気象庁風力階級


 風速の単位は、メートル毎秒やノットです。気象庁風力階級は、19世紀のイギリス海軍提督 フランシス・ビューフォートが考案したビューフォート風力階級を元にして、 1964年に世界気象機関(WMO)が採択したものを日本の気象庁が取り入れて使用しています。

気象庁風力階級 1ノット(kt)は、(1,852/3,600) m/s。 約 0.5 m/s。
風力 名 称 風速(ノット) 風速(m/s) 陸 上 の 状 況
0平 穏1以下0.0〜0.2 静穏、煙がまっすぐ上昇。
1至軽風1〜30.3〜1.5 煙がなびく。
2軽 風4〜61.6〜3.3 顔に風を感じる。木の葉がゆれる。
3軟 風7〜103.4〜5.4 木の葉や細い枝がたえず動く。
旗がはためく。
4和 風11〜165.5〜7.9 砂ほこりがたち、紙片が舞う。
小枝が動く。
5疾 風17〜218.0〜10.7 葉の茂った樹木がゆれ、
池や沼にも波頭がたつ。
6雄 風22〜2710.8〜13.8 大枝が動き、電線が鳴る。
傘の使用困難となる。
7強 風28〜3313.9〜17.1 樹木全体がゆれる。
風に向かうと歩きにくい。
8疾強風34〜4017.2〜20.7 小枝が折れ、風に向かうと歩けない。
9大強風41〜4720.8〜24.4 煙突が倒れ、瓦が落ちる。
10全強風48〜5524.5〜28.4 樹木が根こそぎになる。
人家に大損害が起こる。
11暴 風56〜6328.5〜32.6 めったに起こらないような
広い範囲の大損害が起こる。
12台 風64〜7132.7〜36.7 被害甚大。記録的な損害が起こる。
1372〜8036.8〜41.4
1481〜8941.5〜46.0
1590〜9946.1〜51.1
16100〜10851.2〜55.8
17109〜11855.9〜60.9


 2000年5月までは、台風の大きさや強さを表わすのに、「弱い」、「並」、「強い」 などの名称がありましたが、 現在、台風の大きさと強さは、次のような基準で決められます。

台風の大きさの階級
表 記 大 き さ
( なし ) 風速 15 m/s 以上の半径が、500 km 未満。
大 型 風速 15 m/s 以上の半径が、500 km 以上 800 km 未満。
超大型 風速 15 m/s 以上の半径が、800 km 以上。

台風の強さの階級
表 記 強 さ
台 風 最大風速 17.2 m/s 以上 32.7 m/s 未満。
強い台風 最大風速 32.7 m/s 以上 43.7 m/s 未満。
非常に強い台風 最大風速 43.2 m/s 以上 54.0 m/s 未満。
猛烈な台風 最大風速 54.0 m/s 以上。


 台風とは、中心付近の最大風速が、17.2 m/s 以上になったもので、17.2 m/s 未満のものは、熱帯低気圧 (TD : Tropical Depression) といいます。
 日本の区分では、風速が 17.2 m/s (34kt) 以上のものはすべて台風ですが、国際区分では以下のように呼んでいます。

台風の国際区分
名 称 風 速
トロピカル・ストーム
(TS : Tropical Storm)
最大風速 17.2 m/s 以上 25.4 m/s 未満。
(最大風速 34 kt 以上 48 kt 未満のもの。)
シビア・トロピカル・ストーム
(STS : Severe Tropical Storm)
最大風速 25.4 m/s 以上 32.7 m/s 未満。
(最大風速 48 kt 以上 64 kt 未満のもの。)
タイフーン
(T : Typhoon)
最大風速 32.7 m/s 以上。
(最大風速 64 kt 以上のもの。)


 また、海上の暴風警報も以下のように決められています。

暴風警報の区分
名 称 風 速
一般警報
(W : Warning)
最大風速 34 kt 未満。
強風警報
(GW : Gale Warning)
最大風速 34 kt 以上 48 kt 未満。
暴風警報
(SW : Storm Warning)
最大風速 48 kt 以上 64 kt 未満。
台風警報
(TW : Typhoon Warning)
最大風速 64 kt 以上。


--- 気象庁風力階級 ---
2003.7.25 作成



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