ソードワールドリプレイ

帰還の宝珠


キャラクター
  ランク
    アスラ先端魔術大学の大学院生
    ガルダの入った棺桶を引っ張っている。
  ガルダ
    森の妖精,エルフの眠り姫。
    いつも棺桶の中で眠っているが、ひとたび起きると人間火炎放射器と化す。
  クヴェリア
    ハーフエルフの娘。 勝ち気なレンジャー。
  カタユ=ボッツォ
    草原の妖精,グラスランナーの盗賊。
    グラスランナーらしく、手癖が悪い。
  ハセオ
    修行の旅をしていた寡黙なソーサラー。
  イタン
    大地の妖精,ドワーフの戦士。
    PCとして作られたが、プレイヤーが寝たためNPC化する。

  今回は皆にTRPGを紹介するために半ば強引に組んだ旅行中のセッション。 さ
てさてうまく皆にTRPGの楽しさを伝えることができるかどうか…。

         GM:ではまずはキャラクターの自己紹介から初めてもらうとしよう。

         P1:俺はランク。 魔術師,兼盗賊だ。

         GM:出身はどうする? 今回の舞台となる町は“古代都市”アスラとい
            うんだけど、この町出身とする?

  ランク/P1:そうしよう。

         GM:なら魔術師だからここの賢者の学院“アスラ先端魔術大学”に所属
            することになるね。

         P2:わたし…ガルダ…ですぅ。 …。

         GM:もしもし? お嬢さん? エルフのお嬢さん?

  ガルダ/P2:すぅ…。

  ランク/P1:寝てる。

         GM:えぇっと…。 

  むぅ、流石に旅行2日目の晩にセッションするのは無理があったかな? もう少
し強引に初日当たりに時間を取っておくべきだったか…。

         GM:じゃぁ無理に起すのもなんだし、彼女は眠り姫ということでそのま
            ま寝ててもらおう。

  ランク/P1:では俺は棺桶に入れて彼女運んでるということで。

         GM:棺桶? ほう、それはそれは。

         P3:あたしはクヴェリア。 見ての通りのハーフエルフよ。 何か面白い
            ことは無いかなぁって旅しててたまたまこの町に来たの。

         P4:おいらカタユ。 グラスランナーだよ。

         P5:魔術師のハセオと申します。 修業の旅の途中です。

         P6:わしはドワーフの戦士、イタン…なのじゃが…。

         GM:なのじゃが?

  イタン/P6:すまん! 眠いのでNPC化しておいてくれ。

  ううむ、やはり旅行中はまずかったかな?
  ま、1人NPCの戦士が欲しかったし、ちょうどいいか。

  イタン/P6:わしのキャラクターは好きに使ってくれてかまわんぞ。

         GM:好きに、ね。

  ほう、では言葉通り好きにさせてもらうとしようか。(ニヤリ)

  今回の冒険は“古代都市”アスラの町から。 この町は古代の遺跡を利用した
建物が並び、古の雰囲気が漂う。
  町の外れには“アスラ先端魔術大学”という大学があり、魔法の研究が行われ
ている。
  さてそのとある一室では…。

         GM:ランク、君が研究の指導を受けている導師−大学の教授みたいなも
            のだと思って−導師ラジワフが君を呼んでいる。

     ランク:導師の部屋に行く。
            「何かご用でしょうか?」

ラジワフ/GM:「ランク君、君もテニスしませんか? 朝のテニスは気持いいですよ。」

     ランク:「いえ、朝は苦手なので。」

ラジワフ/GM:「そうですか。 それはともかく、ランク君、君にちょっと頼みた
              いことがあるんです。 私が今研究している魔法陣の自動設計の
              研究に関すること、と言えなくもないんですが…。 この水晶玉
              を見てください。」
            導師ラジワフはテニスボールくらいの水晶玉を取り出してくる。

     ランク:「これは?」

ラジワフ/GM:「これは“帰還の宝珠”と呼ばれる魔法の品…のレプリカです。
              実は、これの本物がある遺跡にある、ということが分かったんで
              す。 その調査に行きたいのですが、私は魔化学会の準備がある
              ので手が離せません。 そこで君に頼みたいのです。 申し訳ない
              のですが、遺跡へ行って宝珠を持ってきてもらえませんか?」

     ランク:「分かりました。 で、その遺跡とはどんな遺跡なんですか?」

ラジワフ/GM:「古代王国のとある魔術師が魔化の研究をするために使っていた実
              験場の様です。 発見されてからかなりの数の冒険者が漁ってい
              った様ですから、ほとんど危険は無いはずです。」

     ランク:「では宝珠もすでに持ち去られてるのではありませんか?」

ラジワフ/GM:「そうかもしれません。 ですが、宝珠のある部屋は隠されている
              らしいので、まだ宝珠が遺跡に眠っている可能性はあります。
              遺跡の奥に女神像があって、それが扉になっているそうです。」

     ランク:「そうですか。 では行ってまいります。」

ラジワフ/GM:「その遺跡はカルガという村の近くにあります。 街道だと遠回り
              になりますが、山越えするなら歩いて3日くらいです。 急ぎませ
              んから、街道沿いに行ってくれてかまいません。 好きな道を通
              ってください。」

     ランク:「分かりました。」

ラジワフ/GM:「そうそう、あの棺桶に入ってるエルフの娘さん、ガルダさんでし
              たかな、あの人も一緒に連れていきなさい。」

     ランク:「棺桶は常に携帯しています。」
            ほら、アイテム欄にちゃんと書いてあります。

  一同笑。

ラジワフ/GM:「学外に持ち出すには貸し出し手続きが要りますのでこちらに判子
              押してください。」

     ガルダ:あれ? わたし…?

         GM:おや、起きたか。 では状況を説明しよう。 君は棺桶に入ってる。

  一同笑。

     ガルダ:…かん…おけ?

