★★★『Dr.ペコ 秘密の診療所』★★★
はじめに注意事項です。このレビュー内には表現の都合上、ゲーム内容に関してのネタバレなどが含まれている
可能性があります。ゲームをプレイ中、及び未プレイの方は、ゲームを最低一度は攻略(エンディングまで到達) した
後で、このレビューを読むことをお薦めします(勿論、未プレイの方でも大丈夫なよう、ネタバレ的要素は極力排除
しているつもりですが、排除が万全とは言えません)。以上の件、閲覧前に何卒ご理解ご了承下さい。
●− Review 序章 −●
さて、そろそろリハビリを開始しますかね……。
夏も終わり、北国に秋の気配が漂い出した9月。私はそんなことを考えながら、相変わらずRO(ラグナロク
オンライン)漬けの日々を過ごしていました。いろいろな意味でサイト的にはもう見限られているような気もしますが。
そもそもの発端は昨年(2006年)の5月。エロゲ端境期にふらりとROに手を染めてしまったのが最大の原因。
確かにここ暫く、個人的に興味を引くエロゲがなかったのも事実ですが、今の今までこんな体たらく状態になるとは
完全に計算外。いや、まあミイラを取りに言ったつもりはありませんが、正にミイラ取りがミイラになってしまった訳で。
その挙句、昨年の夏にメインマシンが全壊し、鈍足で進行していたエロゲのセーブデータが全消失。
それを今更入れ直すほどの意欲も無かったので、結局夏コミ遠征の際に秋葉で仕入れてきた廉価エロゲである
本作をインストール。リハビリがてらのプレイとなった次第。で、気が付けば放置に放置で年明けクリアという事実。
さて、その本作「Drペコ〜」ですが、ふらりと入った秋葉のエロゲ屋で特価だったことと、微妙に馬鹿ゲーな雰囲気に
興味を引かれ、珍しく何の情報もなしに衝動買いした作品でした。ぶっちゃけてしまえば、旅行中特有のハイテンション
&手軽に遊べればそれで良い&たまには秋葉でエロゲでも買おう、と言う実にアバウトかつ安易な理由だった次第。
まあ動機は不純ですが、まずリハビリですよ……ということで半年かけて遊んでいた訳ですが……閑話休題。
たまにはこういうシンプルな作品も悪くないなあ……。
言ってしまえば典型的な廉価お手軽「エロ」ゲーでしたが、故にそれが良い感じでした。
要所で廉価ゲーらしい部分も見受けられましたが、各種へんてこ設定や、どう見ても一部人外な主人公がエロゲー
ならではの行動をしっかりと取っていた点は好印象。また、実際の内容はそれほどでもありませんでしたが、設定が
馬鹿ゲーの空気を漂わせていたこともあり、普段自分があまり好まない触手などの特殊プレイの数々(苦笑)もギャグ
の一環として捉える(受け流す)ことができたのは心情的に遊びやすかったですね。
まあ、逆に言えばノーマルなシチュエーションに乏しかったとも言えますが、これはこれで本作の味と言えるかな、と。
それでは、個々の見解に行ってみましょう。
実にエロゲらしくてよろしい……ゲーム性です。
ゲームジャンルは一般的なコマンド選択型ADV。選択肢の数はそれなりに多く、地味にシビアな部分もありましたが、
コマンド総当たりでどうにでもなる上、ED分岐も解りやすい為、難易度的には低めと言えます。お手軽かつ廉価作品の
メリットである手軽にサクサクと進める(エロが見られる)展開は健在なので、余計なストレス無く遊べるところは可。
ゲーム内容はヒロイン達に診療と称したエロ治療を繰り広げると言う内容ですが、陰湿な部分は一切無く、まさに
カウンセリングと言うイメージ。故にやっていることも実にエロゲらしくて(その割に理由付けが意外にまともで)好印象。
……ただ、言うまでもなくやっていることはぶっ飛んでいますが(苦笑)。あと、さほど気にする必要はありませんが、
ジャンル的には一応陵辱の部類に入ります。おおよそダダ甘な空気が漂っているので実感はイマイチですが……。
ちなみに主人公の設定が仮面ラ○ダーのエロ改造Verなので、変幻自在のち○こが大活躍という、傍目に見なくても
馬鹿ゲーの領域なのはご愛敬。エロ医者に良くある陰湿さが「無さ過ぎて」困る人も居るかと思われます。ええ。
とは言え、個人的にはこう言うノリの良い設定は好きですし、息抜き感覚で遊ぶには丁度良い内容でした。尺は短い
もののヒロインもそれぞれに魅力的だったので、上記の不満さえ無ければ手軽に楽しめる作品だったと思われます。
基本的に馬鹿ゲー解釈で問題なし……ストーリーです。
秘密の組織に無理矢理アソコを改造され、いまいち使えないと言う理由で捨てられた経歴を持つ主人公。
しかし彼はふて腐れることなく、逆にせっかく授かったこの能力を活用して世の中の役に立とうと医者稼業を始めた。
形状や硬さ、更には臭いや味までも変えられるこの特殊能力ち○こを駆使して、普通の病院では出来ないような
治療方法で可愛らしい患者達の悩みを解決していくことに。 そして同じように組織に捨てられた「看盥まもり」という
女の子と一緒に、今日も依頼人が来るのを待っている……と言う設定で物語は幕を開けます。
