM:猫に命令するとバッタに命令できない。 かくして、仙人様達と獣との戦いが始まります。 まず小胖様が《我知時法制 機先》で戦いの主導権を取られます。 第1ラウンド 春泉:まず《麻痺毒》よ。19ね。 GM:19? そんなもん抵抗できるかい。 春泉:なら<体力><器用><機微>が-4ね。 GM:-4? <攻撃/受け><回避>がそれぞれ2下がって、<生命値>が 4下がった。 む、<生命値>が下がったのは致命的な気がする。 比干:[梱仙縄]と[眉目飛刀]の連続攻撃。 GM:[梱仙縄]には抵抗、[眉目飛刀]は<受け>た。 比干:ふむ、<受け>を使わせれば充分かの。 春泉:悠季の攻撃、19。 GM:そんなもん<避け>られるかい。 春泉:ダメージは…3が出て11点。 GM:ちょっと待て、3で11点って、出目次第では一撃か。 うーん、《麻 痺毒》は計算に入ってなかった。 この後、悠季の連続攻撃が3回命中し、獣の<生命点>を削ります。 GM:しまった、忘れてた。 ヒトデで割り込めばよかったんだ。 えぇい、 残りの攻撃は全てヒトデに割り込ませるぞ。 この後の仙人様達、および弘賢の攻撃は、突然、思い出したかの様に動き出し たヒトデに全て塞がれます。 GM:それではこちらの攻撃。 このラウンド、ヒトデが2機起動。 回転 しつつ突っ込む。 獣側の攻撃は、ヒトデが小胖に8点、獣が水虎様に9点の傷を負わせる結果とな ります。 小胖:まだまだ平気。 水虎:私も平気です。 GM:獣の攻撃は《麻痺毒》でダメージ下がってるからな。 第2ラウンド 水虎:《以水行為氷弾 裂》で雑魚を一掃します。 GM:残念ながらそれはできない。 獣の背中に張り付いてる間は認識で きないので仙術をかけられない。 このラウンド、仙人様達の攻撃は、全てヒトデの割り込まれます。 春泉:じゃ、あたしは飛翔で地下に潜るわ。 後はよろしくね。 GM:このラウンドはヒトデは3機起動だ。 獣側の攻撃は、獣が水虎様に4点のダメージを負わせただけに留まります。 第3ラウンド。 比干様,烈斯様が獣の<生命値>を削ります。 春泉:薬草は手にいれたわ。 GM:こちらの攻撃、ヒトデファンネルは…1機しか起動しなかった。 ヒトデの攻撃は仙人様にあっさりと受けられます。 GM:獣は…うっ、猫なんかにいってしまった。 春泉:19で<受け>たわ。 GM:そんなもん、当たるかい。 第4ラウンド。 比干様の[梱仙縄]が獣に絡み付き、獣の動きを鈍らせます。 春泉:今回あたしは潜る前に後ろから攻撃できるのよね。 さらに、潜る という選択肢を採らなければ、蛇かバッタに命令できるわ。 GM:そ、そうだった。これはこのターン、獣が生き延びる可能性は天文 学的に低いな。 その通り、獣は猫の悠李の爪を受け、断末魔の悲鳴を上げて斃されたのでござ いました。 GM:獣が斃されると同時に、ヒトデも機能停止する。
春泉:薬草はこれで間違い無いわね? なら戻りましょう。 かくして、仙人様達は無事薬草を手に入れ、剣邑に戻ってこられたのでござい ます。 美夜大仙/GM:「あ、採ってきたにゃ。 皆いい子だにゃ。 ちゃんと頭使ったんだ んにゃ。」 水虎:「結局、邪仙の目的は何だったのでしょう?」 烈斯:「誇りを持たぬ邪仙の考えなど、理解できるものではないな。」 春泉:「ところで、入り口に羽根付きの猫がいたんですけど、あれは何で しょう?」 美夜大仙/GM:「あの子は変な人が入らない様に見張りしてるにゃ。」 春泉:「なら鈴は外してくるべきかしら?」 美夜大仙/GM:「外しておいた方がいいにゃ。 モヒカンちゃん、後で外してくる にゃ。鈴もう1個あげるから、付けていくにゃ。」 比干:すると、帰るときには鈴の2重付けかの。 美夜大仙/GM:「じゃ、行ってくるにゃ。」 ガシッ。 比干:「あーれー。」 比干様は、またもや美夜大仙により遙か彼方へ飛ばされていきました。 もち ろん、仙人様のこと、それでどうということは無いのでしょうが。 比干:問題は帰りなんだがの。 移動手段が無い。 ま、まあ、比干様は無事に帰ってこられることでございましょう。 それでは、この度の物語はこれで終わるといたしましょうか。
若仙求薬 赴堕仙境 (若仙薬を求め 堕ちし仙境に赴く) 1998/12/12 RPG-ML関西オフラインミーティングにて収録


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