         GM:いつも寝てる君は普段は棺桶に入れて運ばれている。

     ランク:「ガルダ、これから俺達は宝珠探しに行くんだ。」

     ガルダ:「そう…。 すぅ…。」

     ランク:「…また寝たか。」

ラジワフ/GM:「エルフは放っておくと1年くらいは寝てるそうです。」

     ランク:「彼女は特別という気もしますが。」

ラジワフ/GM:「バイオマジック研究科の方からガルダさんを調べたいという話も
              来てるのですが。」

     ランク:「彼女を調べる? とんでもないですよ!」

ラジワフ/GM:「ええ、それはお断りしました。」

     ガルダ:「わたしがどうかしましたぁ?」

     ランク:「何でもないから寝てろ。」

     ガルダ:「すぅ…。」

ラジワフ/GM:「それではお願いします。 リサーチアシスタントの申請が通りま
              したので、学院の方から給料も支払われますから。」

         GM:では旅の途中の3人の方に移ろうか。

 クヴェリア:あたしは旅の途中、この町に立ち寄ったの。

         GM:3人は旅の途中、“古代都市”アスラの町にやってきた。 時間はそ
            ろそろ夕暮れ、3人ははたまたま同じ宿にやってくる。 この宿は1
            階が食堂で2階に客室がある。

 クヴェリア:入っていくわ。

宿の主人/GM「おや、いらっしゃい。 冒険者の方かい?」

クヴェリア:「あたしは見てのとおりの旅人よ。 ね、何かいい稼ぎの口は無い?」

宿の主人/GM:「稼ぎ口? 何なら皿洗いでもやるかい? いや、姉ちゃん綺麗だか
              らウェイトレスもいいな。」

 クヴェリア:「それなら皿洗いをしたいわ。」

宿の主人/GM:「じゃ、早速頼むよ。」

     カタユ:おいらは裏口から侵入して食料を盗む。

         GM:そういうことをするとお尋ね者になるよ?

     カタユ:見られなければOK!

         GM:じゃ、見られずに侵入できたか、<忍び足>の判定をして。

     カタユ:9。

宿の主人/GM:「うん? そこのグラスランナー、そこで何をしてる?」

     カタユ:う、見つかっちゃった。 お涙ちょうだいの話でごまかしてやる。
            「ご、ごめんよ。 3日3晩飯を食ってなくて。」

宿の主人/GM:「なんだ? 腹減ってるのか?」

     カタユ:「金が無くて。」

宿の主人/GM:「今日はやたら文無しが来るな。 さっきもハーフエルフの姉ちゃ
              んが来て雇ってくれと言われたんだが。 お前さんも皿洗いする
              か?」

     カタユ:「うん、するする。」

宿の主人/GM:「じゃ、頼むぞ。 念のために言っておくが、うちの宿の皿には皆
              うちの名前が彫ってあるから、盗んだらすぐにばれるぞ。」

     カタユ:「やだなぁ。 おいらが盗みなんてする様に見える?」

宿の主人/GM:「さっき厨房から芋盗もうとしてたのは何処の何奴だ?」

     カタユ:「ごめんよ。 腹が減って減って、どうしようもなかったんだよぉ。」

宿の主人/GM:「しょうがないな。 残り物のシチューがあるけど、食うか?」

     カタユ:「うん、ちょうだい。」

宿の主人/GM:「ハーフエルフの姉ちゃん、姉ちゃんも一緒に食べるかい?」

 クヴェリア:「いただくわ。」

         GM:さて、ハセオはどうする? まともに入ってくる? それとも裏口か
            ら?

  一同笑。

     ハセオ:もちろん、まともに入りますよ。

宿の主人/GM:「いらっしゃい。 おや、魔術師かい?」

     ハセオ:「ええ。」

宿の主人/GM:「魔術師の1人旅とは珍しいな。」

     ハセオ:「修行の旅の途中でして。」

宿の主人/GM:「そうかい。 で、注文は何にする?」

     ハセオ:「それでは魚のフライをください。」

宿の主人/GM:「はいよ。」
            ジュウジュウ。
            「おおい、ハーフエルフの姉ちゃん、こいつをあの魔術師の兄ちゃ
              んのところへ運んでくれや。」

 クヴェリア:「ハーフエルフの姉ちゃん、ってのは止めてよ。 あたしにはクヴ
              ェリアって名前があるんだから。」

 宿の主人/GM:「はいはい。 クヴェリアちゃん、こいつをあの兄ちゃんとこに頼
               む。」

 クヴェリア:「ちゃん付けね。 ま、いいわ。」
            ハセオのところに運ぶわね。

     ハセオ:「どうも。 ところで、何が仕事の口はありませんか?」

宿の主人/GM:「ん? あんたもかい? 冒険者も中々大変なんだな。 っと、あん
              たらって、冒険者だよな?」

     カタユ:「おいらは冒険者じゃないよ。」

宿の主人/GN:「じゃ、盗賊かい? そりゃまずいよ。 ちゃんとまっとうに働かな
              きゃ。 といってもグラスランナー雇うところは少ないだろうけ
              どな。」

     カタユ:「そうそう、みんなグラスランナー見たら盗賊扱いするんだよ。」

宿の主人/GM:「グラスランナーは大抵盗賊だからなぁ。」

     カタユ:生まれからしてそうなってるんだもん。

宿の主人/GM:「冒険者ならいくつか仕事があるんだが。」

 クヴェリア:「あるの? なら皿洗いじゃなくて、そちらを紹介してよ。」

宿の主人/GM:「ほら、そこにいくつか貼り紙があるだろ? あんたらならこのゴ
              ブリン退治なんか、ちょうどいいんじゃないかい?」
            貼り紙にはゴブリン退治してくれたら1人300ガメルと書いてある。

     カタユ:ゴブリンの強さは?