と言う感じの至ってまともな馬鹿ゲー(苦笑)ですが、こうなると逆に清々しくて良いですね。下手に物語を入れて
どうこうよりも、純粋なエロゲーに徹している作品なので、まさにお手軽濃厚(個人差有り)ゲーと言う印象。
……故に、取り立てて波瀾万丈も無く、良くも悪くも額面通りに進行する故、これ以上語りようが無いという説も。
ただ、廉価ゲーらしいと言うのも何ですが、日常テキストの使い回しや要所のあっさり展開は気になりましたね。
殊更エロ重視故、治療(診察室)以外でのイベントその他が全くないのは寂しかったかな、と。
あと、助手の投げやりな挨拶が耳に残った……のですが、最終的にはこれも個性だな、と思ってしまったり(苦笑)。
さて、ゲームの華、CGです。
原画担当はあおいうめ氏。どこかで記憶にある絵な気もしましたが、私的には初見だったと思われます。
どちらかと言えば可愛い系に分類されると思われますが、画力は立ち絵、一枚絵共に良好。癖もなく、馴染み
やすい作風でした。……変なち○こばかりでさぞかし大変だったこことお察し致します(苦笑)。
低価格故、枚数的には若干物足りない部分もありましたが、CGはほぼ全部エロ絵ですし、絵自体もなかなかに
エロエロで好印象。強いて言えば本来メインヒロインであろうキャラの待遇が微妙に悪かったのが残念でしたね……。
あ、そうそう。見た目は幼い系でしたが、中身は全員しっかりしていた点は個人的に好印象でした。ええ。
これと言って不満もなく……システムです。
廉価ゲー&ADVのコンボと言うことで、システム自体は無難の一言。最低限の機能は備えていましたし、バグも
無ければ何もない、と言うツッコミどころに困るシステムでした(苦笑)。強いて言えば若干古い時期に発売された作品
な所為か、解像度が640×480だったのは寂しかったかなと。……ウィンドウモード派としては尚更。
ただ、特筆すべき点こそ無かったものの、自分が一番気にする要素であるCPU使用率も低く、他も特にマイナス要因
は無かったので、総合的には無難なシステムになっていたと言えるでしょう。以上。
取り立てて印象には残らず……音楽です
特に不満は感じなかった反面、残念ながらこれと言って特筆すべき曲もありませんでした。
それが悪いとは言いませんし思いませんが、印象に残る音楽やシーンと重ね合わせて点数をつけると言う概念と
私的基準を考慮すると、評価としては低い……高く評価する点を見いだせないと言うのが本音です。贅沢な話ですが、
矢張り作る(奏でる)からには何か一点でも印象に残る音楽が欲しいところですね。
……ああ、強いて言えば歌は良い意味で実にシュールでした(苦笑)。
ただ最近こう言う吹っ飛んだ曲を聴いていなかった所為か、久しぶりに聴くと結構辛いものがありましたね……。
定価的には若干高い廉価ゲーという印象も受けましたが、わりと安値で購入した自分としては値段相応に楽しめ
ました。内容も額面通りでしたし、自分が良く求める&好む「ごちゃごちゃ考えず、お手軽に遊べる作品」と言う基準は
充分満たしていたと思われます。見ようによってはコメディ陵辱系と取れないこともありませんし……(苦笑)。
さて、結論です。
原画や設定に興味を持つことが出来れば、そのまま購入しても充分楽しめると思われます。ち○こがち○こなので
感情移入はしづらいと思いますが、ひとつの馬鹿ゲーと考えればそれも良し。額面通りな展開が期待を裏切ることなく
進むので、一寸した息抜きで遊ぶ&お手軽にエロが見たいと言う人には都合の良い作品ですね。
逆に、某比良坂先生みたいな展開を期待すると完全に肩すかしを食らうので、ドロドロだったり無理矢理だったり
陵辱だったりを求める方には不向きな作品かと思われます。一応中身はまとも(?)なカウンセリング進行ですし……。
と、久しぶりのリハビリ的なレビューとなりましたが、丁度良い作品を遊べたかと思います。
予定ではもう少しあっさり書こうと思ったのですが、結果的にはあまり大差がなかったと言うか何というか。
さて、今回はこの辺で筆を置かせて貰います。長文に最後までお付き合い頂き、有り難うございました。
縁があれば、次のレビューでお会いしましょう(^^)/〜
OS=日本語版Windows98/Me/2000/XPが動作する環境
CPU=PentiumII-266MHz(推奨PentiumII-400MHz)以上
メモリ=48MB(推奨64MB)以上
HDD=空き容量640MB以上
解像度=640×480:フルカラー表示が可能であること
CD-ROM=12倍速以上
音源=PCM
DirectX=Ver8.1以降
「原画:あおいうめ」
「シナリオ:慈恩大、ピーナッツ太郎」
「音楽:株式会社キューブ」
「音声:あり アニメ:なし」
「発売日:2005年02月25日」
「価格:5040円(税込)」
「初回特典:なし」
「年齢制限:18禁」
「メディア:CD」
「Ver:1.00(初期ロット)」
注:2003年1月から点数形式を変更しました(50→100点満点)