         GM:1対1なら1,2レヴェルの冒険者でも勝てる。

 クヴェリア:「そうね、それ、受けるわ。」

     カタユ:「前金は貰えるの?」

宿の主人/GM:「それは村へ行って交渉してくれ。」

 クヴェリア:「じゃ、そうするわ。」

宿の主人/GM:「この依頼はカルガの村からだな。 カルガの村はここから歩いて
              2日くらいだな。」

     ハセオ:「私もご一緒させてもらえませんか? 私は魔術師のハセオと申し
             ます。」

 クヴェリア:「魔術師が一緒とは心強いわね。 あたしはクヴェリア。 レンジャ
              ーよ。」

     カタユ:「おいらはカタユ。」

 クヴェリア:「魔術師に盗賊。 あとは戦士が欲しいわね。」

         GM:そんなことを話していると、入り口から斧を担いだドワーフが入っ
            てくる。
            「親父、酒くれ、酒。」
            「なんだ? 昼間っから酒か? まったくドワーフは。 ほらよ。」
            「これじゃない。 一番強いのじゃ。」

 クヴェリア:「騒がしいのが入ってきたわね。」

  イタン/GM:「うん? この酒場にはエルフがおるのか?」

 クヴェリア:「ドワーフよりはましよ。 ほんと、たとえ天地がひっくり返ろう
             とも、ドワーフとだけはつき合いたくないわね。」

  イタン/GM:「わしは別につき合って欲しいとは言っておらんぞ。 おお、そう
              か。 そんなことを言って、実はお前さん、わしとつき合いたい
              んじゃろ?」

 クヴェリア:「冗談も休み休みに言うことね。」

  イタン/GM:「やれやれ、エルフはユーモアが分からんのう。」

 クヴェリア:「ドワーフはユーモアと戯れ言の区別が付かないみたいね。」

         GM:イタンは肩をすくめると、酒場の親父の方へ向き直って
            「おい、親父、何か仕事の口は無いか?」
            「今あるのはそこのゴブリン退治くらいだよ。」
            「ゴブリン? そんなもの、この斧の錆にしてくれるわ!」

     カタユ:親父さんがドワーフと話してる隙を狙ってカウンターから金をくす
            ねる。

         GM:盗むの? ここの親父さんは元冒険者だよ?

     カタユ:でもやってみる。 (コロコロ) 10。

         GM:(コロコロ) 気付かれた。
            「ほら、何やってる。 大人しく飯食ってろ。」

 クヴェリア:莫迦は放っておいて、ドワーフに話しかけるわ。
            「あんた、本当に腕立つんでしょうね?」

  イタン/GM:「もちろんじゃ。 斧の腕でわしの右に出る者は…まぁ結構おるが
              の。」

 クヴェリア:「じゃ、あたしに勝てるかしら?」

  イタン/GM:「お前さんじゃ、軽く掠っただけで吹き飛ぶわい。」

 クヴェリア:「ドワーフの鈍攻に当たるほど鈍くなくてよ。」

     カタユ:2人がそう話してる隙に、今度はハセオの財布をスリ取る。

         GM:またやるの? じゃ、カタユはシーフ技能レヴェル+器用度ボーナス、
            ハセオは冒険者レヴェル+知力ボーナスで振って。

     カタユ:15。

     ハセオ:9です。

         GM:ではハセオは財布を抜き取られたことに気付かなかった。

     カタユ:じゃ、ポッケ無い無い。

         GM:ハセオは気付かなくても海千山千の宿の親父はそれなりに警戒して
            る。 (コロコロ) 気付いた。
            「こら、何やっている。 人様の物を取るんじゃない!」

     カタユ:「ごめんなさい。 お金が無かったもんで、つい。」

  イタン/GM:「金が無い? お前さんも一緒にゴブリン退治に行くんじゃろ?」

     カタユ:「準備のお金も無いんだ。」

 クヴェリア:「何言ってるの。 あなた、ちゃんと装備持ってるじゃない。」

     カタユ:これも人様の物だったりして。

 クヴェリア:「足手まといにならなきゃいいけど。」

  イタン/GM:「グラスランナーは生まれつきの盗賊じゃからの。 そこそこ役に
              立つんじゃないかの?」

 クヴェリア:「あたしが心配してるのは腕じゃなくて性格よ。」

  イタン/GM:「まぁ、何とかなるじゃろ。 命のかかった冒険の旅で妙なことを
              する奴はあまりおらんて。」

     カタユ:ここにいたりして。

 クヴェリア:「親父さん、今夜は泊めてくれない?」

宿の親父/GM:「金が無いんじゃ客室というわけにはいかないな。 納屋でいいか?」

 クヴェリア:「それでもいいわ。」

  イタン/GM:「お前さん、そんなとこに泊まるのか? なんならわしの部屋に泊
              めてやるぞ?」

 クヴェリア:「お断りよ。」

  イタン/GM:「つれないのう。 わしの魅力が分からんとはまだまだじゃな。」

 クヴェリア:「ドワーフをいいと思うようになったらこの世の終わりね。」

宿の主人/GM:「そっちのグラスランナーはどうする? 物置でよければ泊めてや
              るが?」

     カタユ:「うん、それでいいよ。」

宿の主人/GM:「じゃ、ここで寝てくれ。 念のために言っておくが、持ち出せる
              様な品は無いからな。」

     カタユ:「やだなぁ、おいらそんなことしないよ。」

宿の主人/GM:「それじゃおやすみ。」
             ガチャリ。 外から鍵をかけられた。

  一同笑。

  翌朝。

 クヴェリア:「さ、出発よ。」

         GM:カルガの村へはどういうルートを通る? 街道沿いに行くのなら遠
            回りになるんで7日ほどかかる。 山越えなら3日で着けるけど、途
            中で野宿する必要がある。

 クヴェリア:山越えで行くわ。

         GM:山越えなら1日めは街道を行って、それから山に入ることになる。

     ランク:俺達も山越えだ。

         GM:棺桶引きずってるのに山越え? 山道は大変だよ?

     ガルダ:わたし…そんなに重くないんですぅ。

     ランク:と、いうことだそうだから多分大丈夫だろう。

        GM:1日めは何事もなく街道沿いの宿場町に着いた。

  イタン/GM:「ふぅ、親父、酒じゃ、酒持ってきてくれ。」

 クヴェリア:「いきなりお酒なの? ドワーフって、本当に酒樽ね。」

  イタン/GM:「お前さんも一杯どうじゃ?」

 クヴェリア:「遠慮しておくわ。 親父さん、ライ麦パンとコンソメスープちょ
              うだい。」

  イタン/GM:「それだけでいいのか? もっと食わんと、肉が付かんぞ。 そんな
              だから、こんな風に尻が真っ平らになるんじゃ。」

 クヴェリア:「触らないでちょうだい。」

         GM:君達が宿でしばらくくつろいでいると、妙な男が入ってきた。 棺
            桶を引き擦った魔術師だ。

     ランク:「親父、部屋はあるか?」

宿の主人/GM:「いらっしゃい。 …お客さん、その棺桶は何ですか?」

     ランク:「気にしないでくれ。」

宿の主人/GM:「危険物じゃありませんよね?」

     ランク:「大丈夫だ。」

宿の主人/GM:「ならいいんですが。」

     ランク:「親父さん、日替わり定食大盛り。」

宿の主人/GM:「はい、日替わり定食大盛り一丁。」

     カタユ:棺桶の中を覗き込む。

     ランク:「触るんじゃない。」

     カタユ:「何が入ってるの?」

     ランク:「見せ物じゃないぞ。」

         GM:カタユとランクは2人ともシーフ技能持ってたね? お互い同業者だ
            と気付きたかったら気付いていいよ。

     ランク:気付いたが無視。

     カタユ:同業者かぁ。 財布すろうと思ったけど、止めた。

     ガルダ:「すぅ…。」

宿の主人/GM:「お客さん、その棺桶、何か音してません?」

     ランク:「気のせいだ。」

宿の主人/GM:「は、はぁ。」

     ランク:「親父さん、カルガの村へはここから山を越えればいいんだよな?」

宿の主人/GM:「ええ、そうですが、そんな大きな棺桶引きずって山越えは無理だ
              と思いますよ。」

     ランク:「いや、大丈夫だ。」

 クヴェリア:「お兄さん、カルガの村へ行くの?」

     ランク:「ああ、そうだが。」

 クヴェリア:「ならあたし達と一緒に行かない?」

     ランク:「別にかまわんが?」

  イタン/GM:「わしらはこれからゴブリン退治に行くのじゃ。」

     ランク:「ゴブリン退治?」

         GM:ここにも貼り紙があります。

     ランク:「ほう、ゴブリン退治か。 行き掛けの駄賃にはちょうどよさそう
              だな。」

  イタン/GM:「お前さん、腕は立つのか?」

     ランク:「それなりにはな。」

     カタユ:話してる隙に棺桶開ける。

     ランク:気付いて止めようとする。

     カタユ:(コロコロ) 6ゾロ! 自動成功!

         GM:カタユは棺桶を開けてしまった。

     ランク:しまった!

         GM:中には眠ってるエルフの娘が入ってる、と。
            「お、お客さん、し、死体ですか、それ?」

     ランク:「いや、寝てるだけだ。」

宿の主人/GM:「みょ、妙なところで寝てるんですね。 棺桶で寝るといえば…。」
            親父は考え込んでいる。

     カタユ:「このお姉ちゃん、どうして棺桶で寝てるの?」

         GM:全員、セージ技能レヴェル+知力ボーナスで振ってみて。

      ハセオ:12です。

         GM:棺桶で寝る、しかも美女、といえば有名なモンスターが一つ思い
            当る。 アンデッドの王、ヴァンパイは棺桶で寝るそうだ。

 クヴェリア:「それ、やばいんじゃないの?」

     ランク:「大丈夫だ。」

 クヴェリア:《センスオーラ》よ。

         GM:不死の精霊の力は感じない。 アンデッドではない様だ。 ただ、や
            たらと眠りの精霊の力を感じる。

 クヴェリア:「この人、呪われてるんじゃないの?」

     ランク:「いや、単に寝るのが好きなだけだ。」

  イタン/GM:「中々別嬪の姉ちゃんじゃな。 そうじゃ、こういう姉ちゃんは確
              かキスすると起きるはずじゃ。」

     ランク:「起きない起きない。」

  イタン/GM:「ものは試し、やっていいかのう?」

     ランク:「するんじゃない!」

     カタユ:夜中に寝てる奴の部屋に忍び込んで財布を盗んでくる。

         GM:何処に?

     カタユ:もちろんランクの部屋。

         GM:同業者から盗むか? ではカタユはシーフ技能レヴェル+敏捷度ボー
            ナス、ランクは冒険者レヴェル+知力ボーナスで振って。

     カタユ:9。

     ランク:7だ。

         GM:カタユはランクが寝てる部屋の中に忍び込めた。

     カタユ:棺桶を開けようとする。

         GM:棺桶って、開けたら音が鳴る様にしてある?

     ランク:いや、音もなく滑る様に開く。

         GM:ではカタユは棺桶を開けた。 中ではエルフのお姉さんが寝てる。

     ガルダ:「すぅ…。」

     カタユ:財布を探る。

     ランク:彼女の財布は俺が預かってるぞ。

     カタユ:なら装備を盗む。

     ランク:装備って、彼女、ハードレザー着てるだけだぞ?

     カタユ:鎧剥ぐ。

  一同笑。

         GM:おいおい。 いくらなんでもそりゃ起きるな。 ガルダ、異常な感触
            を覚えて目を覚ますと、見知らぬグラスランナーが身体を触ってる。

     ガルダ:《ファイアボルト》 …9点ですぅ。

     カタユ:「熱ちっ!」

     ランク:「お前、何をしてる!」

     カタユ:逃げる!

     ガルダ:逃がさないの…。 《ファイアボルド》 7点…。

     カタユ:もう生命点が半分だ。

         GM:夜這いなんかするから。

     カタユ:逃げる。

     ランク:追い掛ける。

         GM:では他の人も音を聞きつけて起きていいよ。

 クヴェリア:「うるさいわねぇ。」

  イタン/GM:「何じゃ、今の物音は?」

     カタユ:廊下に逃げる。

         GM:では物音を聞きつけて起きた宿の親父とはち合わせだ。
            「何ですか、いったい? な、何してるんですか、あなた。 真っ黒
              に焦げて。」

     ランク:「そいつはいきなり部屋に忍び込んできて連れに痴漢したんだ。」

     カタユ:「痴漢じゃないよぉ。 捜し物してただけだよぉ。」

     ランク:斬りかかる。

宿の主人/GM:「もめ事なら外へ出てからしてください! 衛兵を呼びますよ!」

     ランク:「ああ、呼んでくれ。 こいつを突き出してやる。」

 クヴェリア:「あなた達、何やってるの?」

     カタユ:「何もしてないよ。」

     ランク:「人の部屋に忍び込んでおいて何もしてないだと?」

 クヴェリア:「あんた、また何かやったのね?」

     カタユ:「クヴェリア姉ちゃん、助けてよぉ。 いきなり《ファイヤボルト》
              2発も撃たれたんだよぉ。」

     ランク:「お前が侵入してくるからだろうが。」

  イタン/GM:「なんじゃ? いかんのう、夜這いに行って返り討ちに合ったから
              といって文句を言っては。」

     カタユ:「夜這いじゃないよぉ。 グラスランナーがエルフに手を出すわけ
              ないじゃないか。」

  イタン/GM:「そうかそうか。 グラスナンナーには分からんか。 まだまだじゃ
              のう。 よし、わしの所へ来い。 今夜1晩、エルフの娘っこの良
              さをゆっくり語ってやろう。」

     カタユ:「その前に怪我なんとかしてよ。」

  イタン/GM:「怪我する様ではまだまだじゃな。 ほれ、治してやるわい。」
            カタユに《キュアウーンズ》をかけた。 7点治る。

     カタユ:「まだ痛いよ。」

  イタン/GM:「ほら、もう1回かけてやるわい。 まったく、夜這いなら夜這いで
              ちゃんと流儀というものがあるんじゃ。 そのところ、しっかり
              教えてやるからの。」
             と引っ張られていった。

     カタユ:「お、教えてくれなくていいよぉ、そんなことぉ…。」

     ランク:「お前達も大変だな。」

 クヴェリア:「そうね、まったく。」

     ガルダ:「すぅ…。」

 クヴェリア:「あら、彼女、立ったまま寝てるわよ?」

     ランク:「おや、本当だ。 ほら、ガルダ、棺桶はこっちだ。」

     ガルダ:「すぅ…。」

 クヴェリア:「やれやれ。」
            あら? そういえばハセオはずっと寝てたの?

     ハセオ:寝てました。

 クヴェリア:それは賢明ね。

  翌朝。

         GM:カタユ、君は1晩中イタンの話に付き合わされた。 というわけで精
            神点に2点のダメージをあげよう。

     カタユ:「眠い…。」

宿の主人/GM:「おはようございます。 あまり夜中に騒がないでくださいね。」

     ランク:「それはそこのグラスランナーに言ってくれ。」

         GM:さて、これから山越えになるけど、棺桶はどうするの?

     ランク:実はこの棺桶は浮いてる、とかは駄目?

         GM:それだと魔法のアイテムになってしまう。 せいぜい車輪で揺れを
            吸収するクッションが付いてるくらい。

     ランク:それは格好悪い。 それくらいなら棺桶背負う。

         GM:いくらエルフが軽いといっても背負って山越えは辛いよ?

     ランク:別に構わん。

  山道を歩いてゆく一行。 やがて日が暮れてくる。

         GM:距離的にはここからあと4,5時間歩けばカルガの村に着く。

 クヴェリア:「夜道を歩くのは避けたいわ。 ここで野宿しましょう。 この人数
              なら見張りは3交代ね。」

     ランク:「そのグラスランナーも見張っていたいぞ。」

     カタユ:「酷いな、兄ちゃん。」

  イタン/GM:「よし、わしがこいつと一緒に夜番に立ってやろう。」

     ランク:「どうせならそいつは縛っておいてくれ。」

  イタン/GM:「ではわしのロープクラフトの技を見せてやろう。」
            とカタルを括り付ける。

     カタユ:縄脱けする。

         GM:じゃ、シーフ技能レヴェル+器用度ボーナスで振って。 8以上で抜
            けられる。

     カタユ:抜けた。

  イタン/GM:「こら、解くんじゃない。」
            また縛られた。 今度は解くには9以上だ。

     カタユ:抜けたけど、まだ縛られてるふりしておくね。

         GM:さて、どういう順番で起きてる?

     ランク:1直目は俺がいく。 1人だと暇なのでガルダを起す。

     ガルダ:「…はい?」

         GM:昼間は寝てるのに夜になると起きる? ますますヴァンパイアだな。

     ガルダ:「すぅ…。」

  さて、ここらで軽く戦闘を体験してもらうとするか。

         GM:ランクとガルダが2人で仲よく話している(?)と、遠くの方から狼の
            遠ぼえが聞こえてくる。だんだん近付いてくる様な気がする。

     ランク:警戒する。

         GM:すると、森の中から狼が3匹現れる。

     ランク:とりあえずドワーフを起す。

  イタン/GM:「なんじゃ? 狼!?」
            イタンは斧を構えて飛び起きた。

     ランク:時間があるなら残りの人間を叩き起す。

         GM:誰を起す? 蹴飛ばせば自動的に起きるけど?

     ランク:夜這いにきたやつだ。

     カタユ:「痛っ。」

         GM:狼はすぐ側まで迫ってきた。

     ランク:「狼が出たぞ。」

     カタユ:「《ファイアボルト》の治療費払ってくれたら戦ってやるよ。」

         GM:そんなこと言ってる暇あるのかな? 狼は君を狙って噛みついてく
            る。

     カタユ:えぇっ、どうしておいらなの?

         GM:美味しそうだから。

     カタユ:おいら、美味しくないよ。

         GM:狼は襲い掛かってくる。 行動を決めて。

     カタユ:逃げる!

         GM:逃げる相手ってのは大抵弱い奴だ。 ということは狙い易い相手、
            ということになえる。 そういうわけで狼は3匹とも君に向かってい
            く。

     カタユ:そりゃ酷いよ。

  うん、酷いよ。 1人に体して集中攻撃って、GMの戦術としてはご法度だから。
  でもま、戦闘にはやっぱりスリルが無いとね。
  危なくなったら適当に助け入れてあげるから、せいぜい恐怖を味わってね。

         GM:狼3匹がカタユに攻撃だ。 狼の<攻撃点>は9だ。 カタユなら1ゾロを
            振らない限り避けられる。

     カタユ:避ける! 10,14,12。 全部避けた。

     ランク:「どうやら標的は俺達じゃないみたいだし、放っておくか。」

     カタユ:「そりゃ酷いよ、兄ちゃん。」

     ランク:「夕べの痴漢行為を謝るのなら助けてやるぞ。」

     カタユ:「あれは痴漢じゃないよぉ。」

         GM:そうやって狼の前で話してる、と。 じゃ、第2ターン行こうか。
            狼達は引き続きカタユを狙う。

     カタユ:「ひえっ。」

  この後狼達はカタユを狙い続けるが、1回も当ることなく撃退される。

     カタユ:「ふぅ、助かったぁ。」

  狼の<攻撃点>は9。 カタユは<回避力>6あるから1ゾロ振らない限り回避成
功する。
  実は3匹に狙われた、といってもそれほど恐くないのだよ。

         GM:その後は何事もなく朝になる。

 クヴェリア:なら出発ね。

         GM:進んでいくと、昼前にはカルガの村に着いた。 家の数10数件程度
            の小さい村だ。 妙な集団がやってきたので村人達は遠巻きにして
            ヒソヒソ話している。

     カタユ:「年貢の徴収が遅れてる様なので今すぐ払ってくれ。」

  村人達/GM:「は?」

     カタユ:「おいらは領主の代理人だ。」

  村人達/GM:「年貢ならちゃんと払ってますが。」

     カタユ:「それが足りないんだ。」

 クヴェリア:後ろから殴るわ。

     カタユ:「痛っ。」

 クヴェリア:「ごめんなさい、この子、虚言癖があるの。」

  村人達/GM:「はぁ。」

 クヴェリア:「あたし達はゴブリン退治に来たの。 村長さんはどちらかしら?」

         GM:村長らしい人が出てくる。
            「おお、来てくださったのですが。 どうぞ私の家においでくださ
              い。」

  村長の家に案内された一行。

    村長/GM:「いやぁ、どうも困っていたんですよ。 この村の西のある古代遺
              跡にゴブリン共が住み着きましてな。 まだたいした被害は出と
              らんのですが、近くにゴブリンがいるとなるとゆっくり眠れんの
              でな、追い払ってもらいたいんです。」

     ランク:その遺跡は水晶玉が隠されてる遺跡?

         GM:導師ラジワフに貰った地図を見ればその遺跡はカルガの村の西にあ
            ると分る。
            「その遺跡はもうかなり以前に発見された遺跡で、冒険者達が粗方
              漁っていってます。」

     ランク:これは隠し扉も発見されてるかな?
            「その遺跡で水晶玉が見つかったことはなかったか?」

    村長/GM:「私が村長になってからはたいした物が見つかったという話はあり
              ません。」

     ランク:行ってみるしかないか。

 クヴェリア:「報酬300って安くない?」

    村長/GM:「見てのとおり、貧しい村ですので…。 もちろん、食事は出させ
              てもらいます。」

     カタユ:「お姉ちゃん、帰ろっか。」

     ランク:「お前達が帰るのなら俺1人でもやるぞ?」

 クヴェリア:「しかたないわね。 受けてあげるるわよ。」

    村長/GM:「ありがとうございます。」

 クヴェリア:「遺跡に潜るための装備も用意してくれる?」

    村長/GM:「何がご要り用でしょうか?」

 クヴェリア:「ランタンはある?」

         GM:奥から古びたランタンを持ってくる。

     カタユ:「テントも欲しい。」

    村長/GM:「それほど大きな遺跡ではありませんので、今日中に行って帰って
              これると思いますが?」

     カタユ:「じゃ、ハンマーとくさび。」

 クヴェリア:「目印をつける物も欲しいわ。」

         GM:ロウの欠片を渡された。
            「それでは皆さん、お願いします。」

         GM:村から1時間ほど歩くと、小さい建造物に行き当たった。 その前で
            眠そうな顔をしたゴブリンが1匹、見張りに立っている。

 クヴェリア:脅して仲間の居場所聞き出したいの。

         GM:そんなもの、遺跡の中に決まってるじゃないか。

  一同笑。

 クヴェリア:レンジャー技能で忍び足できるわよね? 背後に忍び寄るわ。

         GM:レンジャー技能じゃ、接近戦はできないよ?

     カタユ:ならおいらが背後に忍び寄る。 11。

         GM:ゴブリンは気付いてない。

     カタユ:背後から首筋にダガーを突きつける。
            「フリーズ。」

         GM:ゴブリンにダガーを突きつけた。 人間ならそうされたら動き止る
            けど、ゴブリンの知能じゃ…(コロコロ) あ、命の危険は理解した。
            「ナ、何ダ、オ前ラ?」

 クヴェリア:「仲間の所に案内しなさい。」

ゴブリン/GM:「俺達ノ仲間、コノ中ニイル。」

 クヴェリア:「何匹くらい?」

ゴブリン/GM:「タクサン。」

     カタユ:じゃ、聞くこと聞いたから殺すね。 ザクッ。

         GM:一撃で殺せなかったら悲鳴をあげるよ。 首筋にダガー突きつけて
            たから、攻撃は自動命中でクリティカル値に-1のボーナスをあげよ
            う。

     カタユ:(コロコロ) 3点。

ゴブリン/GM:「ウギャー。 何スルンダ!」
            悲鳴をあげたので、もし近くに他のゴブリンがいたら気付かれた。

 クヴェリア:ゴブリンをロングボウで射撃。

         GM:外れるとカタユに当るよ?

 クヴェリア:どうせカタユなら避けるわ。 10。

         GM:命中した。

 クヴェリア:クリティカルで15点。

         GM:それは即死だ。 で、悲鳴を聞き付けてゴブリンが1匹遺跡から飛び
            出てくる。

 クヴェリア:《スネア》。 13。

         GM:ゴブリンは転んだ。 じたばだじたばだ。

     ランク:剣突きつけて脅す。

         GM:じたばたじたばた。 (コロコロ) 下手に動いたのでゴブリンは自分
            から剣の方へ突っ込んでいった。 というわけでダメージ出して。

     ランク:7点。

ゴブリン/GM:「ウギャー。」

 クヴェリア:また射撃。

         GM:今度は外れたらランクに当るよ?

 クヴェリア:それはまずいわね。 止めておくわ。

     カタユ:おいらのときは躊躇せずに撃ったくせに。

     ランク:もう1回攻撃して9点。

         GM:ゴブリンは瀕死になった。

 クヴェリア:「もうこいつは放っておいてもいいわね。 中に入りましょう。」

 クヴェリア:灯りつけて遺跡に入るわ。

         GM:しばらく進むと右手に開けっ放しの扉がある。 中は空き部屋の様だ。
            (部屋B)

 クヴェリア:何も無いなら先に行くわ。

遺跡地上1階
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  一行は部屋Aの前にやってくる。

     カタユ:聞き耳してみる。 6ゾロ。

         GM:扉の向こうからイビキが聞こえる。
            「グォォォー。」

 クヴェリア:寝てる隙に強襲ね。

  イタン/GM:「おう、ゴブリンなど一撃じゃ。」

  部屋の中には眠り込んだゴブリンが2匹。
  1匹は目を覚す間もなくとどめを刺され、もう1匹は一行の捕虜となったのであ
った。

 クヴェリア:「イタンさん、お得意のロープクラフトでこいつ縛ってよ。」

  イタン/GM:「ほいきた。 しかしゴブリンでは縛ってもつまらんのう。」

     ランク:「じゃぁ、このグラスランナーもついでに縛っておくといい。」

     カタユ:「酷いよ、兄ちゃん。」

ゴブリン/GM:「ナ、何ダ、オ前ラハ? 離セ離セ!」

 クヴェリア:「あんた達はここで何をやってるの?」

ゴブリン/GM:「住ンデル。」

     ランク:「この遺跡に女神像はあるか?」

ゴブリン/GM:「女神ッテ何ダ?」

 クヴェリア:「人間の女性の姿の像よ。」

ゴブリン/GM:「人間ノ雌ナンテ分ラン。」

     ランク:「とにかく、何が像は無いか?」

ゴブリン/GM:「ぼすノ部屋ニアッタ。」

 クヴェリア:「ボスって?」

ゴブリン/GM:「俺達ノぼす、トテモ強イ。 魔法イッパイ使ウ。」

 クヴェリア:「そいつは何処にいるの?」

ゴブリン/GM:「一番奥。」

 クヴェリア:「そう。 じゃ、聞くこと聞いたからもうあんたに用は無いわ。」
            ザクッ。

ゴブリン/GM:「ギャァァァ。」

  一行は階段を降りて遺跡の地下へやってくる。

         GM:しばらく行くと、両側に扉がある。(地点C)

  さぁ、ここは判断を間違うと両側から挟み撃ちになるぞ。

 クヴェリア:「カタユ、扉開けなさい。」

     カタユ:左側の扉を開ける。 ガチャ。

         GM:中にはゴブリンが2匹。 襲い掛かってくる。

     カタユ:「失礼しました。」
            バタン。 扉を閉める。

         GM:扉を蹴り開けてくるよ。

     カタユ:階段の方に下がる。

     ランク:俺は逆に廊下の奥の方に行く。 挟み撃ちしてやろう。

     カタユ:じゃ、おいら挑発して注意をひきつける。

         GM:ではゴブリン2匹がカタユに向かってくる。 さらに、右手の扉から
            もゴブリン1匹が現れる。

遺跡地下1階
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   ■→→→   ■
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  第1ラウンド。

     カタユ:ゴブリンを挑発。
            「やぁい、ここまでおいで。」

ゴブリン/GM:「ウガッ。」
            ゴブリン3匹はカタユに襲い掛かってくる。

 クヴェリア:ゴブリンAに射撃。 当って6点。

         GM:それはほとんど皮で止った。

     ランク:背後からゴブリンBに斬り掛かる。 当って6点。

         GM:ちょっと痛い。 イタンの攻撃のダイスは誰か代わりに振ってくれ
            る?

イタン/ランク:
            ゴブリンCに攻撃。 当った。 クリティカルで16点。

         GM:それは一撃だ。 流石<打撃力>30はすごいな。

     ハセオ:《エナジーボルト》をゴブリンBに。 8点のダメージです。

         GM:「ウギャッ。」
            ゴブリンAはカタユに攻撃。

     カタユ:避けた避けた。

         GM:ゴブリンBは背後から襲われたんで振り向いて体勢を立て直す。

  第2ラウンド。

 クヴェリア:またゴブリンAに射撃。 7点。

     カタユ:振り向いたゴブリンBを挑発。

         GM:冒険者レヴェル+<知力>ボーナスで振ってみて。

     カタユ:14。

         GM:それは挑発された。 振り向いてランクを攻撃しようとしたゴブリ
            ンBはまた振り向いてカタユに向かってくる。 ゴブリンAはクヴ
            ェリアに攻撃。

 クヴェリア:あたし<回避力>無いのよね。 (コロコロ)でも11が出て避けたわ。

     ランク:ゴブリンBを攻撃、6点。

         GM:かなりゴブリンBはダメージを受けている。

イタン/ランク:
            ゴブリンAに攻撃、失敗。

         GM:しかしもう時間の問題だな。

  実際、第3ラウンドにはゴブリンは全滅した。
  ま、もともと挟み撃ちすることを前提に数を調整して配置してたゴブリンな訳
であるから、逆に挟み撃ちされたとあってはゴブリンに勝ち目は無いな。

         GM:先へ進むと両開きの扉に行き当たる。

 クヴェリア:開けるわ。

         GM:中には祭壇の様な物があって、中央に女神像がある。(部屋F)

     ランク:「あれが導師ラジワフがおっしゃっていた女神像か。」

         GM:女神像の前にはけばけばしい感じの衣装を身に着けたゴブリンが1
            匹、少し大柄のゴブリンが2匹いる。 セージ技能レヴェル+<知力
            >ボーナスで振ってみて。

     ハセオ:11です。

         GM:けばけばしい服のゴブリンはゴブリンシャーマンだ。 こいつは精
            霊魔法を使ってくる。 大柄なゴブリンはゴブリンの亜種のホブゴ
            ブリンだ。 どちらも並のゴブリンよりは強い。

◇GMの思惑◇
  1,2レヴェルである一行にとって、モンスターレヴェル3のゴブリンシャーマン
1匹とホブゴブリン2匹はかなりの強敵。
  ホブゴブリンのうち1匹はNPCのイタンが1対1で戦うことにする。 ゴブリンシ
ャーマン1匹とホブゴブリン1匹ならPC達でなんとかなるだろう。
  苦戦してる様ならイタンが戦っていたホブゴブリンを斃したことにして加勢す
ればいいし、逆にあっさり勝ってしまう様ならイタンが劣勢になったことにして
助けに入ってもらおう。
  これでそこそこスリルのある戦いになるはず。

  と企んでいたのだが…。

     ランク:ガルダを起す。
            「おい、起きろ。」

     ガルダ:「…はい?」

     ランク:「敵だ。 戦え。」

     ガルダ:「すぅ…。」

     ランク:「おい、起きろってば。」

     ガルダ:パチリ。 …《ファイアボルト》3倍消費。

         GM:へ?

     ガルダ:ホブゴブリンAにクリティカルで20点、Bにもクリティカル…。

         GM:へ? へ?

  なんと、ガルダの《ファイアボルト》1発で強敵のはずのホブゴブリン2匹が撃
沈してしまった。 化け物か、この娘は。

     ランク:「お役目ご苦労。」

     ガルダ:「…すぅ。」

 クヴェリア:ならあたしは残ってるゴブリンシャーマンに《ファイアボルト》で
            ダメージは7点。

     カタユ:攻撃、クリティカルして9点。

     ランク:命中して6点。

         GM:まだ1ラウンド目なのにもうボロボロに。 うーん、こうなったら攻
            撃魔法だ。

  最初の計画ではゴブリンシャーマンは《スネア》や《デストラクション》など
のダメージの無い魔法でちびちびPCを虐める予定だったのだが、そんな余裕は吹
き飛んでしまった。

         GM:目標は(コロコロ)。 うっ、カタユか。 ゴブリンシャーマンはカタ
            ユに《ストーンブラスト》だ。

     カタユ:抵抗する。 14。

         GM:それは抵抗した。 グラスランナーなんて狙うものじゃないな。 ダ
            メージは…5点。

     カタユ:ちょっと痛い。

イタン/ランク:
            イタンの攻撃がまだ残ってるな。 <達成値>10で攻撃。

         GM:当ったよ。 これは終わったな。

イタン/ランク:
            ダメージは…クリティカルで20点!

         GM:グシャッッ! 完膚無きまでに死んだ! そんな莫迦なぁ。 モンス
            ターレヴェル3が3匹もいたんだぞ。

     ランク:今回の殊勲賞は彼女だな。

     ガルダ:…すぅ。

         GM:導師ラジワフの話によれば、女神像の何処かを押せば隠し扉が開く
            そうだ。

     ランク:女神像を調べる。

         GM:シーフ技能レヴェル+<知力>ボーナスで振って。 導師ラジワフに
            だいたいの場所を聞いてるので+4のボーナスをあげよう。

     ランク:13だ。

         GM:それは見つかった。 女神像の腰の辺りに小さいボタンがあった。
            それを押すと、隠し扉が開く。

  一行は隠し扉を抜けて遺跡の一番奥の部屋(部屋G)にやってくる。

     ランク:水晶玉はあるか?

         GM:正面の棚にテニスボールくらいの水晶玉が置いてあった。

     ランク:確保しておく。

     カタユ:金目の物を探す。

         GM:シーフ技能レヴェル+<知力>ボーナスで振って。

     カタユ:11。

         GM:いくつか価値のありそうな工芸品を見つけた。 あとで鑑定すれば
            2200ガメルの価値があると分る。 さらに小さい短剣を見つけた。

     ランク:《センスマジック》。

         GM:水晶玉と短剣は魔法の品だ。 それから、オパールに見える宝石が
            2個。 これは魔晶石だ。 水晶玉からはそこそこ強い魔力を感じる。

 クヴェリア:「そこそこの収穫ね。」

  ゴブリンを退治した一行はカルガの村に戻ってくる。

 クヴェリア:「ゴブリンは皆退治してきたわよ。」

    村長/GM:「おお、ありがとうございます。 これでゆっくり寝られます。 簡
              単ではありますが、宴会の用意ができておしますので、どうぞお
              いでください。」

     カタユ:「怪我しちゃったから、治療費も出してよ。」

  イタン/GM:「うん? 怪我ならわしが治してやったろうが。」

     カタユ:「ちっ。」

  その後、一行は無事にアルラの町まで戻ってきた。
  ランクは水晶を持って導師ラシワフの元へ向かう。

     ランク:「ラジワフ先生、ただいま帰りました。」

ラジワフ/GM:「お帰りなさい。」

     ランク:「この水晶玉が先生のおっしゃっていた品でしょうか?」

ラジワフ/GM:「そうですね、確かめてみましょう。」
            導師ラジワフはどこからともなくラケットを取り出す。

  一同笑。

     ランク:「な、なんですか、それ。」

ラジワフ/GM:「このラケットでこの宝珠を打つとですね…。」
            導師ラジワフは宝珠をスマッシュ! すると、宝珠はカーブを描い
            て戻ってくる。 戻ってきたところを打ち返す。 そのまましばらく
            1人ラリーが続く。

     ランク:「ラジワフ先生?」

ラジワフ/GM:「どうもありがとう。 この“帰還の宝珠”は、打つと返ってくる
              んですよ。 これがあれば1人で練習できるんです。」

     ランク:「あの…これの何処が魔方陣の自動設計の研究に関係あるんでしょ
              う?」

ラジワフ/GM:「より良い研究をするためには、たまには息抜きも必要なのですよ。」

     ランク:「は、はぁ。」

ラジワフ/GM:「ランク君、君もやってみませんか?」

     ランク:「い、いえ、あの…。」

ラジワフ/GM:「そうときまれば早速明日から始めましょう。 明日早朝に広場に
              来てください。」

  こうして導師ラジワフはまた1人早朝テニスに勧誘することに成功したのであ
った。
  めでたしめでたし。

     ガルダ:すやすや。

  帰還の宝珠
                               1997/8/5 藤原研研究室旅行にて収録

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